麻雀 放浪 記
『
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1969 | |||
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1993 | |||
1984 | |||
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概要
1969
1984
また、
あらすじ
青春 編 - チンチロ
部落 での「ドサ健 」との出会 いをきっかけに賭博 の世界 に足 を踏 み入 れた「坊 や哲 」は「ママ」や「出目 徳 」らによって麻雀 に深 くのめりこんでいく。そして、「ドサ健 」、「出目 徳 」、「女衒 の達 」らとの果 てしない青天井 麻雀 は意外 な結末 を迎 える。1969年 1月 から6月 まで『週刊 大衆 』に連載 。 風雲 編 - ヒロポン
中毒 のため、代 打 ち麻雀 で失態 を演 じた「坊 や哲 」は東京 を去 る。新天地 、大阪 での「達磨 」「タンクロウ」らとの激闘 。慣 れないブウ麻雀 に初 めは戸惑 うが…。1970年 1月 から6月 まで『週刊 大衆 』に連載 。 激闘 編 麻雀 の打 ち過 ぎか、肘 が上 がらず、「芸 」が使 えなくなった「坊 や哲 」。TS会 から「カラス金 」を借 りて麻雀 を打 つが、時 は戦後 の復興 真 っ最中 であり、自分 の生 き方 と世間 のギャップに戸惑 う…。1971年 1月 から6月 まで『週刊 大衆 』に連載 。番外 編 - 「
親指 トム」のあだ名 を持 つ「李 億 春 」を主人公 に据 えた完結 編 。一方 「坊 や哲 」は麻雀 から足 を洗 い、勤 め人 になっていたが、「ドサ健 」との再会 により再 び麻雀 の世界 に身 を投 じる。1972年 1月 から6月 まで『週刊 大衆 』に連載 。
登場 人物
主要 人物
坊 や哲 (ぼうやてつ)本 作 の主人公 で語 り部 。初 登場 時 16歳 。一人称 は「僕 」、『風雲 編 』からは「俺 」、著者 自身 の語 りでは「私 」、オックスクラブのママとの会話 では「僕 」になる。紅 星 中学 卒業 直後 、上 州 虎 との再会 やドサ健 との出会 いをきっかけに賭博 の世界 に足 を踏 み入 れる。このとき、まだ子供 だったことと一張羅 として中学 時代 の学生 服 を着 ていたことから「坊 や」と呼 ばれるようになり、やがてバイニンとしての通 り名 となった。戦時 中 は学徒 動員 によって工場 で働 いており、そこで上 州 虎 と出会 い博打 を覚 えた。この頃 から博打 の筋 は良 かったらしい。中学 卒業 直後 に終戦 を迎 え、家族 には「仕事 に行 く」と偽 って当 てのないまま時間 を潰 しているとき、偶然 上 州 虎 と再会 、上野 の賭場 に案内 されてドサ健 と出会 い、彼 のいいカモにされながら、やがて勝負 師 としての才能 が開花 していく。イカサマなしの平 で勝負 をしたがるという傾向 があり、コンビを組 む主 に対 して遣 る瀬無 い行動 に出 てしまうこともしばしばある。また、この時点 では情 にもろい傾向 があり、出目 徳 と打 ち負 かした学生 から巻 き上 げた金 を一部 返上 したり、チン六 がドサ健 に騙 されたときの愚痴 を聞 いて金 を恵 んだりしていた。ただし、後者 の方 は「小 さな恩 を売 っておき、いずれこき使 う」という心算 があった。本人 いわく「ドサ健 とは対照 的 に、捨 てるようなところを何 とか生 かし、種 を撒 いて育 てて食 う」[2] という持論 を持 つ。上 州 虎 から実家 の空 き巣 に入 られた際 、親 が家 を留守 にするきっかけを作 ったのが哲 であったため、親 に疑 われ始 めたことで実家 に帰 りづらくなり、やがて麻雀 放浪 を生 きる道 と決定 付 けることになる。- オックスクラブでの
初 入 店 時 には戦中 以来 の麻雀 だったことも相 まって、雀 力 が乏 しかった[注 1]。そのことでジョニイから制裁 をうけ、オックスクラブのママから介抱 されたことをきっかけにママのオヒキ(相棒 )となってゲンロクなどの博打 修行 に励 む。ママとの同棲 に近 い暮 らしのなかで彼女 に惹 かれていくものの、同時 に彼女 の教 えの影響 から超 えるべき目標 としても見 ている。だがしかし、コンビとの関係 は長 くは続 かず、単独 で雀 荘 を回 り稼 ぎに出 てしまうことが災 いしたこともあって、オックスクラブがガサ入 れに遭 ったのを機 に結果 的 に自然 解消 となった。 - ガン
