燃料 ねんりょう 電池 でんち 自動車 じどうしゃ 又 また はFCV (Fuel Cell Vehicle) は搭載 とうさい した燃料 ねんりょう 電池 でんち から水素 すいそ 又 また は改 あらため 質 しつ 水素 すいそ を燃料 ねんりょう とし、空気 くうき 中 ちゅう の酸素 さんそ を反応 はんのう させて発電 はつでん して電動 でんどう 機 き を駆動 くどう する車両 しゃりょう である。水素 すいそ のみを反応 はんのう させる場合 ばあい は電気 でんき 自動車 じどうしゃ と同様 どうよう 、走行 そうこう 時 じ にCO2 やCO ,NOx ,SOx などの有害 ゆうがい な排気 はいき ガス を出 だ さない。
FCX クラリティ
ボーイング の燃料 ねんりょう 電池 でんち 実証 じっしょう 機 き
歴史 れきし
最初 さいしょ の道路 どうろ を走 はし ることの出来 でき る燃料 ねんりょう 電池 でんち 自動車 じどうしゃ (Allis-Chalmers 燃料 ねんりょう 電池 でんち トラクターを除 のぞ く))[ 1] は1966年 ねん (昭和 しょうわ 41年 ねん )にゼネラルモータースによって製造 せいぞう され[ 2] 、最初 さいしょ の水素 すいそ 自動車 じどうしゃ は1807年 ねん François Isaac de Rivaz によって製造 せいぞう された。日本 にっぽん においては1969年 ねん (昭和 しょうわ 44年 ねん )、工業技術院 こうぎょうぎじゅついん 大阪 おおさか 工業 こうぎょう 試験 しけん 所 しょ において燃料 ねんりょう 電池 でんち 自動車 じどうしゃ の試験 しけん が行 おこな われた。[ 3] これは電気 でんき 自動車 じどうしゃ (軽 けい トラック )の荷台 にだい に燃料 ねんりょう 電池 でんち を載 の せたものだった。
エネルギー効率 こうりつ
燃料 ねんりょう 電池 でんち 自動車 じどうしゃ への利用 りよう が考 かんが えられている固体 こたい 高分子 こうぶんし 形 がた 燃料 ねんりょう 電池 でんち の発電 はつでん 効率 こうりつ は30~40%である。この数字 すうじ そのものは、コンバインドサイクル を用 もち いない一般 いっぱん 的 てき な火力 かりょく 発電 はつでん 所 しょ の効率 こうりつ は40%前後 ぜんご であることを考 かんが えると小 ちい さいとは言 い えないが、燃料 ねんりょう となる水素 すいそ の調達 ちょうたつ と取 と り回 まわ しで大 おお きなエネルギーが消費 しょうひ されるため、燃料 ねんりょう 電池 でんち 自動車 じどうしゃ をとりまくエコシステム全体 ぜんたい としてみれば必 かなら ずしもエネルギー効率 こうりつ は高 たか くない。まず自然 しぜん 界 かい に採集 さいしゅう 可能 かのう な水素 すいそ は存在 そんざい しないから、水素 すいそ は副 ふく 生水 なまみず 素 もと を利用 りよう するほかは水 みず の電気 でんき 分解 ぶんかい や天然 てんねん ガスの改 あらため 質 しつ などによって生成 せいせい しなければならない。またトヨタやホンダの車両 しゃりょう は水素 すいそ を350ないし700気圧 きあつ に圧縮 あっしゅく して格納 かくのう するが、これを標準 ひょうじゅん 状態 じょうたい の理想 りそう 気体 きたい として考 かんが えると1気圧 きあつ から700気圧 きあつ に圧縮 あっしゅく するには1モル あたり約 やく 15kJのエネルギーが必要 ひつよう であるから、圧縮 あっしゅく と冷却 れいきゃく の効率 こうりつ を100%とすると170Lのタンク一 いち 本 ほん につき22kWhものエネルギーが燃料 ねんりょう を格納 かくのう するためだけに消費 しょうひ されることになる。それゆえ一般 いっぱん に燃料 ねんりょう 電池 でんち 自動車 じどうしゃ の「Well-to-Whell」効率 こうりつ は電気 でんき 自動車 じどうしゃ に比 くら べて大 おお きく劣 おと る。実際 じっさい に、たとえば風力 ふうりょく 発電 はつでん による電力 でんりょく を水素 すいそ に変換 へんかん し燃料 ねんりょう 電池 でんち 自動車 じどうしゃ に充填 じゅうてん して使 つか うよりも、そのまま電気 でんき 自動車 じどうしゃ へと充電 じゅうでん するほうが3倍 ばい 程度 ていど 効率 こうりつ が良 よ いとされる[ 4] 。
なお、水素 すいそ 製造 せいぞう に投入 とうにゅう するエネルギーに対 たい し、製造 せいぞう された水素 すいそ が貯蔵 ちょぞう や輸送 ゆそう 、発電 はつでん を経 へ て動力 どうりょく となり最終 さいしゅう 的 てき に車 くるま のタイヤへと伝 つた わる駆動 くどう エネルギーの比 ひ は、圧縮 あっしゅく 水素 すいそ を使用 しよう する場合 ばあい は22%、液体 えきたい 水素 すいそ の場合 ばあい は17%にとどまる[ 5] 。これに対 たい し、通常 つうじょう のガソリン自動車 じどうしゃ の効率 こうりつ は13%程度 ていど である[ 6] が、現代 げんだい におけるガソリンのEPR は平均 へいきん して300%程度 ていど であることから、ガソリン製造 せいぞう に投入 とうにゅう するエネルギーに対 たい する駆動 くどう エネルギーの比 ひ はおよそ40%となる。なお、製造 せいぞう 水素 すいそ のEPRは製法 せいほう にもよるが30~80%程度 ていど である。
分類 ぶんるい と規格 きかく
