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原価計算 - Wikipedia

原価げんか計算けいさん(げんかけいさん、cost accounting)は、製品せいひんサービス原価げんか計算けいさんすること、または、その方法ほうほうである。

会計かいけい
主要しゅよう概念がいねん
簿記ぼき - 時価じか会計かいけい
現金げんきん主義しゅぎ - 発生はっせい主義しゅぎ
環境かんきょう会計かいけい
売上うりあげ原価げんか - 借方かりかた / 貸方かしかた
複式ふくしき簿記ぼき - 単式たんしき簿記ぼき
後入先出あといれさきだしほう - 先入せんにゅうさきほう
GAAP / US-GAAP
概念がいねんフレームワーク
国際こくさい財務ざいむ報告ほうこく基準きじゅん
そう勘定かんじょう元帳もとちょう - 取得しゅとく原価げんか主義しゅぎ
費用ひよう収益しゅうえき対応たいおう原則げんそく
収益しゅうえき認識にんしき - 試算しさんひょう
会計かいけい分野ぶんや
原価げんか - 財務ざいむ - 法定ほうてい
基金ききん - 管理かんり - ぜい
財務諸表ざいむしょひょう
貸借たいしゃく対照たいしょうひょう
損益そんえき計算けいさんしょ
キャッシュ・フロー計算けいさんしょ
持分もちぶん変動へんどう計算けいさんしょ
包括ほうかつ利益りえき計算けいさんしょ
注記ちゅうき - MD&A
監査かんさ
監査かんさ報告ほうこくしょ - 会計かいけい監査かんさ
GAAS / ISA - 内部ないぶ監査かんさ
SOXほう / 日本にっぽんばんSOXほう
会計かいけい資格しかく
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CIMA - CMA - CPA - Bcom
税理士ぜいりし - 簿記ぼき検定けんてい
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概説がいせつ

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原価げんか計算けいさん定義ていぎ

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狭義きょうぎでは、工業こうぎょう簿記ぼきのシステムにまれており、複式ふくしき簿記ぼきもとづき、製品せいひん原価げんか分類ぶんるい測定そくてい集計しゅうけい分析ぶんせきして報告ほうこくする手続てつづきのことをいう。1962ねんに、大蔵省おおくらしょう企業きぎょう会計かいけい審議しんぎかいより公表こうひょうされた「原価げんか計算けいさん基準きじゅん」はこの狭義きょうぎ原価げんか計算けいさん規定きていしたもので、日本にっぽんでの原価げんか計算けいさん実践じっせん規範きはんになっている。

広義こうぎでは、製品せいひんやサービスの原価げんか計算けいさんするための方法ほうほう一般いっぱんす。工業こうぎょう簿記ぼきもとづかない原価げんか計算けいさんも、実務じつむではひろ適用てきようされている。また、目的もくてき製造せいぞう方法ほうほうにより、利用りようされる手法しゅほうことなる。今日きょう場合ばあい広義こうぎとらえるのが一般いっぱんてきであり、その場合ばあい原価げんか計算けいさん意味いみ管理かんり会計かいけい意味いみとほぼ同義どうぎとなる。つまり、経営けいえい管理かんりしゃ経営けいえい管理かんり貢献こうけんするものすべてが、原価げんか計算けいさんといえるのである。

原価げんか計算けいさん目的もくてき

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原価げんか計算けいさんはじめてまなもの原価げんか計算けいさん目的もくてきは「製品せいひん原価げんか計算けいさんすることである」と誤解ごかいしがちであるたしかに原価げんか計算けいさんもするが、それは原価げんか計算けいさんいち目的もくてきぎない。実際じっさいには以下いかのようにおおくの目的もくてき存在そんざいし、目的もくてきことなれば集計しゅうけいする対象たいしょう期間きかん集計しゅうけい方法ほうほうちがう。