牌 使 いの清水 との出会 いがきっかけで、バイニンの世界 には様々 な技 を使 う麻雀 打 ちが存在 することを意識 する。その折 に株 屋 を名乗 っていた出目 徳 と出会 い、自身 の打 ち筋 を見出 されてコンビを組 み、「大 四 喜 字 一色 十 枚 爆 弾 」や「2の2天和 」「通 し(サイン)」を仕込 まれる(当初 はサイコロの出目 は7が一番 出 しやすかった、と語 っている)。これらの技 を持 って後 にドサ健 に挑 み勝利 する。しかし、いずれもやがて自身 も出目 徳 を敵 に廻 してしまうであろうと予知 し、出目 徳 に対抗 するための技 を考 えるようになる。その折 、ドサ健 との勝負 を偶然 見 ていた女衒 の達 と馴 れ合 い、師事 された折 に出目 徳 に対抗 する技 「大 四 喜 切 り返 し爆 弾 」を持 ちかけられ、それに乗 り、不覚 にも出目 徳 から仕込 まれた技 をばらしてしまい、後 にドサ健 と組 んだ女衒 の達 が技 の一部 を披露 したことで出目 徳 の怒 りを買 い、土壇場 で自然 解消 となる。激闘 の末 に出目 徳 は急死 したが、そのときの自身 の気持 ちを言葉 に表 せなかった。風雲 編 昭和 26年 、20歳 を過 ぎた現在 でも「坊 や」と呼 ばれており、「金 があるときは麻雀 を打 たず、無 いときに打 つ」ことを心 がけていたが、同時 にヒロポン中毒 に陥 っており、本来 一匹狼 であるはずのバイニンが「誰 かのために働 く犬 」、つまりヒロポンのために誰 かに縋 って生 きる犬 に成 り下 がっていた。それを前後 してS組 のヤクザの若 い衆 や小菅 から西大久保 の丸木 旅館 での土建 Y組 との麻雀 の代 打 ちを頼 まれてそれに渋 るが、小菅 からヒロポンを貰 い「麻雀 がお前 の商売 だろうが」と叱咤 激励 される形 で代 打 ちにを引 き受 ける。ヒロポンの禁断症状 により幻覚 に苛 まれ続 け、それに比例 して度々 ヒロポンの要求 をしたことで小菅 に暴行 を受 けるが、それにより一皮剥 け、得意 のイカサマ技 を使用 するが、ばれて落 とし前 としてエンコ詰 めを自分 ですることを強要 されるも「好 きにしろ」「力 に頭 は下 げない」と言 い、焼 きを入 れられそうになるが、土建 Y組 のステテコこと岩吉 に手形 のエンコ詰 めをとって坊 や哲 の名誉 を預 かられる形 で事 なきを得 る。- その
後 もヒロポンの禁断症状 は悪化 し、ギャングバーの男女 2人 と口論 になったうえで警察 沙汰 になる散々 な目 に遭 っていたところ、岩吉 に頼 まれたボタンヌのママに引 き取 られ、彼女 に説教 と叱咤 激励 と一宿一飯 の恩義 を受 ける。今 や「ヒロポン中毒 の負 け犬 」に成 り下 がり、バイニンを廃業 してカタギに戻 ろうとしたところを前後 して岩吉 に持 ちかけられたデンスケ博打 のサクラ役 を引 き受 け、彼 のオヒキ(相棒 )になる形 で暫 く行動 を共 にする。その折 にクソ丸 とドテ子 との出会 いから始 まった麻雀 にて、ヤクザの代 打 ち以来 久 しぶりに牌 を握 っていくうちに、かつてのバイニンとしての感性 を少 しずつ取 り戻 していく。その成 り行 きで2人 に同行 し、新天地 ・大阪 の雀 荘 を放浪 する。ブウ麻雀 の雀 荘 「白 楼 」にて、タンクロウをはじめとするクセ者 揃 いのバイニン(ケン師 )たちに翻弄 される。その時 、途中 で別 れたはずのドテ子 がコンビを組 むことを志望 したが、そのふざけた態度 から断 るも、雀 荘 「白 楼 」での意外 な活躍 から彼女 を信頼 し、コンビ結成 を了承 する。大恩寺 での激戦 を経 て、ドテ子 、タンクロウが寝 ている隙 を見 て煙 をまく形 で新宿 へと帰路 する。 激闘 編 敗戦 から7年間 麻雀 を打 ち続 けて23歳 になり、身 なりもボロボロになったのを前後 して高度 経済 成長 に伴 う世間 の変 わりように違和感 を覚 え始 めたころ、小学校 時代 の恩師 と再会 する。彼 から就職 の世話 をされそうになるが、それを断 る。だが、自身 の右腕 が肱 関節 内 軟骨 剥離 になり麻雀 を打 つこともままならない状態 に陥 っていた。TS会 から借金 をして麻雀 に臨 む。
- ドサ
