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世界経済 - Wikipedia

世界せかい経済けいざい(せかいけいざい、英語えいご: world economy)とは、世界せかい統一とういつてき視点してん経済けいざい活動かつどう区切くぎりのひとつ。国民こくみん経済けいざいあいだ取引とりひき視点してんてる国際こくさい経済けいざいよりもひろ概念がいねんである。

また、世界せかい経済けいざいにおいて連動れんどうしている各国かっこく市場いちばをまとめて世界せかい市場いちばぶこともある。

概要がいよう 編集へんしゅう

現代げんだいのように、通貨つうか統合とうごうされていない状況じょうきょうにおいては基本きほんてき経済けいざい単位たんい通貨つうかけん(ほとんどの場合ばあい国民こくみん経済けいざいけん)になる。しかし、グローバル進展しんてんにより国際こくさい経済けいざい発展はってん各国かっこく国民こくみん経済けいざい連動れんどうせいつよめている。このようにあたかもひとつの経済けいざいけんのように連動れんどうしていることから世界せかい経済けいざいばれている。

各国かっこく国民こくみん経済けいざい動向どうこうは、かならずしも世界せかい経済けいざい動向どうこうとは合致がっちしない。それは、世界せかい経済けいざいがそれ以上いじょうひろ枠組わくぐみをたないことから合成ごうせい誤謬ごびゅう発生はっせいするためである。

れいとして、あるくに貿易ぼうえき収支しゅうしをプラスにしようと努力どりょく成功せいこうすれば貿易ぼうえき収支しゅうしがプラスになるが、世界せかいすべてのくに貿易ぼうえき収支しゅうし同時どうじにプラスにすることは出来できない。それは、あるくに貿易ぼうえき黒字くろじ世界せかい複数ふくすうくに貿易ぼうえき赤字あかじ意味いみするからである。

また、各国かっこく経済けいざい成長せいちょう足並あしなみがそろうとはかぎらず、世界せかい経済けいざい成長せいちょうりつ上回うわまわ経済けいざい成長せいちょうりつ達成たっせいするくにてくる。そういったくには「世界せかい経済けいざい機関きかんしゃ」として期待きたいあつめる。

歴史れきし 編集へんしゅう

ユーラシア大陸たいりく西にしひがし商品しょうひん経済けいざいまれてあいだもない時期じきから、それらの経済けいざいたがいにむすばれるようになった。東西とうざい交易こうえきは、当初とうしょ細々こまごまとしたものであったが、次第しだい拡大かくだいした。

 
モンゴル帝国ていこく版図はんと変遷へんせん テムジンがチンギス・ハーンを名乗なのった1206ねんから1294ねんのモンゴル帝国ていこくあか)の領域りょういきつづき、4つの領域りょういき国家こっかのゆるやかな連邦れんぽう体制たいせい移行いこうした帝国ていこく版図はんとしめした(1294ねん時点じてん)。キプチャク・ハンこく)、チャガタイ・ハンこく濃緑こみどり)、イルハンあさみどり)、もとむらさき)である。
 
大西洋たいせいよう三角さんかく貿易ぼうえき

モンゴル帝国ていこくがユーラシア大陸たいりく東西とうざいむすぶほどの広大こうだい版図はんと確立かくりつした時代じだいに、「ユーラシア世界せかい」における世界せかい経済けいざいまれた。モンゴル帝国ていこく滅亡めつぼうも、ユーラシア大陸たいりくにおいて東西とうざい交易こうえきさかえた。

だい航海こうかい時代じだい以降いこうヨーロッパじく各国かっこく経済けいざい再編さいへんされはじめた。当初とうしょアフリカみなみアジア南北なんぼくアメリカがヨーロッパとつながり貿易ぼうえきネットワークが各国かっこく経済けいざい連動れんどうせいたかめ、あたらしい世界せかい経済けいざい誕生たんじょう萌芽ほうがまれた。

産業さんぎょう革命かくめい以後いご躍進やくしんするヨーロッパ経済けいざいは19世紀せいきなかばにひがしアジアみ、現代げんだいにつながる世界せかい経済けいざい系譜けいふはじまった。各国かっこく工業こうぎょう金融きんゆうイギリスロンドンかくとした国際こくさい金融きんゆう体制たいせいした有機ゆうきてき結合けつごう自由じゆう市場いちば経済けいざい基盤きばんにした世界せかい経済けいざい形成けいせいした。

だいいち世界せかい大戦たいせんにおいて、世界せかい経済けいざい中枢ちゅうすう危機ききおちいると世界せかい経済けいざいじくゆるやかに世界せかい最大さいだい工業こうぎょうこくアメリカへうつはじめた。

世界せかい恐慌きょうこうにより脆弱ぜいじゃく世界せかい経済けいざい連鎖れんさてき危機ききこした。各国かっこくブロック経済けいざいすすめ、いくつかのくに独自どくじ経済けいざいけん確立かくりつはかった。

だい世界せかい大戦たいせんで、世界せかいアメリカじくにした自由じゆう市場いちば経済けいざい西側にしがわ世界せかい)とソ連それんじくにした社会しゃかい主義しゅぎ経済けいざい東側ひがしがわ世界せかい)に二分にぶんされた。りょう陣営じんえい冷戦れいせんしたにおいてたがいの領域りょういき獲得かくとくしようときそった。西側にしがわ世界せかいにおいてはブレトン・ウッズ体制たいせいした自由じゆう貿易ぼうえきおこなわれ、にちおう高度こうど成長せいちょうげた(日本にっぽん高度こうど経済けいざい成長せいちょう)。日本にっぽんは、1970年代ねんだい後半こうはんからは世界せかい機関きかんしゃとしての役割やくわり期待きたいされるようになった。

東側ひがしがわ世界せかいは1970年代ねんだいはじごろまでは経済けいざい発展はってんつづけていたとられるが、その計画けいかく経済けいざい効率こうりつせいなどから成長せいちょう頭打あたまうち、または縮小しゅくしょうはいったものとかんがえられている。

1980年代ねんだいまつから1990年代ねんだいはじめにかけて、東欧とうおう革命かくめいソビエト連邦れんぽう崩壊ほうかいにより東側ひがしがわ世界せかい経済けいざいは、次第しだい西側にしがわ世界せかい経済けいざい吸収きゅうしゅうされ、ふたた世界せかい経済けいざいまれた。グローバリゼーションなかで、アメリカ経済けいざい世界せかい機関きかんしゃとなりたかめの成長せいちょう達成たっせいにちおう相対そうたいてき失速しっそく経験けいけんした。

アメリカ同時どうじ多発たはつテロ事件じけん現在げんざいでもアメリカ経済けいざい輸入ゆにゅう世界せかい経済けいざい生産せいさん体制たいせいささえている。とくひがしアジア北米ほくべい経済けいざい相互そうご依存いぞんふかめ、欧州おうしゅう経済けいざい域内いきない自由じゆう貿易ぼうえきにより独自どくじ経済けいざいけんきずきつつある。


参考さんこう文献ぶんけん 編集へんしゅう

関連かんれん項目こうもく 編集へんしゅう

外部がいぶリンク 編集へんしゅう