燃料 ねんりょう 電池 でんち 自動車 じどうしゃ は燃料 ねんりょう 電池 でんち と規格 きかく により分類 ぶんるい され、[ 7]
他 た には定置 ていち 型 がた 燃料 ねんりょう 電池 でんち の用途 ようと や可 か 搬型燃料 ねんりょう 電池 でんち の用途 ようと の規格 きかく がある。
車載 しゃさい 用 よう 燃料 ねんりょう 電池 でんち の詳細 しょうさい
全 すべ ての燃料 ねんりょう 電池 でんち は電解 でんかい 質 しつ 、正 せい 極 きょく 、陰極 いんきょく の3つの部品 ぶひん で作 つく られている。[ 8] 燃料 ねんりょう 電池 でんち の機能 きのう は既存 きそん の蓄電池 ちくでんち と似 に ているが充電 じゅうでん の代 か わりに水素 すいそ を補給 ほきゅう される。[ 9] 固体 こたい 高分子 こうぶんし 形 がた 、ダイレクトメタノール形 がた 、リン酸 さん 形 がた 、炭酸 たんさん 溶融 ようゆう 塩 しお 形 がた 、固体 こたい 酸化 さんか 物 ぶつ 形 がた 、再生 さいせい 型 がた 等 とう 、異 こと なる種類 しゅるい の燃料 ねんりょう 電池 でんち がある。[ 10]
2009年 ねん 時点 じてん においてアメリカで使用 しよう される大半 たいはん の自動車 じどうしゃ はガソリンを使用 しよう しておりアメリカ国内 こくない で排出 はいしゅつ される一酸化 いっさんか 炭素 たんそ の60%以上 いじょう と温室 おんしつ 効果 こうか ガスの約 やく 20%を排出 はいしゅつ している。[ 11] 一方 いっぽう 、水素 すいそ 自動車 じどうしゃ は僅 わず かな汚染 おせん 物質 ぶっしつ しか排出 はいしゅつ しない。大 だい 部分 ぶぶん は水 みず と熱 ねつ であるが燃料 ねんりょう 電池 でんち で使用 しよう される水素 すいそ が再生 さいせい 可能 かのう エネルギーのみによって生産 せいさん された場合 ばあい 以外 いがい は水素 すいそ の製造 せいぞう 工程 こうてい において汚染 おせん 物質 ぶっしつ を発生 はっせい する。[ 12]
水素 すいそ 社会 しゃかい 実現 じつげん のための切 き り札 ふだ として注目 ちゅうもく されているシステムであるが以下 いか に示 しめ す課題 かだい もある。
[ 13] ,
・水素 すいそ ガスボンベの噴出 ふんしゅつ ガスの乗員 じょういん への火炎 かえん 暴露 ばくろ に対 たい する安全 あんぜん 対策 たいさく 。
・酸素 さんそ 消費 しょうひ 問題 もんだい 。
・水素 すいそ ステーションの設置 せっち 費用 ひよう は、数 すう 億 おく 円 えん と非常 ひじょう に高価 こうか 。
・水素 すいそ 原子 げんし が遮蔽 しゃへい 材 ざい の結晶 けっしょう 粒 つぶ 界 かい をすり抜 ぬ ける問題 もんだい に対 たい する対策 たいさく 。
・排気 はいき 管内 かんない の防 ぼう カビ対策 たいさく とスタックへの影響 えいきょう 評価 ひょうか 。
・排気 はいき 管 かん からの排水 はいすい を起因 きいん とするスリップ事故 じこ 発生 はっせい の評価 ひょうか 。
関連 かんれん 項目 こうもく
脚注 きゃくちゅう
^ “HistoryWired: A few of our favourite things ”. October 23, 2009 閲覧 えつらん 。
^ “The First Fuel Cell on Wheels ” (2008年 ねん 10月 がつ 21日 にち ). October 23, 2009 閲覧 えつらん 。
^ [1]
^ “Ulf Bossel On Hydrogen ” (2006年 ねん 12月11日 にち ). June 2, 2009 閲覧 えつらん 。
^ “Efficiency of Hydrogen PEFC, Diesel-SOFC-Hybrid and Battery Electric Vehicles ” (PDF) (2003年 ねん 7月 がつ 15日 にち ). January 7, 2009 閲覧 えつらん 。
^ “電気 でんき 自動車 じどうしゃ の開発 かいはつ と自動車 じどうしゃ の環境 かんきょう 効率 こうりつ 評価 ひょうか ”. 国立 こくりつ 環境 かんきょう 研究所 けんきゅうじょ . 2013年 ねん 12月4日 にち 閲覧 えつらん 。
^ FC Vehicle standards
^ "Basics" , U.S. Department of Energy, Retrieved on: 2008-11-03.
^ "What Is a Fuel Cell?" , オンライン燃料 ねんりょう 電池 でんち 情報 じょうほう , Retrieved on: 2008-11-03.
^ "Types of Fuel Cells" , U.S. Department of Energy, Retrieved on: 2008-11-03.
^ "Fuel Cells for Transportation" , U.S. Department of Energy, updated September 18, 2009. Retrieved June 7, 2010
^ "Fuel Cell Vehicles", Fuel Economy , Retrieved on: 2008-11-03.
^ [2]
出典 しゅってん
Carr. "The power and the glory: A special report on the future of energy", page 11. The Economist , 2008.
外部 がいぶ リンク