幽玄ゆうげん（ゆうげん）とは？意味いみ・読よみ方かた・使つかい方かた

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ゆう‐げん〔イウ‐〕【幽玄ゆうげん】
の解説かいせつ

［名な・形かたち動どう］《「幽かそけ」はかすか、「玄げん」は奥深おくふかい道理どうりの意い》

１物事ものごとの趣おもむきが奥深おくふかくはかりしれないこと。また、そのさま。「—の美び」「—な（の）世界せかい」

２趣おもむきが深ふかく、高尚こうしょうで優美ゆうびなこと。また、そのさま。
1. 「詩歌しかに巧たくみに、糸竹いとたけに妙みょうなるは—の道みち、君臣くんしんこれを重おもくす」〈徒然つれづれ・一いち二に二に〉

３気品きひんがあり、優雅ゆうがなこと。また、そのさま。
1. 「内裏だいりの御おんことは—にてやさやさとのみ思おもひならへる人ひとの云うんなるべし」〈愚ぐ管かん抄しょう・四よん〉

４中古ちゅうこの「もののあはれ」を受うけ継つぐ、中世ちゅうせいの文学ぶんがく・芸能げいのうの美的びてき理念りねんの一いち。言葉ことばに表あらわれない、深ふかくほのかな余情よじょうの美びをいう。
1. ㋐和歌わかでは、言外げんがいに感かんじられる王朝おうちょう的てきな上品じょうひんで優やさしくもの柔やわらかな情趣じょうしゅをいう。
2. ㋑連歌れんがでは、艶つやでほのかな、言葉ことばに表あらわされない感覚かんかく的てきな境地きょうちをさしていう。後のちに、ものさびた閑寂かんじゃくな余情よじょうをもいうようになった。
3. ㋒能楽のうがくでは、初はじめ美うつくしく柔和にゅうわな風情ふぜいをさしていったが、後ご、静寂しじまで枯淡こたんな風情ふぜいをもいうようになった。

出典しゅってん：デジタル大辞泉だいじせん（小学館しょうがくかん）

幽玄ゆうげんのカテゴリ情報じょうほう

出典しゅってん：デジタル大辞泉だいじせん（小学館しょうがくかん）

［文学ぶんがく］の言葉ことば

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幽玄ゆうげんの慣用かんよう句く・熟語じゅくご(1)

出典しゅってん：デジタル大辞泉だいじせん（小学館しょうがくかん）

ゆうげんたい【幽玄ゆうげん体たい】

言外げんがいに奥深おくふかい情趣じょうしゅ・余情よじょうのある歌体かたい。幽玄ゆうげん様さま。

幽玄ゆうげんの例文れいぶん(6)

出典しゅってん：青空あおぞら文庫ぶんこ

･･･に分わからないくらい高尚こうしょう幽玄ゆうげんの論ろんだから気きを静しずめて聞玉えよ。よしカネ、･･･幸田こうだ露伴ろはん「ねじくり博士はかせ」
･･･たならば、哲学てつがくくさい幽玄ゆうげん高遠こうえんなものから、手てづまのような卑小ひしょう浅あさ陋な･･･幸田こうだ露伴ろはん「魔法まほう修行しゅぎょう者しゃ」
･･･には、まだまだ、この幽玄ゆうげんな、けもの、いや、魚類ぎょるい、いや、」ひどくあ･･･太宰だざい治おさむ「黄村こうそん先生せんせい言行げんこう録ろく」

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