デザイン

デザイン（英語えいご: design、中なか: 設計せっけい）は目的もくてき設定せってい・計画けいかく策定さくてい・仕様しよう表現ひょうげんからなる一連いちれんのプロセスである。すなわち人ひと・ユーザー・社会しゃかいにとって価値かちある目的もくてきを見出みいだし、それを達成たっせいできるモノゴトを計画けいかくし、他者たしゃが理解りかいできる仕様しようとして表現ひょうげんする、この一連いちれんの行為こういをデザインという。

定義ていぎ

デザインが指さす範囲はんいは時代じだいを経へて変化へんかし続つづけており、様々さまざまな定義ていぎがなされている。

日本にっぽんデザイン振興しんこう会かいは次つぎのようにデザインを定義ていぎしている。

「常つねにヒトを中心ちゅうしんに考かんがえ、目的もくてきを見出みいだし、その目的もくてきを達成たっせいする計画けいかくを行おこない実現じつげん化かする。」この一連いちれんのプロセス — 日本にっぽんデザイン振興しんこう会かい

スティーブ・ジョブズは次つぎのように定義ていぎしている。

It's not just what it looks like and feels like. Design is how it works. — スティーブ・ジョブズ

学術がくじゅつ的てきに広ひろく用もちいられる定義ていぎの1つに次つぎがある。

To create a specification of an object, manifested by an agent, intended to accomplish goals, in a particular environment, using a set of primitive components, satisfying a set of requirements, subject to constraints.
特定とくてい環境かんきょう・制約せいやく・要件ようけん下かでの目的もくてき達成たっせいを意図いとして、ある主体しゅたいが、基本きほん的てきな構成こうせい要素ようそを用もちい、対象たいしょうの仕様しようを生うみ出だすこと — Paul Ralph & Yair Wand

すなわち人ひと・動物どうぶつ・コンピュータといった主体しゅたいが、特定とくてい環境かんきょう・制約せいやく・要件ようけん下かでの目的もくてき達成たっせいを意図いとして、様々さまざまな要素ようそ（還元かんげんしていくと基本きほん要素ようそにたどり着つく）の組くみ合あわせによる作品さくひん・システム・プロセスといったデザイン対象たいしょうの仕様しようを、仕様しよう書しょ・計画けいかく・想像そうぞう図ず・模型もけい・対象たいしょうそのものといった形かたちで生うみ出だすことをデザインという。 他たには次つぎのような定義ていぎがある。

Design is a relationship between form and content.
（デザインとは形がたと中身なかみの関係かんけいである） — ポール・ランド

ハーバート・サイモンは「デザインとは, 現状げんじょうを少すこしでも望のぞましいものに変かえようとするための一連いちれんの行為こういである。」とした。また、デザインの本質ほんしつは「関係かんけいの構築こうちく」である。そのため、関係かんけいを構築こうちくするために形かたちを作つくることにデザイン本来ほんらいの役割やくわりがある。

語源ごげん

デザインの語源ごげんはデッサン (dessin) と同おなじく、signum（印しるし）を語幹ごかんとし、“計画けいかくを記号きごうに表あらわす” という意味いみのラテン語らてんご「designare」である。意味いみは “表示ひょうじする”、“指さし示しめす”、である。そこからイタリア語ご→フランス語ふらんすご→17世紀せいきに英語えいごとなる。伝つたわった当初とうしょは計画けいかくや規定きていの意味いみで、その後ごものの外観がいかんや機能きのうを表あらわす図絵ずえの意味いみとなっていく。

20世紀せいき初頭しょとうから広ひろく用もちいられるようになった。

和名わみょう

カタカナ語ごで「デザイン」と呼よばれるのが一般いっぱん的てきである。漢語かんご訳やくは定さだまっていない。一いち例れいとして「構想こうそう」が挙あげられる（グランドデザイン/全体ぜんたい構想こうそう）。戦前せんぜんには、産業さんぎょうに応用おうようされる工芸こうげい技能ぎのう・美術びじゅつの商業しょうぎょう応用おうようといったニュアンスから「産業さんぎょう工芸こうげい」「商業しょうぎょう美術びじゅつ」と呼よばれた。

関連かんれん語ご

設計せっけい

日本語にほんごにおける「設計せっけい」はデザインと近ちかしい意味いみをもつ。日本語にほんごにて「設計せっけい」「計画けいかく」と呼よばれるものが「デザイン」と同一どういつであるならば本来ほんらい的てきにこの語かたりは不要ふようなのであり、近代きんだい以降いこうの日本にっぽんにおいて「デザイン」という語かたりが必要ひつようとされてきたのは、設計せっけいや計画けいかくがもたらす美術びじゅつ性せいを日本人にっぽんじんが自覚じかくしたからであり、それらの働はたらきにおける美術びじゅつ的てき発現はつげんを指さすのである。

