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税理士 - Wikipedia
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税理士ぜいりし

税理士ぜいりし法ほうに定さだめる国家こっか資格しかく及および職業しょくぎょうとする者もの

税理士ぜいりし（ぜいりし）は、税理士ぜいりし法ほうに定さだめる国家こっか資格しかくおよびそれを職業しょくぎょうとする専門せんもん家かであり、職務しょくむ上じょう請求せいきゅうを行おこなうことができる八はち士し業ぎょうの一ひとつである。

税理士ぜいりし
英名えいめい Certified Public Tax Accountant
実施じっし国こく 日本の旗 日本にっぽん
資格しかく種類しゅるい 国家こっか資格しかく
認定にんてい団体だんたい 国税庁こくぜいちょう
等級とうきゅう・称号しょうごう 税理士ぜいりし
根拠こんきょ法令ほうれい 税理士ぜいりし法ほう
公式こうしきサイト 国税庁こくぜいちょう
ウィキプロジェクト ウィキプロジェクト 資格しかく
ウィキポータル ウィキポータル 資格しかく
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概要がいよう

編集へんしゅう

徽章きしょうは、日輪にちりんに桜さくら。他たに、税理士ぜいりし会かい連合れんごう会かいから顔写真かおじゃしんつきの登録とうろく者しゃ証しょう「税理士ぜいりし証票しょうひょう」（通称つうしょう「税理士ぜいりしバッジ」）を交付こうふされる。

 
税理士ぜいりしバッジ

税理士ぜいりしは、独立どくりつした公正こうせいな立場たちばにおいて、申告しんこく納税のうぜい制度せいどの理念りねんにそって、納税のうぜい義務ぎむ者しゃの信頼しんらいにこたえ、租税そぜいに関かんする法令ほうれいに規定きていされた納税のうぜい義務ぎむの適正てきせいな実現じつげんを図はかることを使命しめいとするとされ（同どう法ほう1条じょう）、業務ぎょうむとして、他人たにんの求もとめに応おうじ、各種かくしゅ税金ぜいきんの申告しんこく・申請しんせい、税務ぜいむ書類しょるいの作成さくせい、税務ぜいむ相談そうだん、税ぜいに関かんする不服ふふく申立もうしたて等とうを行おこなう。

英名えいめいについて、日本税理士会連合会にほんぜいりしかいれんごうかいは、国内外こくないがいにおいて一定いってい程度ていど普及ふきゅうしているとみられることなどを理由りゆうに、原則げんそくとしてCertified Public Tax Accountantを用もちいることとし、場面ばめんにより「ZEIRISHI」の併記へいきも可かとしている[1][注釈ちゅうしゃく 1]。

沿革えんかく

編集へんしゅう

税務ぜいむ代弁だいべん者しゃの発生はっせい

編集へんしゅう

江戸えど時代じだいにおいても慶応けいおう4年ねん(1868年ねん)租税そぜい之の章程しょうてい対策たいさく[4] のように様々さまざまな租税そぜい改革かいかくがなされてきた。明治維新めいじいしん以後いごしばらくの間あいだ、税制ぜいせいは旧きゅう慣習かんしゅうによることとされていたが、版籍はんせき奉還ほうかん・廃藩置県はいはんちけんによって旧藩きゅうはんの債務さいむを引ひき継ついだ新しん政権せいけんは財政ざいせい的てきな困難こんなんに陥おちいり、これを契機けいきとして税制ぜいせいの整備せいびがなされるようになった[5]。 1873年ねん（明治めいじ6年ねん）に地租ちそ改正かいせい条例じょうれいの公布こうふがなされ、土地とち所有しょゆう者しゃが納税のうぜい義務ぎむ者しゃとなり、収穫しゅうかく力りょくに応おうじて決きめられた地価ちかが課税かぜい標準ひょうじゅんとされた。明治めいじ初期しょきは国税こくぜい収入しゅうにゅうに占しめる地租ちその割合わりあいが8割わりを占しめるなど、当時とうじの租税そぜいは農業のうぎょうへの課税かぜいが中心ちゅうしんであった[6]。

財界ざいかいにおいては、1878年ねん（明治めいじ11年ねん）3月がつ、三菱みつびし財閥ざいばつが慶應義塾けいおうぎじゅくの分校ぶんこう的てき教育きょういく機関きかんである三菱みつびし商業しょうぎょう学校がっこうを設立せつりつする等ひとし、急速きゅうそくに商業しょうぎょう取引とりひきに関かんする社会しゃかい制度せいどが構築こうちくされていった。とくに、簿記ぼき教育きょういく分野ぶんやに於おいては、商法しょうほう講習こうしゅう所しょ（一橋大学ひとつばしだいがく）と簿記ぼき講習こうしゅう所しょ（慶應義塾けいおうぎじゅく）が創設そうせつされ、今日きょうの商業しょうぎょう高等こうとう学校がっこうや商学部しょうがくぶへ繋つながる簿記ぼき普及ふきゅうの礎いしずえが出来上できあがった[7]。1875年ねん2月がつ、酒類しゅるい税ぜい則そくが制定せいていされた。明治維新めいじいしん後ご、免許めんきょ料りょうを払はらえば自由じゆうに酒造しゅぞうが行おこなえるようになったため、日本にっぽん全国ぜんこくで地主じぬしによる酒造しゅぞう業ぎょうが展開てんかいされた。地主じぬしの子息しそくが簿記ぼき講習こうしゅう所しょ（慶應義塾けいおうぎじゅく）等とうで簿記ぼきを学まなび、日本にっぽん各地かくちで商業しょうぎょう活動かつどうをすることで商取引しょうとりひきの記録きろくが帳簿ちょうぼ付ふされるようになり、課税かぜいが容易よういとなった。酒税しゅぜいが国税こくぜいに占しめる割合わりあいは地租ちそ税ぜいと並ならび高たかかった。

その後ご、1887年ねん（明治めいじ20年ねん）に所得しょとく税ぜい、1897年ねん（明治めいじ30年ねん）には営業えいぎょう税ぜいが国税こくぜいとして創設そうせつされ、徐々じょじょに商工しょうこう業者ぎょうしゃへの課税かぜいが税ぜい全体ぜんたいに占しめる割合わりあいを高たかめていった。税ぜい負担ふたんの増加ぞうかに対たいして、商工しょうこう業者ぎょうしゃのなかには、退職たいしょく税務ぜいむ官吏かんりや会計かいけいの素養そようがある者ものに税務ぜいむ相談そうだん等とうを行おこなったり、申告しんこく代理だいりを依頼いらいする者ものがあらわれた。このような税務ぜいむ相談そうだんや申告しんこく代理だいりが今日きょうの税理士ぜいりし業務ぎょうむの発端ほったんではないかといわれている。日本にっぽん各地かくちにある税務ぜいむ監督かんとく局きょく（国税局こくぜいきょくの前身ぜんしん）が相談そうだん窓口まどぐちである。たとえば、明治めいじ35(1902)年ねん、東京とうきょう国税局こくぜいきょくの前身ぜんしんである東京とうきょう税務ぜいむ監督かんとく局きょくが慶應義塾けいおうぎじゅく最寄もよりの三田みた_(東京とうきょう都と港みなと区く)に設置せっちされた。なお、令れい和わの現在げんざい、東京とうきょう国税局こくぜいきょくは商法しょうほう講習こうしゅう所しょと簿記ぼき講習こうしゅう所しょがあった場所ばしょに程近ほどちかい築地つきじへ移転いてんされている。

1904年ねん（明治めいじ37年ねん）の日にち露ろ戦争せんそう勃発ぼっぱつで、財政ざいせい需要じゅようが拡大かくだいし増税ぞうぜいがなされたのに伴ともなってこの傾向けいこうは顕著けんちょとなり、税務ぜいむ相談そうだんや申告しんこく代理だいりを専せん門もんに行おこなう者ものも増ふえた。彼かれらは税務ぜいむ代弁だいべん者しゃあるいは税務ぜいむ代弁だいべん人じんと呼よばれた。しかし、無む資格しかくで業務ぎょうむが行おこなわれていたため、専門せんもん家かとして税務ぜいむをおこなっていた国税こくぜい従事じゅうじ者しゃ（いわゆる税務署ぜいむしょ OB）、弁護士べんごし、計理士けいりしの他ほかに悪質あくしつなものも税務ぜいむ代弁だいべん者しゃとして税務ぜいむを行おこなうことができ問題もんだいとなった。

府県ふけん令れいによる規制きせい

編集へんしゅう

税務ぜいむ代弁だいべん者しゃが増ふえる一方いっぽう、これらの者ものの中なかに、納税のうぜい者しゃが税ぜいについての知識ちしきを有ゆうしていないことに乗じょうじて、不当ふとうな報酬ほうしゅうを要求ようきゅうしたり、税務ぜいむ官庁かんちょうに対たいして何なんら理由りゆうもなく異議いぎ申もうし立たて等とうを提出ていしゅつさせるなど税務ぜいむ官庁かんちょうとの紛争ふんそうを起おこさせようとする者ものがあらわれるようになった。このような不ふ適格てきかく者しゃに対たいする規制きせいとして、大阪おおさか府ふで1912年ねん（明治めいじ45年ねん）に府ふ令れいとして「大阪おおさか税務ぜいむ代弁だいべん者しゃ取締とりしまり規則きそく」が制定せいていされ、同おなじく京都きょうと府ふでは1937年ねん（昭和しょうわ12年ねん）に「京都きょうと税務ぜいむ代弁だいべん者しゃ取締とりしまり規則きそく」が制定せいていされた。

この規則きそくは、税務ぜいむ代弁だいべん者しゃは警察けいさつの営業えいぎょう免許めんきょを受うけるものとし、名義めいぎ貸がし禁止きんし・信用しんよう保持ほじ義務ぎむを課かすものであり、地域ちいき的てきな治安ちあん維持いじを目的もくてきとして設もうけられたものであったが、問題もんだい解決かいけつには至いたらなかった。