健 (ドサけん) 上野 を拠点 とする生粋 のバイニン。カモを見 つけるとそれにつけ込 んで言葉 巧 みに上手 く相手 から財産 を毟 り取 る、筋金入 りの「悪党 」。坊 や哲 いわく「真正面 からぶつかり、美味 なところだけを喰 って、後 は捨 てていく」[2]。坊 や哲 を自分 の思 うままに利用 する一方 で、彼 に「運 」の概念 やバイニンとしての生 き方 を教 え込 む。博打 を「商売 」と捉 えており、運 のコントロールにも長 けている。それ故 に、博打 の資本 は「運 」とも語 っており、「自分 の運 の限度 を理解 した上 で、博打 で運 を限度 まで使 い切 ったらその晩 はサッとやめる」ことを自分 のルールにしている。坊 や哲 からチンチロリンの勝率 を「健 さんは腕 がいいから勝 てた」と問 われた際 には「運 が良 かったから」と否定 しており、「博打 は結局 のところ、理屈 ではない」と、坊 や哲 に「運 」の概念 を刷 り込 んだ。- チンチロリンでは、
参加 者 のそれぞれのサイコロの出目 を覚 えているほどの記憶 力 のほか、「これからの時代 は麻雀 が流行 る」と先 を読 むなど、先見 の明 を持 っている。だが、前者 は「商売 だから」覚 えているにすぎず、「サイコロ賭博 より麻雀 や花札 など技巧 中心 の博打 が肌 に合 う」と坊 や哲 に語 っている。 - チンチロ
部落 の勝 ち頭 にして賭場 を仕切 る用心棒 的 な存在 として登場 。そこで坊 や哲 に目 を付 け、博打 のテクニックを身体 で教 えた上 でチンチロリンの勝 ち分 から闇市 「かに屋 」での酒代 と授業 料 を差 し引 き、坊 や哲 とオックスクラブの賭場 に入 店 した際 に場代 を坊 や哲 に出 させて自分 は稼 ぐだけ稼 いだ後 、負 けが込 んでいた坊 や哲 を置 き去 りにしていった。 - その
後 、麻雀 の腕 を上野 の各 雀 荘 の店主 に買 われて「博打 会社 」を経営 し、上 州 虎 をはじめとする数 人 の手下 を持 ち、自分 たちにとって都合 のいいカモを量産 するために麻雀 教室 を開 き、カタギ(一般人 )から授業 料 を含 めて上野 界隈 の雀 荘 での賭 け金 を毟 れるように、表向 きにはイカサマ防止 の旨 を伝 えた上 で、新 しい役 リーチを流行 らせる手段 を打 った[注 2]。その折 に、チン六 を雀 荘 の主人 になることを持 ちかけて上手 いこと騙 し、なけなしの金 を奪 い取 った。 - やがて、
坊 や哲 をオヒキにした出目 徳 とまゆみの実家 である雀 荘 にて激戦 を繰 り広 げるも、出目 徳 の必殺 技 である「2の2天和 」の前 になす術 もなく敗北 、まゆみの実家 の登記 簿 を含 め、ほぼ全 財産 を毟 られる。 - その
後 は出目 徳 に対抗 するための技 を編 み出 すために麻雀 に没頭 し始 める。後 に梅 という男 が金持 ちの相手 を紹介 された際 、渋 った末 に女衒 の達 に自身 の愛人 であるまゆみを売 って金 にしてまで勝負 を挑 むも、出目 徳 に敗北 して以来 、バイニンとしての感性 が狂 い、落 ち目 になっていたため、金持 ち相手 の麻雀 も仕組 まれていたことに感 づけなかった(勝負 は中断 された)。 後 にバイニンとしての感性 を取 り戻 し、坊 や哲 の技巧 を熟知 している女衒 の達 と組 む形 で出目 徳 と激戦 を繰 り広 げる。その末 に出目 徳 が事切 れたのと同時 に出目 徳 の持 ち物 すべてと衣服 を剥 ぎ取 り、坊 や哲 と女衒 の達 とで分 け合 った後 、死 に際 に出目 徳 があがった筒 子 の九 蓮 宝 燈 に敬意 を示 して筒 子 抜 きの三 人 麻雀 を繰 り広 げる。夜明 けが近 づくと上野 から輸タクを持 ち出 して出目 徳 の遺体 を坊 や哲 と女衒 の達 とで運 び出 し、出目 徳 の自宅 の近 くにある泥 溝 (ドブ)に放 り込 み、そこで再度 勝負 師 としての敬意 を示 した。出目 徳 の一 件 から10年 後 の物語 であるスピンオフ作品 『ドサ健 ばくち地獄 』では主人公 を務 める。風雲 編 - ヒロポン
中毒 に陥 った坊 や哲 の夢 の中 に登場 する。 激闘 編 自身 が経営 する雀 荘 「悟空 林 」で坊 や哲 と再会 する。
- オックスクラブのママ
本名 「八代 ゆき」。己 の才覚 でうまく世 を渡 る女性 。坊 や哲 の見解 によると、年齢 は26-27歳 くらい。坊 や哲 が打倒 ドサ健 およびバイニンとして生 きるきっかけを作 ったキーパーソン的 な存在 の1人 。- セレベス
