吾われ峠とうげ呼よび世よ晴はれ単語たんご

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記事きじ編集へんしゅう

吾われ峠とうげ呼よび世よ晴はれとは、日本にっぽんの漫画まんが家かである。

代表だいひょう作さくは『鬼おに滅めつの刃は』。

概要がいよう

1989年ねん 5月5日にち生うまれ。福岡ふくおか県けん出身しゅっしん。

2013年ねん、第だい70回かいJUMP トレジャー新人しんじん漫画まんが賞しょうに『過か狩かり狩かり』を投稿とうこうし佳作かさくを受賞じゅしょう。2014年ねん、少年しょうねんジャンプ NEXT!! 2014 vol.2に『文殊もんじゅ史郎しろう兄弟きょうだい』を掲載けいさいし漫画まんが家かデビュー。同年どうねん、第だい9回かい金きむ未来みらい杯はいにエントリーし、週刊しゅうかん少年しょうねんジャンプ 2014年ねん39号ごうで『肋あばら骨ほねさん』を掲載けいさいした。

しかし、連載れんさい作さくを生うみ出だすまでは集英社しゅうえいしゃの会議かいぎで落選らくせん続つづきの道みちを辿たどっている。『肋あばら骨ほねさん』よりインパクトのある作品さくひんをと生うみ出だされた連載れんさい作さく『蠅はえ庭にわのジグザグ』はネーム時点じてんで落選らくせん、読切よみきとして2015年ねんに掲載けいさいされることになる。その後ご『鈍どん痛風つうふう車くるま』という地獄じごくからの回生かいせいを目め指ゆびすファンタジー作品さくひんを提出ていしゅつするも落選らくせん。結果けっかが出でない状況じょうきょうに吾われ峠とうげは「2015年ねん内うちに連載れんさいできなければ漫画まんが家かを目め指ゆびすのをやめる」という断腸だんちょうの思おもいでネームに挑いどむ。そうして『鬼おに滅めつの刃は』の前身ぜんしんである『鬼おに殺ころせの流りゅう』が生うみ出だされた。しかし、主人公しゅじんこうの寡黙かもくさやシビアな世界せかい観かんが問題もんだいとなり落選らくせんした。

もう後ごがなくなった吾われ峠とうげは担当たんとう編集へんしゅうの片山かたやま達いたる彦と相談そうだん。次つぎの会議かいぎまで時間じかんが限かぎられている状況じょうきょうであることも踏ふまえ、小ちいさくネームを修正しゅうせいするより主人公しゅじんこうを変かえてみようという話はなしになる。片山かたやま曰く、主人公しゅじんこうを決きめる際さいに以下いかのようなやり取とりがあったという。

片山かたやま：「流りゅうと違ちがって明あかるくて普通ふつうのキャラクター、（この『鬼おに殺ころせの流りゅう』の世界せかいの中なかに）いないですかね」

吾われ峠とうげ：「いるにはいるんですが、面めん白しろいかわからないです」

片山かたやま：「どんなキャラですか？」

吾われ峠とうげ：「炭すみを売うっている少年しょうねんで、妹いもうとが鬼おににされてしまって、治なおすために鬼おに殺ころせ隊たいに入はいるんです」

片山かたやま：「それで行いきましょう！普通ふつうでいいんですよ！」

『鬼おに滅めつの刃は公式こうしきファンブック-鬼おに殺ころせ隊たい見聞けんぶん録ろく-』より引用いんよう

こうして、竈門かまど炭たん治郎じろうは生うまれた。

作品さくひんのタイトルも流ながれが主人公しゅじんこうから外はずされたこともあり包括ほうかつ的てきなものに変更へんこうする運はこびとなる。話はなし合あいの結果けっか、「鬼おに」「刃は」は作品さくひんに欠かかせないワードとして確定かくてい、「殺ころせ」は刺とげ激げきが強つよいという理由りゆうから広ひろく使つかいやすい「滅めつ」になった。

そうやって紆余曲折うよきょくせつを経へて初はつの連載れんさい作さく『鬼おに滅めつの刃は』が週刊しゅうかん少年しょうねんジャンプ 2016年ねん11号ごうからスタート。連載れんさい当初とうしょの人気にんきは決けっして大おおきくなかったもののジワジワと読者どくしゃからの支持しじを得えることに成功せいこう。2019年ねん 4月がつよりTVアニメが放送ほうそうされると、作品さくひんの知名度ちめいども飛躍ひやく的てきに上昇じょうしょうした。2020年ねん 1月がつ末すえにはシリーズ発行はっこう部数ぶすうが4000万まん部ぶを超ちょうえ、紛まぎれもないジャンプの屋台やたい骨ほねを支ささえる看板かんばん作品さくひんに成長せいちょうを遂とげた。

人物じんぶつ

自画像じがぞうに「眼鏡めがねをかけたワニ」を描えがくことから、読者どくしゃからは「ワニ」「ワニ先生せんせい」と呼よばれることが多おおい。ワニである理由りゆうは「読者どくしゃを噛かんで離はなさない作品さくひんを描えがく」という考かんがえから一いち度ど噛かんだら離はなさないワニを選えらんだらしい。実際じっさいに『鬼おに滅めつの刃は』はスルメ漫画まんがと呼よばれることが多おおく、吾われ峠とうげの考かんがえは功こうを奏そうしたと言いえる。

『鬼おに滅めつの刃は』が人気にんきを得えた後のちも顔出かおだしでのメディア露出ろしゅつは皆無かいむであり性別せいべつも不明ふめい。あとがきや巻末かんまつコメントでの言動げんどうから荒川あらかわ弘ひろし（自画像じがぞうに眼鏡めがねをかけた牛うしを描えがいている）のような女性じょせいではないかという噂うわさもあるが真しん相そうは謎なぞに包つつまれている。

先述せんじゅつした片山かたやま編集へんしゅうとのやり取とりからも窺えるが変かわった感性かんせいの持もち主あるじであり、作品さくひんにもその影かげ響ひびきは色濃いろこく反映はんえいされている。殺伐さつばつとした世界せかい観かんや粗あらく人ひとを選えらびそうな画が風ふうに加くわえ、人体じんたいの欠損けっそん描写びょうしゃがやたら多おおかったり、「年号ねんごうがァ!!年号ねんごうが変かわっている!!」「俺おれは長男ちょうなんだから我慢がまんできたけど次男じなんだったら我慢がまんできなかった」など珍ちん妙みょうな台詞せりふ回まわしがゴロゴロ出でてきたりと作品さくひんの癖くせはかなり強つよい。その一方いっぽう、敵てきにも人生じんせいありと言いわんばかりの心理しんり描写びょうしゃは多おおくの読者どくしゃから太鼓判たいこばんを押おされており、『鬼おに滅めつの刃は』がアニメ化かとなるまでに人気にんきを得えた一因いちいんとされている。

なお、欠損けっそん描写びょうしゃは『鬼おに滅めつの刃は』の連載れんさいが進すすむにつれて目めに見みえて増ふえており、その対たい象ぞうはメインキャラクターも例外れいがいではない。情なさけ容赦ようしゃなく腕うでや足あしを吹ふき飛とばす所業しょぎょうに読者どくしゃからは「吾われ峠とうげはワニの皮かわを被こうむった鬼おにだ」という声こえも聞きかれる程ほどである。