尾お節ぶし

尾お節ぶし（びせつ、telson）とは、節足動物せっそくどうぶつの体からだの後端こうたんに付属ふぞくした1本ほんの尾おのような部分ぶぶんである。

エビの尾お節ぶし（ハイライト部分ぶぶん）

ヨコエビの第だい4-6腹はら節ぶし、および環たまき形がた動物どうぶつの後端こうたんの部分ぶぶんも「尾お節ぶし」と呼よばれているが、本ほん項目こうもくは主おもに節足動物せっそくどうぶつ全般ぜんぱんの尾お節ぶしについて扱あつかう。

概要がいよう

尾お節ぶしは、節足動物せっそくどうぶつの最終さいしゅう体からだ節ぶしの直後ちょくごに付属ふぞくした尻尾しっぽのような部分ぶぶんである。その形かたちは分類ぶんるい群ぐんによって棘とげ状じょう・へら状じょう・鞭むち状じょうなど様々さまざまである。通常つうじょうは肛門こうもんをもつが、鋏やっとこ角かく類るいのように、肛門こうもんが尾お節ぶしの直前ちょくぜんにもつ例れいもある。

節足動物せっそくどうぶつの尾お節ぶしは体からだ節ぶしとして認みとめられず、発生はっせい学がく的てきに体からだ節ぶしにあるはずの神経しんけい節ぶしと付属ふぞく肢し（関節かんせつ肢し）も存在そんざいしない。しかし一部いちぶの節足動物せっそくどうぶつ、特とくに甲殻こうかく類るいの尾お節ぶしには、尾お叉またや尾お鞭むちなどという1対ついの付属ふぞく肢しに似にた構造こうぞう体たいをもつ。なお、昆虫こんちゅうのように、尾お節ぶしが著いちじるしく退化たいかした分類ぶんるい群ぐんもある。

鋏やっとこ角かく類るい

尾お節ぶしをもつ鋏やっとこ角かく類るいは少すくなくない。多おおくの節足動物せっそくどうぶつとは異ことなり、鋏やっとこ角かく類るいの肛門こうもんは尾お節ぶし自体じたいではなく、尾お節ぶしと最終さいしゅう体からだ節ぶしの間あいだに当あたる腹はら側がわの節ふし間あいだ膜まくに開口かいこうする。

節ふし口こう類るい

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  マルオカブトガニの尾お節ぶし（3）
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  様々さまざまなウミサソリ類るい。左ひだりのアキュティラムス（ダイオウウミサソリ科か）はへら状じょう、残のこりの種たねは棘とげ状じょうの尾お節ぶしをもつ。

カブトガニ類るい・ウミサソリ類るいなどの基盤きばん的てきな真ま鋏やっとこ角かく類るい（節ふし口こう類るい、腿もも口こう類るい）は、発達はったつした尾お節ぶしをもつ。

• カブトガニ類るい（剣けん尾お類るい）の尾お節ぶしは長ながい棘とげ状じょうで、剣けんのような外見がいけんから尾お剣けんとも呼よばれる。

• ウミサソリ類るいの尾お節ぶしは通常つうじょうではカブトガニ類るいに似にた棘とげ状じょうだが、プテリゴトゥス上うえ科かの種類しゅるい（ダイオウウミサソリ類るい、スリモニアなど）はへら状じょうに特とく化かした尾お節ぶしもつ。

クモガタ類るい

サソリの尾お節ぶし（T、赤あか）と肛門こうもん（A）。残のこりの"尾お"（M1-M5）は後こう体からだ後半こうはん部ぶの体からだ節ぶしで、尾お節ぶしではない。

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  コヨリムシ
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  サソリモドキ
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  ヤイトムシの雄ゆうの尾お節ぶし
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  キメララクネの復元ふくげん図ず

