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安国寺 (高山市) - Wikipedia

安国寺あんこくじ (高山たかやま)

岐阜ぎふけん高山たかやまにある寺院じいん

安国寺あんこくじ(あんこくじ)は、岐阜ぎふけん高山市たかやましにある臨済宗りんざいしゅう妙心寺みょうしんじ寺院じいん山号さんごう太平山たいへいざん本尊ほんぞん釈迦牟尼しゃかむにぼとけ釈迦如来しゃかにょらい)。飛騨ひださんじゅうさん観音かんのん霊場れいじょう11ばん札所ふだしょ経蔵きょうぞう国宝こくほう指定していされている[1]おなじく経蔵きょうぞうが2016ねん日本にっぽん遺産いさん飛騨ひだたくみわざ・こころ / 国府こくふ盆地ぼんち中世ちゅうせい社寺しゃじ建築けんちくぐん」のひとつとして認定にんていされた[2]

安国寺あんこくじ

安国寺あんこくじ 遠景えんけい
所在地しょざいち 岐阜ぎふけん高山市たかやまし国府こくふまち西門前にしもんぜん474
位置いち 北緯ほくい3613ふん28.55びょう 東経とうけい13714ふん42.15びょう / 北緯ほくい36.2245972 東経とうけい137.2450417 / 36.2245972; 137.2450417座標ざひょう: 北緯ほくい3613ふん28.55びょう 東経とうけい13714ふん42.15びょう / 北緯ほくい36.2245972 東経とうけい137.2450417 / 36.2245972; 137.2450417地図
山号さんごう 太平山たいへいざん
宗派しゅうは 臨済宗りんざいしゅう妙心寺みょうしんじ
本尊ほんぞん 釈迦牟尼しゃかむにほとけ
創建そうけんねん 正平しょうへい2ねん(1347ねん
開基かいき みずげん和尚おしょう
別称べっしょう 飛騨ひだ安国寺あんこくじ
札所ふだしょとう 飛騨ひださんじゅうさん観音かんのん霊場れいじょう11ばん
文化財ぶんかざい 経蔵きょうぞう国宝こくほう
みずいわお和尚おしょう坐像ざぞう重要じゅうよう文化財ぶんかざい
法人ほうじん番号ばんごう 2200005010237 ウィキデータを編集
安国寺の位置(岐阜県内)
安国寺
安国寺あんこくじ
安国寺あんこくじ (岐阜ぎふけん)
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足利尊氏あしかがたかうじ直義ただよし日本にっぽん各地かくち建立こんりゅうした安国寺あんこくじの1つ。とうてら貞和さだかず3ねん(1347ねん)、みずいわお和尚おしょうによって創建そうけんされた。

最盛さいせいには七堂伽藍しちどうがらんと9の塔頭たっちゅうゆうするだい刹であったが、戦国せんごく時代じだい高山こうざん拠点きょてん上杉うえすぎ三木みきと、国分寺こくぶんじ拠点きょてん武田たけだ広瀬ひろせとのこうそうまれ、天正てんしょう年間ねんかん(1532ねん~1555ねん)とえいろく年間ねんかん(1558ねん~1570ねん)のわたって兵火へいかこうむり、経蔵きょうぞう開山かいさんどう、および鎮守ちんじゅしゃ熊野くまの神社じんじゃ以外いがい堂宇どうう焼失しょうしつ現在げんざいられる本堂ほんどう江戸えど時代じだい初期しょき寛永かんえい元年がんねん(1624ねん)、飛騨高山ひだたかやまはんだいさんだい藩主はんしゅ金森かなもり重頼しげよりにより再建さいけんされたもの。


文化財ぶんかざい

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国宝こくほう

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経蔵きょうぞう国宝こくほう
  • 安国寺あんこくじ経蔵きょうぞう - おうひさし15ねん(1408ねん)の建築けんちく入母屋いりもやづくり杮葺はしらあいだ正面しょうめん側面そくめんとも1あいだしゃ(もや)の周囲しゅういかい(もこし)をした禅宗ぜんしゅうさま建築けんちくしゃはしらあいだ外見がいけんからはせい側面そくめんとも3あいだえるが、内側うちがわの2ほんはしらではなくたば(つか)である。建物たてもの内部ないぶはいると4ほん独立どくりつばしらち、かたいちあいだしゃ周囲しゅういかいをめぐらした構造こうぞうであることがわかる。禅宗ぜんしゅうさま建築けんちくでは、組物くみものみつならべ(つめぐみ)、垂木たるきおうぎ垂木たるきとするれいおおいが、ほん建物たてものでは組物くみものかずすくなく、垂木たるき平行へいこう垂木たるきまばらにはいされており、全体ぜんたい簡素かんそ意匠いしょうになる。内部ないぶにはぞう回転かいてんしき経蔵きょうぞう)がある。制作せいさく年代ねんだいあきらかなぞうとして日本にっぽん最古さいこであり貴重きちょう明治めいじ42ねん1909ねん)にきゅう社寺しゃじ保存ほぞんほうもとづき特別とくべつ保護ほご建造けんぞうぶつ指定していされ、昭和しょうわ38ねん1963ねん)に現行げんこうほうである文化財ぶんかざい保護ほごほう規定きていもとづき国宝こくほう指定していされた[1]

