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深山ダム - Wikipedia

深山ふかやまダム

栃木とちぎけん那須塩原なすしおばらにあるダム

深山ふかやまダム(みやまダム)は、栃木とちぎけん那須塩原なすしおばら百村もむらふか山地さんちさき一級いっきゅう水系すいけい那珂川なかがわ本川ほんがわさい上流じょうりゅう建設けんせつされたダムである。

深山ふかやまダム
深山ダム
所在地しょざいち 左岸さがん栃木とちぎけん那須塩原なすしおばら百村もむら深山みやま
右岸うがん:栃木とちぎけん那須塩原なすしおばら百村もむら深山みやま
位置いち 北緯ほくい3705ふん21びょう 東経とうけい13954ふん16びょう / 北緯ほくい37.08917 東経とうけい139.90444 / 37.08917; 139.90444
河川かせん 那珂川なかがわ水系すいけい那珂川なかがわ
ダムみずうみ 深山みやま
ダムしょもと
ダム型式けいしき アスファルトフェイシングフィルダム
つつみだか 75.5 m
つつみいただきちょう 333.8 m
つつみ体積たいせき 1,967,000
流域りゅういき面積めんせき 66.4 km²
たたえ水面すいめんせき 97.0 ha
そう貯水ちょすい容量ようりょう 25,800,000 m³
有効ゆうこう貯水ちょすい容量ようりょう 20,900,000 m³
利用りよう目的もくてき 灌漑かんがい上水道じょうすいどう発電はつでん
事業じぎょう主体しゅたい 農林省のうりんしょう関東かんとう農政のうせいきょく
栃木とちぎけん
電気でんき事業じぎょうしゃ 電源でんげん開発かいはつ
沼原ぬまっぱら発電はつでんしょ
栃木とちぎけん企業きぎょうきょく
板室いたむろ発電はつでんしょ
発電はつでんしょめい
認可にんか出力しゅつりょく
沼原ぬまっぱら(ぬまっぱら)発電はつでんしょ
(675,000kW)
板室いたむろ発電はつでんしょ
(16,100kW)
施工しこう業者ぎょうしゃ 大成建設たいせいけんせつ
着手ちゃくしゅねん/竣工しゅんこうねん 1968ねん/1973ねん
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那珂川なかがわ本川ほんがわ建設けんせつされた数少かずすくないダムで、那珂川なかがわ水系すいけいでは最大さいだいきゅうのダムである。貯水池ちょすいちは「深山みやま」(みやまこ)とばれ、水系すいけい最大さいだい規模きぼ人造湖じんぞうこである。

沿革えんかく

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明治めいじ時代じだいより那須なす疏水そすい事業じぎょうとう強力きょうりょく灌漑かんがい整備せいびおこな農地のうち面積めんせき拡張かくちょうはかって那須なす地域ちいき灌漑かんがい整備せいびであるが、戦後せんご食糧しょくりょう増産ぞうさん促進そくしんはかため農林省のうりんしょうげん農林水産省のうりんすいさんしょう関東かんとう農政のうせいきょく)は「国営こくえい那須野なすのげん土地とち改良かいりょう事業じぎょう」を施工しこう。その水源すいげんとして那珂川なかがわにダムを建設けんせつすることとし、下流かりゅう板室いたむろダム(重力じゅうりょくしきコンクリートダム、16.8m)ととも1968ねん昭和しょうわ43ねん)より建設けんせつ開始かいしされ、1973ねん昭和しょうわ48ねん)に完成かんせいした。

ダムの型式けいしきアスファルトフェイシングフィルダムたかさは75.5m。那須なす台地だいち一帯いったいへの灌漑かんがい那須塩原なすしおばらへの上水道じょうすいどう供給きょうきゅう県営けんえい発電はつでん目的もくてきである。現在げんざい板室いたむろダムども栃木とちぎけん管理かんり移行いこうされている。

