南みなみローデシア

南みなみローデシア植民しょくみん地ち

Colony of Southern Rhodesia

← ← ←

1923年ねん - 1953年ねん 1963年ねん - 1965年ねん 1979年ねん - 1980年ねん

→ → →

（国旗こっき (1923-1953)）	（国くに章あきら (1924-1981)）

国歌こっか: 女王じょおう陛下へいか万まん歳さい

南みなみローデシア

南みなみローデシア（みなみローデシア、英語えいご: Southern Rhodesia）は、かつてアフリカ南部なんぶに存在そんざいした英国えいこくの植民しょくみん地ち。現在げんざいのジンバブエを版図はんととした。

ケープ植民しょくみん地ち首相しゅしょうのセシル・ローズにより、当時とうじアフリカ縦断じゅうだん政策せいさくを推進すいしんしていた英国えいこくに併合へいごうされた。ローデシアの名なはセシル・ローズに因ちなんで命名めいめいされた。

歴史れきし

詳細しょうさいは「ローデシア」を参照さんしょう

南みなみアフリカ会社かいしゃによる開拓かいたく(19世紀せいき後ご-20世紀せいき中ちゅう)

ボーア人じんによる植民しょくみん地ち国家こっかトランスヴァールやオレンジ自由じゆう国こくへの圧力あつりょくと北方ほっぽう地域ちいきの開拓かいたくを目的もくてきに1889年ねんにイギリス南みなみアフリカ会社かいしゃを設立せつりつした。ジンバブエ地域ちいき全土ぜんどの開発かいはつ・統治とうちに関かんする特許とっきょ会社かいしゃの特許とっきょ状じょうに基もとづき、同どう会社かいしゃはベチュアナランド北部ほくぶとポルトガル領りょう西にしアフリカにおいて、条約じょうやくの締結ていけつ・法律ほうりつの公布こうふ・治安ちあん維持いじ・コンセッションの獲得かくとくなどの特権とっけんを得えた。この特許とっきょ状じょうの有効ゆうこう期間きかんは25年間ねんかんで、後のちに10年ねんの延長えんちょうが認みとめられた。

1890年ねん、セシル＝ローズはケープ植民しょくみん地ちの首相しゅしょうに就任しゅうにんし、同年どうねんイギリス南みなみアフリカ会社かいしゃはマタベレランドやマショナランドの鉱山こうざん開発かいはつ権けんを獲得かくとくし、両りょう地方ちほうを併合へいごうした。しかしイギリス南みなみアフリカ会社かいしゃによる利権りけん獲得かくとく政策せいさくは、現地げんちのアフリカ人じん（ンデベレ族ぞくなど）の反感はんかんを買かった。1893年ねんに勃発ぼっぱつした第だい一いち次じマタベレ戦争せんそうをもってイギリス南みなみアフリカ会社かいしゃは、ンデベレ族ぞくの王おうローベングラとの交渉こうしょうが有利ゆうりになることを期待きたいしたが、ンデベレ族ぞくの大敗たいはいに終おわり、イギリス南みなみアフリカ会社かいしゃが以前いぜんよりも圧倒的あっとうてきに有利ゆうりなかたちで鉱山こうざん開発かいはつがすすめられた。1898年ねんからはイギリス連邦れんぽうの南みなみアフリカ高等こうとう弁務べんむ官かん事務所じむしょがすべての管理かんり責任せきにんを負おった。1911年ねんにセシル＝ローズの名なをとってイギリス南みなみアフリカ会社かいしゃの所轄しょかつ地域ちいきが「ローデシア（ローズの家いえ）」と名なづけられた。

しかし、当初とうしょの目的もくてきだった鉱山こうざん開発かいはつは目論見もくろみ通どおり進すすまず、会社かいしゃは農業のうぎょう植民しょくみんへと方針ほうしんを転換てんかんした。それでも会社かいしゃの業績ぎょうせきは好転こうてんせず、1923年ねんにはイギリス政府せいふによって憲法けんぽうとともにローデシア地域ちいきは自治じち植民しょくみん地ち（a self-governing colony）としての地位ちいを与あたえらえ、白人はくじんのみの住民じゅうみん投票とうひょうで南みなみローデシア自治じち政府せいふが樹立じゅりつされた。

