魚さかな豢

魚さかな 豢（ぎょ かん、生なま没年ぼつねん不ふ詳しょう）は、中国ちゅうごく三さん国こく時代じだいの魏たかしの官僚かんりょう・歴史れきし家か。雍州京きょう兆ちょう郡ぐん（現在げんざいの陝西せんせい省しょう西安しーあん市し）の人ひと。

生涯しょうがい

魏ぎに仕つかえ、郎ろう中ちゅうとなり、私撰しせんとして『魏ぎ略りゃく』三さん十じゅう八はち巻かん・『典てん略りゃく』五ご十じゅう巻かんを著あらわした。これらの書しょは唐とうの後期こうきに戦乱せんらんによってほとんどが散逸さんいつしてしまったが、清きよしの時代じだいに王仁わに俊しゅんが逸文いつぶんを集あつめて輯本を編へんした。これはなはだ疎漏そろうであったため、さらに中華民国ちゅうかみんこくの張ちょう鵬ほう一いちが1922年ねんに再編さいへんし、原著げんちょの二に十じゅう分ぶんの一いちほどが現存げんそんしている。『魏ぎ略りゃく』は倭国わのくにについて述のべた歴史れきし書しょで最もっとも古ふるいものであったと言いう。

評価ひょうか

唐とうの劉りゅう知とも幾いくは、「巨細きょさいことごとく載のせ、蕪かぶら累るい甚はなはだ多おおし」と、内容ないよう繁雑はんざつであるとして批判ひはんしている。

南みなみ宋そうの高こう似に孫まごは『魏ぎ略りゃく』を特とくに筆力ひつりょくがあり、また同どう時代じだいの記述きじゅつは優すぐれていると評ひょうしている。

清きよしの銭ぜに大だい昕は諸しょ伝つての目標もくひょうとするところが、他たの史書ししょとちがっていると賞賛しょうさんしている。