税務ぜいむ代理だいり士し法ほうの制定せいてい

編集へんしゅう

1937年ねん（昭和しょうわ12年ねん）の日にち中ちゅう戦争せんそう勃発ぼっぱつから第だい二に次じ世界せかい大戦たいせんの時期じきにかけて、増加ぞうかする戦費せんぴを調達ちょうたつするため度重たびかさなる増税ぞうぜいがなされ、また税ぜい制度せいどはより複雑ふくざつとなっていった。さらに、税務ぜいむ当局とうきょくにおいては官吏かんりの多おおくが兵員へいいんとして出征しゅっせいしていたことから人員じんいん不足ふそくに陥おちいり、税務ぜいむ行政ぎょうせいの執行しっこうに支障ししょうをきたすほどの状況じょうきょうにあった。このため税務ぜいむ代弁だいべん者しゃ等とうの数かずが減少げんしょうし、このような混乱こんらんした状況じょうきょうに乗じょうじて、不ふ適正てきせいな税務ぜいむ指導しどう等とうを行おこなって不当ふとうな報酬ほうしゅうを納税のうぜい者しゃに要求ようきゅうする者ものが横行おうこうするようになっていった。このことから、税務ぜいむ代理だいり士しの制度せいどを設もうけ、その資質ししつの向上こうじょうを図はかると共ともに、これらの者ものに対たいする取締とりしまりの徹底てっていが必要ひつようであるとされ、1942年ねん（昭和しょうわ17年ねん）に税務ぜいむ代理だいり士し法ほう（昭和しょうわ17年ねん2月がつ23日にち法律ほうりつ第だい46号ごう）が制定せいていされるに至いたった。弁護士べんごし、計理士けいりし、国税こくぜい従事じゅうじ者しゃは税務ぜいむ代理だいり士しに許可きょか、強制きょうせい入会にゅうかいされることとなるが、この税務ぜいむ代理だいり士しというものは税務ぜいむを行おこなう者ものの総称そうしょうというものであり、この税務ぜいむ代理だいり士しなる名称めいしょうが後こうの税理士ぜいりしの前身ぜんしんとなった。

当時とうじの計理士けいりしの営業えいぎょう地域ちいきは全国ぜんこく(内地ないち・外地がいちを含ふくむ)に及およぶ広大こうだいな範囲はんいだったことや税務ぜいむ調査ちょうさ手続てつづき時じの立会たちあい・交渉こうしょう等とうについて、下記かきの記録きろくが残のこっている。

横浜よこはまの開業かいぎょう者しゃは県下けんか一いち円えんはもとより東京とうきょう市内しないあるいは遠とおく静岡しずおか県けん、大阪おおさか、神戸こうべ、名古屋なごや、長野ながの、新潟にいがたの各かく県下けんか、さらには海うみを渡わたり朝鮮ちょうせん京きょう城じょうまでも出張しゅっちょうされた人ひともいる。湯河原ゆがわら、熱海あたみ、伊豆半島いずはんとうの旅館りょかん業者ぎょうしゃはいち早はやく計理士けいりしに帳簿ちょうぼ整理せいり、税務ぜいむ交渉こうしょうを依頼いらいしていた。熱海あたみ、湯河原ゆがわらの温泉おんせん旅館りょかんの関与かんよ者しゃは、現在げんざいでは東京とうきょうの会計かいけい人じんが圧倒的あっとうてきに多おおいが、当時とうじはほとんど横浜よこはまの計理士けいりしによって独占どくせんされていた。[8]

税理士ぜいりし法ほうの制定せいてい

編集へんしゅう

税制ぜいせいにおいて、1947年ねん（昭和しょうわ22年ねん）以降いこう、従前じゅうぜんの賦課ふか課税かぜい方式ほうしきから自己じこ申告しんこく方式ほうしきである申告しんこく納税のうぜい方式ほうしきが採用さいようされる等とう民主みんしゅ化かの観点かんてんからの見直みなおしが行おこなわれた。日本にっぽんの税制ぜいせい・税理士ぜいりし制度せいどの近代きんだい化かに大おおきな影響えいきょうを与あたえたものとして1949年ねん（昭和しょうわ24年ねん）に来日らいにちしたコロンビア大学ころんびあだいがく教授きょうじゅシャウプ博士はかせを団長だんちょうとするシャウプ税制ぜいせい使節しせつ団だんの報告ほうこく書しょいわゆるシャウプ勧告かんこくがある。 この勧告かんこくは、税制ぜいせいにおいて申告しんこく納税のうぜい制度せいどの普及ふきゅう定着ていちゃくのため青色あおいろ申告しんこく制度せいどをはじめ日本にっぽんの税制ぜいせいを体系たいけい的てきに大おおきく改革かいかくさせると同時どうじに、税理士ぜいりし制度せいどについても税務ぜいむ代理だいり士し制度せいどを廃止はいしさせ新あらたに税理士ぜいりし法ほうを制定せいていさせる契機けいきとなった。これは、各かく府県ふけんが徴収ちょうしゅうしてきた地租ちそを所得しょとく税ぜい中心ちゅうしんの税制ぜいせいに転換てんかんし、徴税ちょうぜい権けんを大蔵省おおくらしょうへ集中しゅうちゅうする制度せいど設計せっけいとなっており、大蔵省おおくらしょう主税局しゅぜいきょくが政策せいさく立案りつあんし、外局がいきょくである国税庁こくぜいちょうが税ぜいを徴収ちょうしゅうする組織そしきとなった。税理士ぜいりしは国民こくみんと行政ぎょうせい庁ちょうとの橋渡はしわたしをする代理人だいりにんとしての役割やくわりを担にない、国税庁こくぜいちょうにより税理士ぜいりしは監督かんとく下かに置おかれている。このような日本にっぽんの税理士ぜいりし制度せいどはシャウプ勧告かんこくの内容ないようを理念りねんとして制定せいていされている。シャウプ勧告かんこくでは税理士ぜいりし制度せいどについて「納税のうぜい者しゃの代理人だいりにん」という標題ひょうだいのもと論ろんじている。この勧告かんこくの中なかでは税ぜいに関かんする専門せんもん家かである税理士ぜいりしの果はたすべき役割やくわりとして次つぎのように記述きじゅつされている。

「納税のうぜい者しゃの代理人だいりにんを立派りっぱにつとめ、税務ぜいむ官吏かんりをして法律ほうりつに従したがって行動こうどうすることを助たすける積極せっきょく的てきで見聞けんぶんのひろい職業しょくぎょう群ぐんが存在そんざいすれば適正てきせいな税務ぜいむ行政ぎょうせいはより容易よういに生うまれるであろう。また、引ひき続つづいて、適正てきせいな税務ぜいむ行政ぎょうせいを行おこなうためには、納税のうぜい者しゃが税務ぜいむ官吏かんりに対抗たいこうするのに税務ぜいむ官吏かんりと同おなじ程度ていどの精通せいつう度どをもってしようとすれば、かかる専門せんもん家かの一段いちだんの援助えんじょを得えることが必要ひつようである。したがって、税務ぜいむ代理だいり士し階級かいきゅうの水準すいじゅんが相当そうとうに引ひき上あげられることが必要ひつようである。かかる向上こうじょうの責任せきにんは主おもに大蔵省おおくらしょうの負おうべきところである。税務ぜいむ代理だいり士しの資格しかく試験しけんについては、租税そぜい法規ほうきならびに租税そぜいおよび経理けいりの手続てつづきと方法ほうほうのより完全かんぜんな知識ちしきをためすべきである。」

つまり、税理士ぜいりし制度せいどを「納税のうぜい者しゃの代理人だいりにん制度せいど」としてとられ、適正てきせいな税務ぜいむ行政ぎょうせいを行おこなうため「税務ぜいむ官吏かんりをして法律ほうりつに従したがって行動こうどうすることを助たすける」と同時どうじに「納税のうぜい者しゃが税務ぜいむ官吏かんりに対抗たいこうするのに税務ぜいむ官吏かんりと同おなじ程度ていどの精通せいつう度どを持もった援助えんじょ者しゃたる専門せんもん家か」としての役割やくわりを求もとめている。また、そのためには「税務ぜいむ代理だいり士し階級かいきゅうの相当そうとう水準すいじゅんの資質ししつの向上こうじょうを図はかる必要ひつようがある」と勧告かんこくしている。

この勧告かんこくを受うけ税務ぜいむ代理だいり士し制度せいどの是正ぜせいを行おこなうため、新あらたな税理士ぜいりし制度せいどとして税理士ぜいりし法ほうが1951年ねん（昭和しょうわ26年ねん）3月がつ30日にちに議員ぎいん提案ていあんにより国会こっかいに上程じょうていされ、同年どうねん5月がつ31日にちに可決かけつされ、直ただちに6月がつ15日にちに公布こうふされ同年どうねん7月がつ15日にちに施行しこうされた。

