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タキトゥス - Wikipedia

コルネリウス・タキトゥス(Cornelius Tacitus, 55ねんごろ - 120ねんころ)は、帝政ていせいローマ政治せいじ歴史れきし個人こじんめいプブリウス(Publius)ともガイウス(Gaius)ともいわれるがどちらかは不明ふめいで、通常つうじょう個人こじんめいのぞいて表記ひょうきされる。サルスティウスリウィウスらとともに古代こだいローマ代表だいひょうする歴史れきし一人ひとりであり、いわゆるラテン文学ぶんがく白銀はくぎん作家さっかとしてられる。その著作ちょさくでは、ローマ皇帝こうていティベリウス・カエサルの治世ちせいちゅうにユダヤ総督そうとくポンテオ・ピラトイエス・キリスト処刑しょけいしたこともいている。

タキトゥスの横顔よこがお

概略がいりゃく

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ぞくしゅう出身しゅっしんしゃであり、かつ騎士きし身分みぶんだしであった。アグリコラ女婿じょせいとなり、元老げんろういん議員ぎいんとなる。97ねんにはルキウス・ウェルギニウス・ルフスけて補充ほじゅう執政しっせいかん就任しゅうにんしている。

著作ちょさくマ帝国まていこく衰亡すいぼううれい、共和きょうわせい時代じだい気風きふう回復かいふくうったえるものがおおい。これはタキトゥスが「頽廃たいはい」の影響えいきょうすくないぞくしゅう出身しゅっしんしゃ騎士きし身分みぶん出身しゅっしんであったこと、フラウィウスあさしたでローマの風俗ふうぞくめがられたこと、ドミティアヌス治下ちかで「暴君ぼうくん」を経験けいけんしたことなどがかんがえられる。またタキトゥスの著作ちょさくネルウァトライヤヌス治下ちかかれており、自由じゆう言論げんろんゆるされる環境かんきょうであったことも考慮こうりょすべきである。

共和きょうわせい時代じだいからの伝統でんとうである元老げんろういん主導しゅどうによる政治せいじなつかしむ傾向けいこうつよい。全体ぜんたいてき元老げんろういんおもんじた皇帝こうていたちとくにトライヤヌス)にたいする評価ひょうかたかく、元老げんろういんかるんじたり元老げんろういんたいして対決たいけつ姿勢しせいった皇帝こうていティベリウスドミティアヌス)にたいする評価ひょうかひくい。とくにティベリウスみかどかんしてはある程度ていど業績ぎょうせきみとめつつもかなり辛辣しんらつかれている。そのためモムゼンをはじめとする後世こうせい歴史れきしたちがティベリウスのさい評価ひょうかすすめるまではタキトゥスのう「あくみかど」との評価ひょうか一般いっぱんてきであった。

3世紀せいき軍人ぐんじん皇帝こうてい時代じだいローマ皇帝こうてい1人ひとりマルクス・クラウディウス・タキトゥスはタキトゥスの末裔まつえいしょうしていたが、実際じっさいにはなん関係かんけいかったらしい。

著作ちょさく

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現代げんだいつたわる著作ちょさく以下いかの5さくのみであるが、主著しゅちょの『どう時代じだい』と『年代ねんだい』は、いずれも部分ぶぶんてきにしか現存げんそんしていない。

日本語にほんごやく

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  • 『ゲルマーニア』泉井いずみい久之助きゅうのすけわけ岩波いわなみ文庫ぶんこ、1979ねん改訳かいやくばん
  • 『ゲルマニア・アグリコラ』國原くにはら吉之助よしのすけわけちくま学芸がくげい文庫ぶんこ、1996ねん 
  • どう時代じだい國原くにはら吉之助よしのすけやく筑摩書房ちくましょぼう、1996ねん/ちくま学芸がくげい文庫ぶんこ、2012ねん 
  • 年代ねんだい國原くにはら吉之助よしのすけやく岩波いわなみ文庫ぶんこうえした)、1981ねん改訂かいていばん
  • 世界せかい古典こてん文学ぶんがく全集ぜんしゅう22 タキトゥス』國原くにはら吉之助よしのすけやく筑摩書房ちくましょぼう、1965ねん - 度々たびたび復刊ふっかん
    年代ねんだい』、『アグリコラ』、『ゲルマニア』を収録しゅうろく - 文庫ぶんこばんもとはん
  • 年代ねんだい 前編ぜんぺん後編こうへん』ヴァルター・ゾントハイマーどくやくばん岡崎おかざき邦博くにひろやく、みやび出版しゅっぱんまえへん2007ねん後編こうへん2010ねん

脚注きゃくちゅう

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