生 まれで、戦中 は軍事 関係 の仕事 に着 いており、英語 が堪能 。また、娼婦 としても活動 している。オックスクラブでの麻雀 でのいざこざで鷲鼻 (ジョニイ)に鉄拳 制裁 を受 けた坊 や哲 に才能 を見出 し、麻雀 のコンビを作 ることを提案 する。それを紆余曲折 の末 に受 け入 れた坊 や哲 に麻雀 のイカサマ技 や博打 のノウハウを叩 き込 んだ。その際 、坊 や哲 に「博打 の世界 での人間 関係 はボスと奴隷 と敵 の三 つしかない」と教 え込 み、坊 や哲 はその言葉 を深 く胸 に刻 み込 む。後 にオックスクラブがガサ入 れを受 けるのを前後 して、やがて姿 を消 す。風雲 編 大阪 の麻雀 クラブ「紅 鶴 」のママとして坊 や哲 と3年 ぶりの再会 を果 たす。
青春 編
上 州 虎 (じょうしゅうとら)本名 「樋口 虎吉 」。大正 時代 の終焉 あたりから麻雀 ・博打 を打 っている、賭博 暦 30年 の戦前 派 のバイニンの1人 。片腕 の傷痍軍人 で、ぼろぼろのシャツ一 枚 に戦闘 帽 を被 った中年 男性 。通 り名 は、上 州 (現在 の群馬 県 )出身 であることに由来 する。出目 徳 の友人 でもあり、戦後 は彼 の家 に泊 まっている。戦時 中 はN工場 の工員 として働 いていたが、ダイカストで重傷 を負 い、右肩 の付 け根 あたりから先 を失 うが、これを公傷 扱 いとして工場 で保障 され、片腕 しかないのをいいことに博打 ばかりやっていた。学徒 時代 の坊 や哲 に丁半 、チョボ一 、オイチョ、麻雀 などの博打 を教 えていた。戦後 直後 、上野 の部落 で行 われている博打 に参戦 するために、たたき(強盗 )、のび(空巣 )、かっぱらいなどの悪事 を犯 してまで金 をためてきた。博打 に参戦 するときは最初 部落 の仲間 に断 られたが、自分 の片腕 を見 せて「自分 は片腕 しかないから博打 しか楽 しみがない」と哀 れさを見 せ、嘆願 した末 に参戦 できた。初 挑戦 するチンチロリンにすぐに親 しみ興 じ、当初 は好調 に勝 つが、最終 的 に一文 無 しとなる。その後 、金 を手 に入 れるために人 にナイフを突 きつけ脅迫 したが、その人 がかつて鶴見 工場 で同僚 だった坊 や哲 であり、偶然 の再会 を果 たす[注 3]。行 くあてもなかった坊 や哲 にチンチロリンの勝 ち分 半分 をもらうことを条件 に、坊 や哲 に上野 の賭場 に案内 する。坊 や哲 がチンチロリンで勝 ち続 けだいぶタネ銭 (賭 け金 )が浮 いてきた際 に、廻 銭 することを坊 や哲 に強要 するも断 られる。「金 の貸 し借 りは禁止 」と主張 するドサ健 と揉 め、賭場 の外 に連 れられ口論 の末 に賭場 を追 い出 される。そのため坊 や哲 からチンチロリンの勝 ち分 を回収 し損 ねた。後日 、坊 や哲 の実家 に空 き巣 に入 った件 について、そのことを持 ち出 して坊 や哲 に対 して弁明 している。- その
後 、ドサ健 の昼 限定 の手下 となり、ドサ健 の縄張 りである上野 に数 十 軒 ある雀 荘 に都合 のいいカモを量産 するために麻雀 講師 となって暗躍 する。 後 にドサ健 に挑 みにきた出目 徳 との勝負 に立会 い、ドサ健 側 と出目 徳 側 との通 し(サイン)を互 いに教 えあうダブルスパイを担 った。ドサ健 の敗北 後 、まゆみの家 (雀 荘 )の登記 簿 を出目 徳 から受 け取 り[注 4]、雀 荘 の主人 となった。しかし、家屋 を持 ったことで欲 が沸 き、達 がドサ健 から質 としてあずかったまゆみに目 をつけ、彼女 を手 にしようと達 に登記 簿 とまゆみを交換 したうえでそれらをサシウマの対象 として麻雀 博打 に挑 む。飴屋 と梅 を卓 に入 れた激戦 の末 に敗北 し、家 と女 を失 う破目 になった。- チン
六 (チンろく) 少年 期 から博打 を生業 としている年配 の博打打 ちで、チンチロ部落 で大 勝 ちしていた男 の1人 。密造 酒 の闇 売 りで小金 をためていたが、ドサ健 に唆 されて雀 荘 の主人 になる事 を持 ちかけられる。自身 の苦手 な麻雀 に渋々 つき合 わされていくうちに、博打打 ちだと言 うプライドに魔 が差 し、ドサ健 一派 のいいように踊 らされて詐欺 同然 に財産 を博打 で取 られる。その後 、チンチロ部落 にガサ入 れが入 り、商売 道具 を押収 されすべてを失 うが、ドサ健 の愚痴 を聞 いてくれ金 を恵 んでくれた坊 や哲 に恩義 を感 じ、『激闘 編 』の最後 に無一文 になった坊 や哲 に金 を返 す。- おりん