税理士ぜいりし法ほうの特徴とくちょうとしては、名称めいしょうを「税務ぜいむ代理だいり士し」から「税理士ぜいりし」に改称かいしょうしたこと、そして何なによりも税理士ぜいりし業務ぎょうむを行おこなうための資格しかく付与ふよについては許可きょか制度せいどを廃止はいしし新あらたに試験しけん制度せいどを導入どうにゅうしたことが挙あげられる。税理士ぜいりし法ほう制定せいていの提案ていあん理由りゆうについては、1951年ねん（昭和しょうわ26年ねん）3月がつ31日にちの衆議院しゅうぎいん議員ぎいん大蔵おおくら委員いいん会かいの国会こっかい議事ぎじ録ろくによると、「戦後せんご申告しんこく納税のうぜい制度せいどおよび青色あおいろ申告しんこく制度せいど等とうが実施じっしせられ、租税そぜい制度せいどに根本こんぽん的てきな改革かいかくがあり、税務ぜいむ代理だいり士しの職責しょくせきはますます重じゅう加かし、その素質そしつの向上こうじょうをはかる必要ひつようが強つよく要望ようぼうされていた」とあり、これを踏ふまえ「人格じんかくおよび能力のうりょくともに適切てきせつな人材じんざいが納税のうぜい者しゃの代理だいり等とうの業務ぎょうむにあたり、租税そぜい負担ふたんの適正てきせい化かを図はかりつつ、申告しんこく納税のうぜい制度せいどの適切てきせつな発展はってんのため、従来じゅうらいの許可きょか制度せいどから原則げんそくとして試験しけん制度せいどに改あらため資質ししつ向上こうじょうを図はかった」とある。

平成へいせい14年ねん4月がつより、税理士ぜいりし業務ぎょうむ報酬ほうしゅう規定きていは廃止はいしとなった[9]。また、時とき同おなじくして、日本税理士会連合会にほんぜいりしかいれんごうかいは、昭和しょうわ58年ねん4月がつ20日にち付づけ日連ひづれ第だい36号ごう（登とう第だい12号ごう）「税理士ぜいりしの広告こうこくに関かんする取扱とりあつかいについて」示達じたつを廃止はいしし、広告こうこくに関かんする規制きせいが自由じゆう化かされた。日本税理士会連合会にほんぜいりしかいれんごうかいは税制ぜいせい審議しんぎ会かいがまとめた答申とうしんを毎年まいとし、関係かんけい省庁しょうちょうに提出ていしゅつする税制ぜいせい改正かいせい建議けんぎ書しょに反映はんえいさせている。

業務ぎょうむ

編集へんしゅう

税理士ぜいりし法ほう上じょうの業務ぎょうむ

編集へんしゅう

税理士ぜいりしは、他人たにんの求もとめに応おうじ、租税そぜいに関かんし、次つぎに掲かかげる事務じむを行おこなうことを業ごうとする（税理士ぜいりし法ほう2条じょう1項こう）。

  1. 税務ぜいむ代理だいり（同どう法ほう2条じょう1項こう1号ごう）
    税務ぜいむ代理だいりとは、税務ぜいむ官公かんこう署しょに対たいする租税そぜいに関かんする法令ほうれいもしくは行政ぎょうせい不服ふふく審査しんさ法ほうの規定きていに基もとづく申告しんこく、申請しんせい、請求せいきゅうもしくは不服ふふく申立もうしたてて（以下いか「申告しんこく等とう」という。）につき、または当該とうがい申告しんこく等とうもしくは税務ぜいむ官公かんこう署しょの調査ちょうさもしくは処分しょぶんに関かんし税務ぜいむ官公かんこう署しょに対たいしてする主張しゅちょうもしくは陳述ちんじゅつにつき、代理だいりし、または代行だいこうすることをいう（同どう法ほう2条じょう1項こう1号ごう）。
    詳細しょうさいは「国税こくぜい不服ふふく審判しんぱん所しょ#裁決さいけつ」を参照さんしょう
  2. 税務ぜいむ書類しょるいの作成さくせい（同どう法ほう2条じょう1項こう2号ごう）
    税務ぜいむ書類しょるいの作成さくせいとは、税務ぜいむ官公かんこう署しょに対たいする申告しんこく等とうに係かかる申告しんこく書しょ、申請しんせい書しょ、請求せいきゅう書しょ、不服ふふく申立もうしたて書しょその他た租税そぜいに関かんする法令ほうれいの規定きていに基もとづき、作成さくせいし、かつ、税務ぜいむ官公かんこう署しょに提出ていしゅつする書類しょるいで財務省ざいむしょう令れいで定さだめるもの（以下いか「申告しんこく書しょ等とう」という。）を作成さくせいすることをいう（同どう法ほう2条じょう1項こう2号ごう）。
  3. 税務ぜいむ相談そうだん（同どう法ほう2条じょう1項こう3号ごう）
    税務ぜいむ相談そうだんとは、税務ぜいむ書類しょるいの作成さくせいの前提ぜんていとして、税務ぜいむ官公かんこう署しょに対たいする申告しんこく等とう、第だい1号ごう（税務ぜいむ代理だいり）に規定きていする主張しゅちょうもしくは陳述ちんじゅつまたは申告しんこく書しょ等とうの作成さくせいに関かんし、租税そぜいの課税かぜい標準ひょうじゅん等とうの計算けいさんに関かんする事項じこうについて相談そうだんに応おうずることをいう（同どう法ほう2条じょう1項こう3号ごう）。
  4. 補佐ほさ人じん（同どう法ほう2条じょうの2第だい1項こう）
    税理士ぜいりしは租税そぜいに関かんする事項じこうについて、裁判所さいばんしょにおいて、補佐ほさ人じんとして、訴訟そしょう代理人だいりにんとともに出頭しゅっとうし陳述ちんじゅつをすることができる（同どう法ほう2条じょうの2第だい1項こう）。税理士ぜいりし会かいと各地かくちの大学だいがく（慶應義塾大学けいおうぎじゅくだいがく、早稲田大学わせだだいがく等ひとし）で研修けんしゅうが行おこなわれている[10]。

その他たの業務ぎょうむ

編集へんしゅう

税理士ぜいりしは、税理士ぜいりしの名称めいしょうを用もちいて他人たにんの求もとめに応おうじ、税理士ぜいりし業務ぎょうむに付随ふずいして、財務ざいむ書類しょるいの作成さくせい、会計かいけい帳簿ちょうぼの記帳きちょうの代行だいこうその他た財務ざいむに関かんする事務じむを業ごうとして行おこなうことができる（同どう法ほう2条じょう2項こう）。

税理士ぜいりしは、業務ぎょうむに付随ふずいする範囲はんいにおいて社会しゃかい保険ほけん労務ろうむ士し業務ぎょうむの一部いちぶをなすことができる（社会しゃかい保険ほけん労務ろうむ士し法ほう27条じょう・同どう施行しこう令れい2条じょう）。また、税理士ぜいりしとなる資格しかくを有ゆうする者ものは行政ぎょうせい書士しょし登録とうろくを受うければ無試験むしけんで行政ぎょうせい書士しょしとなることができる（行政ぎょうせい書士しょし法ほう2条じょう）。

業務ぎょうむのIT化か（自動じどう化か・省力しょうりょく化か）

編集へんしゅう

e-Tax （いーたっくす・国税こくぜい電子でんし申告しんこく・納税のうぜいシステム）の普及ふきゅうに伴ともない、税理士ぜいりし業務ぎょうむのIT化かが進すすんできている。税理士ぜいりし業務ぎょうむのIT化かは、コンピュータ 利用りようにより、自動的じどうてきに貸借たいしゃく対照たいしょう表ひょうと損益そんえき計算けいさん書しょが作成さくせいできる等とうの利便りべん性せいが増まして税務ぜいむと会計かいけいの全ぜん自動じどう化かが進すすんでいる[11][12]。日本税理士会連合会にほんぜいりしかいれんごうかい会長かいちょう神津こうづ信一しんいちは財界ざいかい_(雑誌ざっし)（2022.2.22号ごう,pp64⁻69）にて、デジタル技術でじたるぎじゅつの活用かつようにより多おおくの顧問こもん先さきを得えることができるようになった点てんを指摘してきし、税理士ぜいりしが提供ていきょうする付加ふか価値かちの重要じゅうよう性せいを述のべている。専門せんもん家か間あいだでの競争きょうそうは激化げきかしている。クラウド会計かいけいソフト会社かいしゃが税務ぜいむ調査ちょうさ対応たいおうのパッケージプランを開発かいはつする等ひとし、新あたらしい技術ぎじゅつの進歩しんぽが税理士ぜいりしの利便りべん性せいを高たかめ、より多おおくの顧客こきゃく獲得かくとくに繋つながっているといえる。

現在げんざい、民間みんかん企業きぎょうにおける業務ぎょうむに関かんして、クラウド会計かいけいソフトが普及ふきゅうしている。2016年ねん1月がつ以降いこうの行政ぎょうせい手続てつづきにおける個人こじん番号ばんごう(マイナンバー)の利用りようなども税理士ぜいりし業務ぎょうむの更さらなる IT 化かを後押あとおししている。2019年ねん5月がつ24日にち、行政ぎょうせい手続てつづきの原則げんそくオンライン化かを目的もくてきとしたデジタル手続てつづき法ほう[13] が成立せいりつした。

令れい和わ７年ねん１月がつからの申告しんこく書しょ等とうの控ひかえへの収受しゅうじゅ日付ひづけ印しるしの押おうなつについて

（概要がいよう）
　国税庁こくぜいちょうにおいては、納税のうぜい者しゃの利便りべん性せいの向上こうじょう等とうの観点かんてんから、「あらゆる税務ぜいむ手続てつづきが税務署ぜいむしょに行いかずにできる社会しゃかい」を目指めざし、申告しんこく手続てつづき等とうのオンライン化か、事務じむ処理しょりの電子でんし化か、押印おういんの見直みなおし等とう、国税こくぜいに関かんする手続てつづきや業務ぎょうむの在あり方かたの抜本ばっぽん的てきな見直みなおし（税務ぜいむ行政ぎょうせいのデジタル・トランスフォーメーション（ＤＸ））を進すすめているところです。
　こうした中なか、e-Tax利用りよう率りつは向上こうじょうしており、今後こんごもe-Taxの利用りよう拡大かくだいが更さらに見込みこまれることや、ＤＸの取組とりくみの進捗しんちょくも踏ふまえ、国税こくぜいに関かんする手続てつづき等とうの見直みなおしの一環いっかんとして、令れい和わ７年ねん１月がつから、申告しんこく書しょ等とうの控ひかえに収受しゅうじゅ日付ひづけ印しるしの押おうなつを行おこなわないこととしました。

