経書
解説
「
名数
いくつかの
六経 ・五経 - 『詩 』『書 』『礼 』『楽 』『易 』『春秋 』。戦国 時代 からのまとめられ方 。五経 と六経 との呼称 の差 は『楽 』が焚書 によって早 くに失 われ漢 代 以降 、五経 の名 がおもに使 われ、学 官 に立 てられたのも五経 博士 である。なお後 漢 以降 、隆盛 した古 文学 で六経 の順序 は『易 』『書 』『詩 』『礼 』『楽 』『春秋 』とされた。唐 代 には『五経 正義 』が作 られ、ここで五経 の内容 は『周 易 』『尚書 』『毛 詩 』『礼 記 』『春秋 左 氏 伝 』となった。七 経 -後 漢 時代 、孝 が重視 されるようになり、五経 (『詩 』『書 』『礼 』『楽 』『易 』『春秋 』)に『論語 』と『孝 経 』が加 えられ、合 わせて七 経 とされた。また六経 に孝 経 を足 したまとめ方 もあり、この七 経 に対 する緯 書 として七 緯 が作 られた。また、日本 における釈 奠独自 の儀式 として、毎回 七 経 を順次 1つずつ講義 を行 う七 経 輪転 講読 があった。九 経 -唐 代 の科挙 試験 において明 経 科 があり、ここでは五経 のうち礼 経 を三 礼 (『周 礼 』『儀礼 』『礼 記 』)に、春秋 経 を三伝 (『春秋 左 氏 伝 』『春秋 公 羊 伝 』『春秋 穀 梁 伝 』)に分 け、他 の三 経 と合 わせて九 経 と称 した。十 二 経 -唐 の文 宗 大和 年間 (827年 ~835年 )、石経 を立 てたが、その際 に九 経 に加 えて『孝 経 』『論語 』『爾 雅 』が入 れられた。十 三 経 -宋 代 、唐 の十 二 経 に『孟子 』が加 えられ、十 三 経 となった。この時代 、経書 も木版 印刷 されるようになっていたが、経書 と注釈 書 の注疏 が合 刻 されるようになり、十 三 経 の代表 的 な注釈 書 を集 めた『十 三 経 注疏 』が刊行 された。四書 -南 宋 の朱 熹は『礼 記 』のうち大学 篇 と中庸 篇 を取 り出 して、それぞれ独立 した書物 とし、これと『論語 』『孟子 』を合 わせて四書 と称 し、五経 を学 ぶ前 段階 として四書 の学 を提唱 した。