木村きむら武雄たけお

木村きむら 武雄たけお（きむら たけお、1902年ねん8月がつ30日にち - 1983年ねん11月26日にち）は、日本にっぽんの政治せいじ家か。位階いかいは正せい三さん位い。

日本にっぽんの政治せいじ家か 木村きむら 武雄たけお きむら たけお
1962年ねん10月がつ18日にち、ホワイトハウスにて
生年月日せいねんがっぴ	(1902-08-30) 1902年ねん8月がつ30日にち
出生しゅっしょう地ち	日本にっぽん 山形やまがた県けん
没ぼつ年月日ねんがっぴ	(1983-11-26) 1983年ねん11月26日にち（81歳さい没ぼつ）
出身しゅっしん校こう	明治大学めいじだいがく法学部ほうがくぶ法律ほうりつ学科がっか 明治大学めいじだいがく政治せいじ経済学部けいざいがくぶ
所属しょぞく政党せいとう	（中立ちゅうりつ倶楽部くらぶ→） （東方とうほう会かい→） （護国ごこく同志どうし会かい→） （日本にっぽん自由党じゆうとう→） （自由党じゆうとう→） 自由民主党じゆうみんしゅとう
称号しょうごう	勲一等くんいっとう旭日大綬章あさひだいじゅしょう、正せい三さん位い
第だい33代だい 建設けんせつ大臣だいじん 第だい28代だい 国家こっか公安こうあん委員いいん会かい委員いいん長ちょう 第だい13代だい 近畿きんき圏けん整備せいび長官ちょうかん 第だい9代だい 中部ちゅうぶ圏けん開発かいはつ整備せいび長官ちょうかん 第だい22代だい 首都しゅと圏けん整備せいび委員いいん会かい委員いいん長ちょう
内閣ないかく	第だい1次じ田中たなか角栄かくえい内閣ないかく
在任ざいにん期間きかん	1972年ねん7月がつ7日にち - 1972年ねん12月22日にち
第だい31代だい 行政管理庁ぎょうせいかんりちょう長官ちょうかん 第だい29代だい 北海道開発庁ほっかいどうかいはつちょう長官ちょうかん
内閣ないかく	第だい2次じ佐藤さとう第だい1次じ改造かいぞう内ない閣かく
在任ざいにん期間きかん	1967年ねん11月25日にち - 1968年ねん11月30日にち
衆議院しゅうぎいん議員ぎいん
選挙せんきょ区く	（山形やまがた県けん第だい1区く→） 旧きゅう山形やまがた1区く
当選とうせん回数かいすう	12回かい
在任ざいにん期間きかん	1936年ねん2月がつ20日はつか - 1945年ねん12月18日にち 1952年ねん10月1日にち - 1955年ねん1月がつ24日にち 1958年ねん5月22日にち - 1960年ねん10月24日にち 1963年ねん11月21日にち - 1979年ねん9月7日にち 1980年ねん6月22日にち - 1983年ねん11月26日にち

衆議院しゅうぎいん議員ぎいん選挙せんきょに12回かい当選とうせんし、建設けんせつ大臣だいじん、行政管理庁ぎょうせいかんりちょう長官ちょうかん、北海道開発庁ほっかいどうかいはつちょう長官ちょうかん、国家こっか公安こうあん委員いいん会かい委員いいん長ちょうなども務つとめた。ニックネームは木村きむら元帥げんすい、放言ほうげん居士こじ。

来歴らいれき

山形やまがた県けん会議かいぎ員いんを務つとめた木村きむら忠三ちゅうぞうの次男じなんとして、山形やまがた県けん米沢よねざわ市しに生うまれる。

1926年ねんに明治大学めいじだいがく法学部ほうがくぶ法律ほうりつ学科がっか卒業そつぎょう後ご、同どう大学だいがく政治せいじ経済学部けいざいがくぶに学士がくし入学にゅうがくし、1928年ねんに卒業そつぎょう。米沢よねざわ市議しぎ、山形やまがた県議けんぎを経へて1936年ねんの第だい19回かい衆議院しゅうぎいん議員ぎいん総そう選挙せんきょに当時とうじ最年少さいねんしょうの32歳さいで初はつ当選とうせん。当初とうしょ中立ちゅうりつ倶楽部くらぶに所属しょぞくしていたが、その後ご中野なかの正ただし剛つよし率ひきいる東方とうほう会かいに入党にゅうとう。さらに、石原いしはら莞爾かんじ率ひきいる東亜とうあ連盟れんめいに属ぞくして東條とうじょう政権せいけんにたてつき、1942年ねんの翼賛よくさん選挙せんきょでは非ひ推薦すいせんで当選とうせん。

