文ぶん永ひさし

文ぶん永ひさし (ぶんえい、旧きゅう字体じたい：文ぶん󠄁永ひさし)は、日本にっぽんの元号げんごうの一ひとつ。弘ひろ長ちょうの後のち、建治けんじの前まえ。1264年ねんから1275年ねんまでの期間きかんを指さす。この時代じだいの天皇てんのうは亀山天皇かめやまてんのう、後こう宇多天皇うだてんのう。鎌倉かまくら幕府ばくふ将軍しょうぐんは宗尊親王むねかたしんのう、惟おもんみ康かん親王しんのう。執権しっけんは北条ほうじょう長ちょう時じ、北条ほうじょう政まさし村むら、北条ほうじょう時宗じしゅう。

改元かいげん

• 弘ひろ長ちょう4年ねん2月がつ28日にち（ユリウス暦れき1264年ねん3月27日にち）：甲子きのえね革かわ令れいに当あたるため改元かいげん。
• 文ぶん永なが12年ねん4月がつ25日にち（ユリウス暦れき1275年ねん5月22日にち）：建治けんじに改元かいげん。

出典しゅってん

「後こう漢書かんしょ‐荀悦伝でん」の「漢かん四よん百ひゃく有ゆう六ろく載の、揆_レ乱らん反はん_レ正ただし、統みつる_レ武たけ興きょう_レ文ぶん、永えい惟おもんみ_二に祖宗そそう之の洪ひろし業ぎょう_一いち、思おもえ光こう_二に啓けい万まん嗣_一いち」。

文ぶん永なが期きにおきた出来事できごと

元年がんねん

• 8月がつ11日にち：北条ほうじょう政まさし村むら、第だい7代だい執権しっけんとなる。

2年ねん

• 12月26日にち：続ぞく古今ここん和歌集わかしゅうが成立せいりつ。

3年ねん

• 7月がつ24日にち：惟おもんみ康かん親王しんのう、鎌倉かまくら幕府ばくふの第だい7代だい将軍しょうぐんに就任しゅうにん。

4年ねん

• 11月25日にち：朝鮮半島ちょうせんはんとうから高こう麗うららの使者ししゃがモンゴル帝国ていこくカアンのクビライの国書こくしょを持もち来航らいこうする。

5年ねん

• 2月がつ27日にち：幕府ばくふがモンゴルの要求ようきゅうに拒絶きょぜつすることを決定けっていし、西国さいこくの御家人ごけにんに沿岸えんがんの警備けいびを命めいじる。
• 3月5日にち：北条ほうじょう時宗じしゅう、第だい8代だい執権しっけんとなる。

8年ねん

• 9月4日にち：高麗こうらいの三さん別べつ抄しょうが日本にっぽんに救援きゅうえんを求もとめる。
• 9月19日にち：趙ちょう良りょう弼らモンゴルの使者ししゃが再さい来日らいにち。
• 10月28日にち：日蓮にちれんが佐渡さど島とうへ流罪るざいとなる。

9年ねん

• 2月がつ：北条ほうじょう氏し一門いちもんの内紛ないふん（二に月がつ騒動そうどう）。
• 2月がつ17日にち：後こう嵯峨さが法皇ほうおう崩御ほうぎょ。

11年ねん

• 正月しょうがつ26日にち：亀山天皇かめやまてんのう、後こう宇多天皇うだてんのうに譲位じょうい。
• 10月：モンゴル（蒙こうむ古いにしえ）・高こう麗うららの連合れんごう軍ぐんが対馬つしま・博多湾はかたわんに上陸じょうりく（文ぶん永ながの役やく）。

死去しきょ

• 元年がんねん8月がつ21日にち：北条ほうじょう長ちょう時じ（鎌倉かまくら幕府ばくふ執権しっけん、享年きょうねん35）
• 9年ねん
  • 2月がつ11日にち：北条ほうじょう時じ章あきら
  • 2月がつ15日にち：北条ほうじょう時じ輔（六ろく波は羅ら探題たんだい南方なんぽう、享年きょうねん24）
• 10年ねん5月27日にち：北条ほうじょう政まさし村むら（鎌倉かまくら幕府ばくふ執権しっけん、享年きょうねん69）

