山本やまもと実彦さねひこ

山本やまもと 実彦さねひこ（やまもと さねひこ、1885年ねん〈明治めいじ18年ねん〉1月がつ5日にち - 1952年ねん〈昭和しょうわ27年ねん〉7月がつ1日にち）は、日本にっぽんのジャーナリスト。改造かいぞう社しゃ社長しゃちょう。雅号がごうは亀城かめしろ。

山本やまもと 実彦さねひこ
生年月日せいねんがっぴ	(1885-01-05) 1885年ねん1月がつ5日にち
出生しゅっしょう地ち	日本にっぽん・鹿児島かごしま県けん高城たかぎ郡ぐん水引みずひき郷きょう大小路おおしょうじ村むら （現げん・鹿児島かごしま県けん薩摩さつま川内せんだい市し大小路おおしょうじ町まち）
没ぼつ年月日ねんがっぴ	(1952-07-01) 1952年ねん7月がつ1日にち（67歳さい没ぼつ）
死没しぼつ地ち	日本にっぽん
出身しゅっしん校こう	日本にっぽん大学だいがく法律ほうりつ科か
衆議院しゅうぎいん議員ぎいん
選挙せんきょ区く	（鹿児島かごしま県けん第だい2区く→） （鹿児島かごしま全県ぜんけん区く）
当選とうせん回数かいすう	2回かい
在任ざいにん期間きかん	1930年ねん2月がつ21日にち - 1932年ねん2月がつ19日にち 1946年ねん4月がつ11日にち - 1947年ねん2月がつ14日にち
協同きょうどう民主党みんしゅとう委員いいん長ちょう
在任ざいにん期間きかん	1946年ねん5月24日にち - 1947年ねん3月8日にち
日本にっぽん協同きょうどう党とう委員いいん長ちょう
在任ざいにん期間きかん	1945年ねん12月18日にち - 1946年ねん5月24日にち

経歴けいれき

鹿児島かごしま県けん高城たかぎ郡ぐん水引みずひき郷きょう大小路おおしょうじ村むら（現在げんざいの鹿児島かごしま県けん薩摩さつま川内せんだい市し大小路おおしょうじ町まち）出身しゅっしん。1885年ねん（明治めいじ18年ねん）1月がつ、にて鍛冶屋かじや山やま本庄ほんじょう之の助すけの長男ちょうなんとして出生しゅっしょうする。実彦さねひこが小学生しょうがくせいの頃ころに生家せいかの経済けいざい状況じょうきょうが悪化あっか、困窮こんきゅうを極きわめたことから旧制きゅうせい鹿児島かごしま県立けんりつ川内せんだい中学校ちゅうがっこうを自主じしゅ退学たいがく。自みずから働はたらくことを決意けついして沖縄おきなわに渡わたり、離島りとうにて1902年ねん（明治めいじ35年ねん）に代用だいよう教員きょういんの職しょくを得える。

1904年ねんに19歳さいで上京じょうきょう、郵便ゆうびん及および筆耕ひっこう屋やの仕事しごとの傍かたわら日本にっぽん大学だいがく法律ほうりつ科かを卒業そつぎょう。『門司もじ新報しんぽう』『やまと新聞しんぶん』記者きしゃを経へて、1915年ねん（大正たいしょう4年ねん）に東京とうきょう毎日新聞まいにちしんぶん社しゃ（現在げんざいの毎日新聞まいにちしんぶんとは資本しほん関係かんけいはない）社長しゃちょうに就任しゅうにん。この間あいだ、1912年ねん（明治めいじ45年ねん）に東京とうきょう市し会かい議員ぎいんに選出せんしゅつされた。