クモガタ類るいの場合ばあい、尾お節ぶしはいくつかの分類ぶんるい群ぐんに見みられ、以下いかの例れいが挙あげられる：

• サソリモドキ、ヤイトムシとコヨリムシの尾お節ぶしは分節ぶんせつした鞭むちに似にて、鞭むち状じょう体からだ（flagellum）と呼よばれる。サソリモドキとコヨリムシの場合ばあいは数珠じゅず状じょうの細長ほそながい感覚かんかく器官きかんだが、ヤイトムシの場合ばあいは短縮たんしゅくし、性的せいてき二形ふたなりで、オスの場合ばあいは独特どくとくな形かたちに特とく化かした構造こうぞうをもつ。
• サソリの終おわり体たい（後腹あとばら部ぶ、いわゆるサソリの"尾お"）の末端まったんには、鈎かぎ状じょうの毒どく針はりに特とく化かした尾お節ぶしをもつ。球形きゅうけいの基部きぶに1対ついの毒腺どくせんがあり、捕食ほしょくや防衛ぼうえいなどに用もちいられる。残のこりの"尾お"の部分ぶぶん、すなわち終おわり体たいは後こう体からだ（腹部ふくぶ）の後半こうはん部ぶに相当そうとうする5節せつの体からだ節ぶしであり、尾お節ぶしの部分ぶぶんではない。この終おわり体たいはよく後うしろから反そり上あげるため、腹はら側がわにある肛門こうもんは往々おうおうにして上向うわむきに露出ろしゅつしている。
• 現生げんなまのクモに尾お節ぶしはない。しかし基盤きばん的てきな化石かせきクモであるキメララクネ（Chimerarachne）と、クモの初期しょき系統けいとうに近ちかいと思おもわれるウララネイダ類るいは、サソリモドキのような数珠じゅず状じょうの尾お節ぶし（鞭むち状じょう体からだ）をもっていた。
• ザトウムシとムカシザトウムシの場合ばあい、発達はったつした尾お節ぶしに類るいする部分ぶぶんは見当みあたらないが、肛門こうもん板ばん（anal operculum）という肛門こうもんを覆おおい被かぶさる蓋ぶたに似にた構造こうぞうが末端まったんにあり、これは尾お節ぶし由来ゆらいの可能かのう性せいがある。

ウミグモ類るい

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  パレオイソプスの復元ふくげん図ず
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  フラジェロパントプスの化石かせき解釈かいしゃく図ず

ウミグモ類るいの場合ばあい、現生げんなまの分類ぶんるい群ぐん（皆みな脚あし目め）は退化たいか的てきな腹部ふくぶに尾お節ぶしは見当みあたらない。しかし比較ひかく的てきに発達はったつした腹部ふくぶをもつ化石かせきウミグモ類るいパレオイソプス（Palaeoisopus）とフラジェロパントプス（Flagellopantopus）は、それぞれ長ながい棘とげ状じょうと鞭むち状じょうの尾お節ぶしをもっていた。パレオイソプスの尾お節ぶしは他たの鋏やっとこ角かく類るいと異ことなり、腹はら側がわの途中とちゅうに肛門こうもんを備そなえていた。そのため、これは単たんなる尾お節ぶしではなく、腹部ふくぶの最終さいしゅう体からだ節ぶしと尾お節ぶしの癒合ゆごうでできた部分ぶぶんとも考かんがえられる。

甲殻こうかく類るい

ムカデエビ

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  ケンミジンコ（カイアシ類るい）
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  アメリカカブトエビ（カブトエビ類るい）
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  ヤマトウスヒメカイエビ（カイエビ類るい）

甲殻こうかく類るいは往々おうおうにして明瞭めいりょうな尾お節ぶしを有ゆうし、肛門こうもん節ぶし（anal somite）とも呼よばれる。肛門こうもんは通常つうじょうではその末端まったんにもつが、腹はら面めん（軟甲類るい）もしくは背面はいめん（カイアシ類るい）にもつ例れいもある。原則げんそくとして附属ふぞく体たいをもたない他ほかの節足動物せっそくどうぶつの尾お節ぶしとは異ことなり、甲殻こうかく類るいの尾お節ぶしは往々おうおうにして尾お叉またや尾お鞭むち（caudal furca, caudal ramus, furcal ramus）などという可動かどうの構造こうぞう体たいを1対ついもつ。例たとえば鰓えら脚あし類るいの中なかで、カブトエビ類るいの尾お鞭むちは長ながく発達はったつし、ミジンコ類るいとカイエビ類るいの場合ばあいは尾お爪つめ（caudal claw, furcal claw）という1対ついの鉤かぎ爪つめ状じょうの構造こうぞうをもつ。付属ふぞく肢しに似にて、「尾お肢し」（uropod）と呼よばれることもあるが、体からだ節ぶし由来ゆらいの付属ふぞく肢しである尾お肢しとは非ひ相あい同どうで、付属ふぞく肢しですらない別べつ器官きかんだと考かんがえられる。ただし、軟甲類るいのほとんどはこのような構造こうぞう体たいを尾お節ぶしにもたない。

軟甲類るい

ヨーロッパアカザエビの尾お扇おうぎ。左右さゆう2枚まいは尾お肢し、中央ちゅうおう1枚まいは尾お節ぶしに当あたる。

コノハエビ類るいの尾お節ぶし（6）と尾お叉また（5）

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  カニダマシの腹部ふくぶ（1b）
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  カニの腹はら側がわ
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  シャコ類るいの尾お肢しと尾お節ぶし
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  ダンゴムシ（等とう脚あし類るい）の尾お肢しと腹はら尾お節ぶし