— 国税庁こくぜいちょう　令れい和わ６年ねん１月がつ４日にち

令れい和わ7年ねん以降いこう、法人ほうじんが電子でんし申告しんこくをすることは当然とうぜんとなる。今後こんご、国税庁こくぜいちょうが企業きぎょうの税務ぜいむ調査ちょうさでAIを効果こうか的てきに活用かつようしていくため、税務ぜいむと会計かいけい分野ぶんやの全ぜん自動じどう化かは一段いちだんと加速かそく化かするといえる。

広告こうこくとIT

編集へんしゅう

平成へいせい14年ねんから広告こうこくが解禁かいきんされた。

また、日本税理士会連合会にほんぜいりしかいれんごうかいが作成さくせいした税理士ぜいりし情報じょうほう検索けんさくサイト[14] において、日本税理士会連合会にほんぜいりしかいれんごうかいに登録とうろくされた税理士ぜいりし／税理士ぜいりし法人ほうじんにつき、「主要しゅよう取扱とりあつかい業種ぎょうしゅ」「主要しゅよう取扱とりあつかい業務ぎょうむ」などの情報じょうほうが公開こうかいされている。

税理士ぜいりしと企業きぎょう結合けつごう

編集へんしゅう

税理士ぜいりしは、税理士ぜいりし試験しけんにて企業きぎょう結合けつごうの際さいの会計かいけい処理しょりを学まなんでいる。税理士ぜいりし試験しけんの出題しゅつだい分野ぶんやというだけではなく、税理士ぜいりしとなって実務じつむについてからも、相続そうぞく、事業じぎょう承継しょうけい、組織そしき再編さいへん(企業きぎょう買収ばいしゅう)などの多岐たきにわたる場面ばめんで重要じゅうようとなる。

税理士ぜいりし法人ほうじん

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2001年ねん（平成へいせい13年ねん）の税理士ぜいりし法ほう改正かいせいにより、税理士ぜいりし事務所じむしょの法人ほうじん化か（税理士ぜいりし法人ほうじん）が認みとめられ、税理士ぜいりしは、開業かいぎょう税理士ぜいりし、社員しゃいん税理士ぜいりし、補助ほじょ税理士ぜいりしのいずれかの区分くぶんに分類ぶんるいされることになった。

四よん大だい税理士ぜいりし法人ほうじん

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以上いじょう4法人ほうじんを一般いっぱんに4大だい税理士ぜいりし法人ほうじんという。母体ぼたいである四よん大だい監査かんさ法人ほうじん（あずさ、EY新しん日本にっぽん、トーマツ、PwCあらた）や海外かいがいの四よん大会たいかい計けい事務所じむしょのネットワークと連携れんけいしている。

4大だい税理士ぜいりし法人ほうじんは、それぞれ大だい規模きぼ事務所じむしょとして、東京とうきょう・大阪おおさか・名古屋なごや・福岡ふくおかには必かならず所在しょざいしており、どの4大だい税理士ぜいりし法人ほうじんも500人にんを超こえる規模きぼである（税理士ぜいりし法人ほうじんトーマツだけは、これらの大都市だいとし圏けん以外いがいの地方ちほう都市としにも多おおく所在しょざいしている）。

国税こくぜい審議しんぎ会かい

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国税こくぜい審議しんぎ会かいは、財務省ざいむしょう設置せっち法ほう21条じょうに基もとづき設置せっちされている審議しんぎ会かいである。審議しんぎ会かいは、委員いいん二に十じゅう人にん以内いないで組織そしきする[15]。

税理士ぜいりしとの関係かんけいでは、国税こくぜい審議しんぎ会かい税理士ぜいりし分科ぶんか会かいが、税理士ぜいりしの懲戒ちょうかい処分しょぶんおよび税理士ぜいりし試験しけんに関かんする事務じむを所掌しょしょうしている[16]。

国税こくぜい審議しんぎ会かいの構成こうせい

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国税こくぜい審議しんぎ会かい委員いいんの任期にんきは2年ねんである[17]。 国税こくぜい審議しんぎ会かい委員いいん名簿めいぼ（令れい和わ5年ねん3月がつ15日にち現在げんざい）

役職やくしょく 氏名しめい 現職げんしょく
会長かいちょう 佐藤さとう英明ひであき_(法学ほうがく者しゃ) 慶應義塾大学けいおうぎじゅくだいがく大学院だいがくいん法務ほうむ研究けんきゅう科か教授きょうじゅ
会長かいちょう代理だいり 土居どい丈たけ朗ろう 慶應義塾大学けいおうぎじゅくだいがく経済学部けいざいがくぶ教授きょうじゅ

下記かきに、事例じれいとして委員いいん構成こうせいの詳細しょうさいを挙あげる。委員いいんの出身しゅっしん校こうは東京大学とうきょうだいがくや慶應義塾大学けいおうぎじゅくだいがく出身しゅっしん者しゃが多おおい。令れい和わ2年ねんにおける国税こくぜい審議しんぎ会かいの構成こうせいは以下いかのとおりである[18]。日本税理士会連合会にほんぜいりしかいれんごうかいから国税こくぜい審議しんぎ会かい委員いいんを選出せんしゅつしている。

役職やくしょく 氏名しめい 現職げんしょく 所属しょぞく分科ぶんか会かい 　出身しゅっしん校こう
会長かいちょう 田近たぢか栄治えいじ 一橋大学ひとつばしだいがく名誉めいよ教授きょうじゅ 国税こくぜい審査しんさ分科ぶんか会かい 一橋大学ひとつばしだいがく経済学部けいざいがくぶ[19]
会長かいちょう代理だいり 山田やまだ洋ひろし (法学ほうがく者しゃ) 獨協大どっきょうだい学がく法学部ほうがくぶ教授きょうじゅ 国税こくぜい審査しんさ分科ぶんか会かい、税理士ぜいりし分科ぶんか会かい 博士はかせ（法学ほうがく）一橋大学ひとつばしだいがく[20]
委員いいん 秋葉あきば賢一けんいち 早稲田大学わせだだいがく大学院だいがくいん会計かいけい研究けんきゅう科か教授きょうじゅ 税理士ぜいりし分科ぶんか会かい 横浜国立大学よこはまこくりつだいがく経営けいえい学部がくぶ[21]
委員いいん 五十嵐いがらし　文ぶん 株式会社かぶしきがいしゃ読売新聞よみうりしんぶん東京とうきょう本社ほんしゃ国際こくさい部ぶ部長ぶちょう 酒類しゅるい分科ぶんか会かい 上智大学じょうちだいがく[22]
委員いいん 石田いしだ千せん 作家さっか、東海大学とうかいだいがく文化ぶんか社会学部しゃかいがくぶ文芸ぶんげい創作そうさく学科がっか特とく任にん教授きょうじゅ 国税こくぜい審査しんさ分科ぶんか会かい 学士がくし（文学ぶんがく）[23]
委員いいん 遠藤えんどう　みどり 元もと東京とうきょう高等こうとう検察庁けんさつちょう検事けんじ 国税こくぜい審査しんさ分科ぶんか会かい
委員いいん 大倉おおくら治彦はるひこ 日本酒にほんしゅ造づくり組合くみあい中央ちゅうおう会かい会長かいちょう 酒類しゅるい分科ぶんか会かい 一橋大学ひとつばしだいがく経済学部けいざいがくぶ[24]
委員いいん 小川おがわ　令れい持じ 日本税理士会連合会にほんぜいりしかいれんごうかい相談役そうだんやく 税理士ぜいりし分科ぶんか会かい
委員いいん 鹿取かとり　みゆき フード＆ワインジャーナリスト、信州大学しんしゅうだいがく特とく任にん教授きょうじゅ 酒類しゅるい分科ぶんか会かい 学士がくし（教育きょういく学がく） , 東京大学とうきょうだいがく[25]
委員いいん 川北かわきた　力ちから 損害そんがい保険ほけん料率りょうりつ算出さんしゅつ機構きこう副ふく理事りじ長ちょう 税理士ぜいりし分科ぶんか会かい 東京大学とうきょうだいがく法学部ほうがくぶ[26]
委員いいん 河村かわむら　芳彦よしひこ 株式会社かぶしきがいしゃ日立製作所ひたちせいさくしょ代表だいひょう執行しっこう役やく執行しっこう役やく専務せんむ 国税こくぜい審査しんさ分科ぶんか会かい 慶應義塾大学けいおうぎじゅくだいがく経済学部けいざいがくぶ、ケンブリッジ大学けんぶりっじだいがく大学院だいがくいん[27]
委員いいん 神津こうづ信一しんいち 日本税理士会連合会にほんぜいりしかいれんごうかい会長かいちょう 国税こくぜい審査しんさ分科ぶんか会かい 慶應義塾大学けいおうぎじゅくだいがく経済学部けいざいがくぶ[28]
委員いいん 小関おぜき　卓也たくや 山形大学やまがただいがく農学部のうがくぶ教授きょうじゅ 酒類しゅるい分科ぶんか会かい 東北大学とうほくだいがく農学部のうがくぶ食糧しょくりょう化か学科がっか、博士はかせ(農学のうがく)，東京大学とうきょうだいがく[29]
委員いいん 佐藤さとう英明ひであき (法学ほうがく者しゃ) 慶應義塾大学けいおうぎじゅくだいがく大学院だいがくいん法務ほうむ研究けんきゅう科か教授きょうじゅ 国税こくぜい審査しんさ分科ぶんか会かい、税理士ぜいりし分科ぶんか会かい 東京大学とうきょうだいがく法学部ほうがくぶ[30]
委員いいん 手島てじま　麻記子まきこ 株式会社かぶしきがいしゃ彩いろどり食しょく絢美あやみ代表だいひょう取締役とりしまりやく、食しょく文化ぶんか研究けんきゅう家か・日本酒にほんしゅと料理りょうりの相性あいしょう研究けんきゅう家か 国税こくぜい審査しんさ分科ぶんか会かい、酒類しゅるい分科ぶんか会かい 慶応義塾大学けいおうぎじゅくだいがく法学部ほうがくぶ政治せいじ学科がっか[31]
委員いいん 中空なかぞら　麻奈まな ＢＮＰパリバ証券しょうけん株式会社かぶしきがいしゃグローバルマーケット統括とうかつ本部ほんぶ副ふく会長かいちょう 国税こくぜい審査しんさ分科ぶんか会かい、酒類しゅるい分科ぶんか会かい 慶應義塾大学けいおうぎじゅくだいがく経済学部けいざいがくぶ[32]
委員いいん 廣重ひろしげ　美希みき 一般いっぱん社団しゃだん法人ほうじん消費しょうひ者しゃ力りょく開発かいはつ協会きょうかい理事りじ・事務じむ局長きょくちょう 酒類しゅるい分科ぶんか会かい
委員いいん 三村みつむら　優美子ゆみこ 青山学院大学あおやまがくいんだいがく名誉めいよ教授きょうじゅ 酒類しゅるい分科ぶんか会かい 商学しょうがく士し(慶應義塾大学けいおうぎじゅくだいがく)、商学しょうがく修士しゅうし(慶應義塾大学けいおうぎじゅくだいがく)、商学しょうがく博士はかせ(慶應義塾大学けいおうぎじゅくだいがく)[33]
委員いいん 吉村よしむら　典てん久ひさし 慶應義塾大学けいおうぎじゅくだいがく法学部ほうがくぶ教授きょうじゅ 国税こくぜい審査しんさ分科ぶんか会かい、酒類しゅるい分科ぶんか会かい 慶應義塾大学けいおうぎじゅくだいがく法学部ほうがくぶ法律ほうりつ学科がっか、慶應義塾大学けいおうぎじゅくだいがく大学院だいがくいん法学ほうがく研究けんきゅう科か公法こうほう学がく専攻せんこう後期こうき博士はかせ課程かてい[34]
委員いいん 渡辺わたなべ　哲あきら 東海大学とうかいだいがく医学部いがくぶ客員きゃくいん教授きょうじゅ 酒類しゅるい分科ぶんか会かい 慶應義塾大学けいおうぎじゅくだいがく医学部いがくぶ[35]、医学いがく博士はかせ（慶應義塾大学けいおうぎじゅくだいがく）[36]

