ピーター・フランプトン

ピーター・フランプトン（Peter Frampton、1950年ねん4月がつ22日にち - ）は、イングランド出身しゅっしんのロックミュージシャン、シンガーソングライター、ギタリスト。

ピーター・フランプトン
カナダ・オタワ公演こうえん（2011年ねん7月がつ）
基本きほん情報じょうほう
出生しゅっしょう名めい	Peter Kenneth Frampton
生誕せいたん	(1950-04-22) 1950年ねん4月がつ22日にち（74歳さい）
出身しゅっしん地ち	イングランド ケント州しゅうブロムリー・ベックナム
ジャンル	スタジアム・ロック
職業しょくぎょう	シンガーソングライター ギタリスト
担当たんとう楽器がっき	ボーカル ギター トーク・ボックス ピアノ
活動かつどう期間きかん	1966年ねん -
レーベル	A&M ヴァージン アトランティック リラティヴィティ I.R.S. 33rd Street ポリドール ユニバーサル Phenix Phonograph
共同きょうどう作業さぎょう者しゃ	ザ・ハード ハンブル・パイ
公式こうしきサイト	frampton.com

同国どうこくのロックバンド「ザ・ハード」「ハンブル・パイ」を経へて、ソロに転向てんこうし大おおきな成功せいこうを収おさめる。50年ねん以上いじょうのキャリアを誇ほこり、ギターボーカル先駆せんく者しゃの一人ひとりとして認知にんちされている。

略歴りゃくれき

ロンドン出身しゅっしん。父ちちオーウェン(1919〜2005)はブロムリー・テクニカル・ハイ・スクールの美術びじゅつ教師きょうしで、フランプトンも同校どうこうに進学しんがくし、オーウェンの生徒せいとであった先輩せんぱいデヴィッド・ボウイと親したしくなってジャム・セッションに興きょうじていた。

1966年ねん、アイドル・バンドのザ・ハード（名前なまえの由来ゆらいは、群集ぐんしゅうや聴衆ちょうしゅう）に参加さんか。身長しんちょう170cmと小柄こがらではあるものの、繊細せんさいな顔立かおだちの美少年びしょうねんであるが故ゆえにティーンエイジャーの人気にんき者しゃとなり、1968年ねんには「1968年ねんの顔かお」ともてはやされるようになる（スコット・ウォーカーがレコーディング・スタジオに訪おとずれたり、彼かれとは風貌ふうぼうが似にていたこともあって、ヤング・スコットと呼よばれたこともあった）。しかし、アイドル扱あつかいに嫌気いやけがさしたフランプトンは、スモール・フェイセスのスティーヴ・マリオット達いたると密ひそかにミーティングを重かさね、1969年ねん2月がつにシングル「サンシャイン・コテージ」が発売はつばいされるや否いなやザ・ハードを脱退だったい、時ときを同おなじくしてグループを脱退だったいしたマリオット達たちと「ハンブル・パイ」を結成けっせいする運はこびとなる。

二に枚まい看板かんばんなはずのハンブル・パイだったが、アルバム毎ごとにブルージーでソウルフルなマリオット色しょくが濃こくなり、アコースティックなサウンドに惹ひかれ始はじめていたフランプトンは、徐々じょじょに居場所いばしょを失うしなっていく。1972年ねんに、ハンブル・パイを円満えんまんに脱退だったいし、フランプトンズ・キャメルを結成けっせいする。

その傍かたわら、ギタリストとしてジョージ・ハリスンやニルソンのアルバムに参加さんかして腕うでを磨みがく。

1974年ねんから精力せいりょく的てきに草くさの根ね全米ぜんべいツアーを始はじめ、地道じみちにファンを増ふやしていく。1976年ねん、この努力どりょくが実みを結むすび、先さきの全米ぜんべいツアーを収録しゅうろくした2枚まい組ぐみのライブ・アルバム『フランプトン・カムズ・アライヴ! (Frampton Comes Alive!)』がアメリカのBillboard 200で1位い、全ぜん世界せかいで1,000万まん枚まいを売うり上あげる驚異きょうい的てきな大だいヒット作さくとなる。「Show me the way」「君きみを求もとめて（Baby, I Love Your Way）」「Do You Feel Like We Do」の3作さくのシングルの大だいヒットもあり、年間ねんかん通とおしてこのアルバムは莫大ばくだいなセールスを記録きろくした。この結果けっか、ロック界かいではライブ・アルバムがブームとなり、他たのミュージシャン達たちもこぞってリリースした。