意匠いしょう・造形ぞうけい・装飾そうしょく

物体ぶったいが有ゆうする形状けいじょうとその審美しんび性せいを指さす語かたりとして意匠いしょう（スタイル）・造形ぞうけい・装飾そうしょく（デコレーション）などがある。これらはデザインの黎明れいめい期きから良よく着目ちゃくもくされてきた要素ようそであり、デザインの対象たいしょうとして良よく注目ちゅうもくされる。しかしあくまでデザインで扱あつかわれる一いち要素ようそであり、意匠いしょうとデザインは異ことなる概念がいねんである。

対象たいしょう

様々さまざまなモノゴトがデザインの対象たいしょうになる。例たとえばオブジェクト、システム、 図画ずが、設計せっけい図ず、回路かいろ、パターン、プロセスなどが挙あげられる。

建築けんちく家かは建築けんちくのデザインを行おこなっているものは、デザイナーと呼よばれる。建築けんちく家かはデザイナーをも兼業けんぎょうし、デザイナーが建築けんちく家かを兼務けんむすることもある。例れいとして近代きんだいではペーター・ベーレンス、ヘリット・リートフェルトらが挙あげられる。

他た分野ぶんやとの関かかわり

人間にんげん工学こうがく

デザインはヒトを中心ちゅうしんに考かんがえる。すなわち人間にんげんにとっての快かい不快ふかい、それを生うみ出だす心身しんしんや環境かんきょうについて熟慮じゅくりょしモノゴトを生うみ出だす。これは人ひとの体験たいけんすなわちユーザーエクスペリエンスを突つき詰つめ工学こうがく的てきに利用りようする人間にんげん工学こうがくと共通きょうつうしている。

美術びじゅつ

スペイン・マドリードのバラハス空港くうこうの新あたらしいターミナル

形態けいたい・図案ずあん・模様もよう・レイアウトなどの美術びじゅつ的てき要素ようそは審美しんび性せいをもち、ヒトの心しんに影響えいきょうを与あたえる。ゆえにデザインの対象たいしょうとなりうるため、デザインは美術びじゅつ（アート）的てき側面そくめんをしばしば有ゆうする。美術びじゅつの観点かんてんでは「美術びじゅつを実用じつよう品ひんに応用おうようする」と見做みなせ、応用おうよう美術びじゅつとも呼よばれる。またその商業しょうぎょう性せいから商業しょうぎょう美術びじゅつともかつて呼よばれた。

産業さんぎょう革命かくめいの影響えいきょうにより、デザインの意識いしきが高たかまり、アール・ヌーヴォー、バウハウスの機能きのう主義しゅぎ、ウルム・スクール・オブ・デザインなどが登場とうじょうした。アーツ・アンド・クラフツ運動うんどうによって生活せいかつと芸術げいじゅつの統一とういつが課題かだいになり、それを受うけ継ついだドイツ工作こうさく連盟れんめいによって芸術げいじゅつと産業さんぎょうの統一とういつが意図いとされた。

ある程度ていど、直感ちょっかんを採用さいようするなど、仕事しごとを創造そうぞうするためのいくつかの方法ほうほうは、 応用おうよう芸術げいじゅつと美術びじゅつの分野ぶんやで共通きょうつうしている。マーク・ジェットレインは、デザインの原則げんそくは「本能ほんのう的てき」「組くみ込こみ」「自然しぜん」「正ただしさ」の一部いちぶであることを示しめしている。

エンジニアリング

蒸気じょうき機関きかん車しゃ用ようのブースターエンジン用ようの図面ずめん。 エンジニアリングは、数学すうがくと科学かがくの機能きのうと利用りようを重視じゅうしした設計せっけいに適用てきよう。

エンジニアリングでは、デザインはエンジニアリングプロセスのコンポーネントである。デザインは「心しんを想おもい、創造そうぞうする、発明はつめいする」ものであり、エンジニアリングは「科学かがく的てきおよび数学すうがく的てき原則げんそくを設計せっけい、製造せいぞう、運用うんようする」ものである。すなわちデザインとエンジニアリングは共ともに問題もんだい解決かいけつの形式けいしきであり、その違ちがいは「人ひとが中心ちゅうしんである」か「科学かがく的てき原則げんそくが中心ちゅうしんであるか」にある。

