島田しまだ三郎さぶろう

日本にっぽんの政治せいじ家か島田しまだ三郎さぶろうしまださぶろう
	島田しまだ三郎さぶろう
生年月日せいねんがっぴ	1852年ねん12月17日にち
出生しゅっしょう地ち	江戸えど
没ぼつ年月日ねんがっぴ	1923年ねん11月14日にち（70歳さい没ぼつ）
死没しぼつ地ち	東京とうきょう府ふ
所属しょぞく政党せいとう	立憲りっけん改あらため進しん党とう
第だい19代だい衆議院しゅうぎいん議長ぎちょう
在任ざいにん期間きかん	1915年ねん5月17日にち - 1917年ねん1月がつ25日にち
天皇てんのう	大正天皇たいしょうてんのう
衆議院しゅうぎいん議員ぎいん
選挙せんきょ区く	神奈川かながわ県けん第だい一いち区く
当選とうせん回数かいすう	14回かい
在任ざいにん期間きかん	1890年ねん - 1923年ねん
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島田しまだ三郎さぶろう（しまださぶろう、旧姓きゅうせい・鈴木すずき、幼名ようみょう・鐘しょう三郎さぶろう、号ごう・沼南しょうなん、1852年ねん 12月17日にち（嘉よしみ永ひさし5年ねん11月7日にち）^[1] - 1923年ねん（大正たいしょう12年ねん）11月14日にち）は、日本にっぽんの政治せいじ家か・衆議院しゅうぎいん議員ぎいん^[1]、ジャーナリスト、官僚かんりょう。族ぞく籍せきは神奈川かながわ県けん平民へいみん^[1]。

経歴けいれき

幕府ばくふ御家人ごけにん鈴木すずき知英ともひでの三男さんなんとして江戸えどに生うまれる。昌平しょうへい黌で漢学かんがくを修おさめ、維新いしん後ご、ブラウン塾じゅく^[2]、沼津ぬまづ兵へい学校がっこう、大学南だいがくみなみ校こう、大蔵省おおくらしょう附属ふぞく英えい学校がっこうで学まなぶ。1874年ねん（明治めいじ7年ねん）、『横浜よこはま毎日新聞まいにちしんぶん』社員しゃいん総代そうだい、島田しまだ豊ゆたか寛ひろし（とよひろ）の養子ようしとなり、同紙どうしの主筆しゅひつとなる。翌年よくねん、元老げんろう院いん書記官しょきかんとなり、1880年ねん（明治めいじ13年ねん）に文部省もんぶしょうに移うつり文部もんぶ権けん大だい書記官しょきかんとなるが、明治めいじ十じゅう四よん年ねんの政変せいへんで大隈おおくま重信しげのぶ派はとして諭旨ゆし免官めんかんとなり、『横浜よこはま毎日新聞まいにちしんぶん』に再ふたたび入社にゅうしゃ（この当時とうじ名称めいしょうは『東京とうきょう横浜よこはま毎日新聞まいにちしんぶん』に変かわっている）。1882年ねん（明治めいじ15年ねん）、嚶鳴社しゃ幹部かんぶとして立憲りっけん改あらため進しん党とうの創立そうりつに参加さんか、同年どうねんに神奈川かながわ県けん会議かいぎ長ちょうとなった。1888年ねん（明治めいじ21年ねん）、沼間ぬまま守一しゅいちから『東京とうきょう横浜よこはま毎日新聞まいにちしんぶん』社長しゃちょうの座ざを受うけ継ついだ。

1886年ねん（明治めいじ19年ねん）1月がつ3日にちに植村うえむら正久まさひさから夫婦ふうふで洗礼せんれいを受うけ一番町いちばんちょう教会きょうかい（現げん・富士見町ふじみちょう教会きょうかい）に所属しょぞくする^[3]。1900年ねん（明治めいじ33年ねん）にユニテリアン協会きょうかいに加くわわるも、後のちに植村うえむらに謝罪しゃざいして復帰ふっきを認みとめられた。

