国語こくご辞書じしょの索引さくいん「つく」1ページ目め

つく【月つき】

１ 「つき」の上代じょうだい東国とうごく方言ほうげん。「かの児ころと寝ねずやなりなむはだすすき浦野うらのの山やまに—片寄かたよるも」〈万まん・三さん五ご六ろく五ご〉 ２ 名詞めいしの...

つく【銑ずく／釻／柄え】

１ 弓ゆみの弭(はず)の異称いしょう。また、そこにはめる金具かなぐ。 ２ 鉄棒てつぼう・十手じってなどにつける折おれ釘くぎ。 ３ 荷に棒ぼうの両りょう端はしに作つくった綱つなを...

つく【木菟みみずく／木き兎うさぎ】

ミミズクの古名こみょう。「初はじめ天皇てんのう生せい(あ)れます日ひ、—産さん殿どの(うぶどの)とび入いれり」〈仁徳にんとく紀き〉

つ・く【付つく／附つく／着つく】

［動どうカ五ご（四よん）］ １ あるものと他たのものが離はなれない状態じょうたいになる。 ㋐あるものが表面ひょうめんに密着みっちゃくする。くっつく。付着ふちゃくする。接せっ...

つ・く【吐はく】

［動どうカ五ご（四よん）］《「突つく」と同どう語源ごげん》 １ 胃いや口くちの中なかの物ものを吐はく。もどす。「へどを—・く」 ２ ㋐息いきを吐はき出だす。「た...

つ・く【突つく／衝つく／撞つく】

［動どうカ五ご（四よん）］ １ とがった物もので一ひとつ所しょを勢いきおいよく刺さしたり、強つよく当あてたりする。「槍やりで—・く」 ２ 棒状ぼうじょうのもので強つよく...

つ・く【就つく】

［動どうカ五ご（四よん）］《「付つく」と同どう語源ごげん》 １ ㋐（「即そくく」とも書かく）ある地位ちいに身みを置おく。特とくに、即位そくいする。「王座おうざに—・く...

つ・く【搗つく／舂うすずく】

［動どうカ五ご（四よん）］《「突つく」と同どう語源ごげん》穀物こくもつを杵きね(きね)や棒ぼうの先さきで強つよく打うって押おしつぶしたり、殻からを除のぞいたりする。「玄米げんまいを...

つ・く【漬づけく／浸ひたく】

［動どうカ五ご（四よん）］ １ 大量たいりょうにあふれ出でた水みずにひたる。つかる。「床ゆか(ゆか)まで水みずが—・く」 ２ （漬づけく）漬物つけものに味あじがしみ...

つ・く【築きずく】

［動どうカ五ご（四よん）］《「突つく」と同どう語源ごげん》土どや石いしを積つみあげてつきかためる。きずく。「公儀こうぎにても品川しながわの海うみに台場だいばを—・き」〈...

つ・く【尽ことごとく】

［動どうカ上じょう二に］「つきる」の文語ぶんご形がた。

つ・く

［接尾せつび］《動詞どうし五ご（四よん）段だん型がた活用かつよう。動詞どうし「付つく」から》擬声語ぎせいご・擬態語ぎたいごなどに付ついて、そのようなようすを示しめす状態じょうたいである意いを...

つくい‐こ【津久井湖つくいこ】

神奈川かながわ県けん相模原さがみはら市しにある人造湖じんぞうこ。相模川さがみがわ上流じょうりゅうをせき止とめて造つくられた城山しろやまダムの貯水池ちょすいち。面積めんせき約やく2.5平方へいほうキロメートル。総そう貯水ちょすい...

つく‐いも【捏こね芋いも／仏掌薯つくねいも】

ツクネイモの別名べつめい。

つくえ【机つくえ／案あん】

１ 本ほんを読よみ、字じを書かき、また仕事しごとをするために使つかう台だい。ふづくえ。「—に向むかう」 ２ 飲食いんしょく物ぶつを盛もった器うつわをのせる台だい。食卓しょくたく...

つくえしろ‐の‐もの【机つくえ代だいの物もの】

食卓しょくたくの上うえにのせる物もの。飲食いんしょく物ぶつ。つくえもの。「百ひゃく取と(ももと)りの—を具ぐ(そな)へ」〈記き・上うえ〉

机つくえ(つくえ)を並なみ(なら)・べる

同おなじクラス・職場しょくばなどで、ともに学まなんだり働はたらいたりする。「—・べた仲なか」

つくし【土筆つくし／筆頭ひっとう菜さい】

早春そうしゅんに出でるスギナの胞子ほうし茎くき。筆ふで状じょうで淡あわ褐色かっしょく、節ふしに「はかま」とよぶ葉はがつく。頂いただき部ぶから胞子ほうしを出だすと枯かれる。食用しょくよう。筆頭ひっとう菜さい(ひ...

