魘夢単語たんご

夢ゆめを見みながら死しねるなんて幸しあわせだよね

魘夢とは、漫画まんが『鬼おに滅めつの刃は』の登場とうじょう人物じんぶつである。

CV：平川ひらかわ大輔だいすけ

概要がいよう

十じゅう二に鬼おに月がつの一人ひとりであり、下弦かげんの壱いち。青年せいねんのような風ふう貌が特徴とくちょう。

下弦かげんの伍ごが殺ころされ、ブチ切きれた鬼舞きぶ辻つじ無惨むざんが下弦かげんの鬼おにを召集しょうしゅうした51話わ（TVアニメでは1期き最終さいしゅう回かい）にて初はつ登場とうじょう。無惨むざんによって解体かいたいされた下弦かげんの鬼おにたちは理不尽りふじんに一人ひとり一いち人にん殺ころされていき、最後さいごに残のこった魘夢も殺ころされるはずだった。最後さいごにい残いのこすことはあるかと無惨むざんに聞きかれると、「私わたしは夢ゆめ見み心地ごこちでございます　貴とうと方様かたさま直々じきじきに手てを下くだして戴いただけること」「他たの鬼おにたちの断末魔だんまつまを聞きけて楽たのしかった、幸しあわせでした。私わたしを最後さいごまで残のこしてくださってありがとう」と応こたえた。この狂気きょうきじみた解答かいとうが気きに入いられたらしく、無惨むざんは彼かれに血ちを分わけ与あたえた。

他人たにんの不幸ふこうを見みるのが大好だいすきらしく、自みずからの能のう力ちからで幸しあわせな夢ゆめを見みせた後のち、悪夢あくむを見みせるのが好すきとのこと。不幸ふこうに打うちひしがれ苦くるしみもがくのを眺ながめるのが楽たのしいという、歪ひずみんだ性根しょうこんを持もち合あわせている。

無惨むざんの血ちによってさらなる力ちからを得えた彼かれは、無限むげん列車れっしゃにて暗躍あんやくし、40人にん以上いじょうを行方ゆくえ不明ふめいにした。派遣はけんされた数すう名めいの鬼おに殺ころせの剣けん士しも返かえり討うちになり、炭たん治郎じろう、善ぜん逸いっ、伊い之これ助すけに加くわえ、炎ほのお柱ばしらの煉獄れんごく杏あんず寿郎としおを呼よび寄よせた。
魘夢は車くるま掌てのひらを従したがわせて彼かれらに切符きっぷを切きらせ、幸しあわせな夢ゆめの中なかへ閉とじ込こめることに成功せいこう。配下はいかの子こどもたちを夢ゆめの世界せかいに送おくり込こむと同時どうじに、自身じしんは列車れっしゃの先頭せんとう車両しゃりょうである準備じゅんびを行おこなう。

ここまでは順調じゅんちょうだったが、炭たん治郎じろうは自身じしんが夢ゆめの中なかにいることをいち早はやく察知さっち。自身じしんの首くびを斬きる事ことで目めを覚さました。炭たん治郎じろうはその後ご、先頭せんとう車両しゃりょうで魘夢と対峙たいじ。魘夢は血ち鬼おに術じゅつで何なん度ども炭たん治郎じろうを眠ねむらせるが、炭たん治郎じろうは夢ゆめの中なかで即座そくざに自決じけつすることで対処たいしょした。魘夢も悪夢あくむを見みせて対抗たいこうするものの、むしろ炭たん治郎じろうの逆鱗げきりんに触ふれてしまい、頚けいを切きられてしまった。

だが、魘夢は余裕よゆうの表情ひょうじょうを崩くずさない。困惑こんわくする炭たん治郎じろうを前まえに、彼かれは自分じぶんが既すでに汽車きしゃと一体化いったいかしており、体からだはもはや本体ほんたいではなくなっていることを明あかした。魘夢はそのまま汽車きしゃの乗客じょうきゃく200人にんを餌えさとして喰くらおうとする。
しかし、乗客じょうきゃくは善ぜん逸いっ、禰豆子こ、そして煉ねり獄ごくの手てによって守まもられ、誰だれ一人ひとり喰くらうことができなかった。炭たん治郎じろうと伊い之これ助すけによって頚けいの位置いちも見破みやぶられてしまい、二人ふたりの息いきの合あった攻撃こうげきでついに頚けいを斬きられて敗北はいぼくした。

横転おうてんした列車れっしゃの側がわで肉にく塊かたまりに成なり果はてて崩くずれていく中なか、彼かれはここまで時間じかんと手間てまをかけても勝かてなかったことや、人間にんげんを一人ひとりも喰くえなかったこと、そして上限じょうげんの座ざに届とどかなかったことを悔くやみ、最後さいごは炭たん治郎じろうたちの活躍かつやくを一人ひとりずつ紹介しょうかいへの恨うらみ節ぶしを残のこして消きえていった。多おおくの人ひとに悪夢あくむを見みせた挙あげ句く、最後さいごは目めの前まえの現実げんじつに耐たえられず「悪夢あくむだ」と絶望ぜつぼうして消きえていく、なんとも皮かわ肉にくな結末けつまつを迎むかえるのであった。

能力のうりょく

夢ゆめ操作そうさ

魘夢の血ち鬼おに術じゅつ。相手あいてに自身じしんの意いのままの夢ゆめを見みさせられる。幸しあわせな夢ゆめを見みせることで、どんな相手あいても無む力ちから化かさせることができ、並なみの人間にんげんは眠ねむらせた時点じてんで勝かちが確定かくていする。しかし、柱はしらのような優すぐれた鬼おに狩かりにもなると、殺気さっきを感知かんちして術じゅつを破やぶられてしまう場合ばあいがある。そのため、血ちを混まぜた切符きっぷを車くるま掌てのひらに切きらせ、"鋏やっとこ痕あと"をつけて発動はつどうさせて眠ねむらせた後のち、核かくを破壊はかいして確実かくじつに殺ころしている。夢ゆめから目め覚さめるためには、夢ゆめの中なかで自身じしんが「死しぬ」必要ひつようがある。

夢ゆめの中なかには「精神せいしんの核かく」があり、これを壊こわされるとその人ひとは廃人はいじんになる。ただ、自身じしんが直接ちょくせつ入はいると察知さっちされる恐おそれがあるため、魘夢は現実げんじつから逃にげ出だしたい人ひとたちを「幸しあわせな夢ゆめを見みせる」ことを条件じょうけんに従したがわせ、夢ゆめの中なかに送おくり込こんでいる。

強制きょうせい昏倒こんとう催眠さいみんの囁ささやき

左手ひだりてにある口くちから「お眠ねむり」と囁ささやき、聞きいた相手あいてを眠ねむらせる。音おとによる攻撃こうげきなので防ふせぐ手段しゅだんが限かぎられる。

強制きょうせい昏倒こんとう睡眠すいみん・眼め

魘夢の目めと視線しせんを合あわせたものを眠ねむらせる。作中さくちゅうでは、列車れっしゃの全ぜん方位ほういに目めを張ちょうり巡めぐらせ、目め覚さめてもすぐに眠ねむらせられるようにした。

首くびを斬きっている内うちに夢ゆめと現実げんじつの区別くべつがつかなくなっていくため、混同こんどうした相手あいてが現実げんじつ世界せかいで自決じけつする効果こうかもある。

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