国税こくぜい審議しんぎ会かいには、国税庁こくぜいちょう長官ちょうかん、国税庁こくぜいちょう次長じちょう、審議しんぎ官かん、課税かぜい部長ぶちょう、徴収ちょうしゅう部長ぶちょう、調査ちょうさ査察ささつ部長ぶちょう、総務そうむ課長かちょう、人事じんじ課長かちょう、企画きかく課長かちょう、酒税しゅぜい課長かちょう、国税こくぜい企画きかく官等かんとうが出席しゅっせきする。国税こくぜい不服ふふく審判しんぱん所しょからは所長しょちょう、次長じちょう等とうが出席しゅっせきする。

税理士ぜいりし分科ぶんか会かいは、国税こくぜい審議しんぎ会かい委員いいんのうち、財務ざいむ大臣だいじんが指名しめいした委員いいんで組織そしきされる。国税こくぜい審議しんぎ会かいの推薦すいせんに基もとづき、財務ざいむ大臣だいじんが任命にんめいする試験しけん委員いいんおよび懲戒ちょうかい審査しんさ委員いいんが設置せっちされており、税理士ぜいりしの懲戒ちょうかい処分しょぶんの審議しんぎを所掌しょしょう事務じむとする。税理士ぜいりしの懲戒ちょうかい処分しょぶん（後述こうじゅつ）について、財務ざいむ大臣だいじんの諮問しもんに基もとづき審議しんぎする。

令れい和わ2年ねんにおける国税こくぜい審議しんぎ会かい税理士ぜいりし分科ぶんか会かいの構成こうせいは以下いかのとおりである[37]。

役職やくしょく 氏名しめい 現職げんしょく 　出身しゅっしん校こう・その他た
会長かいちょう 佐藤さとう英明ひであき (法学ほうがく者しゃ) 慶應義塾大学けいおうぎじゅくだいがく大学院だいがくいん法務ほうむ研究けんきゅう科か教授きょうじゅ 東京大学とうきょうだいがく法学部ほうがくぶ[30]
会長かいちょう代理だいり 秋葉あきば賢一けんいち 早稲田大学わせだだいがく大学院だいがくいん会計かいけい研究けんきゅう科か教授きょうじゅ 横浜国立大学よこはまこくりつだいがく経営けいえい学部がくぶ[21]、公認こうにん会計士かいけいし
委員いいん 小川おがわ　令れい持じ 日本税理士会連合会にほんぜいりしかいれんごうかい相談役そうだんやく
委員いいん 川北かわきた　力ちから 損害そんがい保険ほけん料率りょうりつ算出さんしゅつ機構きこう副ふく理事りじ長ちょう 東京大学とうきょうだいがく法学部ほうがくぶ[26]、元もと国税庁こくぜいちょう長官ちょうかん、元もと一橋大学ひとつばしだいがく大学院だいがくいん法学ほうがく研究けんきゅう科か教授きょうじゅ
委員いいん 山田やまだ洋ひろし (法学ほうがく者しゃ) 獨協大どっきょうだい学がく法学部ほうがくぶ教授きょうじゅ 博士はかせ（法学ほうがく）一橋大学ひとつばしだいがく[20]、元もと一橋大学ひとつばしだいがく法学部ほうがくぶ教授きょうじゅ

国税こくぜい審議しんぎ会かい税理士ぜいりし分科ぶんか会かいには、国税庁こくぜいちょう長官ちょうかん、国税庁こくぜいちょう次長じちょう、総務そうむ課長かちょう、人事じんじ課長かちょう、国税こくぜい企画きかく官等かんとうが出席しゅっせきする。

懲戒ちょうかい処分しょぶん

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手続てつづき

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税理士ぜいりしの懲戒ちょうかいは税理士ぜいりし法ほうの規定きてい上じょう財務ざいむ大臣だいじんが担になうが（同どう法ほう第だい45条じょうないし第だい47条じょう）、懲戒ちょうかい処分しょぶんを行おこなうに際さいしては国税こくぜい審議しんぎ会かいに諮はかり、その議決ぎけつに基もとづいてしなければならない（同どう法ほう第だい47条じょう第だい4項こう）。

懲戒ちょうかい手続てつづきは、懲戒ちょうかい事由じゆうを認知にんちした者ものが財務ざいむ大臣だいじんに通知つうちすることで開始かいしされる[38]。

  • 懲戒ちょうかい事由じゆうを発見はっけんした場合ばあい、地方ちほう公共こうきょう団体だんたいの長ちょう（同どう法ほう第だい47条じょう第だい1項こう）および税理士ぜいりし会かい（同どう条じょう第だい2項こう。ただし当該とうがい税理士ぜいりし会かいの会員かいいん税理士ぜいりしについてのみ。）は財務ざいむ大臣だいじんに通知つうちする義務ぎむを負おう。
  • 懲戒ちょうかい事由じゆうがあると認みとめた場合ばあいは、何人なんにんも財務ざいむ大臣だいじんに通知つうちし適当てきとうな措置そちをとるべきことを求もとめることができる（同どう条じょう第だい3項こう、いわゆる措置そち請求せいきゅう）。

懲戒ちょうかい事由じゆう

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  1. 脱税だつぜい相談そうだん等とう[注釈ちゅうしゃく 2]（税理士ぜいりし法ほう第だい45条じょう。過失かしつでも懲戒ちょうかい事由じゆうとなる。）
  2. 一般いっぱんの懲戒ちょうかい事由じゆう（税理士ぜいりし法ほう第だい46条じょう。申告しんこく書しょ添付てんぷ書面しょめん等とうの虚偽きょぎ記載きさい、税理士ぜいりし法ほう・各種かくしゅ税法ぜいほう違反いはん行為こういなど。）

懲戒ちょうかい処分しょぶんの種類しゅるい

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以下いかの3種類しゅるいの懲戒ちょうかい処分しょぶんが法定ほうていされている（税理士ぜいりし法ほう第だい44条じょう）。懲戒ちょうかい事由じゆうの種類しゅるいや故意こい・過失かしつの別べつにより処分しょぶんの上限じょうげんが個別こべつに法定ほうていされている。

  1. 戒告かいこく
  2. 2年ねん以内いないの税理士ぜいりし業務ぎょうむの停止ていし
  3. 税理士ぜいりし業務ぎょうむの禁止きんし

資格しかく

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「税理士ぜいりしとなる資格しかくを有ゆうする者もの」は以下いかのとおりである。

  • 公認こうにん会計士かいけいし（公認こうにん会計士かいけいしとなる資格しかくを有ゆうする者ものも含ふくむ）
  • 弁護士べんごし(弁護士べんごしとなる資格しかくを有ゆうする者ものも含ふくむ）
  • 税理士ぜいりし試験しけんに合格ごうかくした者ものまたは税理士ぜいりし試験しけんを免除めんじょされた者ものが2年ねん以上いじょうの実務じつむ経験けいけんがあること。

これらの者ものは、税理士ぜいりし名簿めいぼへの登録とうろくを受うけることによって「税理士ぜいりし」となり、税務ぜいむを行おこなうことができる（税理士ぜいりし法ほう3条じょう1項こう）。なお、税理士ぜいりしは公認こうにん会計士かいけいし試験しけんを受うけるにあたり、公認こうにん会計士かいけいし・監査かんさ審査しんさ会かい事務じむ局きょくの審査しんさを受うけることで公認こうにん会計士かいけいし試験しけん科目かもくの一部いちぶ免除めんじょを受うけ得える。

