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量子化誤差 - Wikipedia

量子りょうし誤差ごさ(りょうしかごさ、Quantization Error)または量子りょうしゆが(りょうしかひずみ、Quantization Distortion)とは、信号しんごうアナログからデジタル変換へんかんするさいしょうじる誤差ごさである。

うえのグラフはもと信号しんごうあお)とそれを量子りょうしした信号しんごうあか)をしめしている。したのグラフは量子りょうし誤差ごさ(2つの信号しんごう差分さぶん)をしめしている。

概要がいよう

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アナログ信号しんごうからデジタル信号しんごうへの変換へんかんデジタイズ)は、信号しんごう細部さいぶ無視むしする変換へんかんであるため、もと信号しんごうからの誤差ごさかなら発生はっせいする。このような誤差ごさを、量子りょうし誤差ごさび、発生はっせいする雑音ざつおんは、量子りょうし雑音ざつおん(Quantization Noise)とばれる。

量子りょうし誤差ごさおおきさは、量子りょうし解像度かいぞうどアナログ-デジタル変換へんかん回路かいろのビットすう依存いぞんする。

量子りょうし誤差ごさモデル

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さまざまな物理ぶつりりょう実際じっさい物理ぶつりてき実体じったいによって量子りょうしされる。これがてはまる分野ぶんやれいとしては、電子でんし工学こうがく電子でんしによる量子りょうし)、光学こうがく光子こうしによる量子りょうし)、化学かがく分子ぶんしによる量子りょうし)などである。これをそのけいの「量子りょうし雑音ざつおん限界げんかい」とぶこともある。これは、「量子りょうし誤差ごさ」のべつあらわれでもあり、この場合ばあい理論りろんてきモデルはアナログでも、実際じっさい現象げんしょうはデジタルてきになっているのである。量子りょうし限界げんかい付近ふきんでは、アナログとデジタルの区別くべつはなくなる。

量子りょうし雑音ざつおんモデル

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量子りょうし雑音ざつおん(りょうしかざつおん、えい: Quantization noise)は、電気でんき通信つうしんデジタル信号しんごう処理しょりにおけるアナログ-デジタル変換へんかん過程かていでの量子りょうしまれるノイズである。これはアナログとデジタル量子りょうし誤差ごさによってしょうじる。このノイズは非線形ひせんけいもと信号しんごう依存いぞんしたものとなる。量子りょうし雑音ざつおんはいくつかの方法ほうほうでモデルされる。

量子りょうし雑音ざつおん以下いかのように二乗にじょう平均へいきん平方根へいほうこん誤差ごさとして表現ひょうげんできる。

 

ここで  変換へんかん回路かいろ入力にゅうりょくされるアナログ電圧でんあつ範囲はんいボルト)、 変換へんかん回路かいろ量子りょうしビットすう 標本ひょうほん周期しゅうきびょう)、 変換へんかん回路かいろ負荷ふか抵抗ていこうオーム)である。

理想りそうてきなアナログ-デジタル変換へんかん回路かいろでは、S/N以下いかのようにもとめられる。

 

16ビットオーディオでのダイナミックレンジは 6.02 · 16 = 96.3 dBでしべる である。

このは、理想りそうてきなアナログ-デジタル変換へんかんでは量子りょうし誤差ごさが −1/2 LSB から +1/2 LSB まで一様いちよう分布ぶんぷすると仮定かていしたものである。また、信号しんごう量子りょうし可能かのう範囲はんいすべふくまれていると仮定かていしている。量子りょうし可能かのう範囲はんい調しらべるには三角波さんかくなみのこぎり最大さいだい強度きょうど入力にゅうりょくしてみればよい。

入力にゅうりょく信号しんごう最大さいだい強度きょうど正弦せいげん場合ばあい信号しんごうかくりつ分布ぶんぷ一様いちようではなくなり、以下いかのようなしきでS/Nもとめられる。

 

ここでも量子りょうし誤差ごさ分布ぶんぷ一様いちようであると仮定かていしている。こう解像度かいぞうどのアナログ-デジタル変換へんかん回路かいろはこのしきちか特性とくせいしめすが、4ビットまでのてい解像度かいぞうど変換へんかん回路かいろでは、入力にゅうりょく信号しんごう量子りょうし可能かのう範囲はんいえてしまう問題もんだいつよくなり、このしきとはかけはなれてしまう。

関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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