女装 したオカマ(男娼 )のバイニンで、チンチロ部落 で大 勝 ちしていた男 の1人 。- チンチロリンにおいて
出 時 を見計 らってグラ賽 (偽 サイ)を使 っていた。坊 や哲 はこの気配 に気付 き、グラ賽 を売 って貰 おうと交渉 されたが激烈 な口調 で断 り、代 わりに銀座 にある賭場 ・オックスクラブを紹介 し、バーテンの鈴木 に「ナシを打 つ」ことを約束 させ、同時 にいろいろ用心 することを諭 す。 薄 禿 げ- チンチロ
部落 の博打 で最初 に胴 (親 番 )を勤 めた男 。最初 の出目 が3だったことを上 州 虎 から笑 われるが、それを「案外 3や2の目 が強 い」と主張 して窘 める。その後 、自身 の胴 は三 回 で落 ち、見 (ケン)に徹 した。 鉢巻 き、角刈 り、モンペ- それぞれチンチロ
部落 の博打 に参加 した男 たち。 - 「かに
屋 」の店主 御徒 町 の国電 の高架 沿 いにあるバラック小屋 で飲食 店 (闇市 )「かに屋 」を営 む中年 男性 。坊 や哲 、ドサ健 、上 州 虎 が御用達 にしている。当時 の食糧 事情 では貴重 品 である銀 シャリや酒 などを高額 で取 り扱 っている。ドサ健 の入 れ知恵 によりチンチロリンで大 勝 ちした坊 や哲 に食事 を振舞 う。ドサ健 とは以前 からの知 り合 いであるが、彼 のまゆみへのぞんざいな扱 いに対 して難色 を示 している。- 『
激闘 編 』では、高度 経済 成長 の影響 により「店 ごと」姿 を消 していた。 鈴木 - オックスクラブのバーテンの
男 。おりんの紹介 できた坊 や哲 とドサ健 を賭場 へと案内 する。後 にオックスクラブがガサ入 れを受 けるのを前後 して、やがて姿 を消 す。 鷲鼻 (わしばな) / ジョニイ- オックスクラブの
常連 客 の1人 であるアメリカ人 。感情 の起伏 が激 しく、麻雀 で勝 てば上機嫌 になり、負 ければ不機嫌 になる。また、当時 雀 力 が乏 しかった坊 や哲 に金 が払 われなかったことで激昂 し、オックスクラブの路地 裏 で鉄拳 制裁 を施 す。しかし、次 に再会 した際 には麻雀 で勝 っていたので上機嫌 に坊 や哲 と会話 を交 わした上 で麻雀 で圧勝 する。後 にオックスクラブがガサ入 れを受 けるのを前後 して、やがて姿 を消 す。 清水 - ガン
牌 の達人 。長髪 にポマードを塗 り、オーヴァコートを羽織 った色白 の美 青年 。数寄屋橋 にある日 劇 地下 の雀 荘 にて坊 や哲 の打 ち筋 に目 をつけ、煙草 を渡 したのを機 に親 しくなる。坊 や哲 に小伝馬 町 にある一 局 精算 のブン屋 ルールの雀 荘 を紹介 し、そこで一緒 に打 つ上 でガン牌 を披露 する。対局 後 に坊 や哲 にもガン牌 の秘密 の一部 を教 え、通 っていると察知 したオックスクラブを紹介 することを要求 した。その後 、坊 や哲 とかに屋 で落 ち合 う予定 だったが、進駐軍 のシボレーに轢 かれて無残 な最期 を遂 げる。 - テディ(
日系 二 世 )、ロイ、ディック 横浜 にあるクラブバーで麻雀 博打 を打 っていたアメリカ人 たち。ママに打 ち負 かされたが、テディはママの勝 ち金 をカツアゲした。- ソッキン
- ドサ
健 の片腕 。本名 を「上田 則 近 」といい、通称 も名前 の音読 みが由来 。雀 力 は素人 そのもので、ドサ健 のオヒキとして出目 徳 に挑 むも、ドサ健 ともども完膚 無 きまでに打 ち負 かされる。 女衒 の達 (ぜげんのたつ)吉原 で女衒 を生業 とする、和服 (着流 し)を着 た三 十 男 。出目 徳 とドサ健 の対決 に立 ち会 い、坊 や哲 に博打 の師事 を申 し込 む。そのうえで坊 や哲 が出目 徳 を敵 に回 した時 の技 を考案 している最中 に、自身 が考案 した「大 四 喜 十 枚 切返 し爆 弾 」を持 ちかけ、坊 や哲 から出目 徳 の技 すべてを教 えられる。その後 、ドサ健 の借金 のかたにまゆみを引 き取 り、上 州 虎 が主人 となったまゆみの家 の雀 荘 で上 州 虎 に店 の登記 簿 とまゆみを賭 けた勝負 に挑 み勝利 する。その後 、ドサ健 と組 む形 でバイニンとして出目 徳 との青天井 麻雀 に身 を投 じる。激戦 のさなか、出目 徳 の死後 、坊 や哲 、ドサ健 と三 人 麻雀 で対決 し、夜明 け際 に出目 徳 の遺体 を放 り込 んだ後 、出目 徳 を賞賛 する言葉 をかけた。激闘 編 新橋 裏 の雀 荘 の前 で坊 や哲 と再会 する。この時 、女衒 を続 けているかは不明 だが、げっそりと頬 がこけ、顔 が赤 らみ、昔 よりも十 年 老 け込 んだ感 じであったと坊 や哲 は評 している。
