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接頭辞 - Wikipedia

接頭せっとう

接辞せつじのうち、かたりもとよりもまえくもの

接頭せっとう(せっとうじ)、プレフィックスえい: prefix)とは、接辞せつじのうち、かたりもとよりもまえくもの。接頭せっとう(せっとうご)ともう。対義語たいぎご接尾せつびまたは接尾せつび

接頭せっとう分類ぶんるい

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  • 言語げんごにおける接頭せっとう
以下いかではとくに、#日本語にほんご接頭せっとう#英語えいご接頭せっとうげる。
  • かずあらわ接頭せっとう
SI接頭せっとうもこの一種いっしゅである。倍数ばいすう接頭せっとう参照さんしょう
  • 化学かがく接頭せっとう
化学かがく接頭せっとう接尾せつび一覧いちらん参照さんしょう

日本語にほんご接頭せっとう

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日本語にほんご接頭せっとうをいくつかげる。

否定ひてい接頭せっとう

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英語えいご接頭せっとう

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英語えいご接頭せっとうをいくつかげる。

un-
dis-
in-/im-
否定ひていあらわ反意語はんいごをつくる。
  • れい1: un- + fortunately(さいわいにも)= unfortunately(不運ふうんにも)
  • れい2: dis- + connect(接続せつぞくする)= disconnect(切断せつだんする)
  • れい3: im- + perfect(完全かんぜんな)= imperfect(不完全ふかんぜんな)
in-
「〜のなかへ」を意味いみする。
  • れい: in- + claudere(ラテン語らてんごで「じる」)= inclaudere → include(なかじこめる → ふくめる)
re-
かえし〜する」「ふたたび〜する」を意味いみする。
  • れい: re- + try(ためす)= retry(もう一度いちどする)
ex-
そとへ」を意味いみする。
  • れい: ex- + planare(ラテン語らてんごで「明瞭めいりょうにする」)= explanere → explain(そとたいして明瞭めいりょうにする → 説明せつめいする)
extra-
「〜のそと」「〜以外いがい」を意味いみする。
  • れい: extra- + ordinary(普通ふつうの)= extraordinary(普通ふつう以外いがい並外なみはずれた)
con-/com-
ともに〜する」を意味いみする。
  • れい: con- + battuere(ラテン語らてんごで「たたく」)= combattuere → combat(ともはたう → たたかう)
pre-
ante-
「〜のまえに」を意味いみする。
  • れい1: pre- + dicere(ラテン語らてんごで「はなす」)= predicere → predict(まえもってはなす → 予測よそくする)
  • れい2: ante- + bellum(たたかい)= antebellum(戦前せんぜんとく南北戦争なんぼくせんそうまえのこと)
post-
のちに」を意味いみする。
  • れい: post- + ponere(ラテン語らてんごで「く」)= postponere → postpone((とき系列けいれつの)うしろにく → 延期えんきする)
super-
「〜のうえ」「ちょう〜」を意味いみする。
  • れい: super- + sensitive(敏感びんかんな)= supersensitive(過敏かびんな)
infra-
sub-
「〜のした」「〜未満みまん」を意味いみする。
  • れい1: infra- + structure(構造こうぞう)= infrastructure(インフラ基盤きばん
  • れい2: sub- + scribere(ラテン語らてんごで「く」)= subscribere → subscribe((書類しょるいの)したに(名前なまえを)く → 署名しょめいする)
neo-
あたらしい〜」を意味いみする。
  • れい: neo- + natal(出生しゅっしょうの)= neonatal(新生児しんせいじ
paleo-
ふるい〜」を意味いみする。
tele-
とおくの〜」を意味いみする
  • れい: tele- + -gramma(ギリシアで「く」「手紙てがみ」)= telegramma → telegram(とおくへの手紙てがみ電報でんぽう
anti-
「〜にはんする」「〜とぎゃく」を意味いみする。
  • れい: anti- + páthos(古代こだいギリシアで「感情かんじょう」)= antipathy(嫌悪けんお

かずあらわ接頭せっとう

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ここでは、ラテン語らてんご由来ゆらいギリシャ由来ゆらいの1から10までと100、1,000、10,000のかずあらわおも接頭せっとうげる[注釈ちゅうしゃく 1]以下いか接頭せっとう英語えいご単語たんご一部いちぶがた変化へんか)や様々さまざま表現ひょうげんとしても使つかわれており、たとえば倍数ばいすう(「ばい」を参照さんしょう)や命数めいすうほう元素げんそ系統けいとうめいこよみうえでのつき9月12月)などに使用しようされている。

