バスラマ・インターナショナル

『バスラマ・インターナショナル』（BUSRAMA INTERNATIONAL）は、ぽると出版しゅっぱん（本社ほんしゃ：東京とうきょう都と世田谷せたがや区く）が発行はっこうする隔月かくげつ刊かんのバス専門せんもん雑誌ざっし。1990年ねんに創刊そうかんされた。略称りゃくしょう「バスラマ」。

バスラマインターナショナル
BUSRAMA　INTERNATIONAL
愛称あいしょう・略称りゃくしょう	バスラマ
読者どくしゃ対象たいしょう	バス事業じぎょう者しゃ バスファン
刊行かんこう頻度ひんど	隔月かくげつ刊かん
発売はつばい国こく	日本にっぽん
定価ていか	1498円えん
出版しゅっぱん社しゃ	ぽると出版しゅっぱん
発行はっこう人じん	和田わだ由ゆかり貴夫たかお
刊行かんこう期間きかん	1990年ねん8月がつ25日にち-

隔月かくげつ刊かんの通常つうじょう号ごうのほか、毎年まいとし12月がつに発行はっこうする「年鑑ねんかんバスラマ」、不定期ふていき発行はっこうの増刊ぞうかんとして「バスラマエクスプレス」「バスラマスペシャル」「バスラマアーカイブス」がある。

概要がいよう

バスファン対象たいしょうの趣味しゅみ的てきな記事きじにとどまらず、バス事業じぎょう者しゃ、車両しゃりょう・関連かんれん機器ききメーカー、自治体じちたいの交通こうつう担当たんとう者しゃなど、業界ぎょうかい関係かんけい者しゃの購読こうどくも対象たいしょうとした専門せんもん的てきな内容ないようが特徴とくちょうである。

毎回まいかい1・2社しゃのバス事業じぎょう者しゃを特集とくしゅうし、特色とくしょくある路線ろせんや車両しゃりょう一覧いちらんなどの情報じょうほうを紹介しょうかいする「バス事業じぎょう者しゃ訪問ほうもん」は人気にんきがある。その他た、バスの新しんモデルの試乗しじょう体験たいけん、新あたらしく始はじめられたバスサービス・バス運行うんこうシステムなど、バス業界ぎょうかいの動うごきを紹介しょうかいする。

また「インターナショナル」の誌し名めいの通とおり、外国がいこくのバスに関かんする記事きじも毎号まいごう掲載けいさいされている。主おもな記事きじには英文えいぶんサマリー（要約ようやく）が記載きさいされているのも特徴とくちょうである。

創刊そうかん号ごうから編集へんしゅう長ちょうをつとめる和田わだ由ゆかり貴夫たかおは、商用しょうよう車しゃ専門せんもん雑誌ざっし『モータービークル』の編集へんしゅう者しゃで、1990年ねんに独立どくりつしてぽると出版しゅっぱんを設立せつりつ、同年どうねん8月がつに同社どうしゃから『バスラマ インターナショナル』を創刊そうかんした。創刊そうかん号ごうは4千せん部ぶの発行はっこうであった。

和田わだ由貴ゆき夫おっとは大型おおがた自動車じどうしゃ免許めんきょも保有ほゆうしており、新車しんしゃ記事きじでは乗客じょうきゃく視点してんの立場たちばにとどまらず、自みずから運転うんてんしてレビューを執筆しっぴつする場合ばあいもある。運転うんてん感覚かんかくには個人こじん的てきな好このみもあるものの、ドライバー視点してんからのレポートは評価ひょうかが高たかい。

雑誌ざっし形態けいたいではあるが、流通りゅうつう取とり扱あつかい上じょうは雑誌ざっしコードではなく、ISBNで管理かんりされる書籍しょせきである。

中小ちゅうしょうの書店しょてんでは取とり扱あつかいが少すくないが、丸善まるぜんや書しょ泉いずみグランデ、書しょ泉いずみブックタワー、ジュンク堂どう池袋いけぶくろ店てんなど都市とし部ぶの大だい規模きぼな書店しょてんや、京王けいおうグループの啓文ひろふみ堂どう書店しょてんや、阪急電鉄はんきゅうでんてつの直営店ちょくえいてんとして開業かいぎょうした歴史れきしを持もつブックファースト（トーハン）など、交通こうつう関連かんれんの図書としょに力ちからを入いれている書店しょてんなどでは取とり扱あつかう店舗てんぽもあり、一部いちぶ店舗てんぽではバックナンバーの取とり扱あつかいもある。また鉄道てつどう模型もけい・ミニカーショップなどにも入手にゅうしゅ可能かのうが店舗てんぽがある。販路はんろの狭せまさを考慮こうりょして定期ていき購読こうどくや出版しゅっぱん社しゃ直販ちょくはんによる通信つうしん販売はんばいも取とり扱あつかっている。

