中年ちゅうねん男性だんせいがトイレで女性じょせい誌し「ヴァンサンカン」を読よむと、なぜこんなにも人生じんせいが豊ゆたかになる？

「25ans」（ハースト婦人画報社ふじんがほうしゃ）

　書籍しょせきや雑誌ざっしなどの出版しゅっぱん市場いちばがシュリンク（縮小しゅくしょう）してきたというニュースが目立めだち、とりわけ雑誌ざっしは急激きゅうげきな右肩みぎかた下さがりになっているようです（「Garbage NEWS.Com」より）。一方いっぽうで、電子でんし出版しゅっぱんの雑誌ざっしなどは勢いきおいよく増ふえているというデータも見みかけます。

　私わたしは無類むるいの雑誌ざっし好すきです。現在げんざい、週刊しゅうかん誌しと月刊げっかん誌し合あわせて13誌しほどを定期ていき購読こうどくしています。

「なぜ雑誌ざっしの競合きょうごう媒体ばいたいとなるウェブメディアで原稿げんこうを書かいているのか」という指摘してきがあるかもしれませんが、雑誌ざっしをこの上うえなく愛あいしていることをここで述のべておきたいと思おもいます。したがって、現在げんざいのこの右肩みぎかた下さがり状況じょうきょうは非常ひじょうに寂さびしい気分きぶんになります。

雑誌ざっしとトイレは相性あいしょう抜群ばつぐん

　さて、雑誌ざっしはどんな場面ばめんで読よむことが多おおいでしょうか。

　私わたしは断然だんぜんトイレです。我わが家やのトイレには常つねに最新さいしんの愛読あいどく誌しが数すう冊さつ置おいてあります。便座べんざに腰こしを下おろすたびに前回ぜんかいの続つづきを読よみ進すすめ、数すう回かいの排便はいべん時じに最初さいしょから最後さいごまで読よみ切きることになります。

　トイレという空間くうかんは、非常ひじょうに大切たいせつです。生理せいり的てきに大事だいじであることはいうまでもありませんが、日本にっぽんの住宅じゅうたく事情じじょうと自分じぶんの財政ざいせい状態じょうたいから、書斎しょさいなどを持もつことができない身みとしては精神せいしんを安定あんていさせる効果こうかがある空間くうかんです。

　とはいえ、雑誌ざっしを読よむといっても、何なん十じゅう分ふんも座すわっていることはまれです。快かい便びんなので、さっさと終おわらせます。しかし、この数すう分ぶんの何人なんにんにも邪魔じゃまされない時間じかんと空間くうかんはとても重要じゅうようです。

　ここに私わたしは雑誌ざっしを介在かいざいさせます。この生理せいり的てき、精神せいしん的てきな安定あんていをもたらしてくれるタイミングに、定期ていき購読こうどくしている雑誌ざっしたちに参加さんかしてもらうことで、さらに充実じゅうじつした1日にちを送おくることができるようになります。

　かくいう私わたしも以前いぜんはスマートフォン（スマホ）をトイレに持もち込こんで、遊ゆうんだりインターネットの記事きじを読よんだりしていました。しかし、トイレにまでスマホを持もち込こんでしまうと、せっかくのリセットの時間じかん・空間くうかんがもったいないと思おもうようになりました。

　繰くり返かえしになりますが、トイレに座すわっているのは数すう分ふん程度ていどですので、雑誌ざっしは非常ひじょうに読よむのに適てきしています。一ひとつの記事きじや特集とくしゅうを読よみ切きるのに、ちょうどいい時間じかんです。小説しょうせつなどを読よむことも考かんがえられますが、どこで切きりをつけたらいいのかわからなくなります。やはり、細切こまぎれでも読よみ進すすめられる雑誌ざっしは最高さいこうです。