ジョナサン・アイブは、このMacBookのような製品せいひんのデザインで数々かずかずの賞しょうを受賞じゅしょうしている。デザイン分野ぶんやでは、パーソナルコンピュータもデザインと生産せいさんの両方りょうほうに使用しようされている

製作せいさく

デザインと生産せいさんの関係かんけいは、計画けいかくと実行じっこうの1つ。 理論りろん的てきには、この計画けいかくは、実行じっこうプロセスにおける潜在せんざい的てきな問題もんだいを予測よそくし、補償ほしょうする必要ひつようがある。デザインは問題もんだい解決かいけつと創造そうぞう性せいを伴ともなう。対照たいしょう的てきに、生産せいさんには日常にちじょう的てきな、または計画けいかくされたプロセスが含ふくまれる。デザインは、生産せいさんプロセスやエンジニアリングプロセスを含ふくまない単たんなる計画けいかくでもあるが、そのようなプロセスの実際じっさいの知識ちしきは通常つうじょうデザイナーに期待きたいされる。場合ばあいによっては、そのようなデザインに必要ひつような幅広はばひろい専門せんもん分野ぶんやの知識ちしきを持もつデザイナーが、製品せいひんの生産せいさん方法ほうほうに関かんする詳細しょうさいな専門せんもん知識ちしきを持もつことを期待きたいすることは、不ふ必要ひつようかつ/または実用じつよう的てきでない場合ばあいもある。

デザインと生産せいさんは、多おおくの創造そうぞう的てきな職業しょくぎょうで絡からみ合あっている。つまり、問題もんだい解決かいけつは実行じっこうの一部いちぶとその逆ぎゃくである。再さい編成へんせいのコストが増加ぞうかするにつれて、デザインから生産せいさんへの分離ぶんりの必要ひつよう性せいも増大ぞうだいする。たとえば、超ちょう高層こうそうビルなどの予算よさんの高たかいプロジェクトでは（制作せいさく）建設けんせつからアーキテクチャを分離ぶんり（デザイン）する必要ひつようがある。ローカルに印刷いんさつされたオフィスパーティー招待しょうたい状じょうのような低てい予算よさんのプロジェクトは、数すう枚まいの紙かみ、数すう滴てきのインク、1時じ間あいだ未満みまんのデスクトップの低ていコストで数すう十じゅう回かい印刷いんさつして印刷いんさつすることができる。

これは、生産せいさんが決けっして問題もんだい解決かいけつや創造そうぞう性せいを伴ともなうものではなく、デザインが常つねに創造そうぞう性せいを伴ともなうものではないということではない。デザインは完璧かんぺきなことはまれであり、時ときには反復はんぷく的てきである。デザインの不完全ふかんぜんさは、デザインプロセスで見過みすごされたものを補おぎなうために、創造そうぞう性せいや問題もんだい解決かいけつスキルを活用かつようして制作せいさく職しょく（たとえば制作せいさく者しゃ、建設けんせつ労働ろうどう者しゃ ）に任まかせることができる。 同様どうようにデザインは、既存きそんの既存きそんソリューションの単純たんじゅんな繰くり返かえし（コピー）であり、デザイン者しゃからの創造そうぞう性せいまたは問題もんだい解決かいけつのスキルを最小限さいしょうげんに抑おさえることができる。