また、この作品さくひんの成功せいこうを機きに、アメリカではアルバムのビッグセールス時代じだいが始はじまったといわれる。

1977年ねんにも「アイム・イン・ユー」などのヒットを放はなち、ビージーズのギブ兄弟きょうだいらと映画えいが『サージェント・ペパーズ』（Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band）にも出演しゅつえんした。

1978年ねん10月に来日らいにち。

1970年代ねんだいは稀まれに見みる大だい成功せいこうを収おさめるも、若わかさ故ゆえに経済けいざい観念かんねんが乏とぼしく、業界ぎょうかいの大人おとな達たちに巧妙こうみょうな手段しゅだんで操あやつられ、レコード印税いんぜいやコンサート収益しゅうえきなど殆ほとんどを搾取さくしゅされ、僅わずかな身銭みぜにのみとなってしまう。

1980年代ねんだいに入はいってからはセールスには恵めぐまれなかったものの、コンスタントに作品さくひんをリリースし続つづけていた。1986年ねんには、アルバム『Premonition』からのシングル「Lying」がビルボードのメインストリーム・ロック・チャートで最高さいこう位い4位いを記録きろくし、久々ひさびさのヒットとなる。1987年ねんには、デヴィッド・ボウイのアルバム『ネヴァー・レット・ミー・ダウン』にギタリストとして全面ぜんめん的てきに参加さんかし、その後ごのツアー「グラス・スパイダー・ツアー」にもギタリストとして帯同たいどうしている。1988年ねんには、中森なかもり明菜あきなのアルバム『Femme Fatale』に、ゲスト・ギタリストとして参加さんか。また、これ以外いがいにも、スティーヴィー・ニックスのツアーにもギタリストとして参加さんかしている。

1990年代ねんだいには小ちいさなクラブ周まわりを続つづける傍かたわら、スティーヴ・マリオットと再会さいかいし、共同きょうどうでアルバムを作つくる計画けいかくを立たてるが、その最中さいちゅうの1991年ねんにマリオットの事故死じこし（自宅じたく火災かさいによる焼死しょうし）によって頓挫とんざ。1994年ねん、生前せいぜんのマリオットと共とも作さくした曲きょく「Out of the Blue」を含ふくむアルバム『ピーター・フランプトン (Peter Frampton)』を発表はっぴょうする。

功績こうせき者しゃに贈おくられる「ハリウッド名声めいせいの歩道ほどう」

1995年ねん、『フランプトン・カムズ・アライヴ!』の続編ぞくへんに当あたるライブ・アルバム『フランプトン・カムズ・アライヴII (Frampton Comes Alive II)』をリリース。この時期じきになると彼かれのギターは円熟味えんじゅくみを増まし、ギターレジェンドの一人ひとりに数かぞえられるようになった。

2006年ねん、多数たすうのゲストを迎むかえてのインストゥルメンタル・アルバム『Fingerprints』を発表はっぴょう。フランプトンは同どう作さくで自身じしん17年ねんぶりのBillboard 200入いりを果はたし、ラリー・カールトンらをおさえて、2007年ねんの第だい49回かいグラミー賞しょうで最優秀さいゆうしゅうポップ・インストゥルメンタル・アルバムに選出せんしゅつされる。

2010年ねん、4年ねんぶりのアルバム『サンキュー ミスター・チャーチル (Thank You Mr Churchill)』を発表はっぴょう。このアルバムには、北朝鮮きたちょうせん拉致らち被害ひがい者しゃの横田よこためぐみに捧ささげられた曲きょく（「Asleep At The Wheel」と「Suite: Liberte の前半ぜんはん部分ぶぶん Megumi」）が収おさめられている。

2016年ねん、活動かつどう50周年しゅうねんを迎むかえ、アルバム『Acoustic Classics』を発表はっぴょう。

2019年ねん2月がつ23日にち、米べいCBS放送ほうそうのモーニング・ショー『This Morning』に出演しゅつえんし、自身じしんが筋肉きんにくに慢性まんせい的てきな炎症えんしょう／変性へんせいが生しょうじ、筋力きんりょくが徐々じょじょに低下ていかする難病なんびょうの封入ふうにゅう体たい筋炎きんえんの診断しんだんを受うけていること、病気びょうきの進行しんこうに伴ともなって今後こんごギタープレイへの影響えいきょうが懸念けねんされるため、同年どうねん夏なつのツアーが最後さいごとなる旨むねを発表はっぴょうした。同年どうねん6月がつ7日にち、ブルースの楽曲がっきょくを取とり上あげたカバー・アルバム『All Blues』を発表はっぴょう。