出目 徳 (でめとく)本名 「大場 徳次郎 (おおば とくじろう)」。登場 当初 は株 屋 を自称 する、戦前 派 の生粋 のバイニンの1人 。上 州 虎 の友人 でもある。既婚 者 。坊 や哲 の打 ち筋 に目 をつけ、上 州 虎 に連 れてこられたことを機 にコンビを組 む。そのうえで「2の2の天和 」「大 四 喜 字 一色 十 枚 爆 弾 」などの数々 の技 を教 え、各 地域 の雀 荘 を放浪 する。上野 でドサ健 と対決 し完膚 無 きまでに叩 きのめす。その後 、ドサ健 、女衒 の達 らと対決 する事 になった際 にヒロポンを注射 した上 で麻雀 に挑 む。しかし初戦 で坊 や哲 が自身 の技 を女衒 の達 に教 えたことを知 りこれに怒 り、コンビ自然 解消 となる。激闘 の末 、ヒロポン中毒 の影響 により容態 が悪化 [注 5]したのと同時 に九 蓮 宝 燈 をあがり事切 れた。その後 身 ぐるみ剥 ぎ取 られ、遺体 はドサ健 らによって自宅 近 くの泥 溝 (ドブ)に放 り込 まれた。- まゆみ
- ドサ
健 の愛人 。死 んだ父親 の店 を引 き継 ぐ。ドサ健 には歪 んだ愛情 を持 っており、付 きつ離 れつを繰 り返 している。 梅 - ドサ
健 の知 り合 い。ドサ健 に金持 ち相手 の麻雀 勝負 を持 ちかける。その後 、女衒 の達 と上 州 虎 とのサシウマ麻雀 の対決 にも第三者 として卓 に入 る。 川辺 、岡本 、塚田 梅 が落 ち目 になっていたドサ健 に紹介 した金持 ち衆 。川辺 は税理士 、岡本 は川辺 家 の事務 員 、塚田 は海苔 屋 。対局 の途中 で揉 め合 いを起 こして勝負 が中断 となるが、ドサ健 は後 になってこのことを仕組 まれた麻雀 であったことを推測 している。- グリーン・アイのママ
- オックスクラブがガサ
入 れを受 けた後 に権利 書 を引 き継 いだ後 にできた酒場 「グリーン・アイ」[注 6]のママ。オックスクラブが二 ヶ月 前 にガサ入 れを受 けたことを坊 や哲 に教 え、彼 にウイスキーを注 ぎ、「坊 やの癖 に博打 はするもんじゃない」と諭 す。 小沼 坊 や哲 の同級生 で、中学 時代 は教練 が得意 で号令 をかけることが好 きだった。現在 は地方 に通 う高校生 で、里帰 りの途中 で坊 や哲 との再会 に喜 ぶが、同 じく同級生 の深谷 と再会 した折 に接触 を拒 まれた旨 を伝 え相談 した。
風雲 編
小菅 (こすげ)- S
組 のヤクザ。坊 や哲 にヒロポンを渡 し、土建 Y組 との対決 で得 る麻雀 の勝 ち金 を自身 に渡 すように麻雀 の助 っ人 に借 り出 す。ヒロポン中毒 に陥 っていた坊 や哲 を見 かねて殴 り飛 ばし麻雀 の続行 を強要 するが、イカサマを犯 した坊 や哲 にエンコ詰 めを強要 した。 - サブ
- S
組 切 っての麻雀 打 ちであるヤクザ。 松本 - S
組 のヤクザで、サブの先輩 。仕事 があるため、坊 や哲 にヒロポンのアンプルケースを渡 して去 っていった。 - ステテコ /
小道 岩吉 (こみち いわきち[注 7]) 土建 Y組 のヤクザ。S組 との対決 で、イカサマの落 とし前 を付 けさせられようとした坊 や哲 に、小指 の手形 を取 る形 で騒動 を抑 えた。後 にボタンヌのママに拘留 中 の坊 や哲 を受 け出 し役 になることを依頼 する。坊 や哲 にデンスケ博打 のサクラの仕事 をやることを持 ちかけ、それを坊 や哲 が引 き受 けたことで「小指 の手形 」を破棄 し、暫 く行動 を共 にする。その行 く先 の折 、クソ丸 にモヤ返 しで負 け、旅館 で麻雀 対決 する。また、クソ丸 とドテ子 のあだ名 を「2人 揃 って漫才 師 みたいだ」と揶揄 していた。その後 、久々 に牌 を握 り興奮 が収 まらない坊 や哲 に、自身 に気 を遣 わずにクソ丸 たちに付 いて行 くことを諭 し[注 8]、手取 りの金 を渡 して坊 や哲 とその場 で別 れた。激闘 編 坊 や哲 と再会 する。
- ボタンヌのママ
