金隠きんかくし

金隠きんかくし（きんかくし）とは、金玉きんぎょく（睾丸こうがん）を隠かくすもの。

転てんじて所得しょとく隠かくしの意味いみでも用もちいられるようになった。

一覧いちらん

• 和式わしき大だい便器べんきにある前方ぜんぽうに設もうけた遮蔽しゃへい物ぶつ。転てんじて、そのように作つくられた陶製とうせい（衛生えいせい陶器とうき）の便器べんき。
  • 男性だんせいが使つかう小便しょうべん器きの仕切しきりや、女性じょせい用ようの和式わしき便器べんきも「きんかくし」と呼よばれることがある。
  • 便器べんきの「きんかくし」の語源ごげんの一ひとつに「きぬかけ」というのがある。平安へいあん時代じだいの樋とい箱ばこ（しゃがみ式しきのおまるの一種いっしゅ）には鳥居とりいのような丸まるい棒ぼうが付ついており、それを「きぬかけ」と呼よんだ。この時ときの使用しよう姿勢しせいは「きぬかけ」を背せにしゃがみ、まくり上あげた着物きもの（十二単じゅうにひとえ）の裾すそを掛かけて用ようを足たした。この言葉ことばがいつから「きんかくし」となったかは不明ふめいであるが、後年こうねんには板いた状じょうのものが現あらわれる。明治めいじに入はいって陶製とうせい便器べんきが大量たいりょう製造せいぞうされるようになると、現在げんざいのような半円はんえん状じょう（スリッパ型がた）又または台形だいけい型がたの便器べんきが登場とうじょうする（初期しょきの陶製とうせい便器べんきのきんかくしは板いた状じょうのものである）。
  • 日本にっぽんで現存げんそんする最古さいこの金隠きんかくし（板いた）は、昭和しょうわ55年ねん（1980年ねん）に一いち乗じょう谷たに朝倉あさくら氏し遺跡いせきから出土しゅつどした。この金隠きんかくしの出土しゅつどが、発掘はっくつ場所ばしょが「便所べんじょ」であるという立証りっしょうに役立やくだった。
• 鎧よろい（よろい）の前ぜん腰こしにある草摺くさずり（くさずり）、前ぜん板いた（まえいた）のこと。
• 隠語いんごで所得しょとく隠かくし、またはその手段しゅだんや方法ほうほうのこと。