希望きぼう

希望きぼう（きぼう、ホープ 英えい: hope）とは、好このましい事物じぶつの実現じつげんを望のぞむこと。または、その望のぞみ。「冀望（きぼう）」とも書かく。

神話しんわ・宗教しゅうきょうにおける「希望きぼう」

ギリシャ神話しんわでは、人類じんるいの最初さいしょの女性じょせいであるパンドーラー（パンドラ）が、好奇心こうきしんから「パンドラの箱はこ」を開あけてしまい、あらゆる悪わるいものが溢あふれ出でた時ときに、最後さいごに箱はこの底そこに残のこったのが「希望きぼう」だったとされる。パンドラの箱はこに最後さいごに残のこったのは「未来みらいを全すべて分わかってしまう災わざわい（前兆ぜんちょう）」であり、それが解とき放はなたれなかったことから、「希望きぼうが残のこった」といわれている。

キリスト教きりすときょうにおける「希望きぼう」

「希望きぼう」はキリスト教きりすときょうにおける対たい神徳しんとく（英語えいご：theological virtues）の1つである（他たに「信仰しんこう」と「愛あい徳とく」がある）。そのため、キリスト教きょうやキリスト者しゃの人生じんせいでは大事だいじな徳とくとされており、キリスト信者しんじゃの人生じんせい意義いぎの基盤きばんでもある。

リアリズムにおける「希望きぼう」

地ちに足あしがついた場合ばあい、希望きぼうは多おおくの前向まえむきな機能きのうを果はたす。だがしかし、それが楽観らっかん的てきすぎると、失望しつぼうと幻滅げんめつに終おわる。非ひ現実げんじつ的てきな希望きぼうは、人々ひとびとを蜃気楼しんきろうに導みちびき、眼前がんぜんの快適かいてきさと喜よろこびの瞬間しゅんかんを受うけ入いれるのを妨さまたげ、持もて余あまった我欲がよくで他人たにんを傷きずつける。非ひ現実げんじつ的てきな希望きぼうに焦点しょうてんを合あわせると、人々ひとびとが医学いがく的てき意思いし決定けっていなどの重要じゅうようなトピックについて現実げんじつ的てきな選択せんたくをすることを妨さまたげる可能かのう性せいもある。人生じんせいの質しつと良よい死しへの可能かのうな道みちを比較ひかく検討けんとうすること、または死しを食くい止とめるために可能かのうな限かぎり多おおくのことをすることに遅おくれをとる可能かのう性せいがある。

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