阿 波 晩 茶

「
由 来
[製 法
[茶 摘 み夏 の土 用 (7月 頃 )に茶 葉 を1枚 残 らず扱 き取 り茶 摘 み籠 に入 れる[5][6][注 釈 1]。硬 い茶 葉 を扱 き取 るために厚 手 の軍 手 などをはめて行 われ[注 釈 2]、桶 に詰 め込む量 の茶 葉 が取 れるまで続 けられる[5][6]。茶 茹 で摘 んだ茶 葉 を大 釜 で数 分 から数 十 分 茹 でる[8][注 釈 3]。茹 で方 は、「直 接 」(茶 葉 を直 接 釜 に入 れて又 木 で押 し込みながら茹 でる方 法 )、「押 し出 し」(釜 の真 ん中 に仕 切 り板 や釜 の木 蓋 を立 てて手 前 から新 しい葉 を入 れることにより、既 に入 れて茹 だった茶 葉 を奥 に押 し出 す方 法 )、「籠 茹 で」(茶 葉 を籠 に入 れて釜 に沈 ませ、又 木 で押 し込みながら茹 でる方 法 )の3種 類 がある[10]。漬 け込みまでの工 程 は連 続 して行 われ、茹 で汁 は後 の漬 け込みの段 階 で使 用 する[8]。茶 摺 り茹 でて柔 らかくなった茶 葉 を摺 り、後 の工 程 での効 果 をより出 すために茶 葉 に傷 をつける[11]。かつては茶 摺 舟 (茶 摺 機 )を用 いた手 作 業 だったが、茶 摺 舟 にモーターを取 り付 けたり揉 捻 機 などの道 具 を用 いたりする場 合 が多 い[11][12]。漬 け込み茶 摺 りをした茶 葉 を、桶 に入 れて漬 け込み、茶 葉 の醗 酵 を促 す[13]。漬 け込む際 には、桶 に空 気 が入 らないように足 で踏 み込んだり竪 杵 で搗 いたりして茶 葉 を固 め、上 から蓋 をして密 閉 し、重 石 を載 せて密 閉 する[13]。そして、茶 茹 での際 に出 た茹 で汁 を注 ぎ、茶 葉 の間 の空 気 を抜 き、茹 で汁 に漬 け込む[13]。漬 け込む時 間 は、那 賀 町 では1 - 2週 間 程 度 が多 く、上 勝 町 では2 - 3週 間 程 度 が多 い[14]。阿 波 晩 茶 の製 造 工 程 において、最 も重 要 な作 業 となる[13]。茶 干 し桶 に漬 け込んだ茶 葉 を取 り出 して塊 をほぐし、敷 物 の上 に広 げて乾 燥 させる[15]。屋 外 で天 日 干 しにして乾 燥 させる場 合 と、ビニールハウス内 で乾 燥 させる場 合 、それぞれを併 用 する場 合 がある[15]。選 別 乾 燥 した茶 葉 の中 から不 純 物 を取 り除 き、葉 ・枝 ・粉 の別 に、更 に葉 は大 きさ別 に分 け、出 荷 できる状 態 にする[16]。
成 分
[- カテキンが
少 ない発 酵 でできた有 機 酸 によって分 解 されるため。渋 味 が少 なくなり口 当 たりが良 くなる。
- カフェインが
少 ない成 長 した茶 葉 にはカフェインが少 ないため。こちらも渋 味 が少 なくなり口 当 たりが良 くなる。
緑 茶 に多 いテアニンが少 なく、グルタミン酸 やアスパラギン酸 は多 い。刺 激 の少 ない甘 味 になる。
効 能
[産 地
[徳 島 県 那 賀 郡 那 賀 町 :相 生 晩 茶 [19]徳 島 県 勝 浦 郡 上 勝 町 :上 勝 阿 波 晩 茶 [20]、 ()神 田 茶 [21]徳 島 県 海 部 郡 美 波 町 赤 松 :阿 波 晩 茶 また、僅 かながらも生 産 している地 域 が他 にいくつかある[18]。
無 形 の民 俗 文 化 財
[2018
この
ふるさと名 物
[2019
脚 注
[注 釈
[- ^
新 芽 の時 期 からずれるのは、山 間 部 の稲 作 は水 温 の都 合 で通 常 より遅 れる傾 向 にあり、稲 作 を優 先 させると新 芽 の茶 摘 みができなかったためである[7]。 - ^ ぼろ
布 を裂 いて指 にぐるぐる巻 きにしたり、手 袋 に針 金 を巻 いたりする場 合 もある[6]。 - ^
那 賀 町 では釜 が大 きいため時 間 をかけて茹 でる傾 向 があるが、上 勝 町 では5分 以 内 の早 茹 でとなる傾 向 がある[9]。
出 典
[- ^ a b “
