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燃料電池自動車 - Wikipedia

燃料ねんりょう電池でんち自動車じどうしゃ

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燃料ねんりょう電池でんち自動車じどうしゃまたFCV (Fuel Cell Vehicle) は搭載とうさいした燃料ねんりょう電池でんちから水素すいそまたあらためしつ水素すいそ燃料ねんりょうとし、空気くうきちゅう酸素さんそ反応はんのうさせて発電はつでんして電動でんどう駆動くどうする車両しゃりょうである。水素すいそのみを反応はんのうさせる場合ばあい電気でんき自動車じどうしゃ同様どうよう走行そうこうCO2CO,NOx,SOxなどの有害ゆうがい排気はいきガスさない。

FCX クラリティ
ボーイング燃料ねんりょう電池でんち実証じっしょう

歴史れきし

最初さいしょ道路どうろはしることの出来でき燃料ねんりょう電池でんち自動車じどうしゃ(Allis-Chalmers 燃料ねんりょう電池でんちトラクターをのぞく))[1]1966ねん昭和しょうわ41ねん)にゼネラルモータースによって製造せいぞうされ[2]最初さいしょ水素すいそ自動車じどうしゃは1807ねんFrançois Isaac de Rivazによって製造せいぞうされた。日本にっぽんにおいては1969ねん昭和しょうわ44ねん)、工業技術院こうぎょうぎじゅついん大阪おおさか工業こうぎょう試験しけんしょにおいて燃料ねんりょう電池でんち自動車じどうしゃ試験しけんおこなわれた。[3]これは電気でんき自動車じどうしゃけいトラック)の荷台にだい燃料ねんりょう電池でんちせたものだった。

エネルギー効率こうりつ

燃料ねんりょう電池でんち自動車じどうしゃへの利用りようかんがえられている固体こたい高分子こうぶんしがた燃料ねんりょう電池でんち発電はつでん効率こうりつは30~40%である。この数字すうじそのものは、コンバインドサイクルもちいない一般いっぱんてき火力かりょく発電はつでんしょ効率こうりつは40%前後ぜんごであることをかんがえるとちいさいとはえないが、燃料ねんりょうとなる水素すいそ調達ちょうたつまわしでおおきなエネルギーが消費しょうひされるため、燃料ねんりょう電池でんち自動車じどうしゃをとりまくエコシステム全体ぜんたいとしてみればかならずしもエネルギー効率こうりつたかくない。まず自然しぜんかい採集さいしゅう可能かのう水素すいそ存在そんざいしないから、水素すいそふく生水なまみずもと利用りようするほかはみず電気でんき分解ぶんかい天然てんねんガスのあらためしつなどによって生成せいせいしなければならない。またトヨタやホンダの車両しゃりょう水素すいそを350ないし700気圧きあつ圧縮あっしゅくして格納かくのうするが、これを標準ひょうじゅん状態じょうたい理想りそう気体きたいとしてかんがえると1気圧きあつから700気圧きあつ圧縮あっしゅくするには1モルあたりやく15kJのエネルギーが必要ひつようであるから、圧縮あっしゅく冷却れいきゃく効率こうりつを100%とすると170Lのタンクいちほんにつき22kWhものエネルギーが燃料ねんりょう格納かくのうするためだけに消費しょうひされることになる。それゆえ一般いっぱん燃料ねんりょう電池でんち自動車じどうしゃの「Well-to-Whell」効率こうりつ電気でんき自動車じどうしゃくらべておおきくおとる。実際じっさいに、たとえば風力ふうりょく発電はつでんによる電力でんりょく水素すいそ変換へんかん燃料ねんりょう電池でんち自動車じどうしゃ充填じゅうてんして使つかうよりも、そのまま電気でんき自動車じどうしゃへと充電じゅうでんするほうが3ばい程度ていど効率こうりついとされる[4]