アプローチ

デザインにはいくつかの一般いっぱん的てきなアプローチがある。

• 社会しゃかい工学こうがくシステムデザイン、作業さぎょう計画けいかくと参加さんかプロセスといった参加さんか型がたデザインのための哲学てつがくとツール - 組織そしきの目的もくてき、品質ひんしつ、安全あんぜん性せい、経済けいざい性せい、そしてコアワークプロセスにおける顧客こきゃく要件ようけん、仕事しごとにおける人ひとの経験けいけんの質しつ、社会しゃかいのニーズ
• KISSの原則げんそく（「シンプルで愚鈍ぐどんにする」）は、不要ふような合併症がっぺいしょうを排除はいじょするよう努つとめている
• これを行おこなう方法ほうほうは複数ふくすう（TIMTOWTDI）、同おなじことをする複数ふくすうの方法ほうほうを可能かのうとする哲学てつがく
• エンドユーザーに焦点しょうてんを当あてるのではなく、アーティファクトの使用しように関連かんれんする目標もくひょうやタスクに焦点しょうてんを当あてたユーザー中心ちゅうしん設計せっけい
• デザインされた成果せいか物ぶつのエンドユーザーのニーズ、必要ひつよう性せい、および限界げんかいに焦点しょうてんを当あてたユーザー中心ちゅうしんのデザイン
• クリティカルなデザイン、デザインされたアーティファクトを文化ぶんかの既存きそんの価値かち観かん、道徳どうとく性せい、習慣しゅうかんに対たいする具体ぐたい的てきな批評ひひょうや解説かいせつとして活用かつよう
• サービスデザイン
• 人間にんげんの老化ろうかに関連かんれんする身体しんたい的てきおよび感覚かんかく的てき障害しょうがいに適合てきごうし、日々ひびの生活せいかつの主おもな活動かつどうを制限せいげんする製品せいひんおよび環境かんきょうを作成さくせいする、 トランスジェネラルデザイン
• 投機とうき的てきなデザイン、投機とうき的てきなデザインプロセスは必かならずしも解決かいけつすべき特定とくていの問題もんだいを定義ていぎするものではなく、デザインプロセスが出現しゅつげんする出発しゅっぱつ点てんを確立かくりつ。その結果けっか、デザインされたオブジェクトを使用しようして反復はんぷくと反射はんしゃが変動へんどうし、学問がくもんや研究けんきゅうの場面ばめんで質問しつもんを誘発ゆうはつ、ディスカッションが活発かっぱつ化か。

能力のうりょく

様々さまざまなアプローチをとるうえで必要ひつような能力のうりょくが様々さまざま挙あげられる。

例たとえば日本にっぽん技術ぎじゅつ者しゃ教育きょういく認定にんてい基準きじゅんにおける建築けんちく系けい学士がくし修士しゅうし課程かていの学習がくしゅう・教育きょういく到達とうたつ目標もくひょうの1つとしてデザイン能力のうりょくが挙あげられている。ここでいう「デザイン」とは、「建築けんちくデザイン」、「都市としデザイン」、及および「エンジニアリング・デザイン」を指さすとした。

デザイン教育きょういくは技術ぎじゅつ者しゃ教育きょういくを特徴とくちょうづける最もっとも重要じゅうようなものであり、対象たいしょうとする課題かだいはハードウェアでもソフトウェア（システムを含ふくむ）でも構かまわないとし、実際じっさいのデザインにおいては、構想こうそう力りょく／課題かだい設定せってい力りょく／種々しゅじゅの学問がくもん、技術ぎじゅつの総合そうごう応用おうよう能力のうりょく／創造そうぞう力りょく／公衆こうしゅうの健康けんこう・安全あんぜん、文化ぶんか、経済けいざい、環境かんきょう、倫理りんり等とうの観点かんてんから問題もんだい点てんを認識にんしきする能力のうりょく、及およびこれらの問題もんだい点てん等とうから生しょうじる制約せいやく条件下じょうけんかで解かいを見出みいだす能力のうりょく／結果けっかを検証けんしょうする能力のうりょく／構想こうそうしたものを図ず、文章ぶんしょう、式しき、プログラム等とうで表現ひょうげんする能力のうりょく／コミュニケーション能力のうりょく／チームワーク力りょく／継続けいぞく的てきに計画けいかくし実施じっしする能力のうりょくなどを総合そうごう的てきに発揮はっきすることが要求ようきゅうされる。

このようなデザインのための能力のうりょくは内容ないよう・程度ていどの範囲はんいが広ひろいことを踏ふまえ、項目こうもく(e)では、社会しゃかいの要求ようきゅうなどを考慮こうりょし、個別こべつ基準きじゅんに定さだめる次つぎの内容ないようも参考さんこうにして適切てきせつかつ高度こうどな学習がくしゅう・教育きょういく到達とうたつ目標もくひょうを具体ぐたい的てきに設定せっていすることが求もとめられるとして、解決かいけつすべき問題もんだいを認識にんしきする能力のうりょく、公共こうきょうの福祉ふくし、環境かんきょう保全ほぜん、経済けいざい性せいなどの考慮こうりょすべき制約せいやく条件じょうけんを特定とくていする能力のうりょく、解決かいけつすべき課題かだいを論理ろんり的てきに特定とくてい、整理せいり、分析ぶんせきする能力のうりょく、・課題かだいの解決かいけつに必要ひつような、数学すうがく、自然しぜん科学かがく、該当がいとうする分野ぶんやの科学かがく技術ぎじゅつに関かんする系統けいとう的てき知識ちしきを適用てきようし、種々しゅじゅの制約せいやく条件じょうけんを考慮こうりょして解決かいけつに向むけた具体ぐたい的てきな方針ほうしんを立案りつあんする能力のうりょく、立案りつあんした方針ほうしんに従したがって、実際じっさいに問題もんだいを解決かいけつする能力のうりょく、と定さだめている。