原価げんか計算けいさん目的もくてき 内部ないぶ経営けいえい管理かんりしゃ役立やくだ目的もくてき 経営けいえい意思いし決定けってい目的もくてき 戦略せんりゃくてき投資とうし意思いし決定けってい目的もくてき
業務ぎょうむてき意思いし決定けってい目的もくてき
業績ぎょうせき評価ひょうか目的もくてき 利益りえき管理かんり目的もくてき
原価げんか管理かんり目的もくてき
外部がいぶ利害りがい関係かんけいしゃ役立やくだ目的もくてき 財務諸表ざいむしょひょう作成さくせい目的もくてき

以上いじょうのように原価げんか計算けいさんには5とおりの目的もくてきがあるが、目的もくてきことなれば使用しようする原価げんか計算けいさん手法しゅほうことなる。

たとえば財務諸表ざいむしょひょう作成さくせい目的もくてきなら、製品せいひんごとに原価げんか計算けいさんする必要ひつようがある。一方いっぽう原価げんか管理かんり目的もくてきなら製品せいひんべつ原価げんか計算けいさんしてもまった意味いみがない。たとえば工場こうじょう責任せきにんしゃがある製品せいひん今月こんげつ原価げんか先月せんげつより100えんたかくなったと指摘してきしても、たかくなった理由りゆう製品せいひんごとの原価げんか計算けいさんではどこの部門ぶもんでコストがかさんだかわからない(仕入しいれの価格かかくがったのか? 従業じゅうぎょういん人員じんいんがったのか? 設備せつび投資とうし費用ひようがかさんだのか?)。この概念がいねん重要じゅうようであり欧米おうべいでもdifferent costs for different purposes(「ことなる目的もくてきにはことなる原価げんかを」)とばれている。

目的もくてきによって手法しゅほうことなる
原価げんか計算けいさん目的もくてき 単位たんい 会計かいけい期間きかん 適切てきせつ概念がいねん 会計かいけい技法ぎほう
財務諸表ざいむしょひょう作成さくせい目的もくてき 製品せいひん 1ねん 製品せいひん原価げんか期間きかん原価げんか 実際じっさい総合そうごう原価げんか計算けいさん
原価げんか管理かんり目的もくてき 原価げんか責任せきにんセンター 毎日まいにち毎週まいしゅう毎月まいつき 管理かんり可能かのう管理かんり不能ふのう 標準ひょうじゅん原価げんか計算けいさん

ただしかならずしも目的もくてき手法しゅほうが1たい1の関係かんけいにあるわけではない。ひとつの手法しゅほう複数ふくすう目的もくてき役立やくだつこともあれば、ひとつの目的もくてき複数ふくすう手法しゅほうもちいられることもある

建設けんせつぎょう会計かいけい関連かんれんにおいては、原価げんか計算けいさん目的もくてきは、おおきくふたつに集約しゅうやくされる。 ①外部がいぶ利害りがい関係かんけいしゃ会社かいしゃ経営けいえい成績せいせき開示かいじすること(要素ようそてき原価げんか把握はあく)、②内部ないぶ管理かんり効果こうかてき実施じっしすること(工事こうじ種類しゅるいべつ原価げんか把握はあく)である。

要素ようそべつ原価げんか把握はあくとは、材料ざいりょう,労務ろうむ,経費けいひ,製造せいぞう間接かんせつよん要素ようそ分類ぶんるいし、集計しゅうけいするものである。建設けんせつ業者ぎょうしゃはこの分類ぶんるい作成さくせいした完成かんせい工事こうじ原価げんか報告ほうこくしょかく事業じぎょう年度ねんど終了しゅうりょうに、株主かぶぬし税務署ぜいむしょ投資とうし開示かいじする。

工事こうじ種類しゅるいべつ原価げんか把握はあくとは、原価げんか工事こうじ種類しゅるいごとに分類ぶんるいし、集計しゅうけいするもので、建設けんせつ業者ぎょうしゃ見積みつもり積算せきさん,予算よさん統制とうせい,原価げんか管理かんりなどに利用りようしている。

