尾
概説
この
それ
脊椎動物 の尾
この
しかし、
それに
哺乳類
形態
役割
- カンガルーの
尾 は重 く長 く、跳躍 時 には上半身 の反動 を抑 えるバランサーとしての役割 を果 たし、また休息 時 には体 を支 える。闘争 時 には尾 のみで体重 を支 え、四肢 を使用 し相手 に攻撃 を加 える事 もある[6][3]。 - チーターなどの
場合 、直接 の寄与 ではないが、比較的 太 くて長 い尾 を走 る際 に振 り回 してバランスを取 る。
- リスの
尾 には、樹 上 でバランスを取 る役割 があり、さらに雨除 けの役割 もある[7]。また、毛 が多 く太 い尾 であり跳躍 時 に空気 を抱 える役割 もある。 尾 の先端 が巻 き付 けられるようになっており、これで枝 を掴 めるものもある。クモザル、キノボリヤマアラシなど。- シマウマなどの
尾 の先端 には毛 が房 のようについており、これを振 り回 すことで虫 を追 い払 う役割 がある[7]。
さらに、
犬 は、相手 に好意 や甘 える時 にしきりに尻尾 を振 る(怒 りや恐怖 、その他 の表現 は、イヌを参照 )。猫 は、草 むらで獲物 を目 がけての匍匐 (ほふく)運動 をしながらでも、立 てた尻尾 をフリフリと左右 に振 る(表 の迷彩 色 と裏 の色 が違 うことが多 い)ことで「私 の獲物 である。手出 しをするな」というメッセージを後方 にいる(と思 われる)仲間 に送 っているという説 がある(シートン動物 記 )。- ワオキツネザルは
尾 を高 く掲 げることで仲間 同士 の目印 にしている[7]。 - アメリカビーバーは
水面 を尾 でたたくことで仲間 に敵 の接近 を知 らせている[7]。
ヒトの場合
ヒトの
ヒトにおける
鳥類
また、
爬虫類
トカゲ
ワニの
魚類
しかし、これは
節足動物 の尾
鋏 角 類
昆虫 類
鱗翅類 (ガとチョウ)の後翅 の後端 から細長 い突起 が出 るものがあり、これは尾 状 突起 と呼 ばれる。オナガアゲハ・ホソオチョウなどの名 はこれによる。産卵 管 が腹部 末 端 から伸 びている場合 、これを尾 という例 がある。ウマノオバチなど。- オナガウジ(ハナアブの
幼虫 )は体 の後端 から長 い呼吸 管 が伸 びており、これを尾 に見立 てた名 である。
甲殻 類
その他 の節足動物
人 による利用
食料
- ウシ - ウシの
尻尾 は、テールと呼 ばれ、多 くはスープ等 の材料 として、利用 されている。 - ブタ - ブタの
尻尾 は、焼 き物 や煮物 に利用 される。 - クジラ -
食用 にされる尾 の身 があるが、尾 の付 け根 の部分 で尾 ではない。
道具
比喩 、派生 語
日本語
単 に後部 にあるという意味 で、日本語 を初 め、多 くの言語 では、物事 やアイデア等 の終 わり、最後 または、後方 を示 す。
例文 : この行列 の尻尾 は、何処 ?- また、
転 じて「臀部 」のことを意味 することもある。自動車 、鉄道 車両 などの乗 り物 の後部 にあるライトのことを尾灯 と言 う。
- また、
犯罪 など隠 された物事 の小 さな証拠 などを見 つけたときに、「尻尾 を捕 まえた」、また正体 がわずかにばれた時 に「尻尾 を出 した」と表現 する。重要 な部分 の場合 は「首 根 っこを押 さえた」「頭 を出 した」などするのとは対照 的 である。
例文 :隠 れていた共犯 者 が、尻尾 を出 した。
特 に犬 の行動 から、権力 者 にへつらう行為 を「尻尾 をふる」という。また、同 じく、恐怖 を感 じ負 けを認 めた時 などに「尻尾 をまく」という。
- トカゲの
