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葛粉 - Wikipedia

葛粉くずこ

クズのからつくられる食用しょくよう

葛粉くずこ(くずこ)は、本来ほんらいマメのつるせい多年草たねんそうあき七草ななくさひとつであるクズからられるデンプン精製せいせいしてつくられる食用しょくようである。しかし、葛粉くずこしょうして一般いっぱんられているものは原料げんりょうジャガイモサツマイモコーンスターチなど)のデンプンを混入こんにゅうしたものがおおい。

概要がいよう

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貝原かいばら益軒えきけんさいや、大蔵おおくら永常ながつねせいかずらろくしるされているとおり、元々もともと救荒きゅうこう食糧しょくりょうとして認知にんちされていた。めにくく、えるとかたまる性質せいしつ利用りようして、和菓子わがし洋菓子ようがし生地きじ料理りょうりとろみつけの材料ざいりょうなどの用途ようともちいられる。葛粉くずこ薬効やっこうち、からだあたた血行けっこうをよくするため、風邪引かぜひき(葛根かずらね)や胃腸いちょう不良ふりょうとき民間みんかん治療ちりょうやくとしてふるくから利用りようされてきた。有効ゆうこう成分せいぶんとしてイソフラボンふくまれている。

デンプンしつあつまるふゆ採集さいしゅう適期てっき[1]してどろとした繊維状せんいじょう粉砕ふんさいし、真水まみずあらい、そのしぼじるをためてデンプンを沈殿ちんでんさせる。アクきと沈殿ちんでんすうかいかえし、不純物ふじゅんぶつのぞき、最終さいしゅうてき良質りょうしつなデンプン部分ぶぶんだけを陰干かげぼしで乾燥かんそうさせて製品せいひんとする。良質りょうしつ葛粉くずこつくるには、単純たんじゅん作業さぎょうだが手間てまひまと根気こんき必要ひつようとされる。

石川いしかわけん宝達ほうだつかずら宮城みやぎけん白石しらいしかずら奈良ならけん吉野よしのかずら静岡しずおかけん掛川かけがわかずら三重みえけん伊勢いせかずら福井ふくいけん若狭わかさかずら福岡ふくおかけん秋月しゅうげつかずら(久助きゅうすけかずら)などが有名ゆうめいである。

ほん葛粉くずこ

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じりのない葛粉くずこ100%のものをほんかずら(ほんくず)とび、なめらかで口当くちあたりがいが、本来ほんらい多少たしょう苦味にがみともなう。ほんかずら生産せいさんりょうすくなく高価こうかであるため、前述ぜんじゅつしたように葛粉くずこしょうして一般いっぱんられているものはジャガイモサツマイモ甘藷さつまいも澱粉でんぷん)、コーンスターチ(トウモロコシの澱粉でんぷん)などのデンプンを混入こんにゅうしたものがおおい。業界ぎょうかいでは[よう追加ついか記述きじゅつ]、「業務ぎょうむようなみかずら」とは甘藷さつまいも澱粉でんぷん100%のものう。西日本にしにほんとく産地さんちおお近畿きんき九州きゅうしゅうではほん葛粉くずこ比較的ひかくてきはいりやすい。

生産せいさん現状げんじょう

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ほん葛粉くずこ生産せいさんはクズのひと高齢こうれい天然てんねん資源しげん減少げんしょうによって、現在げんざい国内こくない出回でまわほん葛粉くずこにしめる中国ちゅうごくせい割合わりあいたかまっている。台湾たいわんさんのクズはタイワンクズ (Pueraria montana)、中国ちゅうごくさんのクズはシナノクズ(P. lobata var. chinensis)であり、日本にっぽんさんのヤマトクズとは植物しょくぶつ学的がくてきにはどう種類しゅるいではない。中国ちゅうごくさんかんかずらかずら)のポストハーベスト農薬のうやくまたは残留ざんりゅう農薬のうやく危険きけんせい問題もんだいになっている。[よう出典しゅってん]薬用やくようめんからはおなじとみなしてよい(ただし、中国ちゅうごくでは、はたけでの葛根かずらね栽培さいばいさかんなため天然てんねんぶつとは区別くべつ必要ひつよう[2][リンク]

食材しょくざいとして葛湯くずゆ胡麻ごま豆腐とうふ和菓子わがし各種かくしゅ料理りょうり利用りようされる。

脚注きゃくちゅう

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出典しゅってん

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関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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