つくし【筑紫つくし】

古ふるく、九州きゅうしゅう地方ちほうの称しょう。また、特とくに筑前ちくぜん・筑後ちくごにあたる九州きゅうしゅう北部ほくぶの称しょう。さらに、大宰府だざいふをさすこともある。

つくし‐えびら【筑紫つくし箙えびら】

木材もくざいを曲まげたり、水牛すいぎゅうの角かく(つの)などで作つくった軽便けいべんな箙えびら。主おもに北九州きたきゅうしゅうで用もちいられた。

つくし‐かん【筑紫つくし館かん】

古代こだい、外国がいこく使節しせつ接待せったいのために大宰府だざいふに設もうけた館かん。のち、鴻おおとり臚館(こうろかん)と改称かいしょう。

つくし‐がく【筑紫つくし楽らく】

雅楽ががくの一種いっしゅで、室町むろまち時代じだいに九州きゅうしゅう久留米くるめの善導寺ぜんどうじを中心ちゅうしんに行おこなわれていたもの。箏曲そうきょく(そうきょく)の筑紫つくし流りゅうを生うむ母体ぼたいとなった。

つくし‐がた【筑紫つくし潟かた】

有明海ありあけかいの異称いしょう。

つくし‐がも【筑紫つくし鴨かも】

カモ科かの鳥とり。全長ぜんちょう63センチくらい。体からだは白しろく、頭あたま・くびは黒色こくしょくで緑色みどりいろの光沢こうたくがあり、肩かたから胸むねに栗色くりいろの帯おびがある。ユーラシア...

つくし‐ぐし【筑紫つくし櫛くし】

筑紫つくしで産むした櫛くし。「別べつるれば心しんをのみぞ—挿さして逢べき程ほどを知しらねば」〈拾遺しゅうい・別べつ〉

つくし‐こいし【筑紫恋ちくしこいし】

ツクツクボウシの別名べつめい。

つくし‐ごと【筑紫つくし箏そう】

１ 「筑紫つくし流りゅう」に同おなじ。 ２ 筑紫つくし流りゅう箏曲そうきょく(そうきょく)で用もちいる箏そう。また、俗ぞく箏そう(ぞくそう)は筑紫つくし流りゅうから生しょうじたので、これ...

つくし‐さんち【筑紫山地つくしさんち】

《「ちくしさんち」とも》九州きゅうしゅう北部ほくぶをほぼ北東ほくとうから南西なんせいに走はしる山地さんち。福岡ふくおか・佐賀さが・長崎ながさきの3県けんにまたがる。平均へいきん標高ひょうこう400〜9...

つくし‐じ【筑紫つくし路ろ】

１ 筑紫つくしへ行いく道みちすじ。 ２ 筑紫ちくしを通とおる道みち。また、その道筋みちすじの国々くにぐに。

つくし‐じろう【筑紫つくし二郎じろう／筑紫つくし次郎じろう】

筑後ちくご(ちくご)川かわの異称いしょう。坂東ばんどう(ばんどう)太郎たろう（利根川とねがわ）・四国しこく三郎さぶろう（吉野川よしのがわ）に対たいしていう。

つくし‐そうりょう【筑紫つくし総領そうりょう】

律令制りつりょうせい以前いぜん、九州きゅうしゅう地方ちほうを管轄かんかつした官かん。のちの大だい宰おさむ帥そち(だざいのそち)にあたる。

つくし‐たんだい【筑紫つくし探題たんだい】

⇒九州きゅうしゅう探題たんだい

つくし‐の‐うみ【筑紫つくしの海うみ】

有明海ありあけかいの異称いしょう。

つくしのおく【筑紫つくし奥おく】

狂言きょうげん。道連みちづれになった筑紫つくしの奥おくの百姓ひゃくしょうと丹波たんばの百姓ひゃくしょうとが、一緒いっしょに都との領主りょうしゅに年貢ねんぐを納おさめ、作つくっている田たの分ぶんだけ笑わらえと命令めいれいされ...