2006年ねんより絶版ぜっぱんとなった号ごうの「バス事業じぎょう者しゃ訪問ほうもん」コーナーを対象たいしょうに、コピーサービスが開始かいしされた。雑誌ざっしの出版しゅっぱん元もとによる誌面しめんコピー販売はんばいサービスはあまり例れいがなく、読者どくしゃ本位ほんいのサービスとして特筆とくひつされるものであった。その後ご、2013年ねんからは絶版ぜっぱんとなった初期しょきの号ごうの内容ないようをPDFデータにしたCD-Rを販売はんばい開始かいしした。それにともないコピー販売はんばいサービスは段階だんかい的てきに終了しゅうりょうしている。

2010年ねんには創刊そうかん20周年しゅうねん記念きねんとして、バス業界ぎょうかい向むけイベント「バステクフォーラム」や「中国ちゅうごくのバスの今いまを知しる3泊はく4日にちのツアー」などを実施じっしした。その後ご「バステクフォーラム」は2010年ねんより大阪おおさかで7回かい開催かいさいされたほか、2015年ねんからは首都しゅと圏けんでも幕張まくはりメッセなどで開催かいさいされている。

2021年ねん11月26日にちにNHK BSプレミアムで放送ほうそうされた『希少きしょう誌し道どう』第だい4回かいで当とう雑誌ざっしが「バス業界ぎょうかい専門せんもん誌し」として紹介しょうかいされた。

発行はっこう誌し内容ないよう

通常つうじょう号ごう

偶数ぐうすう月がつの25日にち前後ぜんこうに発売はつばいされる。判はん型がたはA4判ばんで、96から104ページが基本きほん。表紙ひょうしには事業じぎょう者しゃ訪問ほうもんで取とり上あげられるバス事業じぎょう者しゃの車両しゃりょうを大おおきく掲載けいさいしている。表紙ひょうしの紙質かみしつは以前いぜんは薄手うすでで書店しょてんでの陳列ちんれつで傷いたみやすかったが、第だい90号ごう以降いこうは年鑑ねんかんと同おなじ厚手あつでのものに変かえられた。目次もくじには毎号まいごう編集へんしゅう長ちょうによる巻頭かんとう言ごとが記載きさいされている。続つづいて特集とくしゅう、さらに新型しんがた車しゃや新しん技術ぎじゅつの紹介しょうかいなど、また中なかほどに「バス事業じぎょう者しゃ訪問ほうもん」（初期しょきは「ユーザー訪問ほうもん」と称しょうした）が掲載けいさいされる。後半こうはんには歴史れきし記事きじ（バスのカタログ）や海外かいがいバスの記事きじ（現地げんちからの翻訳ほんやく記事きじ）、終おわりの方ほうに各地かくちのニュースや読者どくしゃのページなどがある。

主おもな連載れんさい

• Bus on the spot（Chan Chi Yu Danny）
• 海外かいがいバスニュース
• 新しんバスドライバーのひとりごと（荒川あらかわ泰やすし昌あきら）
• 国内こくないニュース
• ニュースファイル/バス生産せいさん・販売はんばい台数だいすう
• FROM Busrama READERS
• インフォメーション/プレゼント
• 日本にっぽんの路線ろせんバス超ちょう長期ちょうき実用じつようテストレポート

年鑑ねんかんバスラマ

1994年ねん末すえから年とし1回かい、年末ねんまつに発売はつばいされている。その時点じてんで日本にっぽん国内こくないで発売はつばいされるバスの解説かいせつ、1年間ねんかんのバス事業じぎょう者しゃの動うごき、資料しりょうページが設もうけられる。1998年ねん発行はっこう分ぶんまでは発行はっこう年ねんだけを記載きさいしていたが、1999年ねん以降いこうは「1999-2000」といった表記ひょうき方法ほうほうに改あらためている。

バスラマスペシャル

判はん型がたは通常つうじょう号ごうと同おなじA4判ばん。主おもに注目ちゅうもくすべき新型しんがた車両しゃりょうについて通常つうじょう号ごうだけでは特集とくしゅうしきれない場合ばあい、事業じぎょう規模きぼの大おおきいバス会社かいしゃを特別とくべつに取とり上あげる場合ばあいなどに発売はつばいされる。

第だい1号ごうは、東京急行電鉄とうきょうきゅうこうでんてつから分社ぶんしゃ化かした東急とうきゅうバスの営業えいぎょう開始かいしを記念きねんして1991年ねん10月に発行はっこうされた『東急とうきゅうバスのすべて』である（2000年ねんに復刻ふっこく再刊さいかん、現在げんざい絶版ぜっぱん）。

以降いこう、三菱みつびしふそう・エアロバス、日野ひの・リエッセなどの新型しんがた車両しゃりょう、東京とうきょう都営とえいバス、大阪おおさか市営しえいバス（のちに通常つうじょう号ごうの事業じぎょう者しゃ訪問ほうもんでも再度さいど取とり上あげられている）、西日本鉄道にしにっぽんてつどうといった事業じぎょう者しゃなどの特集とくしゅう号ごうが組くまれている。