1
uni〜、sim〜、sing〜、prim〜、unus〜、un〜、a〜(ラテン語らてんごけい
mono〜、haplo〜、hen〜、en〜(ギリシャけい
2
bi〜、bis〜、bin〜、duae〜、du〜(ラテン語らてんごけい
di〜、dis〜、dy〜(ギリシャけい
duo〜(ラテン語らてんごおよびギリシャけい
3
ter〜、tern〜、tre〜、tres〜、tria〜(ラテン語らてんごけい
tri〜、tris〜(ラテン語らてんごおよびギリシャけい
4
quadri〜、quadr〜、quart〜、quater〜、quattuor〜(ラテン語らてんごけい
tetra〜(ギリシャけい
5
quinque〜、quint〜、quin〜(ラテン語らてんごけい
penta〜、pent〜(ギリシャけい
6
sexa〜、sext〜、sex〜、sen〜(ラテン語らてんごけい
hexa〜、hex〜(ギリシャけい
7
septa〜、sept〜、septem〜、septen〜(ラテン語らてんごけい
hepta〜、hept〜(ギリシャけい
8
octo〜、oct〜、octon〜(ラテン語らてんごおよびギリシャけい
octa〜、ogdo〜(ギリシャけい
9
novem〜、noven〜(ラテン語らてんごけい)、ennea〜(ギリシャけい
nona〜、non〜(ラテン語らてんごおよびギリシャけい
10
deci〜、dec〜、den〜、decem〜(ラテン語らてんごけい
deca〜、deka〜(ギリシャけい
100
centi〜、cent〜、centen〜、centum〜(ラテン語らてんごけい
hecto〜、hecato〜、hecaton〜(ギリシャけい
1,000
milli〜、mille〜、millen〜、millia〜(ラテン語らてんごけい
kilo〜、chilia〜、chili〜(ギリシャけい
10,000
myria〜(ギリシャけい

コンピュータ

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コンピュータプログラミング分野ぶんやでは、ソースコードじょう変数へんすう定数ていすう関数かんすうサブルーチン)、データがたなどの識別子しきべつし命名めいめいにおいて、スコープやデータがた種別しゅべつなどをあらわすために接頭せっとう使つか命名めいめい規則きそく採用さいようしていることがおおい。具体ぐたいてき用法ようほうプログラミング言語げんごライブラリ個々ここ開発かいはつプロジェクトあるいは組織そしき慣習かんしゅうにもおおきく左右さゆうされるが、たとえばグローバル変数へんすう名前なまえg_はじめる、メンバー変数へんすうフィールド)の名前なまえm_はじめる、ポインタ変数へんすう名前なまえpはじめる、定数ていすう(コンパイル定数ていすう)の名前なまえkはじめる、クラスの名前なまえCはじめる[1]インターフェイス名前なまえIはじめる[2]、といったものである。命名めいめい一貫いっかんせいたせることによって、ソースコードのみやすさやメンテナンスせい向上こうじょうさせることができる。なお、接頭せっとう名前なまえ空間くうかんわりに使つかわれることもある。クロノス・グループ管理かんりしているAPIのうち、たとえばOpenGLOpenCLVulkan関数かんすうはそれぞれglclvkといった接頭せっとうつ。これらのAPIは移植いしょくせい相互そうご運用うんようせい考慮こうりょしてC言語げんご互換ごかん関数かんすうインターフェイスを設計せっけいとなっており、識別子しきべつし名前なまえ空間くうかんつことができない。そのため、公式こうしきのAPIによる識別子しきべつしであることをかりやすくし、のプロジェクトと名前なまえ衝突しょうとつけるために接頭せっとう使つかわれている。

おおくのコンピュータ言語げんごでは、整数せいすうがた数値すうちリテラル記述きじゅつするとき、数字すうじまえ0x0bのような接頭せっとうけることによって、16進数しんすうや2進数しんすう数値すうちリテラルとすることができる[3][4][5]たとえば16進数しんすうの21160x21、2進数しんすうの101020b1010、といった具合ぐあいである。これらのリテラル記法きほうは、とくにフラグビットの集合しゅうごうやマスクとして使つか定数ていすう定義ていぎするさい有用ゆうようである。16進数しんすうのリテラル表記ひょうきかんしてはプログラミング言語げんごだけでなく、SQLのようなデータベース言語げんごでも使用しよう可能かのうとなっている。

C/C++では、文字もじリテラルおよび文字もじれつリテラルにL接頭せっとうけることで、ワイド文字もじおよびワイド文字もじれつにすることができる。たとえばL'a'wchar_tかたつワイド文字もじリテラルであり[6][7]L"abc"はCの場合ばあいwchar_t[4]かた、C++の場合ばあいconst wchar_t[4]かたつワイド文字もじれつリテラルである[8][9]ほかにもUTF-16対応たいおうしたu接頭せっとうなどがある。

マークアップ言語げんごHTMLでは、数値すうち#接頭せっとうけることによって、カラーコードを16進数しんすう記述きじゅつすることができる。たとえば以下いかのような#RRGGBB形式けいしきでRGBカラーを指定していする。

<font color="#ff0000">赤色あかいろ表示ひょうじされます。</font><br>
<font color="#008000">緑色みどりいろ表示ひょうじされます。</font><br>
<font color="#0000ff">青色あおいろ表示ひょうじされます。</font><br>

脚注きゃくちゅう

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注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ ただし、独自どくじ意味いみ機能きのうち、結合けつごうわせを限定げんていされる場合ばあいおおてんでは結合けつごうといったほうが正確せいかくである。

出典しゅってん

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参考さんこう文献ぶんけん

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日本語にほんご

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  • 英語えいごの「かたりのう」をつくる接頭せっとう接尾せつび完全かんぜんガイド』 酒井さかい玲子れいこ国際こくさい語学ごがくしゃ、2009ねんISBN 9784877314620

関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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