レッチェ

レッチェ; Lecce
	左ひだり列れつ上じょう：サンタ・クローチェ教会きょうかい　左ひだり列れつ下か：ナポリ門もん　右みぎ列れつ上じょう：ローマ劇場げきじょう　右みぎ列れつ左下ひだりした：サン・ジョヴァンニ・バッティスタ教会きょうかい　右みぎ列れつ右みぎ下か：レッチェ大だい聖堂せいどう（ドゥオーモ）
行政ぎょうせい
国くに	イタリア
州しゅう	プッリャ
県けん／大都市だいとし	レッチェ
CAP（郵便ゆうびん番号ばんごう）	73100
市外しがい局番きょくばん	0832
ISTATコード	075035
識別しきべつコード	E506
分離ぶんり集落しゅうらく	#分離ぶんり集落しゅうらく参照さんしょう
隣接りんせつコムーネ	#隣接りんせつコムーネ参照さんしょう
地震じしん分類ぶんるい	zona 4 (sismicità molto bassa)
気候きこう分類ぶんるい	zona C, 1153 GG
公式こうしきサイト	リンク
人口じんこう
人口じんこう	95,269 人ひと (2019-01-01)
人口じんこう密度みつど	399.6 人にん/km2
文化ぶんか
住民じゅうみんの呼称こしょう	leccesi
守護しゅご聖人せいじん	Sant'Oronzo, San Giusto, San Fortunato
祝祭日しゅくさいじつ	8月がつ26日にち
地理ちり
座標ざひょう	北緯ほくい40度ど21分ふん07.24秒びょう東経とうけい18度ど10分ふん08.9秒びょう / 北緯ほくい40.3520111度ど東経とうけい18.169139度ど座標ざひょう: 北緯ほくい40度ど21分ふん07.24秒びょう東経とうけい18度ど10分ふん08.9秒びょう / 北緯ほくい40.3520111度ど東経とうけい18.169139度ど
標高ひょうこう	49 (0 - 62) m
面積めんせき	238.39 km2
	レッチェの位置いち
	; レッチェ県けんにおけるコムーネの領域りょういき
	ポータルイタリア
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レッチェ（イタリア語ご: Lecce ( 音声おんせいファイル)）は、イタリア共和きょうわ国こくプッリャ州しゅう南東なんとう部ぶの都市としで、その周辺しゅうへん地域ちいきを含ふくむ人口じんこう約やく95,000人にんの基礎きそ自治体じちたい（コムーネ）。レッチェ県けんの県けん都とである。

サレント半島はんとうの内陸ないりくにある主要しゅよう都市としで、古代こだいギリシャ時代じだい以来いらい2000年ねん以上いじょうの歴史れきしを持もつ。バロック様式ようしきの建築けんちくが市内しないに多おおいことから「南みなみイタリアのフィレンツェ」とも呼よばれる^[4]。

名称めいしょう

標準ひょうじゅんイタリア語ご以外いがいの言語げんごでは以下いかの名なを持もつ。

地理ちり

位置いち・広ひろがり

レッチェ県けん北部ほくぶに位置いちする。レッチェの市街しがいは、アドリア海あどりあかいから約やく20km内陸ないりくにあり、ブリンディジの南南東なんなんとう約やく37km、ターラントの東ひがし約やく80km、州都しゅうとバーリの南東なんとう約やく140kmに位置いちする。^[5]

自治体じちたいとしてのレッチェは都市としの周辺しゅうへん地域ちいきを含ふくみ、アドリア海あどりあかいに面めんする。

隣接りんせつコムーネ

隣接りんせつするコムーネは以下いかの通とおり。括弧かっこ内ないのBRはブリンディジ県けん所属しょぞくを示しめす。

歴史れきし

ギリシャの記録きろくによるとクレタ出身しゅっしんとされているメッサピ人じん（en）が市しの基礎きそをつくった。

伝説でんせつによると、レッチェはシバル（Sybar）と呼よばれ、メッサピ人じんによってつくられ、トロヤ戦争せんそう時代じだいから存在そんざいしたという。のちにイアピゲ人じん（en）に占領せんりょうされ、紀元前きげんぜん3世紀せいきには古代こだいローマに征服せいふくされ、その名なをルピアエ（Lupiae）と改名かいめいした。

紀元きげん2世紀せいきのハドリアヌス帝みかど時代じだい、市しは3km北東ほくとうへ移動いどうし、名なをリケア（Licea）またはリティウム（Litium）とされた。レッチェには劇場げきじょう、円形えんけい闘技とうぎ場じょうがあり、ハドリアヌス港こう（現在げんざいのサン・カタルド San Cataldo di Lecce）とつながっていた。地元じもとでサントロンツォ（聖せいオロンツォ）と呼よばれるレッチェのオロンティウスは、市し初代しょだいのキリスト教きりすときょう司教しきょうを務つとめたとされ、レッチェの守護しゅご聖人せいじんとなっている。

