東ひがし臨運輸区

東ひがし臨運輸区（とうりんうんゆく）とは、東京とうきょう都と品川しながわ区く八潮やしお三さん丁目ちょうめ2-32と大田おおた区く東海とうかい四よん丁目ちょうめに跨またがる東京とうきょう臨海りんかい高速こうそく鉄道てつどうりんかい線せんの車両しゃりょう基地きちである。八潮やしお車両しゃりょう基地きちと呼称こしょうされることもある。

東ひがし臨運輸区
左端ひだりはしが東京貨物とうきょうかもつターミナル駅えき
基本きほん情報じょうほう
国くに	日本にっぽん
所在地しょざいち	東京とうきょう都と品川しながわ区く八潮やしお三さん丁目ちょうめ2-32
鉄道てつどう事業じぎょう者しゃ	東京とうきょう臨海りんかい高速こうそく鉄道てつどう
最寄駅もよりえき	東京貨物とうきょうかもつターミナル駅えき
開設かいせつ	2001年ねん（平成へいせい13年ねん）2月がつ8日にち
配置はいち両りょう数かず
電車でんしゃ	80両りょう

構内こうない

概要がいよう

2001年ねんのりんかい線せん第だい2期き（東京とうきょうテレポート駅えき - 天王てんのう洲しゅうアイル駅えき間あいだ）開業かいぎょうに合あわせて開設かいせつされた。それまで月つき検査けんさは東日本旅客鉄道ひがしにほんりょかくてつどう（JR東日本ひがしにっぽん）の京葉けいよう電車でんしゃ区く（現げん・京葉けいよう車両しゃりょうセンター）に委託いたくしていたが、全般ぜんぱん検査けんさ・重要じゅうよう部ぶ検査けんさ（現在げんざいは新しん保全ほぜん体系たいけいで検査けんさを行おこなっている）を除のぞいて当とう車両しゃりょう基地きちで対応たいおうが可能かのうとなった。列車れっしゃ検査けんさ、機能きのう保全ほぜん、指定してい保全ほぜんなどの検査けんさおよび構内こうない入いれ換かわなど、業務ぎょうむは協力きょうりょく会社かいしゃのJR東日本ひがしにっぽんテクノロジーに委託いたくしている。

地理ちり的てきには東京貨物とうきょうかもつターミナル駅えきの東側ひがしがわに位置いちし、東西とうざい方向ほうこうの幅はばは狭せまく、南北なんぼく方向ほうこうには1,100mと細長ほそながい敷地しきちで設もうけられている。入出いりで区く線せんには車両しゃりょう洗浄せんじょう装置そうちを設置せっち（薬液やくえき洗浄せんじょう装置そうち・水みず洗浄せんじょう装置そうち）、さらにパンタグラフすり板ばん自動じどう計測けいそく装置そうち、車輪しゃりん形状けいじょう計測けいそく装置そうちを設置せっちしている。入出いりで区く線せんを直進ちょくしんすると留置とめおき2 - 4番線ばんせんとなる。

検けん修おさむ庫こは留置とめおき2 - 4番線ばんせんの反対はんたい側がわにあり、折おり返かえして洗浄せんじょう線せん、列車れっしゃ検査けんさ線せん（検けん修おさむ庫こ）、月つき検査けんさ線せん（検けん修おさむ庫こ）に入はいることができる。月つき検査けんさ線せんにはピット式しき移動いどう集塵機しゅうじんき、列車れっしゃ検査けんさ線せんには車くるま輪転りんてん削そぎ盤ばんを備そなえているほか、奥おくには車両しゃりょう昇降しょうこう装置そうちを備そなえている。

車両しゃりょう昇降しょうこう装置そうち（ドイツ製せい）は臨時りんじ検査けんさ時じに使用しようするもので、台車だいしゃや床下ゆかした機器ききの取とり外はずしを行おこなうための設備せつびである。特徴とくちょうとして、電動でんどう車しゃユニットの切きり放はなし作業さぎょうが不要ふようとなるよう、2両りょう同時どうじの昇降しょうこうが可能かのうとなっている。車体しゃたいのみ昇降しょうこう、台車だいしゃを入いれた状態じょうたいでの昇降しょうこう、両方りょうほうに対応たいおうできる。昇降しょうこう装置そうちを使用しようしない際さいは、床ゆか中ちゅうに格納かくのうされ、検けん修おさむ庫こ床ゆか面めんはフラットとなり、敷地しきちの有効ゆうこう活用かつようが図はかられている。

敷地しきちの制約せいやくから専用せんようの車くるま輪転りんてん削そぎ線せんが確保かくほできず、列車れっしゃ検査けんさ線せんと兼用けんようになっている。また有効ゆうこう長ちょうが確保かくほできないことから、10両りょう編成へんせいの場合ばあい、4両りょうと6両りょうに分割ぶんかつして転うたて削そぎを行おこなう。

構内こうない

• 留置とめおき線せん 3線せん（10両りょう編成へんせいを縦列じゅうれつ留置りゅうち・計けい6編成へんせい留置りゅうち可能かのう）
• 洗浄せんじょう線せん 1線せん（洗浄せんじょう台だいがあり、手て洗浄せんじょうを行おこなう）
• 列車れっしゃ検査けんさ線せん・転てん削そぎ線せん・修繕しゅうぜん線せん 1線せん（プールピット構造こうぞう）
• 月つき検査けんさ線せん 1線せん（プールピット構造こうぞう）。車両しゃりょうは10両りょう編成へんせい9本ほん（90両りょう）が留置りゅうちできる。

そのほか、保線ほせん機材きざい線せん（保線ほせん用ようモーターカー等とう留置とめおき）が1線せんある。

配置はいち車両しゃりょう

• 70-000形かたち (10両りょう × 8編成へんせい = 80両りょう)

周辺しゅうへん

品川しながわ埠頭ふとう分岐ぶんき部ぶ信号しんごう場じょうから分岐ぶんきする入にゅう出庫しゅっこ線せんを使つかって電車でんしゃの出入でいり区くを行おこなっている。国鉄こくてつ時代じだいの京葉けいよう貨物かもつ線せん計画けいかくの通とおり、東京貨物とうきょうかもつターミナル駅えきと隣接りんせつしており、上のぼり・下くだり各かく2線せんを接続せつぞくするだけで、すぐにでも列車れっしゃの直通ちょくつう運転うんてんが可能かのうである。また、東海道とうかいどう・山陽新幹線さんようしんかんせんの車両しゃりょう基地きち（東京とうきょう修繕しゅうぜん車両しゃりょう所しょ）が近ちかくにある。その他たに、真ま隣となりにみなとが丘おかふ頭とう公園こうえんや、留置とめおき線せん隣となりの道路どうろを南みなみに進すすむと環たまき七なな通とおりと大田おおた市場いちばの裏手うらてに突つき当あたる。

参考さんこう文献ぶんけん

• 日本にっぽん鉄道てつどう車両しゃりょう機械きかい技術ぎじゅつ協会きょうかい「ROLLINGSTOCK & MACHINERY」2001年ねん5月がつ号ごう国内こくない情報じょうほう「東京とうきょう臨海りんかい高速こうそく鉄道てつどう臨海りんかい副ふく都心としん線せん二に期きの部分ぶぶん開業かいぎょう（鈴木すずき晴美はるみ 日本鉄道建設公団にほんてつどうけんせつこうだん 東京とうきょう支社ししゃ設備せつび部ぶ）
• 安全あんぜん報告ほうこく書しょ2009（東京とうきょう臨海りんかい高速こうそく鉄道てつどう株式会社かぶしきがいしゃ） (PDF)