ヤフーとTポイントの連携れんけい終了しゅうりょう、貯ためてきた人ひとはどうすれば？PayPayカードで得とく？

　ヤフーは3月がつ31日にちをもって、一部いちぶサービスを除のぞき同社どうしゃの各種かくしゅサービスとTポイントとの連携れんけいを終了しゅうりょうした。4月からヤフー系けいサービスで付与ふよされるポイントが、PayPayポイントに置おき換かわった。業界ぎょうかいを揺ゆるがした衝撃しょうげきのTポイント離脱りだつ劇げきは、PayPayユーザーや、いままでTポイントを貯ためてきたポイ活かつ者しゃに大おおきな影響えいきょうを与あたえそうだ。

ヤフーとCCCの10年ねんの連携れんけいが終了しゅうりょう

　ビデオレンタルショップ「TSUTAYA」の会員かいいんカードとして1983年ねんにスタートしたTカード。その後ご、2003年ねんに複数ふくすうの企業きぎょうをまたいだ共通きょうつうポイントシステム「Tポイント」のサービスが開始かいしされ、約やく20年ねんにわたって日本にっぽんのポイントサービスの代表だいひょう格かくとして活用かつようされてきた。

　しかし、Tポイントは19年ねんからドトールなどの大手おおて加盟かめい店てんの脱退だったいが相次あいつぎ、その勢いきおいは衰おとろえている。さらに追おい討うちをかけたのが、ヤフー系けいサービスとTポイントの連携れんけいが3月がついっぱいで終了しゅうりょうするとの発表はっぴょうだった。ヤフーとTポイントを運営うんえいするカルチュア・コンビニエンス・クラブ（CCC）は12年ねんから戦略せんりゃく的てき資本しほん・業務ぎょうむ提携ていけいを結むすんでおり、これまでYahoo!ショッピングやPayPayモール、クレジットカード「Yahoo! JAPANカード」などで、Tポイントが付与ふよ・利用りようされてきた。

　ヤフーを傘下さんかに持もつZホールディングス（HD）は、すべてのサービスを連携れんけいさせる「PayPay経済けいざい圏けん」をさらに強化きょうかしていくとみられている。その基礎きそ固がためとして、今いままで付与ふよされていた「PayPayボーナス」を4月がつから「PayPayポイント」に名称めいしょう変更へんこう、ポイントサービスとしての性格せいかくを前面ぜんめんに打うち出だしていくようだ。

　では、ヤフー系けいサービスでのTポイント終了しゅうりょうによって、ユーザーなどにはどのような影響えいきょうがあるのだろうか。

　まず一部いちぶのサービスを除のぞいて、4月がつ1日にちからヤフー系けいサービスのTポイント利用りよう・付与ふよがPayPayポイントに切きり替かわる。Yahoo!ショッピング、PayPayモール、LOHACO by ASKUL、Yahoo!トラベル、ebookjapan、一休いっきゅう.comではTポイント付与ふよ・利用りようが終了しゅうりょう。今後こんご、付与ふよされるのはPayPayポイントとなる。ヤフオク!やYahoo!公金こうきん払はらい、Yahoo! totoでは今後こんごTポイントの利用りようができなくなるので注意ちゅういしよう。その一方いっぽうで、Yahoo!ズバトクではTポイントの付与ふよが継続けいぞく、また、Yahoo!ネット募金ぼきんでは引ひき続つづきTポイントによる寄付きふが行おこなえる。

Yahoo! JAPANカードがPayPayカードへ強制きょうせい変更へんこう

　ヤフー系けいサービスをお得とくに利用りようしてきた人ひとにとって、最もっとも大おおきな影響えいきょうは「Yahoo! JAPANカード」が「PayPayカード」へ強制きょうせい的てきに変更へんこうされる点てんだろう。今いままでのYahoo! JAPANカードのユーザーには、4月がつから順次じゅんじPayPayカードが発送はっそうされ、カード番号ばんごうはそのままだが、券面けんめんに番号ばんごうの記載きさいがないナンバーレスカードになる。セキュリティ面めんが向上こうじょうをしたというい方いかたもできるが、カード番号ばんごうやセキュリティコードは自分じぶんで控ひかえておくか、会員かいいん専用せんようサイトでの確認かくにんが必要ひつようとなるので手間てまと感かんじる人ひとも増ふえそうだ。