西にしロろーマ帝国まていこく滅亡めつぼう後ご、レッチェは東ひがしゴート王おうトーティラにゴート戦争せんそうのさなか略奪りゃくだつを受うけた。549年ねんに東ひがしロろーマ帝国まていこくに占領せんりょうされ、5世紀せいきに渡わたって支配しはいを受うけた。その間あいだ、サラセン人じん、ロンゴバルド族ぞく、マジャール人じん、スラヴ人じんの事実じじつ上じょうの征服せいふくを数すう回かいに分わけて受うけた。

11世紀せいきのノルマン征服せいふく後ごレッチェは貿易ぼうえきの要地ようちとなり、その後ごのホーエンシュタウフェン家か支配しはい、アンジュー家か支配しはい時代じだいに繁栄はんえいした。レッチェ公国こうこく（en）は、1053年ねんから1463年ねんにかけてシチリア王国おうこくの最さい大だいかつ重要じゅうような封土ほうどの一ひとつであった。その後ご、王国おうこくの直轄ちょっかつ領りょうとして併合へいごうされた。15世紀せいきから、南みなみイタリア有数ゆうすうの都市としになり、1630年ねんから貴重きちょうなバロック建築けんちくの建設けんせつが始はじまった。オスマン帝国ていこくによる侵攻しんこうをかわしたことで、16世紀せいき初頭しょとうに新あらたな城壁じょうへきと城しろが神聖しんせいローマ皇帝こうていカール5世せいによって築きずかれた。

1656年ねん、ペストがレッチェで大だい流行りゅうこうし、数すう百ひゃく人にんの死者ししゃを出だした。

1943年ねん、レッチェに配備はいびされていた爆ばく撃げき機きが、エえーゲ海げかいで孤立こりつしてしまったイタリア軍ぐん基地きち支援しえんにまわり、第だい二に次じ世界せかい大戦たいせん中ちゅうドイツ軍ぐんと戦たたかった。

行政ぎょうせい

分離ぶんり集落しゅうらく

レッチェには、以下いかの分離ぶんり集落しゅうらく（フラツィオーネ）がある。

Frigole, San Cataldo, San Ligorio, Torre Chianca, Torre Rinalda, Villa Convento

社会しゃかい

経済けいざい・産業さんぎょう

柔やわらかく加工かこうしやすいため彫刻ちょうこくに適てきしたレッチェ石せき（石灰岩せっかいがん）が市しの主要しゅような特産とくさん品ひんである。その他たにはセラミックスが生産せいさんされている。また農業のうぎょう地帯ちたいでもあり、オリおりーブ油ぶゆとワインが生産せいさんされる。

言語げんご

レッチェから遠とおくない町村ちょうそんを含ふくむサレント半島はんとうの一帯いったいはグレチア・サレンティーナ（Grecìa Salentina）と呼よばれ、グリコ語ご（ギリシャ語ごの方言ほうげん）話者わしゃ人口じんこうが約やく2万まん人にんいる。

