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パワーウェイトレシオ - Wikipedia

パワーウェイトレシオ重量じゅうりょう出力しゅつりょく馬力ばりき重量じゅうりょう出力しゅつりょくごと重量じゅうりょう英語えいごでは Power-weight ratio または Weight-to-power ratio、関連かんれんPower-to-weight ratio.)とは、重量じゅうりょう出力しゅつりょくじょしたしょうであり、自動車じどうしゃなどの加速かそく能力のうりょくかかわる指標しひょうとしてもちいられる数値すうちである。おもに、よんりんしゃオートバイ船舶せんぱく航空機こうくうきなどの輸送ゆそう機械きかい性能せいのうについて、あるいはエンジン単体たんたい素性すじょうあらわすためにももちいられる。

概要がいよう

加速かそく性能せいのうはその輸送ゆそう機械きかいたとえば乗用車じょうようしゃ)にとって重要じゅうよう商品しょうひんりょくとなる場合ばあいがある。一般いっぱん乗用車じょうようしゃ性能せいのうとしてはエンジンの出力しゅつりょくだけが注目ちゅうもくされがちであるが、おな出力しゅつりょくのエンジンをんだくるまであっても車体しゃたい重量じゅうりょうことなると、られる加速かそくかんにはちがいがしょうじる。れいとしてトラックやバスなどはおおきなエンジンで出力しゅつりょくたかいが、重量じゅうりょうおおきいため動力どうりょく性能せいのうひくい。加速度かそくどは、エンジンの出力しゅつりょくもとられる駆動くどうちから比例ひれいし、機械きかい全体ぜんたい質量しつりょうには反比例はんぴれいする。おな出力しゅつりょくのエンジンならば、かるくるま加速度かそくどおおきく、おもくるまではちいさい。このため加速かそく性能せいのう指標しひょうとしてはエンジン出力しゅつりょく重量じゅうりょうわせてあつか必要ひつようがあり、そのひとつとしてパワーウェイトレシオがもちいられる。 この数値すうちちいさいほど加速かそく性能せいのうたかくなり、日本にっぽんのファミリーカーでは10.0~15.0がおおい。スポーツカーでは10.0以下いかがほとんどであり、最高さいこうクラスになると5.0ちかくにもなる。 1トン(=1000kg)の自動車じどうしゃのレシオをれいにすると100馬力ばりきで10.0となり、200馬力ばりきで5.0となる。

備考びこう

出力しゅつりょくとは車両しゃりょうはたら駆動くどうりょく走行そうこう速度そくどせき相当そうとうするりょうである。したがって出力しゅつりょく同一どういつであっても、てい速度そくどであるほど発生はっせいする駆動くどうりょくおおきくなる。競技きょうぎよう車両しゃりょうではタイヤの摩擦まさつりょく制約せいやくからエンジン出力しゅつりょく使つからない局面きょくめんがめずらしくない。このため低速ていそくいきでは出力しゅつりょくやパワーウェイトレシオの運動うんどう性能せいのう参考さんこうにならない場面ばめんがある。

単位たんい

紙面しめん表記ひょうきされる単位たんい計算けいさんしきのままkg/PSとなるが、口頭こうとうでは数字すうじのみで単位たんいもちいられず、少数しょうすうだい1までにまるめられることがおおい。

日本にっぽん自動車じどうしゃ業界ぎょうかいではパワーウェイトレシオが使つかわれているが、海外かいがいではその逆数ぎゃくすうである重量じゅうりょうごと出力しゅつりょく "Power-to-Weight Ratio" が使つかわれることもある。

日本にっぽんのパワーウェイトレシオは「単位たんい馬力ばりきあたりの重量じゅうりょう」をし、重量じゅうりょう (kg) を馬力ばりき (PS, bhp) でったである。これはちいさいほど加速かそく性能せいのうすぐれる。[1]これにたいしてPower-to-weight ratio は「単位たんい重量じゅうりょうあたりの出力しゅつりょく」をし、出力しゅつりょく (PS, bhp, kW) を重量じゅうりょう (kg, t, lb) でったものが様々さまざまわせで[2]使つかわれる。こちらはおおきいほどすぐれた加速かそく性能せいのう意味いみする。

れい

車両しゃりょう 重量じゅうりょう 最高さいこう出力しゅつりょく パワーウェイトレシオ Power-to-Weight Ratio
ホンダ・アクティトラック
(4代目だいめ HA9がた SDX 4WDしゃ)
820 kg 45 PS 18.20 kg/PS 54.9 PS/t
スズキ・アルト
(8代目だいめ HA36Sがた F 2WD・AGSくるま)
620 kg 52 PS 11.92 kg/PS 83.8 PS/t
ダイハツ・トール
(M900Sがた カスタムGターボ"SA II")
1,100 kg 98 PS 11.22 kg/PS 89.0 PS/t
マツダ・MAZDA2
(6BAがた 15S PROACTIVE 6そくATくるま)
1,060 kg 110 PS 9.63 kg/PS 103.7 PS/t
トヨタ・カローラ
(日本にっぽん仕様しよう12代目だいめ ZRE212がた 1.8 W×B)
1,320 kg 140 PS 9.42 kg/PS 106 PS/t
日産にっさん・セレナ
(5代目だいめ GFC27がた ハイウェイスターG 2WD)
1,700 kg 150 PS 11.33 kg/PS 88.2 PS/t
スバル・WRX
(VABがた STI)
1,480 kg 308 PS 4.80 kg/PS 208.1 PS/t
フォルクスワーゲン・up!
(日本にっぽん仕様しよう5ドアモデル)
920 kg 75 PS 12.26 kg/PS 81.5 PS/t
MINI COOPER
(2015ねんモデル)
1,170 kg 136 PS 8.60 kg/PS 116 PS/t
ロータス・エリーゼ 900 kg 136 PS 6.62 kg/PS 151 PS/t
マセラティ・グラントゥーリズモS 1,888 kg 440 PS 4.29 kg/PS 233 PS/t
マクラーレン・MP4-12C 1,336 kg 600 PS 2.23 kg/PS 449 PS/t
アリエル・アトム V8 550 kg 500 bhp 1.10 kg/bhp 909 bhp/t
フォーミュラ1カー
(2013ねんレギュレーション)
642 kg 750 PS 0.86 kg/PS 1,168 PS/t
カワサキ・ニンジャH2R 216 kg 310 PS 0.69 kg/PS 1,432 PS/t
トップフューエル・ドラッグスター 907.2 kg 8,000 hp 0.11 kg/hp 8,818 hp/t

脚注きゃくちゅう

  1. ^ 日本にっぽんのパワーウェイトレシオにあたるものを英訳えいやくすると"Weight-to-Horsepower Ratio"になる。
  2. ^ 輸送ゆそう機械きかい種類しゅるいわない場合ばあいはkW/kg,自動車じどうしゃにはPS/tや単位たんい国際こくさいおくれている地域ちいき中心ちゅうしんにbhp/tがおも使つかわれる。

関連かんれん項目こうもく