原価げんか計算けいさん歴史れきし

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原価げんか計算けいさん登場とうじょうするまえしょうてき工業こうぎょう簿記ぼきばれる記入きにゅうをしていた。これは所謂いわゆる丼勘定どんぶりかんじょう」とばれ比較的ひかくてきちいさな企業きぎょうではけっして不適切ふてきせつ技法ぎほうではなかった。しかし産業さんぎょう革命かくめい近代きんだいてき工業こうぎょう制度せいどおおきな企業きぎょうえるにともな実際じっさいにかかった原価げんか測定そくていするための技法ぎほうとして1870ねんころイギリス標準ひょうじゅん原価げんか計算けいさん誕生たんじょうしたとされる。原価げんか計算けいさん産業さんぎょう革命かくめいいち産物さんぶつえる。

原価げんか計算けいさん基準きじゅん

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日本にっぽん原価げんか計算けいさん基準きじゅん

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日本にっぽんでは商工しょうこうしょう財務ざいむ管理かんり委員いいんかいが1934ねんに「財務諸表ざいむしょひょう準則じゅんそく」、1937ねんに「製造せいぞう原価げんか計算けいさん規則きそく」を発表はっぴょうし、これが原価げんか計算けいさん制度せいどはじまりとなった[1]戦後せんご大蔵省おおくらしょう当時とうじ企業きぎょう会計かいけい審議しんぎかいにより1949ねんに「企業きぎょう会計かいけい原則げんそく」が公表こうひょうされ、その一環いっかんとなる原価げんか計算けいさん基準きじゅんは1962ねん公表こうひょうされた[1]

原価げんか計算けいさん基準きじゅんでは原価げんか計算けいさん定義ていぎを「製造せいぞう活動かつどう財務ざいむ会計かいけい機構きこうからったデータについて給付きゅうふかかわらせた一定いってい計算けいさんをおこなうことによって、貨幣かへい価値かちてきあらわ技術ぎじゅつである」としている。

原価げんか計算けいさん基準きじゅんいちには原価げんか計算けいさん目的もくてきしるされているが、そもそもはん世紀せいきちかくもまえ時代じだい背景はいけい反映はんえいしているため現在げんざい目的もくてきより限定げんていてきである。たとえば2の価格かかく計算けいさん目的もくてき政府せいふ許認可きょにんか料金りょうきん物資ぶっし調達ちょうたつ料金りょうきんのことをすものであり、現代げんだいにおける企業きぎょう経営けいえいには一切いっさい関係かんけいのないことである。

  1. 財務諸表ざいむしょひょう作成さくせい目的もくてき
  2. 価格かかく計算けいさん目的もくてき
  3. 原価げんか管理かんり目的もくてき
  4. 予算よさん管理かんり目的もくてき
  5. 経営けいえい意思いし決定けってい目的もくてき

国際こくさい財務ざいむ報告ほうこく基準きじゅん

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国際こくさい会計かいけい基準きじゅん審議しんぎかい(IASB)は国際こくさい財務ざいむ報告ほうこく基準きじゅん(IFRS)を設定せっていしている[1]

2002ねん9がつ米国べいこく財務ざいむ会計かいけい基準きじゅん審議しんぎかい(FASB)と国際こくさい会計かいけい基準きじゅん審議しんぎかい(IASB)は米国べいこく基準きじゅん国際こくさい基準きじゅん収斂しゅうれんはかるノーフォーク合意ごういわされた[2]

2005ねん以降いこう、EU諸国しょこく上場じょうじょう企業きぎょう財務ざいむ報告ほうこく基準きじゅんには国際こくさい財務ざいむ報告ほうこく基準きじゅん(IFRS)が正式せいしき採用さいようされている[2]

2007ねん8がつ国際こくさい会計かいけい基準きじゅん審議しんぎかい(IASB)と企業きぎょう会計かいけい基準きじゅん委員いいんかい(ASBJ)とのあいだ日本にっぽん会計かいけい基準きじゅん国際こくさい基準きじゅん収斂しゅうれんはかるための東京とうきょう合意ごういわされた[2]