帝国ていこく議会ぎかい開設かいせつ後ごは、神奈川かながわ県けん第だい一いち区く（横浜よこはま市し）選出せんしゅつの衆議院しゅうぎいん議員ぎいんとして連続れんぞく14回かい当選とうせんし、副ふく議長ぎちょう、議長ぎちょうを務つとめた。進歩しんぽ党とう、憲政けんせい党とう、憲政けんせい本ほん党とう、立憲りっけん国民党こくみんとうと立憲りっけん改あらため進しん党とう系けいの諸しょ党とうを渡わたり歩あるくが、犬いぬ養やしなえ毅あつしとの対立たいりつから大石おおいし正巳まさみらとともに桂かつら新党しんとう（立憲りっけん同志どうし会かい）に入はいり、後のちに憲政けんせい会かいに合流ごうりゅうする。だが、憲政けんせい会かいが人道じんどうや軍縮ぐんしゅくに積極せっきょく的てきではないとして同どう党とうを離党りとうして、立憲りっけん国民党こくみんとうの解散かいさんを余儀よぎなくされていた犬いぬ養やしなえと和解わかいして新党しんとう革新かくしん倶楽部くらぶの結成けっせいに参加さんかした。

1899年ねん（明治めいじ32年ねん）1月がつに、立教りっきょう尋常じんじょう中学校ちゅうがっこうが、同年どうねん7月がつの改正かいせい条約じょうやくの発効はっこうを見据みすえて認可にんか申請しんせいを行おこなった際さいに、許可きょかがすんなり得えられなかったが、島田しまだらの尽力じんりょくにより認可にんかとなった^[4]。

労働ろうどう組合くみあい運動うんどうにも理解りかいを示しめし、1899年ねん（明治めいじ32年ねん）5月がつ、活版かっぱん印刷いんさつ工こうの労働ろうどう組合くみあい「活版かっぱん工こう同志どうし懇話こんわ会かい」の会長かいちょうに就任しゅうにんした^[5]。

他たに、キリスト教会きょうかいの諸しょ活動かつどう、廃はい娼運動うんどう、足尾あしお鉱毒こうどく被害ひがい者しゃ救済きゅうさい運動うんどう、矯風きょうふう事業じぎょう、選挙せんきょ権けん拡張かくちょう運動うんどうを生涯しょうがいにわたって支援しえんし、第だい一いち次じ世界せかい大戦たいせん後こうは軍縮ぐんしゅくを主張しゅちょうした。足尾あしお鉱毒こうどく事件じけんを告発こくはつした田中たなか正造しょうぞうとは盟友めいゆうであり、栃木とちぎ県けん佐野さの市しの惣そう宗むね寺てらにある田中たなか正造しょうぞうの分骨ぶんこつ墓碑ぼひ石せきに刻きざまれた「嗚呼ああ慈侠田中たなか翁おう之の墓はか」という文字もじは三郎さぶろうの直筆じきひつである。

政治せいじ上じょうの不正ふせいにも厳きびしく対応たいおうし、星ほし亨とおるの不正ふせいを攻撃こうげき、シーメンス事件じけんを弾劾だんがいした。

自身じしんは、東京とうきょう専門せんもん学校がっこう（現げん・早稲田大学わせだだいがく）の創立そうりつ期きのメンバー。墓所はかしょは青山あおやま霊園れいえん(1イ13-5)。

栄典えいてん

1896年ねん（明治めいじ29年ねん）3月14日にち - 勲くん四よん等とう瑞宝章ずいほうしょう^[6]
1914年ねん（大正たいしょう3年ねん）6月18日にち - 勲くん三さん等とう瑞宝章ずいほうしょう^[7]
1915年ねん（大正たいしょう4年ねん）11月10日にち - 大礼たいれい記念きねん章あきら^[8]、勲くん二に等とう瑞宝章ずいほうしょう^[9]
1916年ねん（大正たいしょう5年ねん）4月がつ1日にち - 旭日重光章きょくじつじゅうこうしょう^[10]

家族かぞく・親族しんぞく

島田しまだ家か

養父ようふ・豊ゆたか寛ひろし^[1]
妻つま・のぶ^[1]
長男ちょうなん・孝一こういち（1893年ねん - 1987年ねん、交通こうつう経済けいざい学者がくしゃ） - 早稲田大学わせだだいがく第だい6代だい総長そうちょう、流通経済大学りゅうつうけいざいだいがく学長がくちょうなどを歴任れきにん。