尻尾 切 り - トカゲの自 切 行動 から、組織 で問題 や危機 が起 きた時 に、一部 の成員 を解雇 するなどして、組織 全体 を守 るような場合 にも使 われる。これは下 っ端 を切 る場合 に使 われる表現 であり、より大胆 に保身 をする場合 は「首 をすげ替 える」という。 虎 の尾 を踏 む(とらのおをふむ) -危険 なことをすることを例 えることわざ。尻 に火 がつく(しりにひがつく)の誤用 として、尻尾 に火 がつく(しっぽにひがつく)と言 うことがある。竜頭蛇尾 (りゅうとうだび) -最初 は竜 の頭 の如 く威勢 がよかったのに、最後 に近 づくと蛇 の尾 のように細 ってしまう状態 をいうのに用 いる。虎 頭 蛇尾 (ことうだび)ともいう。首尾 一貫 (しゅびいっかん) -方針 や態度 などが最初 から最後 までずっと変 わらずに続 いていることをいう。徹頭徹尾 (てっとうてつび) -首尾 一貫 に同 じ。狗 尾 続貂 (くびぞくちょう) -犬 の尾 がテンの毛皮 に続 くという状態 から、下等 な者 が高 い位 に就 いたことを揶揄 するのに用 いる。鯛 の尾 より鰯 の頭 (たいのおよりいわしのあたま) -立派 な大 組織 の中 で下働 きをするよりも、たとえ小 さな組織 でもトップに立 つ方 がよいという喩 え。話 に尾鰭 が付 く(はなしにおひれがつく) -噂 が広 まる途中 で、本来 なかった部分 が付加 されることをいう慣用 句 。
外国 語 (外来 語 )
文学 、ことわざ、マンガ、その他
マンガ、アニメなどでの
日本 の昔話 『尻尾 の釣 り』は、動物 が自分 の尻尾 で魚釣 りを試 みた結果 災難 に遭 うという話 である。伝説 の人魚 は、上半身 が人間 で、下半身 は魚 の尾 である。- ギリシャ
神話 ・ローマ神話 のケルベロスの尾 は、ヘビであるが、日本 でも源頼政 が殺 した夜 な夜 な天皇 を苦 しめていた鵺 (ヌエ)(それは、わざと子 に討 たれることで、我子 が出世 することを願 う母親 の化身 とされる)の尾 もヘビであった。 - ガブリエル・ガルシア=マルケスの
小説 、『百 年 の孤独 』では、尻尾 (豚 の尻尾 ?と表現 )がある者 が生 まれたことがあるとされている。 - クマのプーさんで、
仲間 のロバのぬいぐるみは、はずれた尻尾 を釘 (針 )で止 めている。 小泉 吉宏 のマンガ、『ドッポたち』では、主人公 の恐竜 の小学生 青山 ドッポの尻尾 を触 ると、気持 ちが和 らぐためよく同級生 に触 れられる。ドッポは尻尾 に触 れられると冗談 で「力 が抜 ける」と言 ったりすることがある。
雑学
尾 の数 え方 は、一般 には本 。尾 は、旧 尾張 国 の略 として使用 される(尾 州 〔びしゅう〕)。黒板 などに描 いたロバや豚 に目隠 しをして、尻尾 を針 で刺 したり、白墨 で描 く子供 の遊 びがある。陰茎 の俗語 で、前 の尻尾 に喩 えることがある。鯛 の尾頭付 きは、めでたい席 などで給 される。日本 では、大名 行列 に使用 する尾長鳥 が有名 である。日本 猫 の尾 は、カギのように曲 がっていることが特徴 の一 つである(カギ猫 では)。恐竜 の仲間 には、尻尾 が鉄 球 や棍棒 のような形状 に発達 したものもいた。また、竜 脚 類 等 では、長 い首 のバランスをとるために長 い尾 を持 っていた。狐 は、小 動物 など素早 い獲物 を追 って小回 りする時 に、尻尾 の重量 を利用 して、コマのように回 る勢 いを稼 ぐといわれる。狩猟 家 (ハンター)等 が、小型 の獲物 (サルなどの)の尻尾 をつかんで運 ぶことがあるが、闘牛 やロデオ等 でも、牛 の尻尾 をつかんで、突進 するのを止 めたり、反対 に逃 げる生 き物 (ラクダ、トカゲ等 )を捕 まえる時 に、尾 をつかむことがある。
脚注 ・出典
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