宣 言 内 容 ” (PDF).上 勝 町 ふるさと名 物 応 援 宣 言 .上 勝 町 (2019年 6月 13日 ). 2020年 8月 27日 閲 覧 。 - ^
調 査 報 告 書 2020, p. 22. - ^
中 村 2015, p. 126. - ^
調 査 報 告 書 2020, p. 26. - ^ a b
調 査 報 告 書 2020, p. 89. - ^ a b c
中 村 1998, p. 45. - ^
調 査 報 告 書 2020, pp. 24–25. - ^ a b
調 査 報 告 書 2020, p. 95. - ^
調 査 報 告 書 2020, p. 97. - ^
調 査 報 告 書 2020, p. 96. - ^ a b
調 査 報 告 書 2020, p. 105. - ^
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調 査 報 告 書 2020, p. 110. - ^
調 査 報 告 書 2020, p. 112. - ^ a b
調 査 報 告 書 2020, p. 119. - ^
調 査 報 告 書 2020, p. 125. - ^
大 塚 康 代 「阿 波 晩 茶 いかが」整 腸 作 用 ・アレルギー抑 制 研 究 『徳 島 新 聞 』2016年 2月 17日 付 朝 刊 、暮 らし欄 、第 22面 。 - ^ a b
中 村 2015, p. 135. - ^ “
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四 国 山 地 の発 酵 茶 の製 造 技 術 ”.国 指 定 文 化 財 等 データベース. 2020年 8月 27日 閲 覧 。 - ^ 「
阿 波 晩 茶 違 い楽 しむ 29日 上 勝 で飲 み比 べや販 売 「文 化 財 」機 に協 会 発 足 後 継 者 育 成 ブランド化 へ」『朝 日 新 聞 』2018年 9月 14日 、25面 。 - ^ “「
阿 波 晩 茶 製 造 技 術 」調 査 報 告 について”.徳 島 県 ホームページ (2020年 5月 11日 ). 2020年 8月 27日 閲 覧 。 - ^ “『
阿 波 ばん茶 徳 島 県 上 勝 町 ・那 賀 町 』”.東 京 文 化 財 研 究 所 無 形 文 化 遺 産 部 (2020年 3月 ). 2020年 8月 27日 閲 覧 。 - ^ “
上 勝 町 ふるさと名 物 応 援 宣 言 ”.上 勝 町 (2019年 6月 13日 ). 2020年 8月 27日 閲 覧 。
参 考 文 献
[中 村 羊 一 郎 『番 茶 と日 本 人 』吉 川 弘 文 館 〈歴 史 文 化 ライブラリー 46〉、1998年 8月 1日 。ISBN 9784642054461。中 村 羊 一 郎 『番 茶 と庶 民 喫 茶 史 』吉 川 弘 文 館 〈日 本 歴 史 民 俗 叢 書 〉、2015年 7月 1日 。ISBN 9784642074124。- 『「
阿 波 晩 茶 製 造 技 術 」調 査 報 告 書 』(PDF)徳 島 県 、2020年 3月 31日 。2020年 8月 27日 閲 覧 。
関 連 項 目
[外 部 リンク
[- 『
阿 波 晩 茶 』 - コトバンク - 『
阿 波 茶 』 - コトバンク - 「
阿 波 晩 茶 製 造 技 術 」調 査 報 告 について|徳 島 県 ホームページ - 『
阿 波 ばん茶 徳 島 県 上 勝 町 ・那 賀 町 』 |東 京 文 化 財 研 究 所 無 形 文 化 遺 産 部 阿 波 晩 茶 とは? -井 川 発 酵 株 式 会 社 阿 波 晩 茶 由 来 の植 物 性 乳 酸 菌 のお話 -井 川 発 酵 株 式 会 社 亭 主 の寸 話 ⑰『不 思 議 な茶 、阿 波 晩 茶 』乳 酸 発 酵 させた「酸 っぱいお茶 」、徳 島 の阿 波 晩 茶 【四 国 に伝 わる伝 統 、後 発 酵 茶 をめぐる旅 VOL.02】 - haccola- 「
阿 波 晩 茶 の調 べ方 」(徳 島 市 立 図 書 館 ) - レファレンス協 同 データベース