著書ちょしょ

『立法りっぽう論ろん網もう』全ぜん四よん巻かんベンサム原著げんちょ、重訳じゅうやく、1878年ねん
『開国かいこく始末しまつ-井伊いい掃部頭あたま直弼なおすけ伝でん』私家版しかばん、1888年ねん
『条約じょうやく改正かいせい論ろん』博文ひろぶみ堂どう、1889年ねん
『日本にっぽん改造かいぞう論ろん』暸文堂どう、1921年ねん
『島田しまだ三郎さぶろう全集ぜんしゅう』全ぜん五ご巻かん、島田しまだ三郎さぶろう全集ぜんしゅう刊行かんこう会かい、1924-25年ねん
『島田しまだ三郎さぶろう全集ぜんしゅう』全ぜん七なな巻かん、龍渓りゅうけい書しょ舎しゃ、1989年ねん

伝記でんき

高橋たかはし昌郎まさお『島田しまだ三郎さぶろう伝でん』まほろば書房しょぼう、1988年ねん
井上いのうえ徹とおる英えい『島田しまだ三郎さぶろうと近代きんだい日本にっぽん』明石書店あかししょてん、1991年ねん
武藤むとう秀太郎ひでたろう『島田しまだ三郎さぶろう　判決はんけつは国民こくみんの輿論よろんに在あり』ミネルみねるヴァ書房ぁしょぼう・ミネルヴァ日本にっぽん評伝ひょうでん選せん、2022年ねん

脚注きゃくちゅう

[脚注きゃくちゅうの使つかい方かた]

^ ^a ^b ^c ^d ^e 『人事じんじ興信録こうしんろく第だい4版はん』し45頁ぺーじ（国立こくりつ国会図書館こっかいとしょかんデジタルコレクション）。2018年ねん4月がつ10日とおか閲覧えつらん。
^ 高橋たかはし昌郎まさお、2003年ねん, 20頁ぺーじ
^ 高橋たかはし昌郎まさお、2003年ねん, 129頁ぺーじ
^ 鈴木すずき勇一郎ゆういちろう「元もと田作たづくり之の進すすむと立教りっきょう学院がくいん : 立教りっきょう中学校ちゅうがっこうとの関かかわりを中心ちゅうしんに」『立教りっきょう学院がくいん史し研究けんきゅう』第だい13巻かん、立教りっきょう学院がくいん史し資料しりょうセンター、2016年ねん、2-25頁ぺーじ。
^ 朝治あさじ武ぶ 2013, p. 52.
^ 『官報かんぽう』第だい3811号ごう「叙任じょにん及辞令れい」1896年ねん3月がつ16日にち。
^ 『官報かんぽう』第だい565号ごう「叙任じょにん及辞令れい」1914年ねん6月がつ19日にち。
^ 『官報かんぽう』第だい1310号ごう・付録ふろく「辞令じれい」1916年ねん12月13日にち。
^ 『官報かんぽう』号外ごうがい「叙任じょにん及辞令れい」1915年ねん11月がつ10日とおか。
^ 『官報かんぽう』第だい1218号ごう「叙任じょにん及辞令れい」1916年ねん8月がつ21日にち。

外部がいぶリンク

「島田しまだ三郎さぶろう全集ぜんしゅう」全ぜん6巻かんデジタル復刻ふっこく出版しゅっぱん（龍溪りゅうけい書しょ舎しゃ）

参考さんこう文献ぶんけん

朝治あさじ武たけ『差別さべつと反逆はんぎゃく平野ひらの小剣しょうけんの生涯しょうがい』筑摩書房ちくましょぼう、2013年ねん。ISBN 978-4-480-88529-6。
人事じんじ興信所こうしんじょ編へん『人事じんじ興信録こうしんろく第だい4版はん』人事じんじ興信所こうしんじょ、1915年ねん
高橋たかはし昌郎まさお『明治めいじのキリスト教きりすときょう』吉川弘文館よしかわこうぶんかん、2003年ねん