デザイン方法ほうほう

デザインの手法しゅほうは、次つぎの点てんに重点じゅうてんを置おく広範こうはんな領域りょういき。

• 批判ひはん的てき思考しこうスキルを研究けんきゅうに集中しゅうちゅうさせて可能かのう性せいと制約せいやくを探さぐり、既存きそんの製品せいひんやサービスの問題もんだい空間くうかんを定義ていぎする - 新あたらしいカテゴリを作成さくせい （ブレーンストーミングも参照さんしょう）
• 従来じゅうらいのデザイン活動かつどう（グラフィック、産業さんぎょう、建築けんちくなど）のためのより良よいガイドラインにつながるデザインソリューションの仕様しようを再さい定義ていぎ
• 時間じかんをかけて継続けいぞく的てきにアーティファクトを探索たんさく、定義ていぎ、作成さくせいするプロセスの管理かんり
• 試作しさく可能かのうなシナリオ、または継承けいしょうされた状況じょうきょうを段階だんかい的てきまたは大幅おおはばに改善かいぜんするソリューション
• トレンドスポット; トレンドプロセスを理解りかいする。

デザインの哲学てつがくと研究けんきゅう

デザインの指針ししんとしてデザインを導みちびくためにある数すう多おおくの哲学てつがくは、現代げんだいのデザインから付随ふずいする側面そくめんにおいても思考しこうレベルで変かわるため、実践じっせん者しゃたるデザイナー間あいだでも捉とらえ方かたを異ことにする。デザイン思想しそうは通常つうじょう、デザインの目標もくひょうを決定けっていするためのものであるが設計せっけい目標もくひょうは最小さいしょう要素ようそであって最さい重要じゅうようでもない個々ここの問題もんだいを解決かいけつすることから、最もっとも全体ぜんたい論ろん的てきな影響えいきょうを及およぼす理想りそう像ぞうの目標もくひょうに及およぶ可能かのう性せいがある。デザイン目標もくひょうは、通常つうじょうデザインを導みちびくためのものである。しかし、短期たんきの目標もくひょうと目標もくひょうの間あいだの葛藤かっとうは、おそらくより長期ちょうき的てき、あるいは最終さいしゅう的てきな目標もくひょうが設定せっていされるためデザインの目的もくてきには疑問ぎもんを呈ていする可能かのう性せいがある。

20世紀せいき英国えいこくのデザイナーであるジョン・ヘスケット（John Heskett）は次つぎのように主張しゅちょうしている。 「本質ほんしつ的てきに剥奪はくだつされたデザインは、自然しぜんの中なかで先例せんれいのない形かたちで環境かんきょうを形作かたちづくり、人生じんせいにおいて我われらのニーズを満みたしうる」

デザイン指導しどうの哲学てつがく

デザインの哲学てつがくは、デザイナーが自分じぶんの業ごうでどのようにアプローチするかを決きめる基本きほん的てきな指針ししんであり、マテリアルカルチャーや環境かんきょう問題もんだい（サスティナブルデザイン）への想おもいからデザイン哲学てつがくを導みちびくことができうる。1つの例れいとして、グラフィックデザインコミュニティ内ないで発足ほっそくしたFirst Things Firstの宣言せんげん「より有用ゆうようで永続えいぞく的てきで民主みんしゅ的てきなコミュニケーションの方法ほうほうを優先ゆうせんして逆転ぎゃくてんを提案ていあんする - 製品せいひんマーケティングから探究たんきゅうと生産せいさんに向むかう消費しょうひ者しゃ主義しゅぎは無意識むいしきのうちに走はしっており、部分ぶぶん的てきにはビジュアル・ランゲージやデザイン・リソースを通つうじて表現ひょうげんされている他ほかの視点してんから挑戦ちょうせんされなければならない」と語かたった。