武雄たけおの名なを一躍いちやく有名ゆうめいにしたのが1943年ねん3月6日にちの翼賛よくさん政治せいじ会かい代議士だいぎし会かいにおける一いち騒動そうどうであった。木村きむらは戦時せんじ刑事けいじ特別とくべつ法ほう中ちゅう改正かいせい法律ほうりつ案あん委員いいん会かいの理事りじとして同どう改正かいせい案あんに反対はんたいの立場たちばをとり代議士だいぎし会かいでも真崎まさき勝次かつじや小山こやま亮あきららとともに同どう委員いいん会かいの浜野はまの徹太郎てつたろう委員いいん長ちょうによる事実じじつと異ことなる報告ほうこくに異議いぎを唱となえたが、翼つばさ政せい会かい総務そうむで主流しゅりゅう派はの津つ雲くも国利こくりが「そういうことはこの俺おれが許ゆるさん」と大手おおてを広ひろげて言いったので反はん主流しゅりゅう派はの中谷なかたに武たけし世よが「俺おれが許ゆるさんとは何なにを生意気なまいきな、津つ雲くもをやっつけろ」と叫さけびそれに応おうじて木村きむらは津つ雲くもに飛とび掛かかっていった。木村きむらはこのことにより武闘ぶとう派は政治せいじ家かとしてその名なが知しられることになった。その後ご大だい日本にっぽん政治せいじ会かいの結成けっせいには参加さんかせず護国ごこく同志どうし会かいに参加さんか。

戦後せんご日本にっぽん自由党じゆうとうの結党けっとうに参加さんかしたが公職こうしょく追放ついほう。

1952年ねんの第だい25回かい衆議院しゅうぎいん議員ぎいん総そう選挙せんきょにて山形やまがた1区くから返かえり咲ざき当選とうせんを果はたし、政界せいかい復帰ふっき。保守ほしゅ合同ごうどう後こうは佐藤さとう栄作えいさく派は（周山しゅうざん会かい）に所属しょぞく。1967年ねんに第だい2次じ佐藤さとう内閣ないかく第だい1次じ改造かいぞう内ない閣かくの行政管理庁ぎょうせいかんりちょう長官ちょうかん兼けん北海道開発庁ほっかいどうかいはつちょう長官ちょうかん。他派たはの福田ふくだ赳夫たけおへの政権せいけん移譲いじょうを画策かくさくする佐藤さとう首相しゅしょうに対たいして、木村きむらは自じ派はの田中たなか角栄かくえいへの後継こうけい指名しめいを要望ようぼうし続つづけた。この執拗しつようさに怒おこった佐藤さとうは木村きむらを派閥はばつから「破門はもん」するとい渡いわたすが、このことについて木村きむらは「田中たなかのために動うごけるよう恩情おんじょうをかけてくれた」と言いってのけている。田中たなか派はが佐藤さとう派はから分離ぶんりするとこれに属ぞくし、1972年ねんに第だい1次じ田中たなか角栄かくえい内閣ないかくの建設けんせつ大臣だいじん兼けん国家こっか公安こうあん委員いいん会かい委員いいん長ちょう。

1979年ねんの第だい35回かい衆議院しゅうぎいん議員ぎいん総そう選挙せんきょで落選らくせんしたが、1980年ねんの第だい36回かい衆議院しゅうぎいん議員ぎいん総そう選挙せんきょで返かえり咲ざく。

1983年ねん11月26日にち、糖尿とうにょう病びょうと肺炎はいえんで死去しきょ。81歳さい没ぼつ。墓所はかしょは米沢よねざわ市しの真宗しんしゅう大谷おおや派は法ほう因いん寺てら。

