棒ぼう棒ぼう鶏にわとり

棒ぼう棒ぼう鶏にわとり（バンバンジー、繁体字はんたいじ: 棒ぼう棒ぼう雞、簡体字かんたいじ: 棒ぼう棒ぼう鸡、拼音: bàngbàngjī）は、四川しせん料理りょうりの冷ひや菜さいである。蒸むし鶏にわとりに四川しせんソース、怪かい味あじソースをかけた料理りょうりである。日本にっぽんではソースに芝しば麻あさ醤ひしおなどゴマだれのを用もちいることが多おおい。嘉よしみ定てい棒ぼう棒ぼう鶏にわとり、楽山らくざん棒ぼう棒ぼう鶏にわとりとも呼よばれる。

中国ちゅうごくの棒ぼう棒ぼう鶏にわとり

棒ぼう棒ぼう鶏にわとり

概要がいよう

焼やいた鶏肉とりにくを棒ぼうで叩はたき柔やわらかくしたことから、「棒ぼう」の漢字かんじが使つかわれたと言いわれている。元々もともとの作つくり方かたでは鶏肉とりにくを手てで細こまかく裂さいていた。包丁ほうちょうで切きり分わける料理りょうり法ほうもある。2018年ねん時点じてんでは四川しせん省しょう成なり都市としで鶏にわとりを棒ぼうで叩たたいて棒ぼう棒ぼう鶏にわとりを作つくる店みせはほとんどなくなっている。

中国ちゅうごくでは鶏肉とりにくのみで他たの具ぐを加くわえないのが一般いっぱん的てきである。味付あじつけも四川しせん料理りょうりらしく唐辛子とうがらしの辛味からみを利きかせた料理りょうりである。

歴史れきし

発祥はっしょうは現在げんざいの四川しせん省しょう眉山びざん市し青あお神かみ県けん漢かん陽ひ鎮、または楽山らくざん市し（嘉よしみ定府じょうふ）とされる。

発祥はっしょうにはいくつかの説せつがある。茹ゆでて、あるいは蒸ふかすことで水分すいぶんが抜ぬけて固かたくなった鶏肉とりにくを棒ぼうで叩たたいて柔やわらかくしたという調理ちょうり法ほうから採とられたものがよく知しられている。

• 清朝せいちょう後期こうきに客人きゃくじんを招まねくために妻つまが丸まる鶏にわとりの冷ひや菜さいの準備じゅんびをしていた。煮にあがった鶏にわとりの脚あしを縛しばった麻まひもをほどくのに難儀なんぎしているのを見みた息子むすこが鶏にわとりを棒ぼうで叩たたいたところ、扱あつかいやすくなり、鶏肉とりにくもかなり柔やわらかくなった。
• 明あきら、清きよしの時代じだいに、現在げんざいの四川しせん省しょう雅まさ安やすし市しで美食びしょくを楽たのしむ人ひとが料理りょうりを開発かいはつしたが、当時とうじの鶏肉とりにくは贅沢ぜいたく品ひんであり、新年しんねんや祭日さいじつにだけ食たべられる食材しょくざいであった。そこで薄切うすぎりにして少量しょうりょう販売はんばいすることを考案こうあんする。これはうまくいったが、切きった鶏肉とりにくの大おおきさが不ふぞろいで、大おおきなものばかり売うれた。これを改善かいぜんするために棒ぼうを基準きじゅんとして大おおきさを均等きんとうにした。

日本にっぽんでの棒ぼう棒ぼう鶏にわとり

棒ぼう棒ぼう鶏にわとりが日本にっぽんでポピュラーになったのは、麻婆マーボー豆腐とうふやエビチリといった他ほかの四川しせん料理りょうりと同様どうよう、陳ちん建けん民みんによる功績こうせきが大おおきい。

かつての日本にっぽんでは大量たいりょうのラらー油ゆや唐辛子とうがらしなどを用もちいた料理りょうりは受うけ入いれる素地そじができていなかった。そのため、担担麺めんのように、日本人にっぽんじんが食たべやすいようにアレンジしていった結果けっか、ゴマだれ風味ふうみに落おち着ついたのではと推測すいそくされている。

クラゲやキュウリなど具ぐを加くわえることもある。

関連かんれん項目こうもく

• 四川しせん料理りょうり
• よだれ鶏にわとり - 四川しせん料理りょうり。棒ぼう棒ぼう鶏にわとりとの違ちがいは鶏肉とりにくの切きり方かたのみという説せつもある。