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В - Wikipedia

В, в は、キリル文字もじのひとつ。ギリシャ文字もじΒべーた(ベータ)に由来ゆらいし、ラテン文字もじB大文字おおもじ同形どうけいであるが、発音はつおんはラテン文字もじV相当そうとうする。また、小文字こもんじ大文字おおもじをそのままちいさくしたかたちである。ラテン文字もじの B に相当そうとうする文字もじは、Б である(由来ゆらいおなじ)。

キリル文字もじ
А Б В Г Ґ Д Ѓ
Ђ Е Ё Ѐ Є Ж З
Ѕ И І Ї Й Ѝ Ј
К Ќ Л Љ М Н Њ
О П Р С Т Ћ У
Ў Ф Х Ц Ч Џ Ш
Щ Ъ Ы Ь Э Ю Я
スラヴけい文字もじ
Ӑ Ӓ Ә Ӛ Ӕ Ғ Ӷ
Ҕ Ӗ Ӂ Җ Ӝ Ҙ Ӟ
Ӡ Ӣ Ӥ Ҋ Ҡ Қ Ҟ
Ӄ Ҝ Ӆ Ӎ Ң Ӊ Ӈ
Ҥ Ө Ӧ Ӫ Ҧ Ҏ Ҫ
Ҭ Ҵ Ӳ Ӯ Ү Ұ Ӱ
Ҳ Ӿ Һ Ҷ Ӌ Ҹ Ӵ
Ҩ Ҽ Ҿ Ӹ Ҍ Ӭ Ӏ
初期しょきキリル文字もじ
Ҁ Ѹ Ѡ Ѿ Ѻ Ѣ
Ѥ Ѧ Ѫ Ѩ Ѭ Ѯ Ѱ
Ѳ Ѵ Ѷ Ԁ
キリル文字もじ一覧いちらん

対応たいおうするグラゴル文字もじ(ヴェディ)である。

ギリシア文字もじΒべーた(ベータ)に由来ゆらいする。ベータはギリシア[b]発音はつおんされ、しんギリシア[v]発音はつおんされた。ベータはフェニキア𐤁(ベート)に起源きげんつ。

呼称こしょう

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原則げんそくとして [v]ゆうごえくちびる摩擦音まさつおん)をあらわす。ただし、摩擦まさつりょく西欧せいおうよりよわようで、[w]ゆうごえりょうくちびる軟口蓋なんこうがい接近せっきんおん)にもこえることがある。そのためか、日本語にほんごではしばしばワぎょう転写てんしゃされる。また、日本語にほんごのワなどをキリル文字もじ転写てんしゃする場合ばあいも、近似きんじおんとしてこの文字もじ使つかうことがおおい。(れい:ウィキペディア→Википедия和歌山わかやまВакаяма

  • ロシアやブルガリアでは、無声むせい子音しいんまえ語尾ごび位置いちした場合ばあい原則げんそくとして無声むせいする。日本語にほんごでは、[v]あらわされる場合ばあいは「ヴァ」ぎょう[f] になる場合ばあいは「フ」であらわす。ただし、これはこの文字もじかぎったはなしではないが、「ヴァ」のおとはワぎょうやバゆきあらわされることがある。
  • ウクライナでは原則げんそくとして無声むせいしないひがしウクライナからではロシア同様どうよう無声むせいする場合ばあいおおい。基本きほんてきには母音ぼいんともな場合ばあい[v]、それ以外いがいはどの位置いちにあっても [w] となる。これは、ベラルーシў用法ようほうてきにも発音はつおんてきにも合致がっちする。ただし、地域ちいきによって発音はつおんおおきい。キエフなど中部ちゅうぶウクライナではすべての場合ばあいにおいて [ʋ]発音はつおんされることがおおく、ひがしウクライナではロシア同様どうよう無声むせいする場合ばあいもある。ひがしウクライナや西にしウクライナでは [v][w]併用へいようする原則げんそくどおりの発音はつおんである場合ばあいおおい。日本語にほんご転写てんしゃでは、[v]あらわされる場合ばあいは「ヴァ」ぎょう[w]あらわされる場合ばあいは「ウ」(ワぎょう)であらわすことになるが、中部ちゅうぶウクライナの発音はつおん沿ってすべて「ヴァ」ぎょうあらわすこともまれられる。ロシアの「フ」とことなる[1]

アルファベットじょう位置いち

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ウクライナセルビア、ブルガリア、ベラルーシマケドニア、ロシアだい3字母じぼである。

Вかかわるしょ事項じこう

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ロシアでは単体たんたいで、うしろに対格たいかくともなって「~のなかへ」という意味いみ前置詞ぜんちしあらわす。また、うしろにぜんおけかくともなうと場所ばしょあらわ前置詞ぜんちしになる。

ギリシャから語彙ごい借用しゃくようするさい、ラテン文字もじもちいる言語げんごでは「βべーた」を古典こてんギリシャもとづいて「b」であらわすが、キリル文字もじけんでは「в」であらわした。しかし、比較的ひかくてきあたらしい西欧せいおう経由けいゆつたわった語彙ごいかんしては「б」であらわす。

れい
  • символ英語えいご: symbol, シンボル)
  • био-英語えいご: bio-,「生命せいめい生物せいぶつ」の接頭せっとう

符号ふごう位置いち

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大文字おおもじ Unicode JIS X 0213 文字もじ参照さんしょう 小文字こもんじ Unicode JIS X 0213 文字もじ参照さんしょう 備考びこう
В U+0412 1-7-3 В
В
в U+0432 1-7-51 в
в

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ Орфоепічний словник / Укладач М. І. Погрібний — К.: Радянська школа, 1984

参考さんこう文献ぶんけん

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  • (ウクライナ Сучасна українська мова / О. Д. Понаморів, В. В. Різун та ін.; За ред. О. Д. Понаморева. — 2-ге вид., перероб. — К.: Либідь, 2001.(O・ポノマリーウへん現代げんだいウクライナだい2はん、キエフ、2001)