ローデシア・ニヤサランド連邦れんぽうの成立せいりつと解体かいたい(1953-1963)

1953年ねんにローデシア・ニヤサランド連邦れんぽうを結成けっせいするも、1963年ねんには解消かいしょうされた。その後ご、黒人こくじんの参政さんせい権けんを認みとめたうえでの独立どくりつを準備じゅんびしていたが、1960年ねんの「アフリカの年とし」を経へても独立どくりつを達成たっせいすることはできなかった。

北きたローデシア地域ちいきの独立どくりつ(1964)

詳細しょうさいは「北きたローデシア」を参照さんしょう

アフリカの年としから4年ねん後ごの1964年ねんには、北きたローデシアで独立どくりつ運動うんどうが起おき、ザンビア共和きょうわ国こくとマラウイ共和きょうわ国こくが独立どくりつした。しかし南みなみローデシアではイギリス支配しはいが継続けいぞくされ、1965年ねんに植民しょくみん地ち政府せいふ首相しゅしょうイアン・スミスがイギリスから派遣はけんされていた総督そうとくを追放ついほうした。彼かれは白人はくじん至上しじょう主義しゅぎを掲かかげ、黒人こくじんを激はげしく弾圧だんあつ・迫害はくがいし、さらにローデシア共和きょうわ国こくの独立どくりつを一方いっぽう的てきに宣言せんげんした。

一方いっぽう的てき独立どくりつ宣言せんげんと南みなみローデシア問題もんだい(1965-1980)

詳細しょうさいは「ローデシア問題もんだい」を参照さんしょう

白人はくじんの支配しはいが強固きょうこなローデシア地域ちいきの白人はくじんセトラーはお互たがい強つよい共同きょうどう体たい意識いしきを持もつ一方いっぽうで、アフリカ人じんに対たいする鋭するどい人種じんしゅ差別さべつ意識いしきを抱だいていた。ローデシアにおける白人はくじんセトラーの既成きせい支配しはい権けんを剥奪はくだつされないことを目指めざす与党よとうローデシア戦線せんせんは、永久えいきゅう的てきにローデシアの支配しはい権けんを白人はくじんセトラーが掌握しょうあくすることを企図きとして、1962年ねんからローデシアの独立どくりつを最さい優先ゆうせんの課題かだいとしていた。イギリス政府せいふは、ナショナリストや国際こくさい連合れんごう、英えい連邦れんぽうアフリカ諸国しょこくなどからの多数たすう支配しはいを求もとめる決議けつぎを前まえに、「ローデシア政府せいふに対たいして政治せいじ体制たいせいを多数たすう支配しはいに近ちかづけること」などの提案ていあんを行おこなったが、ローデシア戦線せんせんはこれを拒否きょひし、交渉こうしょうは決裂けつれつした。結果けっか、ローデシア戦線せんせんのイアン・スミス政権せいけんはイギリス政府せいふの承認しょうにんを得えられることなく、「一方いっぽう的てき独立どくりつ宣言せんげん」に踏ふみ切きり、南みなみローデシアの独立どくりつをめぐる「ローデシア問題もんだい」は国際こくさい問題もんだい化かした。

脚注きゃくちゅう

関連かんれん項目こうもく

• ローデシア
• ローデシア問題もんだい
• ローデシア紛争ふんそう
• ローデシア・ニヤサランド連邦れんぽう
• 北きたローデシア
• ジンバブエ・ローデシア
• 英えい領りょうニヤサランド
• ローデシア軍ぐん
• ローデシア空軍くうぐん

外部がいぶリンク

• Institute of Rhodesian Army - ローデシアの歴史れきし