従来、「法学士」(法學士、ほうがくし)という称号であったが、1991年の学校教育法及び学位規則の改正で「学士(法学)」の学位となった[1]。この制度改正に伴い、従前の制度で授与されていた法学士の称号については、学士の学位とみなされることとなった[2]。
大学の法学部法学科(法律学科)などを卒業した場合には[3]、通常はこの学位が授与される。また、独立行政法人大学改革支援・学位授与機構において法学の専攻分野で学位授与申請し審査に合格した場合も同様である。ただし、付記する専攻分野の名称は、各大学の裁量に委ねられているため、法学科等を卒業した場合であっても、括弧書きは「(法学)」以外の場合もありうる。
法学を専攻分野とした学位としては他に、「修士(法学)」、「博士(法学)」及び「法務博士(専門職)」などがある。
学士(法学)に類似する専攻分野
専攻分野の名称 |
授与している大学等
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学士(法学) |
令和2年度当時に132大学以上[4]
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学士(法律学) |
令和2年度当時に5大学以上[4] 九州国際大学法学部法律学科[5]など
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学士(現代法学) |
東京経済大学現代法学部現代法学科[6][7]
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学士(法政策学) |
京都産業大学法学部法政策学科など
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- 注釈
- ^ なお、この「LL.B.」の略記は、ラテン語のLegum Baccalaureusに由来する。LLBを取得できる国家はイギリスなどの英米法諸国中心でありアメリカ合衆国とカナダの大半のロースクールではJuris Doctorに置き換えられた。日中台韓などの東アジアにおける学部レベルの法学学位の英語名はBachelor of LawでありLL.B.ではない
- 出典
- ^ 日本学術会議編「学位に付記する専攻分野の名称の多様化について (PDF) 」参照。
- ^ 国立学校設置法及び学校教育法の一部を改正する法律(平成3年法律第23号)附則第4項「改正前の学校教育法第63条第1項の規定による学士の称号は、改正後の学校教育法第68条の2第1項の規定による学士の学位とみなす。」
- ^ 富山大学の場合は、経済学部に経営法学科が置かれ、これを卒業した場合にも「学士(法学)」の学位が授与される。
- ^ a b 令和2年に大学評価・学位授与機構が行った「学位に付記する専攻分野の名称に関する調査」[1]より。
- ^ [2]
- ^ [3]
- ^ 2000年(平成12年)に開設された当初からこの学位が授与されていた[4]。