(Translated by https://www.hiragana.jp/)
天人相関説 - Wikipedia

天人てんにん相関そうかんせつ(てんじんそうかんせつ)とは、中国ちゅうごく思想しそう用語ようごで、てんひととに密接みっせつ関係かんけいがあり、相互そうご影響えいきょうあたえあっているという思想しそう[1]天人てんにん感応かんおうせつとも[1]

思想しそう自体じたいさきしんからあるが[2]最初さいしょ体系たいけいしたのは前漢ぜんかん儒学じゅがくしゃただしなかである。ただしなか舒は『春秋しゅんじゅうしげる』で、森羅万象しんらばんしょうひといとなみには密接みっせつ関係かんけいがあるとき、それを1ねん月数げっすう人体じんたいの12ふしに、ぎょう五臓ごぞうに、昼夜ちゅうや覚醒かくせい睡眠すいみん対応たいおうするとろんじた。天文てんもんひと運命うんめいむのもすなわ天人てんにん相関そうかん関係かんけいにあるがゆえであり、するところ人体じんたいぜん宇宙うちゅう縮図しゅくずにして小宇宙しょううちゅうであるといた。天子てんしおこな政治せいじてん不可分ふかぶんのものであり、官制かんせい賞罰しょうばつてんのっとっておこなうべきであるという。

概説がいせつ

編集へんしゅう
 
ただしなか (紀元前きげんぜん176ねん? - 紀元前きげんぜん104ねん?)

天子てんし所業しょぎょう自然しぜん現象げんしょうかたどられ、悪政あくせいおこなえば、大火たいか水害すいがい地震じしん彗星すいせい飛来ひらいなどをもたらし(→「わざわい異説いせつ」)、善政ぜんせいおこなえば、みずじゅう出現しゅつげんなど様々さまざま吉兆きっちょうとしてあらわれるという。こういった主張しゅちょう君主くんしゅ暴政ぼうせい抑止よくしするために一定いってい効果こうかがあったとかんがえられる。

天変地異てんぺんちい疫病えきびょう流行りゅうこうなどの災害さいがいふせぐため、君主くんしゅ善政ぜんせいくことが模範もはんとしてもとめられ、特別とくべつおこなうそれらの施策しさくは「徳政とくせい」とわれた。もと見舞みまわれた鎌倉かまくら時代じだい中心ちゅうしん中世ちゅうせい日本にっぽんおこなわれた徳政とくせい神領しんりょう興行こうぎょうも、寺社じしゃ復興ふっこう祭礼さいれい祈祷きとう勧奨かんしょうなど、本来ほんらいはこのような意味いみっていたが、次第しだいあさ官権かんけんによる債務さいむ帳消ちょうけし、土地とち所有しょゆうけん回復かいふくなどを意味いみするようになった。

中国ちゅうごく過去かこ王朝おうちょう歴代れきだい皇帝こうていは、地震じしんかんばつ長引ながびいた場合ばあいなど、災害さいがいきたときには、かならず「つみおのれみことのり」をはっし、みずからをざいい、とく人間にんげんであるとしょうし、正殿せいでんけ、しょくらし、おのれつみとし、助言じょげんもとめ、つみおかしたものゆるし、かくすことのない直言ちょくげんもとめるみことのりくだし、あやまちをおぎなった。

天人てんにん相関そうかんせつはやがて俗信ぞくしんし、うらないぼくいきなくなる。こうかんではおうたかしにより「天文てんもん純然じゅんぜんたる運行うんこうにすぎず」として批判ひはんされた。

脚注きゃくちゅう

編集へんしゅう
  1. ^ a b 天人てんにん相関そうかんせつ』 - コトバンク
  2. ^ どきれい思想しそう』 - コトバンク

関連かんれん項目こうもく

編集へんしゅう

外部がいぶリンク

編集へんしゅう