巡査じゅんさ

巡査じゅんさ（じゅんさ、英えい称しょう: Police Officer、旧きゅう英えい称しょう: Patrolman）は、警察けいさつ法ほう第だい62条じょうに規定きていされる日本にっぽんの警察官けいさつかんの最下位さいかいの階級かいきゅう。

巡査じゅんさの階級かいきゅう章あきら

概要がいよう

元もとは邏卒らそつ（らそつ：“巡邏じゅんらの兵卒へいそつ”の略りゃく）と称しょうした。明治めいじの頃ころ、patrolに対たいする適切てきせつな日本語にほんご訳やくが存在そんざいせず、「巡めぐ邏査察」（じゅんらささつ）を当あて嵌はめその省略形しょうりゃくけいとしたことが呼称こしょうの起おこりである。明治めいじ初期しょきは一等いっとう巡査じゅんさから四よん等とう巡査じゅんさに分わかれており、一等いっとう巡査じゅんさは現在げんざいの警部補けいぶほに相当そうとうした。

現在げんざいの日本にっぽんにおける巡査じゅんさの階級かいきゅうは、警察けいさつ法ほう第だい62条じょうに規定きていされ、上位じょういの階級かいきゅうには警視総監けいしそうかん、警視けいし監かん、警視けいし長ちょう、警視けいし正ただし、警視けいし、警部けいぶ、警部補けいぶほ、巡査じゅんさ部長ぶちょうがある。巡査じゅんさ部長ぶちょうとの間あいだには、警察けいさつ法ほうには規定きていされていない階級かいきゅう的てき呼称こしょう（職位しょくい）として巡査じゅんさ長ちょうが存在そんざいする。巡査じゅんさは、警察けいさつ署しょや警察けいさつ本部ほんぶに配属はいぞくされ、交番こうばんや駐在ちゅうざい所しょなどでの勤務きんむ、各部かくぶ署しょで担当たんとうする事件じけんの捜査そうさや事務じむを行おこなう。割合わりあいは警察官けいさつかん全体ぜんたいの約やく31%。

通常つうじょう、都道府県とどうふけん警察官けいさつかん採用さいよう試験しけんで採用さいようされた者ものは、学歴がくれきに関係かんけいなく、警察けいさつ学校がっこうへの入校にゅうこう日びを採用さいよう日びとして巡査じゅんさを命めいじられる。この時点じてんで警察官けいさつかんであるが、研修けんしゅう中ちゅうなので現場げんばでの活動かつどうを行おこなうことはほとんどない。

「刑事けいじ訴訟そしょう法ほう第だい百ひゃく八はち十じゅう九きゅう条じょう第だい一いち項こうおよび第だい百ひゃく九きゅう十じゅう九きゅう条じょう第だい二に項こうの規定きていに基もとづく司法しほう警察けいさつ員いん等とうの指定していに関かんする規則きそく（昭和しょうわ29年ねん7月がつ1日にち国家こっか公安こうあん委員いいん会かい規則きそく第だい5号ごう）」またはこれに準じゅんじて制定せいていされている都道府県とどうふけん公安こうあん委員いいん会かい規則きそくにより、巡査じゅんさ部長ぶちょう以上いじょうが司法しほう警察けいさつ員いんとされ、巡査じゅんさは司法しほう巡査じゅんさとされる。例外れいがいとして、離島りとう等ひとしの駐在ちゅうざい所しょ員いんや専務せんむ課かに所属しょぞくする捜査そうさ員いん等ひとし、巡査じゅんさでも司法しほう警察けいさつ員いんとしての権限けんげんが必要ひつような場合ばあいには、同どう規則きそくにより、警察庁けいさつちょう長官ちょうかん、管区かんく警察けいさつ局長きょくちょう、警視総監けいしそうかん、道府県どうふけん警察けいさつ本部ほんぶ長ちょうから司法しほう警察けいさつ員いんに指定していされる。

昇任しょうにん

巡査じゅんさ部長ぶちょうに昇任しょうにんするには、

1. 巡査じゅんさとして一定いってい勤務きんむ年数ねんすう（大卒だいそつ者しゃ：2年ねん、大卒だいそつ者しゃ以外いがい：4年ねん）経過けいか後ご、通常つうじょうは年としに一いち度どの昇任しょうにん試験しけんを受うけて合格ごうかくする
2. 署長しょちょうなどの所属しょぞく長ちょうの推薦すいせんにより選抜せんばつ・選考せんこうされる

ことが必要ひつよう。

他たに、“多大ただいな功労こうろうによる”特別とくべつ昇任しょうにん（特進とくしん）という場合ばあいもある。

外部がいぶリンク

• 警察庁けいさつちょう