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コルト・ディテクティブスペシャル - Wikipedia

コルト・ディテクティブスペシャル英語えいご: Colt Detective Special)は、コルト・ファイヤーアームズしゃ開発かいはつしたコンパクトな回転かいてんしき拳銃けんじゅう[1][2]

コルト・ディテクティブスペシャル[1]
概要がいよう
種類しゅるい 回転かいてんしき拳銃けんじゅう
製造せいぞうこく アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく
設計せっけい製造せいぞう コルト・ファイヤーアームズ
性能せいのう
口径こうけい 9mm
銃身じゅうしんちょう 51mm
ライフリング 6じょうひだりまわ
使用しよう弾薬だんやく .38スペシャルだん
装弾そうだんすう 6はつ
作動さどう方式ほうしき シングル/ダブルアクション
全長ぜんちょう 178mm
重量じゅうりょう 595g
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設計せっけい

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ほんじゅうは、小型こがたのDフレームにもとづいて設計せっけいされており、6連発れんぱつシリンダーそなえている[3]長期ちょうきにわたって多数たすう生産せいさんされたことから、順次じゅんじ改良かいりょうかさねられている。

1st issue[2]
1927ねんから1946ねんまで生産せいさんされた最初さいしょがた基本きほんてきには、先行せんこうするコルト・ポリスポジティブ・スペシャルもと銃身じゅうしんを2インチに短縮たんしゅくしてスナブノーズとしたモデル。当初とうしょ.32ニューポリス(.32 S&Wロング)だん.38ニューポリス(.38 S&W)だんもラインナップされていたが、こちらは1930年代ねんだいのうちに生産せいさん終了しゅうりょうとなり、.38スペシャルだんモデルのみが継続けいぞくされた。なお、S&W ボディーガード (Smith & Wesson Bodyguardのように、フレームはし延長えんちょうしてシュラウドとし、ハンマーをフレームないはさんだモデルも少数しょうすう生産せいさんされた。仕上しあげはブルーフィニッシュ、グリップはせいあるいはプラスチックせいとされていた[2]
2nd issue[2]
1947ねんから1972ねんまで生産せいさんされた改良かいりょうがた。フレームの前後ぜんごはば延長えんちょうされ、全体ぜんたい流線型りゅうせんけいとなった。銃身じゅうしんちょうは、2インチのほかに3インチもラインナップされていた。グリップは当初とうしょはプラスチックせいだったが、1955ねん以降いこうはメダリオンりの木製もくせいグリップが供給きょうきゅうされた。仕上しあげはブルーフィニッシュのほか、25ドル追加ついかすればニッケルフィニッシュも選択せんたくできた[2]
3rd issue[2]
1973ねんから1986ねんまでの生産せいさんモデル。基本きほんてきに2nd issueと同様どうようだが、銃身じゅうしんのエジェクターロッドにおおい(バレル・シュラウド)がされた[2]
4th issue[2]
1997ねん以降いこう生産せいさんモデル。インターナルロックおよび改良かいりょうされた安全あんぜん装置そうちそなえている。銃身じゅうしんちょうは2インチのみ、当初とうしょは.38スペシャルだん仕様しようとされていたが、1998ねん以降いこう.357マグナムだん運用うんようにも対応たいおうした。グリップはゴムせい標準ひょうじゅん装備そうび仕上しあげはステンレスこうであった。なお、当初とうしょはディテクティブスペシャルII(DS-II)として、1998ねんから2000ねんにかけてはマグナム・キャリーとして販売はんばいされていた[2]

派生はせいがた

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コルト・コブラ

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コルト・コブラ

ディテクティブスペシャルがトラディショナルな炭素たんそこうせいであるのにたいして、フレームにアルミニウム合金ごうきん導入どうにゅうして軽量けいりょうはかったモデル。これによって7オンス (200 g)もの軽量けいりょう成功せいこうし、重量じゅうりょうはわずか15オンス (430 g)となった。使用しよう弾薬だんやくとしては、.38スペシャルだんのほか、.22ロングライフルだん、.32ニューポリスだんもラインナップされていたが、1973ねん以降いこう後期こうきがた (2nd issue) では.38スペシャルだんのみとなった。こちらはディテクティブスペシャルの3rd issueと同様どうよう、エジェクターロッドがバレル・シュラウドに収容しゅうようされたほか、ニッケル仕上しあげもえらべるようになっていた[2]