注ちゅう）公認こうにん会計士かいけいしは、公認こうにん会計士かいけいし法ほう第だい16条じょう第だい1項こうに規定きていする実務じつむ補習ほしゅう団体だんたい等とうが実施じっしする研修けんしゅうのうち、財務省ざいむしょう令れいで定さだめる税法ぜいほうに関かんする研修けんしゅうを修了しゅうりょうした公認こうにん会計士かいけいしになります（平成へいせい29年ねん4月がつ1日にち施行しこう）

試験しけん

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  • 税理士ぜいりし試験しけんの試験しけん科目かもくは11科目かもくであり、必修ひっしゅう科目かもく、選択せんたく科目かもく、選択せんたく必修ひっしゅう科目かもくがある。必修ひっしゅう科目かもくは簿記ぼき論ろん、財務諸表ざいむしょひょう論ろん。選択せんたく必修ひっしゅうは法人ほうじん税ぜいまたは所得しょとく税ぜい（両方りょうほうでもよい）。選択せんたく科目かもくは相続そうぞく税法ぜいほう、消費しょうひ税法ぜいほうまたは酒税しゅぜい法ほう、国税こくぜい徴収ちょうしゅう法ほう、事業じぎょう税ぜいまたは住民じゅうみん税ぜい、固定こてい資産しさん税ぜいがある。このうち必修ひっしゅう2科目かもく、選択せんたく必修ひっしゅう1科目かもく、選択せんたく科目かもく2科目かもく（うち1科目かもくは選択せんたく必修ひっしゅうも可か）の合計ごうけい5科目かもく合格ごうかくにより税理士ぜいりしとなる。ただし、消費しょうひ税法ぜいほうと酒税しゅぜい法ほう、事業じぎょう税ぜいと住民じゅうみん税ぜいはそれぞれどちらかしか選択せんたくできない。また一いち回かいの試験しけんで合計ごうけい5科目かもくまでしか受験じゅけんできない。
  • 大学院だいがくいん（学位がくいによる科目かもく免除めんじょ：院いん免除めんじょ）進学しんがくすることが税理士ぜいりし資格しかく取得しゅとくの主流しゅりゅうである。2023年度ねんどの税理士ぜいりし試験しけん合格ごうかく者しゃにおいて官報かんぽう合格ごうかく者しゃはわずか8.4％にすぎない[39]。

試験しけん科目かもく等とうの免除めんじょ

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学位がくいによる科目かもく免除めんじょ

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大学院だいがくいんにおいて所定しょていの課程かていを履修りしゅうし、税法ぜいほうまたは会計かいけい分野ぶんやにおける論文ろんぶんを執筆しっぴつした者ものは、所定しょていの審査しんさを経へて、対応たいおうする分野ぶんやの税理士ぜいりし試験しけん科目かもくの免除めんじょを受うけることができる[40]。

かつては東京大学とうきょうだいがくや慶應義塾大学けいおうぎじゅくだいがくの大学院だいがくいん博士はかせ課程かてい研究けんきゅう者しゃ養成ようせいコース等とうを修了しゅうりょうし、商学しょうがくの修士しゅうし号ごうを取得しゅとくすると会計かいけい関係かんけいの2科目かもくが、法学ほうがくの修士しゅうし号ごうを取得しゅとくすると税法ぜいほう関係かんけいの3科目かもくが免除めんじょされた。よって大学院だいがくいんを2つ修了しゅうりょうすることで、無試験むしけんで資格しかくを取得しゅとくすることができた（ダブルマスター）。昭和しょうわ後期こうきからは全国ぜんこく各地かくちの私立しりつ大学だいがく等とうでの大学院だいがくいん拡張かくちょう政策せいさくに基もとづき、毎年まいとし数すう多おおくの免除めんじょ者しゃが誕生たんじょうした。大学だいがく経営けいえいの観点かんてんから大量たいりょうの入学にゅうがく者しゃ（留学生りゅうがくせい含ふくむ）を受うけ入いれるなどの結果けっか、学生がくせい間あいだの学力がくりょく水準すいじゅんにバラつきが生しょうじた。しかも、修士しゅうし号ごう取得しゅとくに当あたっての研究けんきゅう内容ないようは、会計かいけい学がくや税法ぜいほう学がくでなくてもよかった。これらの不都合ふつごう性せいを解消かいしょうするため、大学院だいがくいん教育きょういくの充実じゅうじつを図はかるとともに、厳密げんみつな免除めんじょ審査しんさ等とうをおこなっている。

平成へいせい以降いこう、社会しゃかい人じんの学まなび直なおし等とうの観点かんてんから、大学院だいがくいん免除めんじょは積極せっきょく的てきに奨励しょうれいされている。税理士ぜいりし資格しかく取得しゅとくの際さい、国税こくぜい従事じゅうじ者しゃの免除めんじょ制度せいどと並ならび大学院だいがくいん免除めんじょ方式ほうしきが主流しゅりゅうとなっている。かつては、東京とうきょう等とうにある大学院だいがくいんへ下宿げしゅくして進学しんがくする資力しりょくがない者ものや学歴がくれきがない者ものの選択肢せんたくしとして、5科目かもく合格ごうかく（官報かんぽう合格ごうかく）を目指めざすしかなかった。今日きょうでは、学術がくじゅつ振興しんこう政策せいさくの観点かんてんから、学力がくりょくがあり意欲いよくがあれば奨学しょうがく金きんを受うけられるなど含ふくめ、大学院だいがくいん進学しんがくの道みちが開ひらかれている。かつては一部いちぶの税理士ぜいりし試験しけん受験生じゅけんせいの中なかに5科目かもく官報かんぽう合格ごうかくすることに独自どくじの価値かちを見出みいだす者ものもいた。しかし、試験しけん勉強べんきょうは資格しかく取得しゅとくが目的もくてきであり、資格しかく取得しゅとく手段しゅだんに優劣ゆうれつは当然とうぜんない。そして、東京大学とうきょうだいがくや慶應義塾大学けいおうぎじゅくだいがく等ひとしをはじめとする全国ぜんこく各地かくちの大学院だいがくいん免除めんじょ者しゃは質量しつりょうともに充実じゅうじつしている。そのため、官報かんぽうに試験しけん合格ごうかく者しゃの氏名しめいを掲載けいさいする意味合いみあいが乏とぼしくなったため、制度せいどが是正ぜせいされ、 令れい和わ6年度ねんど（第だい74回かい）試験しけんから合格ごうかく者しゃの氏名しめいが官報かんぽうへ掲載けいさいされることはなくなった。専門せんもん職しょく大学院だいがくいんにおける教育きょういく訓練くんれん給付きゅうふ金きんにより専門せんもん実践じっせん教育きょういく訓練くんれん指定してい講座こうざ（専門せんもん職しょく学位がくい課程かてい）について下記かきに事例じれいを記載きさいする。

大学院だいがくいん名めい 講座こうざ名めい
千葉商科大学ちばしょうかだいがく大学院だいがくいん 会計かいけいファイナンス研究けんきゅう科か（会計かいけいプロフェッションコース）
千葉商科大学ちばしょうかだいがく大学院だいがくいん 会計かいけいファイナンス研究けんきゅう科か（税務ぜいむプロフェッションコース）

旧きゅう計理士けいりしの無試験むしけん登録とうろく

編集へんしゅう

旧制きゅうせい高等こうとう商業しょうぎょう学校がっこう時代じだいには所定しょていの課程かていを修了しゅうりょうすれば計理士けいりし資格しかくを無試験むしけんで取得しゅとくすることができた（旧制きゅうせい専門せんもん学校がっこう以上いじょうの学校がっこうで会計かいけい学がくを修得しゅうとくした者ものは無試験むしけんで計理士けいりし資格しかくが認みとめられた）[41]。

「公認こうにん会計士かいけいし特例とくれい試験しけん等とうに関かんする法律ほうりつ」（昭和しょうわ39年ねん法律ほうりつ第だい123号ごう）においては、昭和しょうわ39年ねん4月がつ1日にち時点じてんにおいて，大蔵省おおくらしょうに備そなえる計理士けいりし名簿めいぼに登録とうろくを受うけ、かつ計理士けいりし業務ぎょうむを主しゅとして営いとなむ者ものは、税理士ぜいりし委員いいん会かいの認定にんていを受うけ、税理士ぜいりしの資格しかくを取得しゅとくできると規定きていされていた[42]。

これにより、当時とうじに限かぎり、無試験むしけんで旧きゅう計理士けいりし資格しかくを取得しゅとくし、さらに無む試験しけんで税理士ぜいりし資格しかくを取得しゅとくすることが可能かのうであった。

国政こくせい

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日本にっぽん税理士ぜいりし政治せいじ連盟れんめいは日本にっぽん税理士ぜいりし政治せいじ連盟れんめい推薦すいせん議員ぎいんという形式けいしきで与野党よやとうの国会こっかい議員ぎいんを推薦すいせんしている[43]。

平成へいせい30年ねん9月がつ1日にちに施行しこうされた国会こっかい議員ぎいんの政策せいさく担当たんとう秘書ひしょ資格しかく試験しけん等とう実施じっし規程きていに基もとづき、税理士ぜいりしは国会こっかい議員ぎいん政策せいさく担当たんとう秘書ひしょの受験じゅけん資格しかくを有ゆうすることとなった。