教育きょういく

サレント大学だいがく　-　1955年ねん創立そうりつ。8学部がくぶがある。

みどころ

サンタ・クローチェ聖堂せいどう

円形えんけい闘技とうぎ場じょう

聖堂せいどう広場ひろば

凱旋がいせん門もん

聖せいオロンツォの円柱えんちゅう

サン・マッテオ教会きょうかい

教会きょうかい

サンタ・クローチェ聖堂せいどう（Basilica di Santa Croce） - レッチェ最さい重要じゅうようの建物たてもの。1353年ねんに建設けんせつが始はじまったが、1549年ねんまで工事こうじが停止ていしし、完成かんせいしたのは1695年ねんだった。動物どうぶつ、グロテスク、野菜やさいなどの像ぞうで飾かざられたファサード、巨大きょだいなバラ窓まどがある。隣接りんせつするのは、かつて修道院しゅうどういんであった建物たてものに入はいっている庁舎ちょうしゃである。
ドゥオーモ - イタリアで最もっとも壮麗そうれいなものの一ひとつ。最初さいしょのものは1144年ねんに建たてられ、1230年ねんに再建さいけんされた。1659年ねんから1670年ねんにかけ全体ぜんたい的てきにジュゼッペ・ジンバロが修繕しゅうぜんし、70mの高たかさの鐘楼しゅろうも建たてた。鐘楼しゅろうは5階かい建だてで8角形かくがたのロッジア（涼りょうみ廊ろう）をもつ。
サン・ニッコロ・エ・カタルド教会きょうかい（Chiesa dei Santi Nicolò e Cataldo） - イタリア＝ノルマン建築けんちくの一いち例れい。1180年ねん、シチリア王おうタンクレーディが建たてた。1716年ねん、ファサードが再建さいけんされ、数すう多おおくの像ぞうが付つけ加くわえられた。しかし優すぐれた原型げんけいの教会きょうかい出入でいり口ぐちが維持いじされている。内部ないぶは本堂ほんどう1つと側がわ廊ろう2つで、尖塔せんとうアーチ形がたアーケード、本堂ほんどう中央ちゅうおうのドームを持もつ。壁かべのフレスコ画がは15世紀せいきから17世紀せいきのものである。
チェレスティーニ邸てい（Palazzo dei Celestini、1549年ねん - 1695年ねん） - ジュゼッペ・ジンバロによるバロック装飾そうしょく。庭園ていえんはガブリエーレ・リッカルディの設計せっけい。
サンタイレーネ教会きょうかい（Chiesa di S. Irene） - 1591年ねんからフランチェスコ・グリマルディが建設けんせつ。上うえ階かいと低てい階かいとで違ちがった様式ようしきを見みせる巨大きょだいなファサードを持もつ。出入でいり口ぐちは、1717年ねんにマウロ・マニエーリがつくった聖せいイレーネ像ぞうが載のっている。内部ないぶはラテン十じゅう字じ型かたで、むしろ均斉きんせいがとれている。大だい天使てんしミカエルの祭壇さいだんは、グイド・レーニによって描えがかれたものの複製ふくせいである。高たかい祭壇さいだんにはオロンツォ・ティソの手てによる『聖せい櫃ひつの運搬うんぱん』がある。右側みぎがわ廊ろうはレッチェ最大さいだい級きゅうの祭壇さいだんの一ひとつで、聖せいガエターノに捧ささげたものである（1651年ねん）。隣となりはアヴェッリーノの聖せいアンドレーアの祭壇さいだん（ロココ様式ようしき）である。17世紀せいき半なかば以降いこうのものは、フランチェスコ・アントニオ・ジンバロによる聖せいオロンツォの祭壇さいだんである。聖せいイレーネの祭壇さいだんにはジュゼッペ・ヴェッリオによる油彩ゆさい画ががある。また、教会きょうかい内ないに納おさめられている聖人せいじんの9体たいの胸像きょうぞう、聖人せいじんの大おおきな像ぞうがある。
サン・フランチェスコ・デッラ・スカルパ教会きょうかい（Chiesa di San Francesco della Scarpa） - ファサードのない教会きょうかいとして知しられる。19世紀せいきに行おこなわれた修復しゅうふくの際さいに打うち捨すてられてしまったためである。最もっとも古ふるい部分ぶぶんは、13世紀せいきから14世紀せいきのものである。内部ないぶはギリシャ十字じゅうじ型かたである。

その他た建造けんぞう物ぶつ

ローマ時代じだいの円形えんけい闘技とうぎ場じょう（Anfiteatro Romano） - 2世紀せいきに建たてられ、サントロンツォ広場ひろば近ちかくにある。25,000人にん以上いじょうが収容しゅうようできる。数かず世紀せいきにわたって闘技とうぎ場じょう上部じょうぶに建物たてものが建たてられてしまったため、現在げんざい闘技とうぎ場じょうは半分はんぶんが地中ちちゅうに埋うまっている。
聖せいオロンツォ像ぞうを掲かかげる円柱えんちゅう（La Colonna di Sant'Oronzo） - レッチェの守護しゅご聖人せいじんである聖せいオロンツォ像ぞうを掲かかげる円柱えんちゅうは、ブリンディジからレッチェへ贈おくられた（ブリンディジで起おきたペスト大だい流行りゅうこうの際さい、聖せいオロンツォの御利益ごりやくにより収おさまったことから）。円柱えんちゅうは元々もともと一いち対ついで、約やく二に千せん年ねん前まえにローマと南みなみイタリアをつなぐアッピア街道かいどうの終着しゅうちゃく点てんを示しめすものとしてブリンディジに立たてられた。
セディーレ - 1592年ねんに建たてられ、1852年ねんまで地元じもと議会ぎかいの議場ぎじょうであった。　
カルロ5世せい城じょう（Castello di Carlo V）　-　ジャコモ・デッラカジャが1539年ねんから1549年ねんにかけ建設けんせつ。角張かくばった要塞ようさいのある台形だいけいの平面へいめん図ずとなっている。ポリテアマ・グレコ劇場げきじょうへ接続せつぞくされ、1884年ねん11月15日にちに開場かいじょうされた。
凱旋がいせん門もん（Arco di Trionfo） - 普通ふつうはポルタ・ナポリ（Porta Napoli、ナポリの門もん）と呼よばれる。1548年ねんに、古ふるいサン・ジュスト門もんと建たて替かえたカール5世せいを讃たたえている。い伝いつたえによると、そこには尊とうとい聖人せいじんの墓はかがあったという。中世ちゅうせいの門もんは現在げんざいサン・ビアジョ門もん、ルディアエ門もんがある。どちらもバロック様式ようしきで、ルディアエ門もんの頂上ちょうじょうには聖せいオロンツォの像ぞうと、その両側りょうがわに聖せいドミニコと聖きよしイレーネの像ぞうがある。
チェレスティーニ宮殿きゅうでん（Palazzo dei Celestini） - ジュゼッペ・ジンバロの設計せっけい。現在げんざいレッチェ県けん庁舎ちょうしゃとなっている
オベリスク（Obelisco） - 1822年ねん、両りょうシチリア王おうフェルディナンド1世せいを讃たたえて建たてられた。
オルト・ボタニコ（Orto Botanico di Lecce） - 植物しょくぶつ園えん