　そして、使用しよう金額きんがくに応おうじて与あたえられる特典とくてんがTポイントからPayPayポイントに変かわることも特筆とくひつすべき点てんだ。これで大おおきな打撃だげきを被こうむるのは、Tポイントを利用りようしたお得とく術じゅつとして有名ゆうめいな「ウェル活かつ」だろう。ドラッグストアのウェルシアで毎月まいつき20日にちに開催かいさいされる「お客様きゃくさま感謝かんしゃデー」は、Tポイントを1.5倍ばいで利用りようすることができる。200ポイントから利用りよう可能かのうで、200ポイントなら300円えん分ぶん、1000ポイントなら500円えん分ぶん上乗うわのせ（合計ごうけいから値引ねびき）されるのだ。

　このボーナスデイを活用かつようし、1カ月かげつ分ぶんの日ひ用品ようひんなどをTポイントを使つかって買かい溜ためることを「ウェル活かつ」と呼よばれているのだが、その原資げんしとなるTポイントを効率こうりつ的てきに稼かせげたのがヤフー系けいサービスであり、Yahoo! JAPANカードだったのだ。Yahoo!ショッピングの支払しはらいや日々ひびの公共こうきょう料金りょうきんなどをYahoo! JAPANカードで行おこなっていれば、おのずとポイントが貯たまっていき、それをウェルシアで1.5倍ばいに換金かんきんできたのである。

　とはいえ、ヤフー系けいサービスとの連携れんけいが終おわってもTポイント自体じたいがなくなるわけではない。ヤフーカード以外いがいでもTポイントを貯ためられるカードは存在そんざいする。

　たとえば「TカードPrime」「TカードプラスPREMIUM」は、どちらも初年度しょねんどの年会ねんかい費ひは無料むりょうで、2年ねん目めも1回かい以上いじょうの利用りようがあれば翌よく年度ねんどの年会ねんかい費ひも無料むりょうとなるクレジットカード。支払しはらい金額きんがくにつき1％のTポイントが貯たまるため、「ウェル活かつ」などTポイントを重要じゅうよう視しする場合ばあいはYahoo! JAPANカードからの乗のり換かえるのも良よいだろう。

PayPayユーザーなら利便りべん性せいが向上こうじょう？

　PayPayカードへの強制きょうせい変更へんこうには、もちろんメリットもある。現在げんざい、PayPayの支払しはらい方法ほうほうをPayPayカードへ設定せっていすると還元かんげん率りつが1％上乗うわのせされるキャンペーンが開催かいさい中ちゅうなのだ。3月末まつまでは追加ついかして1.5％が上乗うわのせされていたので、今後こんごもこのようなボーナスアップキャンペーンが開催かいさいされる可能かのう性せいは高たかい。

　1％の上乗うわのせ分ぶんと、PayPayステップ達成たっせいで獲得かくとくできる1.5％を合算がっさんすれば、なんと2.5％の高こう還元かんげんを受うけることができる。Yahoo! JAPANカードからの切きり替かえをした人ひとは、PayPayの支払しはらい方法ほうほうをPayPayカードに設定せっていしてみよう。

　Tポイントとの連携れんけい終了しゅうりょうによって、Yahoo! サービスユーザー、そしてソフトバンク携帯けいたいユーザーにとって、PayPayの存在そんざい感かんはさらに高たかまった。また、PayPayポイントは自動じどうでチャージされ、買かい物ものなどでシームレスに使つかうことができるので、利便りべん性せいも向上こうじょうしている。

　これまでのようにTポイントを貯ため続つづけるか、それともPayPay経済けいざい圏けんに移行いこうするか――。今後こんごはポイ活かつのポートフォリオも見直みなおしが図はかられるだろう。