揚水ようすい発電はつでん下池しもいけとして

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一方いっぽう電源でんげん開発かいはつ株式会社かぶしきがいしゃ那珂川なかがわ上流じょうりゅう揚水ようすい発電はつでんところ建設けんせつどう時期じき計画けいかくしていた。1969ねん昭和しょうわ44ねん)「沼原ぬまっぱら発電はつでんしょ建設けんせつ計画けいかく」を発表はっぴょう深山ふかやまダムを下池しもいけ利用りようし、上池かみいけとしてぬまばら(ぬまっぱら)調整ちょうせい建設けんせつ最大さいだい出力しゅつりょく675,000キロワット発電はつでんおこなおうとした。ぬまげん調整ちょうせい地質ちしつ透水とうすいせいたか火山かざんせい堆積たいせきぶつであること、ダムから調整ちょうせいまでのさい高揚こうようほどが500mをえること(当時とうじ最大さいだいあげほどは200mだいであった)など技術ぎじゅつてき問題もんだいはあったが、前者ぜんしゃ深山ふかやまダムとおなじアスファルトフェイシングダムとしたこと、後者こうしゃ新規しんきだい容量ようりょうフランシスがたポンプ水車みずぐるま開発かいはつ導入どうにゅうしたことで解決かいけつした[1]ぬまげん調整ちょうせいは、深山ふかやまダム完成かんせいおなじ1973ねん昭和しょうわ48ねん)に完成かんせい発電はつでんしょ稼動かどうした。那珂川なかがわ水系すいけいには沼原ぬまっぱら揚水ようすい発電はつでんしょほか1995ねん平成へいせい7ねん)に東京電力とうきょうでんりょく株式会社かぶしきがいしゃによって蛇尾川さびがわ塩原しおばら発電はつでんしょ蛇尾川さびがわダムはちしおダム)が建設けんせつされている。

ダムは日光にっこう国立こくりつ公園こうえんうちにあり、ダムみずうみ深山みやまからは那須なすたけしのぞめる。新緑しんりょく時期じきにはゆきこうむった那須岳なすだけ湖面こめんえる。ちかくにはぬまげん湿原しつげん板室いたむろ温泉おんせんがあり、観光かんこうとなっている。

調整ちょうせい漢字かんじ表記ひょうきは、国土こくど地理ちりいん地形ちけい図上ずじょうでは「ぬまげん調整ちょうせい」であるが、一般いっぱんにはしばしば「沼原ぬまっぱら調整ちょうせい」と表記ひょうきされることがある。

ひだり電源でんげん開発かいはつ沼原ぬまっぱら発電はつでんしょ全景ぜんけいひだり深山ふかやまダム、そのみぎにある四辺しへんがたみず表面ひょうめんぬまげん調整ちょうせい
国土こくど交通省こうつうしょう国土こくど画像がぞう情報じょうほう(カラー空中くうちゅう写真しゃしん)より作成さくせい(1976ねん11月18にちおよび22にち撮影さつえい))
みぎ那須なすたけし山麓さんろくぬまげん調整ちょうせい画像がぞう右手みぎて

接続せつぞく基幹きかん系統けいとう

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沼原ぬまっぱら発電はつでんしょ発生はっせい電力でんりょく送電そうでんするため、沼原ぬまっぱらせん建設けんせつされた。1972ねん昭和しょうわ47ねん)11月17にち午後ごご官庁かんちょう検査けんさえて完成かんせい同月どうげつ28にちには発電はつでんしょ試運転しうんてん開始かいしするスケジュールにわせたものであった[2]

  • 区間くかん
    •  沼原ぬまっぱら発電はつでんしょ
    • いたり しん栃木とちぎ変電へんでんしょ
  • わたるちょう:55.7km
  • 電線でんせんACSR320mm2
  • 鉄塔てっとう:135

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ 電源でんげん開発かいはつ株式会社かぶしきがいしゃ電源でんげん開発かいはつ30ねん電源でんげん開発かいはつ株式会社かぶしきがいしゃ、1984ねん、p298ぺーじ 
  2. ^ 今月こんげつまつには運開うんかいでんはつ沼原ぬまっぱら送電そうでんせん完成かんせい」『電気でんき新聞しんぶん』1972ねん11月21にち2めん

関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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