原価げんか計算けいさん手続てつづき

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原価げんか計算けいさんなが

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原価げんか計算けいさん基準きじゅんによれば製造せいぞう原価げんか原則げんそくとして実際じっさい発生はっせいがく費目ひもくべつ分類ぶんるいし、いで原価げんか部門ぶもんべつ分類ぶんるいし、最後さいご製品せいひんべつ集計しゅうけいする。

  1. 費目ひもくべつ計算けいさん
    一定いってい期間きかんにおける原価げんか要素ようそ費目ひもくべつ分類ぶんるい測定そくていする方法ほうほうである。
  2. 部門ぶもんべつ計算けいさん
    費目ひもくべつ計算けいさん把握はあくされた原価げんか要素ようそ原価げんか部門ぶもんべつ分類ぶんるい集計しゅうけいする。「製品せいひん通常つうじょういくつかの作業場さぎょうばとおって完成かんせいされる」という理由りゆうからいち部門ぶもん集計しゅうけいして、その製品せいひんごとに集計しゅうけいする。
  3. 製品せいひんべつ計算けいさん
    費目ひもくべつ計算けいさん部門ぶもんべつ計算けいさんをおこなったおかげでどの製品せいひんにどれだけおかね使つかったというかたち変換へんかんされる。

販売はんばいおよ一般いっぱん管理かんり原則げんそくとして実際じっさい発生はっせいがく費目ひもくべつ計算けいさんする

採算さいさんせい分析ぶんせき

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費目ひもくべつ計算けいさん部門ぶもんべつ計算けいさん製品せいひんべつ計算けいさんの3ステップの結果けっか売価ばいか原価げんか比較ひかく予定よてい原価げんか実績じっせき原価げんかさい分析ぶんせきなどをおこなうことを採算さいさんせい分析ぶんせきという[3]目標もくひょうとなる原価げんか実績じっせき原価げんか比較ひかく分析ぶんせきなどをとおして、工程こうてい生産せいさんラインの効率こうりつなど改善かいぜんあん立案りつあん役立やくだてる[4]

原価げんか定義ていぎ

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原価げんか計算けいさん制度せいどにおいて、原価げんかとは、経営けいえいにおける一定いってい給付きゅうふかかわらせて把握はあくされた財貨ざいかまた用役ようえき以下いかこれを「財貨ざいか」という。)の消費しょうひを、貨幣かへい価値かちてきあらわしたものである。」 — 原価げんか計算けいさん基準きじゅんさん原価げんか本質ほんしつ

基準きじゅんさんではさらに原価げんかかんして4つの概念がいねんしるしている。

  1. 経済けいざい価値かち消費しょうひ
    原価げんか有形ゆうけい無形むけいわず「経済けいざいてき価値かち」があるものを「消費しょうひ」したときに発生はっせいする。したがって消費しょうひしても経済けいざい価値かちのないもの(空気くうき海水かいすい)などは原価げんかにならない。また経済けいざいてき価値かちがあっても「消費しょうひ」をしなければやはり原価げんかにはならない。
  2. 給付きゅうふとの関連かんれん
    原価げんか経営けいえいによってつくされる財貨ざいか転嫁てんかされる価値かちである。
  3. 経営けいえい目的もくてきとの関連かんれん
    原価げんか経営けいえい関連かんれんしたものである。したがって企業きぎょう経営けいえいまった関係かんけいのないもの原価げんかふくまれない
  4. 正常せいじょうせい
    原価げんか正常せいじょうものでなければならず、異常いじょう状態じょうたい原因げんいんとする価値かち減少げんしょう原価げんかふくまれない。なお「異常いじょう状態じょうたい」とは原因げんいん異常いじょう金額きんがく異常いじょうがある。

原価げんか負担ふたんかんがかたには、「原価げんか発生はっせい原因げんいん主義しゅぎ」と「負担ふたん能力のうりょく主義しゅぎ」の2つがある。原価げんか発生はっせい原因げんいん主義しゅぎは、原価げんか発生はっせいさせる原因げんいんとなったものに集計しゅうけいし、負担ふたんさせるというかんがかたである。負担ふたん能力のうりょく主義しゅぎは、原価げんか回収かいしゅうという観点かんてんから収益しゅうえきせいたかいものによりおおくの原価げんか負担ふたんさせるというかんがかたである。