1919年ねん（大正たいしょう8年ねん）には改造かいぞう社しゃを創業そうぎょうし、総合そうごう雑誌ざっし『改造かいぞう』を創刊そうかん。大正たいしょう期き最大さいだいのベストセラーとなった賀川かがわ豊彦とよひこの「死線しせんを越こえて」、志賀しが直哉なおやの「暗夜あんや行路こうろ」や林はやし芙美子ふみこの「放浪ほうろう記き」、火野ひの葦平あしへいの「麦むぎと兵隊へいたい」など堂々どうどうたる作家さっか人じん達たちがこぞって執筆しっぴつし『中央公論ちゅうおうこうろん』と併称へいしょうされる知識ちしき人じんに圧倒的あっとうてきに支持しじされ、必読ひつどくの総合そうごう雑誌ざっしとなる。また1927年ねん（昭和しょうわ2年ねん）、世間せけんを一世いっせい風靡ふうびした「円本えんもと」の先駆さきがけとなった『現代げんだい日本にっぽん文学ぶんがく全集ぜんしゅう』全ぜん63巻かんを刊行かんこうし、それまで経済けいざい的てきに困窮こんきゅうしていた作家さっかたちの生活せいかつは、それによって大おおいに潤うるおうこととなった。1930年ねん（昭和しょうわ5年ねん）、立憲りっけん民政みんせい党とうから衆議院しゅうぎいん選挙せんきょに当選とうせんし、戦後せんごは中道ちゅうどう主義しゅぎを掲かかげた協同きょうどう民主党みんしゅとうを結成けっせいし委員いいん長ちょうに就任しゅうにん。三木みき武夫たけおを入党にゅうとうさせるなどしたが、公職こうしょく追放ついほうとなる。1951年ねん（昭和しょうわ26年ねん）追放ついほう解除かいじょ。翌よく1952年ねん（昭和しょうわ27年ねん）7月がつ死去しきょ。墓所はかしょは青山あおやま霊園れいえん(1イ8-3)。総合そうごう雑誌ざっし『改造かいぞう』は山本やまもと亡なきあと、3年ねんで労働ろうどう争議そうぎの末すえ、廃刊はいかんとなる。

アルベルト・アインシュタインやバートランド・ラッセルの来日らいにち招聘しょうへいにも尽力じんりょくし、日本にっぽんの科学かがく界さかいや思想しそう界さかいにも貢献こうけんした。

著書ちょしょ

• 『政府せいふ部内ぶない人物じんぶつ評ひょう』政府せいふ研究けんきゅう会かい 1909
• 『政界せいかいの寧やすし馨かおる児じ』博文ひろぶみ館かん 1910
• 『我わが観かん南国なんごく』東京とうきょう堂どう書店しょてん 1916
• 『川崎かわさき正蔵しょうぞう』吉よし松まつ定志さだし 1918
• 『人ひとを見みよ山やまを見みよ』吉よし松まつ定志さだし 1918
• 『満みつる・鮮』改造かいぞう社しゃ 1932
• 『小閑しょうかん集しゅう』改造かいぞう社しゃ 1934
• 『蒙こうむ古いにしえ』改造かいぞう社しゃ 1935
• 『支ささえ那な』改造かいぞう社しゃ 1936
• 『支ささえ那な事変じへん 北きた支ささえの巻まき』改造かいぞう社しゃ 1937
• 『人ひとと自然しぜん』改造かいぞう社しゃ 1937
• 『大陸たいりく縦断じゅうだん』改造かいぞう社しゃ 1937
• 『興亡こうぼうの支ささえ那なを凝視ぎょうしめて』改造かいぞう社しゃ 1938
• 『渦うずまく支ささえ那な』改造かいぞう社しゃ 1939
• 『新しん欧おう羅ら巴ともみの誕生たんじょう』改造かいぞう社しゃ 1940
• 『歐おう洲しゅうの現勢げんせいと獨どく英えいの將來しょうらい』改造かいぞう社しゃ 1940
• 『蘇そ聯れん瞥見べっけん』改造かいぞう社しゃ 1941
• 『巨きょいなる歩あゆみ』改造かいぞう社しゃ 1942
• 『世界せかい文化ぶんか人じん巡礼じゅんれい』改造かいぞう社しゃ 1948

脚注きゃくちゅう

参考さんこう文献ぶんけん

• 川内かわうち郷土きょうど史し編へんさん委員いいん会かい『川内せんだい市し史し 下巻げかん』川内せんだい市し、1980年ねん。 
• 松原まつばら一枝かずえ『改造かいぞう社しゃと山本やまもと実彦さねひこ』南方みなかた新しん社しゃ、2000年ねん。ISBN 4-931376-31-2。 

外部がいぶリンク

• 山本やまもと 実彦さねひこ：作家さっか別べつ作品さくひんリスト - 青空あおぞら文庫ぶんこ
• 山本やまもと實彦さねひこ顕彰けんしょう委員いいん会かい - 出生しゅっしょう地ち薩摩さつま川内せんだい市しで山本やまもと實彦さねひこ顕彰けんしょう碑ひ建立こんりゅうの活動かつどうを行おこなっている団体だんたい

先代せんだい （結成けっせい）

日本にっぽん協同きょうどう党とう委員いいん長ちょう 初代しょだい 1946年ねん

次代じだい （解散かいさん）

先代せんだい （結成けっせい）

協同きょうどう民主党みんしゅとう委員いいん長ちょう 初代しょだい 1946年ねん – 1947年ねん

次代じだい （解散かいさん）