西暦せいれきとの対照たいしょう表ひょう

※は小しょうの月つきを示しめす。

文ぶん永なが元年がんねん（甲子きのえね）	一いち月がつ※	二に月がつ	三さん月がつ※	四よん月がつ※	五月ごがつ	六月ろくがつ※	七なな月がつ※	八はち月がつ	九きゅう月がつ	十じゅう月がつ	十一月じゅういちがつ※	十二月じゅうにがつ
ユリウス暦れき	1264/1/31	2/29	3/30	4/28	5/27	6/26	7/25	8/23	9/22	10/22	11/21	12/20
文ぶん永なが二に年ねん（乙おつ丑うし）	一いち月がつ	二に月がつ※	三さん月がつ	四よん月がつ※	閏うるう四よん月がつ※	五月ごがつ※	六ろく月がつ	七なな月がつ※	八はち月がつ	九きゅう月がつ	十じゅう月がつ※	十一月じゅういちがつ	十二月じゅうにがつ
ユリウス暦れき	1265/1/19	2/18	3/19	4/18	5/17	6/15	7/14	8/13	9/11	10/11	11/10	12/9	1266/1/8
文ぶん永なが三さん年ねん（丙へい寅とら）	一いち月がつ	二に月がつ※	三さん月がつ	四よん月がつ※	五月ごがつ※	六月ろくがつ※	七なな月がつ	八はち月がつ※	九きゅう月がつ	十じゅう月がつ※	十一月じゅういちがつ	十二月じゅうにがつ
ユリウス暦れき	1266/2/7	3/9	4/7	5/7	6/5	7/4	8/2	9/1	9/30	10/30	11/28	12/28
文ぶん永なが四よん年ねん（丁ちょう卯しげる）	一いち月がつ	二に月がつ※	三さん月がつ	四よん月がつ※	五月ごがつ	六月ろくがつ※	七なな月がつ※	八はち月がつ	九きゅう月がつ※	十じゅう月がつ	十一月じゅういちがつ※	十二月じゅうにがつ
ユリウス暦れき	1267/1/27	2/26	3/27	4/26	5/25	6/24	7/23	8/21	9/20	10/19	11/18	12/17
文ぶん永なが五ご年ねん（戊つちのえ辰たつ）	一いち月がつ	閏うるう一いち月がつ※	二に月がつ	三さん月がつ	四よん月がつ※	五月ごがつ	六月ろくがつ※	七なな月がつ	八はち月がつ※	九きゅう月がつ※	十じゅう月がつ	十一月じゅういちがつ※	十二月じゅうにがつ
ユリウス暦れき	1268/1/16	2/15	3/15	4/14	5/14	6/12	7/12	8/10	9/9	10/8	11/6	12/6	1269/1/4
文ぶん永なが六ろく年ねん（己おのれ巳み）	一いち月がつ	二に月がつ※	三さん月がつ	四よん月がつ※	五月ごがつ	六ろく月がつ	七なな月がつ※	八はち月がつ	九きゅう月がつ※	十じゅう月がつ※	十一月じゅういちがつ	十二月じゅうにがつ※
ユリウス暦れき	1269/2/3	3/5	4/3	5/3	6/1	7/1	7/31	8/29	9/28	10/27	11/25	12/25
文ぶん永なが七なな年ねん（庚午こうご）	一いち月がつ	二に月がつ※	三さん月がつ	四よん月がつ	五月ごがつ※	六ろく月がつ	七なな月がつ※	八はち月がつ	九きゅう月がつ	閏うるう九きゅう月がつ※	十じゅう月がつ※	十一月じゅういちがつ	十二月じゅうにがつ※
ユリウス暦れき	1270/1/23	2/22	3/23	4/22	5/22	6/20	7/20	8/18	9/17	10/17	11/15	12/14	1271/1/13
文ぶん永なが八はち年ねん（辛からし未ひつじ）	一いち月がつ	二に月がつ※	三さん月がつ	四よん月がつ※	五月ごがつ	六月ろくがつ※	七なな月がつ	八はち月がつ	九きゅう月がつ※	十じゅう月がつ	十一月じゅういちがつ	十二月じゅうにがつ※
ユリウス暦れき	1271/2/11	3/13	4/11	5/11	6/9	7/9	8/7	9/6	10/6	11/4	12/4	1272/1/3
文ぶん永なが九きゅう年ねん（壬みずのえ申さる）	一いち月がつ※	二に月がつ	三さん月がつ※	四よん月がつ	五月ごがつ※	六ろく月がつ	七なな月がつ※	八はち月がつ	九きゅう月がつ	十じゅう月がつ※	十一月じゅういちがつ	十二月じゅうにがつ
ユリウス暦れき	1272/2/1	3/1	3/31	4/29	5/29	6/27	7/27	8/25	9/24	10/24	11/22	12/22
文ぶん永なが十じゅう年ねん（癸みずのと酉とり）	一いち月がつ※	二に月がつ	三さん月がつ※	四よん月がつ※	五月ごがつ※	閏うるう五ご月がつ	六月ろくがつ※	七なな月がつ	八はち月がつ	九きゅう月がつ※	十じゅう月がつ	十一月じゅういちがつ	十二月じゅうにがつ
ユリウス暦れき	1273/1/21	2/19	3/21	4/19	5/18	6/16	7/16	8/14	9/13	10/13	11/11	12/11	1274/1/10
文ぶん永なが十じゅう一いち年ねん（甲きのえ戌いぬ）	一いち月がつ※	二に月がつ	三さん月がつ※	四よん月がつ※	五月ごがつ※	六ろく月がつ	七なな月がつ※	八はち月がつ	九きゅう月がつ※	十じゅう月がつ	十一月じゅういちがつ	十二月じゅうにがつ
ユリウス暦れき	1274/2/9	3/10	4/9	5/8	6/6	7/5	8/4	9/2	10/2	10/31	11/30	12/30
文ぶん永なが十じゅう二に年ねん（乙おつ亥い）	一いち月がつ※	二に月がつ	三さん月がつ	四よん月がつ※	五月ごがつ※	六月ろくがつ※	七なな月がつ	八はち月がつ※	九きゅう月がつ	十じゅう月がつ※	十一月じゅういちがつ	十二月じゅうにがつ
ユリウス暦れき	1275/1/29	2/27	3/29	4/28	5/27	6/25	7/24	8/23	9/21	10/21	11/19	12/19