税理士ぜいりし出身しゅっしんの現職げんしょく国会こっかい議員ぎいん(衆議院しゅうぎいん議員ぎいん)
氏名しめい 所属しょぞく政党せいとう 当選とうせん回数かいすう 出身しゅっしん校こう
北側きたがわ一雄かずお 公明党こうめいとう 10回かい 創価大学そうかだいがく
稲田いなだ朋美ともみ 自民党じみんとう 6回かい 早稲田大学わせだだいがく
鷲尾わしお英一郎えいいちろう 自民党じみんとう 6回かい 東京大学とうきょうだいがく
神田かんだ憲次けんじ 自民党じみんとう 3回かい 中京大学ちゅうきょうだいがく 中京ちゅうきょう大学だいがく大学院だいがくいん 愛知学院大学あいちがくいんだいがく大学院だいがくいん
國重くにしげ徹てっ 公明党こうめいとう 4回かい 創価大学そうかだいがく
穂坂ほさか泰やすし 自民党じみんとう 2回かい 青山学院大学あおやまがくいんだいがく
若林わかばやし健太けんた 自民党じみんとう 衆議院しゅうぎいん1回かい 参議院さんぎいん1回かい 慶應義塾大学けいおうぎじゅくだいがく 早稲田大学わせだだいがく大学院だいがくいん
池下いけした卓たく 日本にっぽん維新いしんの会かい 1回かい 龍谷大りゅうこくだい学がく　龍谷大りゅうこくだい学がく大学院だいがくいん
税理士ぜいりし出身しゅっしんの現職げんしょく国会こっかい議員ぎいん(参議院さんぎいん議員ぎいん)
氏名しめい 所属しょぞく政党せいとう 当選とうせん回数かいすう 出身しゅっしん校こう
竹谷たけたにとし子こ 公明党こうめいとう 3回かい 創価大学そうかだいがく
西田にしだ昌司しょうじ 自民党じみんとう 3回かい 滋賀大学しがだいがく
伊藤いとう孝江たかえ 公明党こうめいとう 2回かい 創価大学そうかだいがく
杉すぎ久ひさ武たけ 公明党こうめいとう 2回かい 創価大学そうかだいがく
若松わかまつ謙けん維 公明党こうめいとう 参議院さんぎいん2回かい 衆議院しゅうぎいん3回かい 中央大学ちゅうおうだいがく
税理士ぜいりし出身しゅっしんの元もと国会こっかい議員ぎいん
氏名しめい 当選とうせん時じの所属しょぞく政党せいとう 当選とうせん回数かいすう 出身しゅっしん校こう
安藤あんどう裕ひろし 自民党じみんとう 衆議院しゅうぎいん3回かい 慶應義塾大学けいおうぎじゅくだいがく
尾立おだて源みなもと幸みゆき 自民党じみんとう 参議院さんぎいん2回かい 慶應義塾大学けいおうぎじゅくだいがく
桜さくら内ない文ぶん城じょう 自民党じみんとう 衆議院しゅうぎいん1回かい 参議院さんぎいん1回かい 東京大学とうきょうだいがく ハーバード大学だいがく（修士しゅうし） マラヤ大学だいがく（博士はかせ）
椎名しいな毅あつし 無所属むしょぞく 衆議院しゅうぎいん1回かい 東京大学とうきょうだいがく ロンドン大学だいがく コロンビア大学ころんびあだいがく大学院だいがくいん
菅川すがかわ洋ひろし 民主党みんしゅとう 衆議院しゅうぎいん1回かい 日本にっぽん大学だいがく
杉すぎ元もと恒雄つねお 自民党じみんとう 参議院さんぎいん1回かい 明治大学めいじだいがく
谷垣たにがき禎一ていいち 自民党じみんとう 衆議院しゅうぎいん12回かい 東京大学とうきょうだいがく
谷口たにぐち隆義たかよし 公明党こうめいとう 衆議院しゅうぎいん5回かい 大阪府立大学おおさかふりつだいがく 京都きょうと大学だいがく（博士はかせ）
津島つしま雄二ゆうじ 自民党じみんとう 衆議院しゅうぎいん11回かい 東京大学とうきょうだいがく
筒井つつい信隆のぶたか 民主党みんしゅとう 衆議院しゅうぎいん5回かい 早稲田大学わせだだいがく
坪野つぼの米男よねお 日本にっぽん社会党しゃかいとう 衆議院しゅうぎいん1回かい 東京とうきょう帝国ていこく大学だいがく
橋本はしもと勉つとむ 民主党みんしゅとう 衆議院しゅうぎいん1回かい 東京外国語大学とうきょうがいこくごだいがく 筑波大学つくばだいがく大学院だいがくいん 法政大学ほうせいだいがく大学院だいがくいん 早稲田大学わせだだいがく大学院だいがくいん
広津ひろつ素子もとこ 自民党じみんとう 衆議院しゅうぎいん1回かい 東京大学とうきょうだいがく
前畑まえはた幸子さちこ 日本にっぽん社会党しゃかいとう 参議院さんぎいん1回かい 南山大学なんざんだいがく 中京ちゅうきょう大学だいがく大学院だいがくいん
水戸みと将すすむ史し 維新いしんの党とう 衆議院しゅうぎいん1回かい 参議院さんぎいん1回かい 慶應義塾大学けいおうぎじゅくだいがく
山口やまぐち好一よしかず 自民党じみんとう 衆議院しゅうぎいん7回かい 東京とうきょう帝国ていこく大学だいがく
横よこ粂勝仁ひとし 無所属むしょぞく 衆議院しゅうぎいん1回かい 東京大学とうきょうだいがく
吉村よしむら洋文ひろふみ 日本にっぽん維新いしんの会かい 衆議院しゅうぎいん1回かい （現げん:大阪おおさか府知事ふちじ） 九州大学きゅうしゅうだいがく
渡辺わたなべ美智雄みちお 自民党じみんとう 衆議院しゅうぎいん11回かい 一橋大学ひとつばしだいがく

国税こくぜいOB

編集へんしゅう

国税こくぜいは財務省ざいむしょうを頂点ちょうてんとする垂直すいちょく型がたの組織そしきをしている。事例じれいとして、令れい和わ3年ねん時点じてんにおける国税庁こくぜいちょうがマイナビ2022で公開こうかいしている採用さいよう情報じょうほうを下記かきに記載きさいする[44]。

総合そうごう職しょく試験しけん【事務じむ系けい】採用さいよう実績じっせき（学校がっこう）
東京大学とうきょうだいがく、京都大学きょうとだいがく、中央大学ちゅうおうだいがく、神戸大学こうべだいがく、慶應義塾大学けいおうぎじゅくだいがく、大阪市立大学おおさかいちりつだいがく、大阪大学おおさかだいがく、北海道大学ほっかいどうだいがく、慶應義塾大学けいおうぎじゅくだいがく大学院だいがくいん、名古屋大学なごやだいがく大学院だいがくいん　ほか

毎年まいとし7月がつになると、財務省ざいむしょう・国税庁こくぜいちょうの定期ていき人事じんじ異動いどうがある。たとえば、東京とうきょう国税局こくぜいきょくの前身ぜんしんである東京とうきょう税務ぜいむ監督かんとく局きょくは三田みた_(東京とうきょう都と港みなと区く)に設置せっちされ、爾来じらい、転てん局きょく等とうがない場合ばあいは東京とうきょう国税局こくぜいきょく入局にゅうきょく者しゃは同おなじ局内きょくないで異動いどうする。大学だいがく進学しんがく率りつの向上こうじょうに伴ともない、国税庁こくぜいちょう内部ないぶには出身しゅっしん大学だいがくごとの校友こうゆう会かい（大蔵おおくら国税こくぜい三田みた会かい等ひとし[45]）が形成けいせいされ、人事じんじ異動いどう先さきでの人脈じんみゃく形成けいせい等とうを行おこなっている。税務署ぜいむしょ職員しょくいん等とうは極きわめて短期たんき(数すう年ねん以内いない)で頻繁ひんぱんに各地かくちへ人事じんじ異動いどうとなる。私人しじんとの癒着ゆちゃく(依怙贔屓えこひいき)等とうの不正ふせいを未然みぜんに防ふせぐためでもある。

2019年ねん6月がつに発覚はっかくした国税こくぜい幹部かんぶとOBとの接触せっしょくについて国税こくぜい幹部かんぶが懲戒ちょうかい処分しょぶんを受うけた[46][47]。その後ご、これを受うけ、東京とうきょう国税局こくぜいきょくから現役げんえき職員しょくいんと原則げんそく接触せっしょく禁止きんしの通達つうたつが出だされたと各種かくしゅメディアにより報道ほうどうされた[48][49]。

2019年ねん07月がつ08日にち、関東かんとう信越しんえつ税理士ぜいりし会かいは公式こうしきサイトにて、税理士ぜいりし会かい会員かいいん向むけに「＜国税局こくぜいきょくからのお知しらせ＞「国税こくぜい職員しょくいんの綱紀こうきの厳正げんせいな保持ほじ」に関かんするお願ねがいについて」とするお知しらせと国家こっか公務員こうむいん倫理りんり審査しんさ会かいが作成さくせいしたリーフレットを配付はいふした[50]。

国家こっか公務員こうむいん倫理りんり法令ほうれいにおける「社会しゃかい通念つうねん上じょう相当そうとうと認みとめられる」か否ひかは、利益りえき供与きょうよの理由りゆう、額がく、頻度ひんど、国家こっか公務員こうむいんとの関係かんけい性せいなどを総合そうごう的てきに勘案かんあんして判断はんだんされる。判断はんだんに迷まよう場合ばあいは、相手方あいてがた機関きかんまたは倫理りんり審査しんさ会かい事務じむ局きょくへの問とい合あわせが望のぞましい。