2019年ねん12月、北米ほくべいに続つづいて2020年ねん5月からヨーロッパでもフェアウェルツアーを行おこなうことを発表はっぴょうしていたが、2020年ねん4月がつ、新型しんがたコロナウイルスの影響えいきょうで全ぜん公演こうえんの中止ちゅうしが発表はっぴょうされた。

2024年ねん4月がつ21日にち、米国べいこく・Rock & Roll Hall Of Fameより、『2024年度ねんどロックの殿堂でんどう パフォーマー部門ぶもん』での殿堂でんどう入いりが発表はっぴょうされた。

その他た

• ブラック3ピックアップのレスポールを愛用あいようし、彼かれの代名詞だいめいしともいわれた。ギブソン・カスタム・ショップから、ピーター・フランプトン・モデルのレスポールが、数量すうりょう限定げんていながら発売はつばいされた。
• 1989年ねんに日本にっぽん国内こくないで発売はつばいされた、ザ・ベンチャーズ結成けっせい30周年しゅうねん記念きねんのビデオ『スーパーセッション』に出演しゅつえんしている（映像えいぞう自体じたいは1984年ねんの収録しゅうろく）。ピーターは、「アパッチ」と「パイプライン（クリス・スペディングとのジョイント）」の演奏えんそうでザ・ベンチャーズと共演きょうえん。その他た、インタビューで様々さまざまな音楽おんがくの影響えいきょうを受うけるきっかけがザ・ベンチャーズだったことを語かたっている。
• 1997年ねんには米国べいこくミシガン州しゅうPine Knob Music Theatreで行おこなわれたリンゴ・スター・アンド・ヒズ・オールスター・バンドのコンサートにギターとボーカルで参加さんか。
• トーキング・モジュレーターの使つかい手てとしても知しられる。理想りそうのエフェクターを実現じつげんするべく、自みずから「Framptone(フランプトーン)」というブランドのメーカーを立たち上あげ、発売はつばいしている。なお、BBA時代じだいにスティーヴィー・ワンダーのカバー曲きょく「迷信めいしん」でトーキング・モジュレーターを駆使くししていたジェフ・ベックは、ピーターのヒット曲きょく「Show me the way」を偶然ぐうぜんラジオで聴きき、それ以来いらい、トーキング・モジュレーターの使用しようをやめてしまったという。

ディスコグラフィ

ザ・ハード

「ザ・ハード (バンド)#ディスコグラフィ」を参照さんしょう

ハンブル・パイ

• 『アズ・セイフ・アズ・イエスタデイ・イズ』 - As Safe as Yesterday Is (1969年ねん)
• 『タウン・アンド・カントリー』 - Town and Country (1969年ねん)
• 『大地だいちと海うみの歌うた』 - Humble Pie (1970年ねん)
• 『ロック・オン』 - Rock On (1971年ねん)
• 『パフォーマンス〜ロッキン・ザ・フィルモア』 - Performance Rockin' the Fillmore (1971年ねん)

ソロ・アルバム

スタジオ・アルバム

• 『ウインド・オブ・チェンジ』 - Wind of Change (1972年ねん)
• 『フランプトンズ・キャメル』 - Frampton's Camel (1973年ねん)
• 『サムシンズ・ハプニング』 - Somethin's Happening (1974年ねん)
• 『フランプトン』 - Frampton (1975年ねん)
• 『アイム・イン・ユー』 - I'm in You (1977年ねん)
• 『新あたらしき旅立たびだち』 - Where I Should Be (1979年ねん)
• 『ブレイキング・オール・ザ・ルールズ』 - Breaking All The Rules (1981年ねん)
• 『アート・オブ・コントロール』 - The Art of Control (1982年ねん)
• 『プリモニション』 - Premonition (1986年ねん)
• When All the Pieces Fit (1989年ねん)
• 『ピーター・フランプトン』 - Peter Frampton (1994年ねん)
• 『ナウ』 - Now (2003年ねん)
• Fingerprints (2006年ねん)
• 『サンキュー ミスター・チャーチル』 - Thank You Mr. Churchill (2010年ねん)
• Hummingbird in a Box: Songs for a Ballet (2014年ねん)
• Acoustic Classics (2016年ねん)
• All Blues (2019年ねん)

ライブ・アルバム

• 『フランプトン・カムズ・アライヴ!』 - Frampton Comes Alive! (1976年ねん)
• 『フランプトン・カムズ・アライヴII』 - Frampton Comes Alive! II (1995年ねん)
• Live in Detroit (2000年ねん)
• Live in San Francisco, March 24, 1975 (2004年ねん)

外部がいぶリンク

• 公式こうしきウェブサイト