なお、水素すいそ製造せいぞう投入とうにゅうするエネルギーにたいし、製造せいぞうされた水素すいそ貯蔵ちょぞう輸送ゆそう発電はつでん動力どうりょくとなり最終さいしゅうてきくるまのタイヤへとつたわる駆動くどうエネルギーのは、圧縮あっしゅく水素すいそ使用しようする場合ばあいは22%、液体えきたい水素すいそ場合ばあいは17%にとどまる[5]。これにたいし、通常つうじょうのガソリン自動車じどうしゃ効率こうりつは13%程度ていどである[6]が、現代げんだいにおけるガソリンのEPR平均へいきんして300%程度ていどであることから、ガソリン製造せいぞう投入とうにゅうするエネルギーにたいする駆動くどうエネルギーのはおよそ40%となる。なお、製造せいぞう水素すいそのEPRは製法せいほうにもよるが30~80%程度ていどである。

分類ぶんるい規格きかく

燃料ねんりょう電池でんち自動車じどうしゃ燃料ねんりょう電池でんち規格きかくにより分類ぶんるいされ、[7] には定置ていちがた燃料ねんりょう電池でんち用途ようと搬型燃料ねんりょう電池でんち用途ようと規格きかくがある。

車載しゃさいよう燃料ねんりょう電池でんち詳細しょうさい

すべての燃料ねんりょう電池でんち電解でんかいしつせいきょく陰極いんきょくの3つの部品ぶひんつくられている。[8]燃料ねんりょう電池でんち機能きのう既存きそん蓄電池ちくでんちているが充電じゅうでんわりに水素すいそ補給ほきゅうされる。[9]固体こたい高分子こうぶんしがた、ダイレクトメタノールがた、リンさんがた炭酸たんさん溶融ようゆうしおがた固体こたい酸化さんかぶつがた再生さいせいがたとうことなる種類しゅるい燃料ねんりょう電池でんちがある。[10]

2009ねん時点じてんにおいてアメリカで使用しようされる大半たいはん自動車じどうしゃはガソリンを使用しようしておりアメリカ国内こくない排出はいしゅつされる一酸化いっさんか炭素たんその60%以上いじょう温室おんしつ効果こうかガスのやく20%を排出はいしゅつしている。[11] 一方いっぽう水素すいそ自動車じどうしゃわずかな汚染おせん物質ぶっしつしか排出はいしゅつしない。だい部分ぶぶんみずねつであるが燃料ねんりょう電池でんち使用しようされる水素すいそ再生さいせい可能かのうエネルギーのみによって生産せいさんされた場合ばあい以外いがい水素すいそ製造せいぞう工程こうていにおいて汚染おせん物質ぶっしつ発生はっせいする。[12]

関連かんれん項目こうもく

脚注きゃくちゅう

  1. ^ HistoryWired: A few of our favourite things”. October 23, 2009閲覧えつらん
  2. ^ The First Fuel Cell on Wheels” (2008ねん10がつ21にち). October 23, 2009閲覧えつらん
  3. ^ [1]
  4. ^ Ulf Bossel On Hydrogen” (2006ねん12月11にち). June 2, 2009閲覧えつらん
  5. ^ Efficiency of Hydrogen PEFC, Diesel-SOFC-Hybrid and Battery Electric Vehicles” (PDF) (2003ねん7がつ15にち). January 7, 2009閲覧えつらん
  6. ^ 電気でんき自動車じどうしゃ開発かいはつ自動車じどうしゃ環境かんきょう効率こうりつ評価ひょうか”. 国立こくりつ環境かんきょう研究所けんきゅうじょ. 2013ねん12月4にち閲覧えつらん
  7. ^ FC Vehicle standards
  8. ^ "Basics", U.S. Department of Energy, Retrieved on: 2008-11-03.
  9. ^ "What Is a Fuel Cell?", オンライン燃料ねんりょう電池でんち情報じょうほう, Retrieved on: 2008-11-03.
  10. ^ "Types of Fuel Cells", U.S. Department of Energy, Retrieved on: 2008-11-03.
  11. ^ "Fuel Cells for Transportation", U.S. Department of Energy, updated September 18, 2009. Retrieved June 7, 2010
  12. ^ "Fuel Cell Vehicles", Fuel Economy, Retrieved on: 2008-11-03.

出典しゅってん

Carr. "The power and the glory: A special report on the future of energy", page 11. The Economist, 2008.

外部がいぶリンク