軟甲類るいの尾お節ぶしは多おおくが平ひらたい棘とげ状じょうもしくはへら状じょうで、肛門こうもんを腹はら面めんにもち、尾お叉または原則げんそくとして成体せいたいに見当みあたらない。一部いちぶの分類ぶんるい群ぐん（エビ類るい・シャコ類るい・アミ類るいなど）では、尾お節ぶしは直前ちょくぜんの第だい6腹はら節ぶし由来ゆらいの尾お肢しと共ともに尾お扇おうぎ（tail fan）という扇形せんけいの構造こうぞうをなしている。

• 十じゅう脚きゃく類るいの中なかで、エビ（カニと異い尾お類るい以外いがいの十じゅう脚きゃく類るい）の尾お節ぶしはへら状じょうもしくは短みじかい棘とげ状じょうである。これは尾お扇おうぎの一部いちぶとして、遊泳ゆうえい中なかのステアリングや、瞬時しゅんじの後退こうたい行動こうどう（caridoid escape reaction）などに用もちいられる。エビとカニ以外いがいの十じゅう脚きゃく類るい、いわゆる異い尾お類るいの中なかにもこのような尾お扇おうぎをもつ種類しゅるいがある（カニダマシ、コシオリエビなど）。
  • カニの尾お節ぶしは単調たんちょうで、往々おうおうにして退化たいか的てきな腹部ふくぶと共ともに頭あたま胸部きょうぶの腹はら面めんに折おりたたまれる。第だい6腹はら節ぶしの尾お肢しは退化たいか消失しょうしつしたため、エビのような尾お扇おうぎをなしていない。
• シャコ類るいはよく発達はったつした尾お節ぶしをもつ。盾たてのように頑強がんきょうで幅広はばひろく、闘争とうそう中ちゅうの防衛ぼうえいなどに用もちいられる。
• 等とう脚あし類るい（ダンゴムシ、ワラジムシ、フナムシなど）の尾お節ぶしは直前ちょくぜんの第だい6腹はら節ぶしと癒合ゆごうし、腹はら尾お節ぶし（pleotelson）をなしている。
• 端はし脚あし類るい（ヨコエビなど）の尾お肢しをもつ部分ぶぶん（urosome）は"尾お節ぶし"（第だい1-3尾び節ぶし）とも呼よばれるが、第だい4-6腹はら節ぶしであり、他たの軟甲類るいの尾お節ぶしに該当がいとうする部分ぶぶんではない。真しんの尾お節ぶしに該当がいとうする部分ぶぶんは、末端まったんの尾お節ぶし板いたと呼よばれる部分ぶぶんのみである。
• コノハエビ類るいとムカシエビ類るいの尾お節ぶしは他たの軟甲類るいと異ことなり、円筒えんとう状じょうで末端まったんにはっきりとした尾お叉またをもつ。

多た足あし類るい

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  Retrodesmus cavernicola（ヤスデ）の末端まったんと尾お節ぶし（e: 肛上板ばん、h: 肛門こうもん鱗うろこ、p: 肛門こうもん扉とびら）
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  ゲジ類るいのムカデの生殖せいしょく器き（Gp）、肛門こうもん（An）と尾お節ぶし（Tel）
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  様々さまざまなChaleponcus属ぞくのヤスデの尾お節ぶし
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  エダヒゲムシ（a.sg = 肛節）

• ヤスデ類るいの尾お節ぶしは他たの多た足あし類るいより発達はったつで分厚ぶあつい。背面はいめんには「肛上板ばん epiproct」、腹はら面めんには「肛門こうもん鱗うろこ hypoproct」、左右さゆうには「肛門こうもん扉とびら paraproct」という、肛門こうもんを覆おおいかぶさった計けい4枚まいの構造こうぞう体たいをもつ。
• ムカデ類るいの場合ばあい、尾お節ぶしは生殖せいしょく器きの直後ちょくごにあり、胚はい発生はっせいの段階だんかいでは明瞭めいりょうに見みられるが、成体せいたいの場合ばあいは不明瞭ふめいりょうで、肛門こうもんを覆おおいかぶさった1対ついの構造こうぞう体たい（anal valves）のみによって表あらわれる。
• エダヒゲムシ類るいの場合ばあい、背せ腹はら2枚まいの板いた状じょうの構造こうぞう体たいでできた短みじかい尾お節ぶしをもつ。しかしこれは尾お部ぶ（pygidium）もしくは肛節（anal segment）と呼よばれる方ほうが一般いっぱん的てきで、種たねの同定どうてい形質けいしつとして重要じゅうよう視しされる。
• コムカデ類るいの場合ばあい、肛門こうもんを囲かこんだ小ちいさな尾お節ぶしをもつ。