税理士ぜいりしと大学だいがく

編集へんしゅう
  • 今日きょう、多おおくの大学だいがくは税理士ぜいりしの校友こうゆう会かいを擁ようしている。早慶そうけいの事例じれいとしては、税理士ぜいりし三田みた会かい、税理士ぜいりし稲いね門もん会かいが挙あげられる。
  • 大学院だいがくいん免除めんじょ者しゃが多おおいこと等とうから、税理士ぜいりしの高学歴こうがくれき化かが進すすんでいる。

その他た

編集へんしゅう

2000年代ねんだいに入はいり、国会こっかいにおいて官公庁かんこうちょう全般ぜんぱんから民間みんかんへの関与かんよの在あり方かたが問題もんだい視しされ、国税こくぜいについても、民主党みんしゅとう所属しょぞく衆議院しゅうぎいん議員ぎいん長ちょう妻つま昭あきらより質問しつもん主意しゅい書しょが出だされた[51]。

この質問しつもん主意しゅい書しょに対たいし、閣議かくぎ決定けっていを経へた政府せいふ答弁とうべんにおいて、「税理士ぜいりし資格しかくを有ゆうする職員しょくいんに対たいする退職たいしょく後ごの顧問こもん先さき企業きぎょうのあっせんは、現在げんざいも行おこなっている。（中略ちゅうりゃく）民間みんかんの需要じゅように対たいする的確てきかくな対応たいおう等とうの面めんでも有益ゆうえきであるので、今後こんごとも必要ひつようであると考かんがえている」と認みとめた[52]。

その後ご、政権せいけん交代こうたいを経へた民主党みんしゅとう政権せいけん下かにおいて、このようなあっせんについては廃止はいしされた。

世界せかいの税理士ぜいりし

編集へんしゅう

税理士ぜいりしに相当そうとうする資格しかく制度せいどを維持いじしている国くには、アメリカ、ドイツ[53]、韓国かんこく、中国ちゅうごくである。

アメリカ

編集へんしゅう

米国べいこく税理士ぜいりし (EA) という資格しかく制度せいどが存在そんざいする。米国べいこくでは資格しかくの有無うむにかかわらず有料ゆうりょうで税務ぜいむ申告しんこくを作成さくせいすることができるなど、日本にっぽんの税理士ぜいりし制度せいどとは大おおきく異ことなる[54]。ICT産業さんぎょうが盛さかんなことから、en:Comparison of accounting software の一覧いちらんに掲載けいさいされているような業務ぎょうむ内容ないように応おうじた多数たすうのソフトが販売はんばいされており、目的もくてきに合あわせてソフトを選えらぶことになる。

税務ぜいむ申告しんこく、記帳きちょう代行だいこうに関かんして、自由じゆう競争きょうそうの下した、en:H&R Block[55][56] をはじめアメリカ本土ほんどに様々さまざまな業者ぎょうしゃが存在そんざいする。

詳細しょうさいは「確定かくてい申告しんこく#アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくにおける確定かくてい申告しんこく」を参照さんしょう

ドイツ

編集へんしゅう

税理士ぜいりしは、de:Steuerberater と呼よばれ、de:Steuerberaterkammer （税理士ぜいりし会かい。ドイツ全国ぜんこくに21の税理士ぜいりし会かいと、それらの連合れんごう組織そしきである連邦れんぽう税理士ぜいりし会かいがある。）に登録とうろくしている資格しかく者しゃは、93,950名めい（2014年ねん）である。

ドイツにおける税理士ぜいりし制度せいどについて歴史れきしを遡さかのぼると、1919年ねん、ライヒ租税そぜい通則つうそく法ほう第だい88条じょう2項こうにおいて、税務署ぜいむしょ長ちょうは納税のうぜい義務ぎむ者しゃの代理人だいりにんを許可きょかすることができると規定きていされたことに由来ゆらいする。 同どう規定きていは、1931年ねんの改正かいせいに伴ともない同どう法ほう第だい107条じょう第だい3項こうに引ひき継つがれた。この流ながれを受うけ、1961年ねん、日本にっぽんにおける税理士ぜいりし法ほうに相当そうとうするde:Steuerberatungsgesetzが制定せいていされた。

1980年ねん、連邦れんぽう憲法けんぽう裁判所さいばんしょ における決定けってい（BvR 697/77)が下くだされ、税理士ぜいりし業ぎょうにおける独占どくせん業務ぎょうむが、「職業しょくぎょう選択せんたくの自由じゆう」(de:Grundgesetz für die Bundesrepublik Deutschland　Art 12)に違反いはんするとされた。かかる決定けっていに基もとづき、de:Steuerberatungsgesetzは改正かいせいされ、de:Buchführungshelferは、それまで参入さんにゅうできなかった税理士ぜいりし業ぎょうにおける独占どくせん業務ぎょうむへ参画さんかくするようになった。後述こうじゅつする2000年ねんの大だい改正かいせいまでは、いわゆるドイツにおける税理士ぜいりし業務ぎょうむを行おこなう者ものはde:Vereidigter Buchprüfer、de:Steuerbevollmächtigter、de:Steuerberaterおよびde:Wirtschaftsprüferの4資格しかく者しゃを主おもに指さしていた。その後ご、1982年ねん、連邦れんぽう憲法けんぽう裁判所さいばんしょ における決定けってい（BvR 807/80)が下くだされ、広告こうこく活動かつどうの自由じゆう化かがされた。また、東西とうざい冷戦れいせん終結しゅうけつ以降いこう、EU域内いきないにおける人ひと・物もの・サービスの移動いどうの自由じゆう、営業えいぎょうの自由じゆうが求もとめられ、ついに、2000年ねん、de:Steuerberatungsgesetz は抜本ばっぽん的てきな大だい改正かいせいがなされた。

韓国かんこく

編集へんしゅう

韓国かんこくでは「税務ぜいむ士し」と呼よばれ、日本にっぽんの税理士ぜいりし制度せいどとほとんど同おなじである。税務ぜいむ士し法ほうにより税務ぜいむ士し資格しかくを有ゆうするものは、税務ぜいむ士し資格しかく試験しけんに合格ごうかくしたもの、公認こうにん会計士かいけいし資格しかくを有ゆうするもの、弁護士べんごし資格しかくを有ゆうするものと定さだめられていたが、2011年ねんの税務ぜいむ士し法ほう改正かいせいにより公認こうにん会計士かいけいしへの資格しかく付与ふよが廃止はいしされた。しかし、大韓民国だいかんみんこく 公認こうにん会計士かいけいしは、公認こうにん会計士かいけいし法ほうにより税務ぜいむ代理だいり業務ぎょうむを行おこなうことができ、実質じっしつは変動へんどうがない。

なお、かつては資格しかく取得しゅとく要件ようけんのひとつに国籍こくせき条項じょうこう（大韓民国だいかんみんこく国籍こくせきを有ゆうすること）が存在そんざいしたが、1995年ねんの改正かいせいで削除さくじょされており、現在げんざいは外国がいこく人じんであっても税務ぜいむ士しとなることができる。

中国ちゅうごく

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zh:国家こっか税ぜい务总局きょくの統制とうせいを受うける税務ぜいむ師しの資格しかくが存在そんざいするが、業務ぎょうむ独占どくせんはない[57]。

脚注きゃくちゅう

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[脚注きゃくちゅうの使つかい方かた]

注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ なお、法務省ほうむしょうの日本法令にほんほうれい外国がいこく語ご訳やくデータベースシステムにおいては、税理士ぜいりし法ほうは「Certified Public Tax Accountant Act」と訳やくされているのに対たいし（ただし標題ひょうだいのみで本文ほんぶんは未み訳わけ）[2]、弁護士べんごし法ほうの訳文やくぶん中ちゅうには「tax attorney」（第だい3条じょう第だい2項こう、第だい7条じょう第だい3号ごう）と「tax accountant」（第だい83条じょう、昭和しょうわ三さん十じゅう二に年ねん六ろく月がつ一いち日にち法律ほうりつ第だい百ひゃく五ご十じゅう八はち号ごう附則ふそく第だい15項こう）の双方そうほうが混在こんざいしており[3]、その訳語やくごは一定いっていしていない。
  2. ^ 故意こいに真正しんせいの事実じじつに反はんして税務ぜいむ代理だいりもしくは税務ぜいむ書類しょるいの作成さくせいをしたこと、または不正ふせいに国税こくぜいもしくは地方ちほう税ぜいの賦課ふか若もしくは徴収ちょうしゅうを免まぬかれ、または不正ふせいに国税こくぜい若もしくは地方ちほう税ぜいの還付かんぷを受うけることにつき、指示しじをし、相談そうだんに応おうじるなどすること

出典しゅってん

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参考さんこう文献ぶんけん

編集へんしゅう
  • 西山にしやま恭博やすひろ『税理士ぜいりしになるには』ぺりかん社しゃ〈なるにはBOOKS〉、2000年ねん11月。ISBN 4-8315-0914-0。 
  • 小島こじま大徳だいとく『経営けいえい学がく博士はかせが教おしえる試験しけん免除めんじょで公認こうにん会計士かいけいし・税理士ぜいりしになる究極きゅうきょくの方法ほうほう』エール出版しゅっぱん社しゃ〈YELL books〉、2010年ねん9月がつ。 
  • 小島こじま大徳だいとく『経営けいえい学がく博士はかせが教おしえる 大学院だいがくいんで試験しけん免除めんじょ! 税理士ぜいりしになる秘密ひみつの授業じゅぎょう』エール出版しゅっぱん社しゃ〈YELL books〉、2012年ねん5月がつ。 
  • 日本にっぽん会計かいけい史し学会がっかい長ちょう 工藤くどう栄一郎えいいちろう「明治めいじ初期しょきにおける簿記ぼき知識ちしきの社会しゃかい普及ふきゅうと『帳合ちょうあい之の法ほう』および慶應義塾けいおうぎじゅくの貢献こうけん」福澤ふくさわ諭吉ゆきち年鑑ねんかん 50号ごう pp.23-38 2023年ねん12月

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