つくし‐の‐しま【筑紫つくしの島しま】

九州きゅうしゅうの古称こしょう。「天地てんち(あめつち)の神かみを祈いのりてさつ矢や貫つらぬけ(ぬ)き—をさして行いく我がは」〈万まん・四よん三さん七なな四よん〉

つくし‐びわ【筑紫つくし琵琶びわ】

⇒筑前ちくぜん琵琶びわ(ちくぜんびわ)

つくし‐ぶね【筑紫つくし船せん】

筑紫つくし地方ちほうへ往来おうらいする船ふね。筑紫つくし地方ちほうで使つかわれた船ふね。「—いまだも来こねばあらかじめ荒すさぶる君きみを見みるが悲かなしさ」〈万まん・五ご五ご六ろく〉

つくし‐へいや【筑紫平野つくしへいや】

福岡ふくおか・佐賀さがの両りょう県けんにまたがり、有明海ありあけかいに面めんする筑後ちくご(ちくご)川かわ流域りゅういきの平野へいや。米作べいさく地帯ちたい。福岡ふくおか県けん側がわを筑後ちくご平野へいや、佐賀さが県けん側がわを佐賀さが...

つくし‐りゅう【筑紫つくし流りゅう】

箏曲そうきょく(そうきょく)の流派りゅうはの一いち。室町むろまち末期まっきに九州きゅうしゅう久留米くるめの善導寺ぜんどうじの僧そうであった賢けん順じゅんが創始そうし。主しゅとして佐賀さが藩はんに伝承でんしょうされ、江戸えど時じ...

つくしん‐ぼ【土筆つくし坊ぼう】

ツクシの別名べつめい。

つく・す【尽つき（く）す】

［動どうサ五ご（四よん）］ １ そのことのために全部ぜんぶを使つかってしまう。ある限かぎりを出だしきる。「手てを—・す」「最善さいぜんを—・す」 ２ ...

つく‐だ【佃つくだ】

《「つく（作さく）りだ（田た）」の音おと変化へんか》 １ 耕作こうさくする田た。作つくり田でん。 ２ 荘園しょうえん内ないにおける領主りょうしゅ・荘そう官かん・地頭じとうの直接ちょくせつ経営けいえい地ち。領りょう...

つくだ‐じま【佃つくだ島とう】

東京とうきょう都と中央ちゅうおう区くの地名ちめい。昔むかしは隅田川すみだがわ河口かこうの単独たんどくの島しまで、江戸えど初期しょきに摂津せっつ国こく佃つくだ（現在げんざいの大阪おおさか府ふ西淀川にしよどがわ区く）の漁民ぎょみんが移住いじゅう、地名ちめいの由来ゆらい...

つくだじまふたりしょぼう【佃つくだ島とうふたり書房しょぼう】

出で久根くね達たち郎ろうの長編ちょうへん小説しょうせつ。明治めいじから昭和しょうわの高度こうど成長せいちょう期きにかけての東京とうきょうの下町したまちを舞台ぶたいに、二人ふたりの男おとこの友情ゆうじょうを描えがく。平成へいせい4年ねん（199...

つくだ‐に【佃煮つくだに】

《もと江戸えど佃つくだ島とうで作つくったところから》小しょう魚さかな・貝かい・海藻かいそうなどを醤油じょうゆ・みりんなどで煮につめた食品しょくひん。

つくだ‐ぶし【佃つくだ節たかし】

１ 江戸えど中期ちゅうき以降いこう、隅田川すみだがわを往来おうらいした遊ゆう船せんの中なかで芸者げいしゃなどが弾ひいた三味線しゃみせんの手て。また、それに伴ともなう唄うた。 ２ 歌舞伎かぶき下座げざ音楽おんがくの...

つくづくし【土筆つくし】

《「つくつくし」とも》ツクシの別名べつめい。《季き 春はる》「—ここらに寺てらの跡あともあり／千代女ちよめ」

つくつく‐ぼうし【つくつく法師ぼうし】

《鳴なき声ごえから。「法師ほうし」は当あて字じ》セミ科かの昆虫こんちゅう。体長たいちょうは翅(はね)の先さきまで約やく4.5センチ、暗くら黄き緑色みどりいろの地ちに黒くろ紋もんがあり、背せ...

つく‐づく【熟じゅく】

［副ふく］ １ 物事ものごとを、静しずかに深ふかく考かんがえたり、注意深ちゅういぶかく観察かんさつしたりするさま。よくよく。じっくり。「寝ねた子この顔かおを—（と）眺ながめ...

つく‐とり【木菟みみずく鳥とり／木き兎うさぎ鳥とり】

ミミズクの別名べつめい。