六ろく脚きゃく類るい

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  カマアシムシ
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  ヤゴ

六ろく脚きゃく類るいの場合ばあい、尾お節ぶしは退化たいか的てきで、カマアシムシの成体せいたいと一部いちぶの不完全ふかんぜん変態へんたい昆虫こんちゅうの胚はいのみ顕著けんちょに見みられる。なお、昆虫こんちゅうの肛門こうもんを囲かこんだ膜まく（circumanal membrane）、およびトンボの幼虫ようちゅう（ヤゴ）に見みられる末端まったんの一部いちぶの突起とっき物ぶつは、尾お節ぶしの名残なごりとも考かんがえられる。

絶滅ぜつめつ群ぐん

様々さまざまなメガケイラ類るい

オダライア（Hymenocarina類るい）

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  ケリグマケラ
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  シンダーハンネス（ラディオドンタ類るい）
• 
  シドネイア
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  ベックウィジア（光ひかり楯だて類るい）

絶滅ぜつめつ種たねのみ知しられ、上述じょうじゅつの群ぐんに属ぞくさない化石かせき節足動物せっそくどうぶつの中なかでも、尾お節ぶしをもつものは少すくなからぬ発見はっけんされ、次つぎの通とおりに列挙れっきょされる。

• 基盤きばん的てきな節足動物せっそくどうぶつと考かんがえられるケリグマケラと一部いちぶのラディオドンタ類るい（例たとえばシンダーハンネスとアノマロカリス）は、体からだの末端まったんから突出とっしゅつした1本ほんの構造こうぞう体たいがあり、これは尾お節ぶしに相あい同どうの部分ぶぶんと考かんがえられる。
• 「大だい付属ふぞく肢し節足動物せっそくどうぶつ」として知しられるメガケイラ類るいは棘とげ状じょうからしへら状じょうの尾お節ぶしをもち、一部いちぶの種類しゅるい（例たとえばフォルティフォルケプス）は左右さゆう2枚まいの構造こうぞう体たいと共ともに広ひろい尾お扇おうぎをなしている。
• 一部いちぶのHymenocarina類るい（例たとえばワプティア）とフーシェンフイア類るい（例たとえばアラカリス）の尾お節ぶしは甲殻こうかく類るいに似にて、1対ついの能動のうどう的てきな構造こうぞう体たいを末端まったんもつ。
  • Hymenocarina類るいのオダライアは、他たの節足動物せっそくどうぶつに類るいが見みられない、飛行機ひこうきの尾翼びよくに似にた三叉みつまた状じょうの尾お節ぶしをもつ。
• シドネイアはへら状じょうの尾お節ぶしをもち、エビ類るいのように、最終さいしゅう体からだ節ぶし由来ゆらいの平ひらたい付属ふぞく肢しと共ともに尾お扇おうぎをなしている。
• 光ひかり楯だて類るいは、直前ちょくぜんの最終さいしゅう胴どう節ぶしと癒合ゆごうした棘とげ状じょうの尾お節ぶしをもつ。

節足動物せっそくどうぶつ以外いがいのもの

環たまき形がた動物どうぶつの体からだ節ぶし模も式しき図ず。下端かたんの灰色はいいろの部位ぶいは尾お節ぶしを示しめす

節足動物せっそくどうぶつ以外いがいの体からだ節制せっせいをもつ動物どうぶつには、「尾お節ぶし」と呼よばれる部分ぶぶんもある。環たまき形がた動物どうぶつの後端こうたんの部位ぶいは、英語えいごなどでは「pygidium」、日本語にほんごでは「尾お節ぶし」と呼よばれる。何いずれも主おもに節足動物せっそくどうぶつの用語ようごとして用もちいられる名称めいしょうである（合体がったい節ぶしを参照さんしょう）。

環たまき形がた動物どうぶつの尾お節ぶしはトロコフォア幼生ようせいの下部かぶに対応たいおうする部分ぶぶんであり、胴どう部ぶの体からだ節ぶしとは別べつの部位ぶいに由来ゆらいするため、通常つうじょうでは真しんの体からだ節ぶし扱あつかいはされていない。しかし、この尾お節ぶしは多おおくの体からだ節ぶし的てき形質けいしつをもつことが後のちに解明かいめいされ、従来じゅうらいの見解けんかいよりも体からだ節ぶし的てきであることも示唆しさされる。

関連かんれん項目こうもく

• 尾お
• 体からだ節ぶし
• 体からだ節制せっせい
• 節足動物せっそくどうぶつ
  • 尾お扇おうぎ
  • 先さき節ぶし - 尾お節ぶしの反対はんたい側がわ、節足動物せっそくどうぶつの前ぜん端はしにある体からだ節ぶし。