原価げんか発生はっせい原因げんいん主義しゅぎ原価げんか計算けいさんだい原則げんそくであり、通常つうじょう製品せいひん原価げんか計算けいさん使つかわれる思考しこうである。しかし、れん産品さんぴん連結れんけつ原価げんか場合ばあい、ある原価げんかがどの製品せいひん製造せいぞうするのに費消ひしょうされたかを合理ごうりてき把握はあくするのは不可能ふかのうである。そこで、原価げんか発生はっせい原因げんいん主義しゅぎにかわるものとして、負担ふたん能力のうりょく主義しゅぎ思考しこう使つかわれる。

原価げんか分類ぶんるい

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以上いじょう原価げんか基礎きそについてべたが、原価げんかには様々さまざま種類しゅるいがあり、分類ぶんるい方法ほうほうもいくつかある。

形態けいたいべつ分類ぶんるい

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原価げんか発生はっせい形態けいたいによって分類ぶんるいすれば、材料ざいりょう労務ろうむ経費けいひけられる。これはもっと基礎きそてき分類ぶんるい方法ほうほうである。

材料ざいりょう 物品ぶっぴん消費しょうひすることによって発生はっせいする原価げんか
労務ろうむ 労働ろうどうりょく消費しょうひすることによって発生はっせいする原価げんか
経費けいひ 材料ざいりょう労務ろうむ以外いがい原価げんか

製品せいひんとの関連かんれんせいにおいての分類ぶんるい

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たとえばつくえつく工場こうじょう場合ばあい木材もくざい消費しょうひ材料ざいりょうたる。この材料ざいりょうつくえという製品せいひん直接ちょくせつかかる費用ひようであるので直接ちょくせつ分類ぶんるいされる。たいして工場こうじょう勤務きんむする門衛もんえい給料きゅうりょう労働ろうどうりょく消費しょうひするため労務ろうむたるが、直接ちょくせつつくえという製品せいひんにかかる費用ひようではないので間接かんせつ分類ぶんるいされる。

製造せいぞうべつ分類ぶんるいひょうれい
製造せいぞう直接ちょくせつ 素材そざい 鋼材こうざい
かねがたざい
鋳物いもの
非鉄ひてつ金属きんぞく
木材もくざい
購入こうにゅう部品ぶひん ビス
ナット
ベアリング
スプリング
口金くちがね
木製品もくせいひん
直接ちょくせつ労働ろうどう 鋳造ちゅうぞう工賃こうちんきん
機械きかい工賃こうちんきん
熱処理ねつしょり工賃こうちんきん
仕上しあげ工賃こうちんきん
メッキ工賃こうちんきん
塗装とそう工賃こうちんきん
組立くみたて工賃こうちんきん
包装ほうそう工賃こうちんきん
直接ちょくせつ経費けいひ 外注がいちゅう加工かこう
特許とっきょ使用しようりょう
製造せいぞう間接かんせつ 間接かんせつ材料ざいりょう 補助ほじょ材料ざいりょう塗装とそうざい、メッキざいなど)
工場こうじょう消耗しょうもうひん(ベルト、ロープ、軍手ぐんて作業さぎょうふく、サンドペーパー、グリス、電球でんきゅうなど)
消耗しょうもう工具こうぐ器具きぐ備品びひん耐用たいよう年数ねんすういちねん未満みまん工具こうぐ備品びひんなど。スパナ、ドリル、タップ、つくえ、イス、消火しょうかなど)
間接かんせつ労務ろうむ 間接かんせつ工賃こうちんきん修理工しゅうりこう運搬うんぱんこう倉庫そうこがかり雑役ざつえきなど)
給料きゅうりょう事務じむいん管理かんりしょくなどの賃金ちんぎん
賞与しょうよ
退職たいしょく給付きゅうふ引当ひきあてきん
福利ふくり厚生こうせい
間接かんせつ経費けいひ 減価げんか償却しょうきゃく
賃借ちんしゃくりょう
保険ほけんりょう
修繕しゅうぜん
光熱こうねつ
棚卸たなおろし減耗げんもう
その雑費ざっぴ