ジャック・ルビーが、ジョン・F・ケネディ大統領だいとうりょう暗殺あんさつはんとされるリー・ハーヴェイ・オズワルド射殺しゃさつしたさい使用しようしたじゅうでもある。

 
コブラ・ニューモデル

また、2016ねんにはステンレススチールフレームにくろいラバーグリップ、ファイバータイプのフロントサイトをそなえたコブラ・ニューモデル、2017ねんにはDLCコーティングによってブラックカラーとなったステンレスフレームにVZ G10グリップ、交換こうかん可能かのうなフロントナイトサイトをそなえ、ボブドハンマーによってダブルアクションオンリーとなったナイト・コブラ登場とうじょうした。

コルト・クーリエ

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コブラをもとに、グリップフレームをみじかくし、3インチバレル装備そうびしたモデル。使用しよう弾薬だんやくとしては、.22ロングライフルだんと.32コルトニューポリスだんの2種類しゅるいがラインナップされた。1955ねんから1956ねんにかけてやく3,000ちょう生産せいさんされた[2]

コルト・エージェント

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コブラをもとに、コンシールド・キャリーに対応たいおうしてグリップフレームを短縮たんしゅくしたモデル。コブラと歩調ほちょうわせてバージョンアップしており、1955ねんから1973ねんまで生産せいさんされた前期ぜんきがた (1st issue) と、1973ねんから1986ねんまで生産せいさんされた後期こうきがた (2nd issue) がある[2]

コルト・エアクルーマン

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コブラをもとに、フレームだけでなく、シリンダーアルミニウム合金ごうきんせいとしたモデル。重量じゅうりょうはわずか11オンス (310 g)であった。S&Wしゃどう時期じき開発かいはつしたS&W M12通称つうしょう・S&Wエアクルーマン)と同様どうようアメリカ空軍くうぐん航空機こうくうき搭乗とうじょういんようとして構想こうそうされており、.38スペシャルだんべい空軍くうぐん仕様しようであるM41だん使用しようもとめられた[2]

1951ねんやく1,200ちょう生産せいさんされた[2]。しかし、S&W エアクルーマンやチーフスペシャル・エアウェイト同様どうよう、アルミニウム合金ごうきんせいシリンダーの強度きょうど不足ふそく問題もんだいとなり、運用うんよう中止ちゅうしされた[4]

コルト・コマンドスペシャル

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1980年代ねんだいになって登場とうじょうしたディテクティブスペシャルのバリエーション。3rdモデルをベースにパーカーライジング仕上しあげ、ネオプレーンゴムせいのグリップを付属ふぞくする。

コルトしゃいわく「しん世代せだいのディテクティブスペシャル」として1995ねんごろ登場とうじょうした。おおきさはディテクティブスペシャルそのものだが、トリガー構造こうぞうローマン Mk.IIIおなじトランスファーバーである。ハンマースプリングはディテクティブスペシャルとおなじリーフスプリング[5][ようページ番号ばんごう]姉妹しまいひんとしてデホーンドハンマーのレディコルトがある[6]

出典しゅってん

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  1. ^ a b ゆか 1996, pp. 238–239.
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n Sapp 2007, pp. 109–112.
  3. ^ Yano 2015.
  4. ^ Williams 2009.
  5. ^ 国際こくさい出版しゅっぱんしゃかん 月刊げっかんGun 1996ねん6がつごう特集とくしゅう
  6. ^ 国際こくさい出版しゅっぱんしゃかん 月刊げっかんGun 1996ねん6がつごう47ぺーじ

参考さんこう文献ぶんけん

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  • ゆか雅美まさみ最新さいしんピストル図鑑ずかん〈Vol.2〉』徳間書店とくましょてん、1996ねんISBN 978-4198904937 
  • Sapp, Rick (2007). Standard Catalog of Colt Firearms. F+W Media. ISBN 978-0896895348 
  • Williams, Kevin (June 2009). “Colt Two-Inch Revolvers in U.S. Military Service”. Colt Collectors Association Magazine (The Rampant Colt). 
  • Yano, Terry「日本にっぽん警察けいさつ使用しようされたコルトの拳銃けんじゅう」『Gun Professionals』、ホビージャパン、2015ねん9がつ、114-117ぺーじ国立こくりつ国会図書館こっかいとしょかん書誌しょしID:023443107-i26189344 

関連かんれん項目こうもく

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