小菅 らS組 のヤクザ御用達 の酒場 「ボタンヌ」のママ。ヒロポン中毒 になっていた坊 や哲 を岩吉 の頼 みで警察 から受 け出 し(身許 保証人 )を買 って出 た。その上 で坊 や哲 に説教 と叱咤 激励 をした上 で介抱 する。- クソ
丸 禅 坊主 だが、博打 も嗜 む破戒 僧 。ドテ子 を連 れて賭博 の旅 をしている。一人称 は「わい」か「俺 」。あだ名 の由来 は河原 で排泄 していたところを、偶然 売春 していたドテ子 が見 たことから名付 けられた。これが縁 でドテ子 と行動 を共 にしている。本人 はあくまで「坊主 であって、博打打 ちではない」と主張 するが、ブウ麻雀 でなら「俺 が勝 って当 たり前 」というほどの自信 家 で、岩吉 の「モヤ返 し」博打 に圧勝 するなど、腕前 とツキは博打打 ちに匹敵 する。亡 き父 の形見 の麻雀 牌 で、坊 や哲 、岩吉 と一 局 精算 の麻雀 で対決 する。また、鈍行 列車 で行 われたバッタまき博打 ではドテ子 に出目 を頼 って荒稼 ぎしていた。- ドテ
子 - クソ
丸 の連 れである女 。一人称 は「あたい」か「あたし」。初 登場 時 は自身 の誕生 日 であった。外見 は、坊 や哲 いわく「まだ16、7くらいの眼 玉 のでっかい、お下 げ髪 のかわいい少女 」だが、実 年齢 は22歳 。あだ名 の由来 は「土 提 (どて)でお客 と寝 ている」ことから来 ている。そこで偶然 クソ丸 の排泄 を目撃 したことが縁 で彼 と行動 を共 にしている。父親 はポン丸 という芸人 であり、クソ丸 の牌 に1枚 その印 が刻 まれている。 博打 はクソ丸 から教 わった。博打 の腕前 こそ素人 そのものだが[注 9]、坊 や哲 、岩吉 との一 局 精算 の麻雀 では2回 連続 であがるなど絶大 なツキの持 ち主 。また、勘 も鋭 く、途中 で別 れた坊 や哲 は後 から鈍行 列車 に来 ることを的中 させたうえ、鈍行 列車 で行 われたバッタまきではクソ丸 に出目 を頼 られ、自身 も参戦 した折 には有 り金 全部 を賭 け大当 たりさせた。その成 り行 きで坊 や哲 に興味 を持 ち、大阪 でコンビを組 むことになる。親 から付 けられた本名 を知 らない。そのことから、坊 や哲 に、かつて小学校 時代 のマドンナであった少女 の名前 「江島 多加子 」と命名 された。三角 三角 組 の会長 で、鈍行 列車 で行 われる賭場 の元 ・貸元 。板倉 鈍行 列車 で行 われる賭場 の廻 銭 屋 。利三郎 鈍行 列車 で行 われる賭場 の貸元 で、三角 の後任 。桐谷 (きりや)坊 や哲 の回想 に登場 する、年長 のバイニン。以前 の坊 や哲 に「素人 を狙 え」と、バイニンの処世 術 を教 えた。- タンクロウ
大阪 の老人 のバイニンで、ブウ麻雀 の打 ち手 。単騎 待 ちを得意 としている。達磨 (だるま)大阪 の道頓堀 付近 にある雀 荘 「白 楼 」のマスター。その名 の通 り、達磨 を髣髴 させる肥満 体型 で、どてらを羽織 っている。ブウ麻雀 の凄腕 の打 ち手 。- ぎっちょ /
西村 達磨 の仲間 。既婚 者 であり、妻 の父 の家業 である湯 たんぽ屋 をリヤカーを引 いて回 っている。打倒 「白 楼 」を目論 んだ坊 や哲 に詐欺 の標的 にされ、「白 楼 」で達磨 らと内輪 もめを起 こした末 に麻雀 ですべてを失 う。- ニッカボッカ /
岡田 達磨 の仲間 。飛 び甚(とびじん)親子 三 代 のケン師 (バイニン)。麻雀 クラブ「紅 鶴 」にて、坊 や哲 を見下 し、点 棒 を隠 したなどと言 いがかりを付 けて罰金 を要求 するが、ママの策略 により坊 や哲 からしっぺ返 しを喰 らう。そしてその報 いとして「紅 鶴 」を出 禁 になり、そのことを逆恨 みして坊 や哲 に突 っかかるが、坊 や哲 から大恩寺 の寺 麻雀 を紹介 されたことで離 れる。老師 大恩寺 の和尚 。定 恩 大恩寺 の坊主 。女学生 大恩寺 の女給 。
激闘 編
先生 坊 や哲 の小学校 時代 の恩師 。再会 当時 の坊 や哲 の姿 を見 て察 し、石鹸 会社 の就職 の世話 をする話 を持 ち掛 け、暗 にカタギの生活 を送 るように諭 すも断 られる。- トーダイ
坊 や哲 の行 きつけの麻雀 クラブのメンバーで医者 の卵 。坊 や哲 の右腕 の痛 みの症状 を、麻雀 の打 ちすぎによる肱 関節 内 軟骨 剥離 だと診断 し、手術 しなきゃ治 らないと忠告 した。- TS