アメリカにおける原価げんか

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アメリカ会計かいけい学会がっかいでは1955ねんの「原価げんか概念がいねんおよび基準きじゅん」で以下いかのように原価げんか定義ていぎしている

企業きぎょう目的もくてきにとって原価げんかとは、有形ゆうけい無形むけい経済けいざいざい取得しゅとくし、またはつく場合ばあいに、目的もくてき意識いしきてき放出ほうしゅつされた(または放出ほうしゅつされる見込みこみの)価値かち評価ひょうかがくたいする一般いっぱんてき擁護ようごである — アメリカ会計かいけい学会がっかい、『The Accounting Review』 Apr 1956

アメリカの基準きじゅんでは財貨ざいか取得しゅとくするために放出ほうしゅつした価値かち原材料げんざいりょう仕入しいれるさいにかかる費用ひよう)も原価げんかふくまれる。

原価げんか計算けいさん手法しゅほう

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原価げんか計算けいさん#原価げんか計算けいさん目的もくてきべたとおり原価げんか計算けいさんには経常けいじょうてき目的もくてき臨時りんじてき目的もくてきがある。

原価げんか計算けいさん手法しゅほうには以下いかのものがある。

目的もくてき れい 技法ぎほう
原価げんか計算けいさん誕生たんじょう以前いぜん手法しゅほう しょうてき工業こうぎょう簿記ぼき不完全ふかんぜん工業こうぎょう簿記ぼき
価格かかく決定けってい期間きかん損益そんえき計算けいさん 製品せいひんをいくらでるか 見積みつもり原価げんか計算けいさん
原価げんか管理かんり目的もくてき いくらまで値下ねさげできるか 実際じっさい原価げんか計算けいさん
標準ひょうじゅん原価げんか計算けいさん
利益りえき管理かんり目的もくてき きのいい製品せいひんはどれか 損益そんえき分岐ぶんき分析ぶんせき
直接ちょくせつ原価げんか計算けいさん
業務ぎょうむ意志いし決定けってい 自製じせいすべきか外部がいぶから購入こうにゅうすべきか。注文ちゅうもんけるかことわるか 差額さがく原価げんか収益しゅうえき分析ぶんせき
経営けいえい戦略せんりゃく 競争きょうそうのこるにはどうすればよいか プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント
原価げんか企画きかく
活動かつどう基準きじゅん原価げんか計算けいさん

ほかにも

製品せいひん原価げんか計算けいさん以外いがいのもので広義こうぎ原価げんか計算けいさんふくまれるものには以下いかがある。

  • 活動かつどう基準きじゅん管理かんり (ABM)
  • 品質ひんしつ原価げんか計算けいさん
  • ライフサイクルコスティング
  • 戦略せんりゃくてき意思いし決定けってい会計かいけい
  • 業務ぎょうむてき意思いし決定けってい会計かいけい

また、パーソナルコンピュータもちいて、容易ようい原価げんか計算けいさんをするSaaSかた仕組しくとう近年きんねんでは登場とうじょうしている。

検定けんてい試験しけん

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原価げんか計算けいさん」が試験しけん科目かもくにある検定けんてい試験しけん

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ a b c 長坂ながさかえつけい『Excelでまな原価げんか計算けいさん』2009ねん、109ぺーじ 
  2. ^ a b c 長坂ながさかえつけい『Excelでまな原価げんか計算けいさん』2009ねん、110ぺーじ 
  3. ^ 長坂ながさかえつけい『Excelでまな原価げんか計算けいさん』2009ねん、111ぺーじ 
  4. ^ 長坂ながさかえつけい『Excelでまな原価げんか計算けいさん』2009ねん、112ぺーじ 

関連かんれん文献ぶんけん

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関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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