汁しる

汁しる（しる）とは、固体こたい中なかから染しみ出だした成分せいぶんが混こんじる液体えきたいのことである。液体えきたいの成分せいぶんの主体しゅたいは水みずであり、水みずの中なかに投入とうにゅうされた物質ぶっしつから分泌ぶんぴつされた成分せいぶんや、物質ぶっしつ中ちゅうから分泌ぶんぴつされた液体えきたい自身じしんを指さす言葉ことばとして用もちいられ、食用しょくようのものであれば中身なかみがわからないときに呼よばれることが多おおい。また、兵庫ひょうご県けん南西なんせい部ぶでは、食用しょくようのスープや、味噌汁みそしるのことをひとくくりにして、汁しるということがある。

食用しょくよう

単たんに「汁しる」と言いうと、食用しょくようのものであれば、吸すい物ものや味噌汁みそしる、スープと言いうように、具ぐ材ざいを煮込にこむ料理りょうり全般ぜんぱんのことを指さすほか、食品しょくひんの中身なかみから出でてくる水分すいぶんのことを指さすことが多おおい。完成かんせいした料理りょうりから出でてくる水分すいぶんとしては肉汁にくじゅうや果汁かじゅうなどが挙あげられる。

食用しょくようのものに用もちいる場合ばあいでは、肯定こうてい・否定ひていを問とわず、食品しょくひんに含ふくまれる液体えきたい一般いっぱんの意味いみで用もちいられる場合ばあいもある^[1]^[2]^[3]。

食用しょくよう以外いがい

食用しょくよう以外いがいの用もちいられ方ほうとしては、否定ひてい的てきな用法ようほうとして用もちいられる場合ばあいが多おおい。

生体せいたいからの分泌ぶんぴつ液えきや植物しょくぶつからの樹液じゅえきと言いった、排出はいしゅつされる水分すいぶんを「汁しる」と呼よんだり、他者たしゃに受益じゅえきが吸収きゅうしゅうされる際さいに「汁しるが吸すわれる」と言いったりする。この表現ひょうげんの例れいとして、吸血きゅうけつ性せいの生物せいぶつに血ちを吸すわれた際さいの「汁しるが吸すわれた」や、慣用かんよう句くとしての「甘あまい汁しるを吸すう」^[4]という言葉ことばが挙あげられる。