2010年ねんには西日本にしにほん車体しゃたい工業こうぎょうの事業じぎょう終了しゅうりょうを記念きねんして「西にし工こうの卒業そつぎょうアルバム」と銘打めいうって『西にし工こうの軌跡きせき』が発行はっこうされた（絶版ぜっぱん）。また2012年ねん9月には、日産ディにっさんでぃーゼル工業ぜるこうぎょう（現げん・UDトラックス）のバス生産せいさん事業じぎょう休止きゅうしに伴ともない『UDマークのバス達たち』が刊行かんこうされた。

バスラマエクスプレス

判はん型がたは通常つうじょう号ごうと同おなじA4判ばん。バスラマスペシャルと同様どうように不定期ふていき刊かん。スペシャルよりもページ数すうの少すくない増刊ぞうかん号ごうとして（定価ていかも通常つうじょう号ごうより割安わりやすなことが多おおい）、特定とくていの車種しゃしゅや新型しんがた車両しゃりょう、特定とくていの事業じぎょう者しゃの車両しゃりょうやコーチビルダーなどを特集とくしゅうして発売はつばいされる。

第だい1号ごうは、1996年ねん10月がつに発行はっこうされた『バスラマエクスプレス01 : 日産にっさんディーゼルユーロツアー』である。

バスラマアーカイブス

特定とくていの事業じぎょう者しゃや地域ちいきに的まとを絞しぼり、古ふるい写真しゃしんや資料しりょう、当時とうじの関係かんけい者しゃへのインタビューなどを通つうじて、バスの歴史れきしをたどる新しんシリーズ。判はん型がたは通常つうじょう号ごうの半分はんぶんのサイズのA5判ばんソフトカバーで、完全かんぜんに書籍しょせきとしての体裁ていさいとなっている。

第だい1号ごうは、関東かんとうバスの創業そうぎょう80周年しゅうねんを記念きねんして2011年ねん7月がつ15日にちに発行はっこうされた『関東かんとうバスの走はしる道みち』である。以降いこう、第だい2号ごう『熊本くまもと・九州きゅうしゅうの輝かがやいていたバス達たち』（荒尾あらお市営しえいバス、西鉄にしてつバス、堀川ほりかわバスなど）、第だい3号ごう『東急とうきゅうバスの走はしる道みち』が刊行かんこうされている。

クラブバスラマ

バスラマでは、雑誌ざっしや書籍しょせきの刊行かんこうにとどまらず、バスグッズやバスツアーなども企画きかくしている。クラブバスラマのバス模型もけいは2000年ねんから、香港ほんこんのメーカーと提携ていけいして1/76の精巧せいこうな製品せいひんを実現じつげんしている。

バスツアーは、ファン向むけにメーカー工場こうじょう訪問ほうもんや名所めいしょ探訪たんぼうなどを、こだわりの観光かんこうバスを使用しようして行おこなわれる。なおバスラマが企画きかくするオリジナルツアーのため、一般いっぱん向むけの会員かいいん制せいバスツアーよりも割高わりだかである。

脚注きゃくちゅう

参考さんこう文献ぶんけん

• “おもしろマガジン『BUS STOP』第だい2号ごう : 国際こくさい派はバスジャーナリストとして世界せかいを駆かけ巡めぐる！バス専門せんもん誌し『BUSRAMA INTERNATIONAL』編集へんしゅう長ちょう・和田わだ由ゆかり貴夫たかおさん”. NBA 日本にっぽんバス協会きょうかいウェブサイト. 公益社こうえきしゃ団だん法人ほうじん日本にっぽんバス協会きょうかい. 2024年ねん7月がつ19日にち閲覧えつらん。

関連かんれん項目こうもく

• ぽると出版しゅっぱん
  • ワーキングビークルズ - ぽると出版しゅっぱんが刊行かんこうする、バス以外いがいの商用しょうよう車しゃの情報じょうほうを扱あつかう雑誌ざっし。
• バスメディア - 1986年ねんに創刊そうかんされたバス雑誌ざっし。1997年ねんに廃刊はいかん。
• バス・ジャパン - 1986年ねんに創刊そうかんされたバス雑誌ざっし。1992年ねんに廃刊はいかん、翌よく1993年ねんより『バスジャパン・ハンドブックシリーズ』を刊行かんこう。
• バスマガジン - 2003年ねんに創刊そうかんされたバス雑誌ざっし。
• バスグラフィック - 2008年ねんに創刊そうかんされたバス雑誌ざっし。
• バスライフ - 2015年ねんに創刊そうかんされたバス雑誌ざっし。2016年ねんより実質じっしつ的てきに休刊きゅうかん。

外部がいぶリンク

• ぽると出版しゅっぱん 公式こうしきサイト
  • バスラマスペシャル/エクスプレス/アーカイブス - ぽると出版しゅっぱん 公式こうしきサイト