重要じゅうよう文化財ぶんかざい

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塑造みずいわお和尚おしょう坐像ざぞう安置あんちされる開山かいさんどう
  • 塑造みずいわお和尚おしょう坐像ざぞう[3]頭部とうぶ木造もくぞう)(開山かいさんどう安置あんち) - 明徳めいとく3ねん(1392ねん)のさく。塑造は日本にっぽんでは奈良なら時代じだい盛行せいこうした技法ぎほうで、中世ちゅうせいにはめずらしい。ただし、ほんぞう頭部とうぶ木造もくぞうである。昭和しょうわ37ねんくに重文じゅうぶん指定してい
    • :木造もくぞう須弥壇しゅみだん
    • :ぞうない納入のうにゅうけいかみほん墨書ぼくしょ華厳経けごんきょうけんぎょうねがいひんかみほん墨書ぼくしょ金剛こんごうけいかみほん墨書ぼくしょ法華経ほけきょうもんひんおよび般若心経はんにゃしんぎょう
  • 熊野くまの神社じんじゃ本殿ほんでん[4] - 安国寺あんこくじ境内けいだい裏手うらてにある熊野くまの神社じんじゃは、安国寺あんこくじ鎮守ちんじゅしゃとして室町むろまち時代じだい末期まっきみずいわお和尚おしょう勧請かんじょう創建そうけんされたものとつたえられる。その本殿ほんでんさんあいだしゃりゅうたなづくりで屋根やねは杮(こけら)き。このたね建物たてものとしては特異とくい形式けいしきのもので、飛騨ひだ神社じんじゃ建築けんちくのルーツをうえにも貴重きちょう昭和しょうわ54ねんくに重文じゅうぶん指定してい

岐阜ぎふけん指定してい重要じゅうよう文化財ぶんかざい

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  • 木造もくぞう本尊ほんぞん釈迦牟尼しゃかむにふつ わきさむらい文殊もんじゅけんりょう菩薩ぼさつぞう[5] - のべぶん2ねん(1356ねん)のさく
  • 一切経並春日版大般若経[6]

もぬけあん稲荷いなり

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境内けいだいには『安国寺あんこくじのきつね小僧こぞう』という伝説でんせつ昔話むかしばなしにまつわる、もぬけあん(ぜいあん)稲荷いなりまつられている。

所在地しょざいち

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  • 岐阜ぎふけん高山たかやま国府こくふまち西門前にしもんぜん474

交通こうつう

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参考さんこう文献ぶんけん

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  • 国府こくふまちふみ/通史つうしへんⅠ、考古こうこ指定してい文化財ぶんかざいへん 
  • 週刊しゅうかん朝日あさひ百科ひゃっか』「日本にっぽん国宝こくほう 83」、朝日新聞社あさひしんぶんしゃ、1998

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ a b 国宝こくほう 安国寺あんこくじ経蔵きょうぞう”. 文化ぶんか遺産いさんオンライン/文化庁ぶんかちょう. 2021ねん6がつ26にち閲覧えつらん
  2. ^ 日本にっぽん遺産いさんポータルサイト・飛騨ひだたくみわざ・こころ”. 文化庁ぶんかちょう. 2019ねん2がつ21にち閲覧えつらん
  3. ^ 塑造みずげん和尚おしょう坐像ざぞう 木造もくぞう須弥壇しゅみだんぞうない納入のうにゅうけい”. 文化ぶんか遺産いさんオンライン/文化庁ぶんかちょう. 2021ねん11月25にち閲覧えつらん
  4. ^ 熊野くまの神社じんじゃ本殿ほんでん”. 文化ぶんか遺産いさんオンライン/文化庁ぶんかちょう. 2021ねん6がつ26にち閲覧えつらん
  5. ^ 木造もくぞう本尊ほんぞん釈迦牟尼しゃかむにふつわきさむらい文殊もんじゅけんりょう菩薩ぼさつ”. 岐阜ぎふけん. 2016ねん2がつ6にち閲覧えつらん
  6. ^ 一切経並春日版大般若経”. 岐阜ぎふけん. 2016ねん2がつ6にち閲覧えつらん

関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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