人物じんぶつ

「元帥げんすい」のニックネームで親したしまれたが、上記じょうきのとおり軍ぐん歴れきはなく武雄たけおの独特どくとくの風格ふうかくから名付なづけられたものである。田中たなかがロッキード事件じけんで逮捕たいほされると、「外国がいこくの金かねじゃないか、何なにが悪わるい」「指揮しき権けんを発動はつどうすべきところだった」と発言はつげん。他たに「善幸ぜんこう（鈴木すずき善幸ぜんこう）も、二階堂にかいどう（二階堂にかいどう進すすむ）も小物こもの」と述のべるなど人ひとの意表いひょうをつく言動げんどうが目立めだった。西村にしむら英一ひでかずとともに佐藤さとう、田中たなか両りょう元もと首相しゅしょうに意見いけんできる数少かずすくない人物じんぶつであった。

親族しんぞく

兄あにの木村きむら東ひがし介かいは美術びじゅつ商しょう。東京とうきょう・湯島天神ゆしまてんじん下したに羽黒はぐろ洞ほらを創立そうりつした。

次男じなんの木村きむら莞爾かんじは、武雄たけおが尊敬そんけいする石原いしはらから名付なづけられ、山形やまがた県議会けんぎかい議員ぎいんを歴任れきにんした。また莞爾かんじの長男ちょうなんで孫まごに当あたる木村きむら忠三ちゅうぞうも山形やまがた県議けんぎを務つとめる。

著書ちょしょ

• 『ふるさとの歴史れきしと人物じんぶつを語かたる―上杉うえすぎ謙信けんしん 直江なおえ兼けん続ぞく 雲井くもい竜雄たつお』土屋つちや書店しょてん、1968年ねん。
• 『政界せいかい独言ひとりごと』土屋つちや書店しょてん、1968年ねん。
• 『世界せかいの三さん人にんを語かたる : ド・ゴール 毛沢東もうたくとう スハルト』土屋つちや書店しょてん、1968年ねん。
• 『ナポレオン レーニン 石原いしはら莞爾かんじ : 近世きんせい史上しじょうの三さん大だい革命かくめい家か』講談社こうだんしゃ、1971年ねん。
• 『ヒトラー スターリン チャーチル : 世界せかい争覇そうは戦せんをやった三さん人にんの政治せいじ家か』講談社こうだんしゃ、1971年ねん。
• 『ドゴール・毛沢東もうたくとう・河本かわもと大作だいさく : 世界せかいの根性こんじょう三さん人にん男おとこ』講談社こうだんしゃ、1972年ねん。
• 『米沢よねざわそんぴんの詩し―自伝じでん』形象けいしょう社しゃ、1978年ねん。

ほか。

関連かんれん項目こうもく

• 廖承志こころざし
• 日にち中ちゅう国交こっこう正常せいじょう化か
  • 石原いしはら莞爾かんじ
    • 世界せかい最終さいしゅう戦せん論ろん

参考さんこう文献ぶんけん

• 山形放送やまがたほうそう株式会社かぶしきがいしゃ新版しんぱん山形やまがた県けん大だい百科ひゃっか事典じてん発行はっこう本部ほんぶ事務じむ局きょく編へん 『新版しんぱん山形やまがた県けん大だい百科ひゃっか事典じてん』 山形放送やまがたほうそう、1993年ねん。

公職こうしょく
先代せんだい 西村にしむら英一ひでかず	建設けんせつ大臣だいじん 第だい33代だい：1972年ねん	次代じだい 金丸かねまる信しん
先代せんだい 中村なかむら寅とら太ふとし	国家こっか公安こうあん委員いいん会かい委員いいん長ちょう 第だい28代だい：1972年ねん	次代じだい 江こう﨑真澄きよし
先代せんだい 二階堂にかいどう進すすむ	北海道開発庁ほっかいどうかいはつちょう長官ちょうかん 第だい29代だい：1967年ねん - 1968年ねん	次代じだい 野田のだ武夫たけお
先代せんだい 松平まつだいら勇雄いさお	行政管理庁ぎょうせいかんりちょう長官ちょうかん 第だい31代だい：1967年ねん - 1968年ねん	次代じだい 荒木あらき万寿まんす夫おっと
議会ぎかい
先代せんだい 服部はっとり安司やすし	衆議院しゅうぎいん建設けんせつ委員いいん長ちょう 1973年ねん - 1975年ねん	次代じだい 天野あまの光晴みつはる
先代せんだい 河本かわもと敏夫としお	衆議院しゅうぎいん内閣ないかく委員いいん長ちょう 1966年ねん	次代じだい 関谷せきや勝利かつとし