博識はくしきなハーバート・サイモンによる著ちょ『The Sciences of the Artificial』において、著者ちょしゃはすべての職業しょくぎょうはメタ規律きりつであると主張しゅちょうしている。 「エンジニアだけではなく、現代げんだいの状況じょうきょうを優先ゆうせん的てきなものに変かえることを目的もくてきとした行動こうどうのコースデザインをする者ものは、誰だれもがデザインを実践じっせんしている」「材料ざいりょう的てきな人工じんこう物ぶつを生うみ出だす知的ちてき活動かつどう、病気びょうきの患者かんじゃのための救済きゅうさい策さくや、会社かいしゃの新あたらしい販売はんばい計画けいかくや国家こっかのための社会しゃかい福祉ふくし政策せいさくを考案こうあんするデザインは、主おもなすべての専門せんもん職業しょくぎょう訓練くんれんの中核ちゅうかくであり、職業しょくぎょうを科学かがくと区別くべつするしるしである。建築けんちく、ビジネス、教育きょういく、法律ほうりつ、医学いがくの各かく学校がっこうはすべてデザインのプロセスに一元いちげん的てきに関かかわっている」

デザインガイドライン

製品せいひん群ぐんへ一貫いっかんしたデザインをもたらすためにガイドラインがしばしば策定さくてい・運用うんようされる。これをデザインガイドラインという。

例たとえばUIレイアウト・フォント・多言たげん語ご対応たいおう等とうを統一とういつすることでユーザーは初はじめて使用しようするアプリケーションであっても混乱こんらんせず利用りようできる。この場合ばあい、ユーザビリティ、ヒューマンインターフェース、コンピュータアクセシビリティなどを高たかめるため、情報じょうほうデザイン、ウェブデザインの観点かんてんから設計せっけいがなされる。

事例じれい

様々さまざまなデザインガイドラインが存在そんざいする。以下いかはその一いち例れいである。

• コンピュータ
  • Windows 95 Compliance
  • Windows XP Visual Guidelines
  • Windows ユーザー エクスペリエンス ガイドライン
  • Windows アプリ UX デザイン ガイドライン
  • マテリアルデザイン
  • iOSヒューマンインターフェイスガイドライン
  • Aqua Human Interface Guidelines: Appleのレイアウトガイドライン
• モビリティ
  • 東西線とうざいせんデザインガイドライン: 仙台せんだい市し交通こうつう局きょくによる仙台せんだい市し高速こうそく鉄道てつどう東西とうざい線せんの車両しゃりょう・ホーム仕様しよう
• 都市とし
  • 浜見平はまみだいら地区ちく都市としデザインガイドライン: 神奈川かながわ県けんの茅ヶ崎ちがさき市しの都市とし設計せっけいガイドライン。環境かんきょう空地くうち率りつが組くみ込こまれている。

また、デザインガイドラインが生いかされた様々さまざまな事例じれいが存在そんざいする。以下いかはその一いち例れいである。

• アーバンデザイン
  • 宣せん靖やすし陵りょう駅えき 出入口でいりぐちポールサイン: 韓国かんこく鉄道てつどう公社こうしゃ仕様しようでなく都市としデザイン（ソウルデザインガイドライン）に基もとづく

ガイドラインの欠如けつじょが招まねいた事例じれいも存在そんざいする。例たとえばゆるキャラの初代しょだいたいしくんでは委託いたく業者ぎょうしゃや担当たんとう部署ぶしょがその都度つどごとにデザインし、細部さいぶが微妙びみょうに異ことなるたいしくんが6種類しゅるいほど存在そんざいした（詳細しょうさい: たいしくん）。

定型ていけい

デザインの定型ていけいでもう一ひとつは誰だれかにユニークな期待きたいをし達成たっせいするためのロードマップまたは戦略せんりゃく的てきアプローチであり、その目的もくてきを達成たっせいするための法的ほうてき、政治せいじ的てき、社会しゃかい的てき、環境かんきょう的てき、安全あんぜん上じょうおよび経済けいざい上じょうの制約せいやくの中なかでの、仕様しよう、計画けいかく、パラメータ、コスト、活動かつどう、プロセスである。 デザイナーの一連いちれんの活動かつどうはデザインプロセスと呼よばれ、デザインの科学かがく的てき研究けんきゅうはデザイン科学かがくと呼よばれている。

脚注きゃくちゅう

関連かんれん項目こうもく

• デザイナー
• キャリアデザイン
• 生活せいかつデザイン
• プロセスデザイン
• 意匠いしょう設計せっけい
• デザイン賞しょうの一覧いちらん ‐ 世界せかい三さん大だいデザイン賞しょう（iFデザイン賞しょう、IDEA賞しょう(インターナショナル・デザイン・エクセレンス賞しょう)、レッド・ドット・デザイン賞しょう）などを含ふくむデザインの賞しょう一覧いちらん。

外部がいぶリンク

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