会 坊 や哲 に金 を貸 した地下 組織 の金貸 し。TS会 は仮名 で、「本当 の名前 は怖 くて書 けない」と説明 されている。一 日 一 割 の烏金 を扱 っており、返金 が遅 れて消 されていく犯罪 者 が後 を絶 たないという。- コーダ
安 (コーダやす) - キャバレーのボーイ。
坊 や哲 に女 のカモを紹介 すると持 ち掛 ける。 春美 (はるみ)- キャバレーのホステス。
- パパ
春美 のパパ。坊 や哲 、鎌田 と卓 を共 にする。鎌田 一 邦 (かまた かずくに)- キャバレーのマスター。「
鎌 ちゃん」の愛称 で呼 ばれる。競馬 が趣味 。 板倉 勇 (ゆう)- TS
会 の使 い。坊 や哲 に借金 の取 り立 てに来 る。 - チャンカァ
雀 荘 「悟空 林 」の店番 をしている中国 風 の中年 女性 。片言 の日本語 を話 す。「チャンカァ」は「ドサ健 のカァチャン」という意味 。山本 坊 や哲 の中学 時代 の同級生 だが、坊 や哲 本人 は彼 の名前 を忘 れていた。上級 学校 を卒業 し、現在 はサラリーマン。再会 と同時 に坊 や哲 を麻雀 に誘 う。小学生 のころから牌 を握 ってきたため、雀 力 もそれなり。- モッちゃん
山本 の友人 。坊 や哲 と山本 と卓 を囲 む。- トク /
三井 出目 徳 の息子 で、「三井 」は母 の性 。
番外 編
李 億 春 (り おくしゅん)北九州 のバイニン。長崎 生 まれ。後 に「親指 トム」の通 り名 を持 つことになる「ツリ技 」の名手 だが、実 は両手 共 に親指 以外 の指 は第 一 関節 から先 を失 っており、普段 は両手 に詰 め物 をした黒 い手袋 (義手 の代 わり)を嵌 めている。北九州 飯塚 市 の雀 荘 「R」にて雀 マネ(雀 ボーイ)をしているが、マスターに頼 まれてやっているわけではなく給料 ももらえず、一宿一飯 で凌 ぐ歪 な日々 を送 っている、いわば食 い詰 めたなれの果 て。当時 は100円 札 (現在 の紙幣 価値 で約 1000円 )しか持 っておらず、博打 以外 の職 にはついたことがなかった。- ガス
- ガス
牌 (にせ牌 )を使 う「ガス師 」。住所 不定 だが、著者 によると「巣 があるとすれば大阪 」であり、関西 弁 で話 す。容姿 は色白 の好男子 であり、弱 そうな腕力 だが確 かな眼力 としなやかな手指 を持 つ「先天 性 」の才能 を持 った麻雀 打 ち。三 十 男 の独身 。大阪 をはじめとする近畿 、四国 、中国 、九州 を転々 として大阪 に戻 る旅 打 ちを主 な商売 にしており、稼 いだ金 で「キャバレエ」でひと騒 ぎするなど、相当 儲 けている。茶色 のボストンバッグを持 ち歩 いており、その中 には商売 道具 である「ガス牌 」が紙 に包 まれて入 っている(その種類 は厚手 の牌 、うすい牌 、竹 牌 の新 しいもの、古 いもの、機械 掘 り、骨牌 、練 り牌 、象牙 牌 と様々 )。それらは各地 の雀 荘 を回 ってくすねてきたものである(キャバレエの女 には職業 は強盗 と嘘 をついており、7,8年 やっていると言 っていた)。 広島 の駅 でロッカーからバッグをうっかり落 としてしまい、その拍子 にこぼれた牌 を野宿 していた李 億 春 に見 られ、寝泊 まりしていたユリの家 で麻雀 を挑 まれ、李 の撥 三 枚 を見 せたブラフに弱 みを突 かれて敗北 し、負 け分 の代 わりにロッカーのカギを渡 すハメになり、その弱 みを握 られたまま呉越同舟 のコンビで行動 することになり、大阪 、東京 に遠征 する。坊 や哲 と激戦 の際 に李 に壁 役 にされ、一 勝負 が付 いた後 は李 がバイニンたちにイカサマの牌 を突 き付 けられて騒動 を起 こし、その隙 をついて李 を見捨 ててガス牌 の入 ったバッグを奪還 して保身 のために逃亡 しようとしたことが仇 となり、バッグの中身 をばら撒 いてしまい、それを見 た男 たちにリンチされて死亡 する。陳 徳 儀 /陳 田 徳 儀 - ブウ
専 門 の雀 荘 「福 竜 」を経営 する「東南 商事 」の社長 である三 国人 。上記 の二 つ名 は便宜上 、名刺 に記載 されているもの。 高峰 陳 の部下 である狸 顔 の三 十 男 。森 サブ(もりサブ)雀 荘 「P」のエース(勝 ち頭 )である若者 。
書籍
麻雀 放浪 記 (一 )青春 編 角川 文庫 ISBN 4-04-145951-6麻雀 放浪 記 (二 )風雲 編 角川 文庫 ISBN 4-04-145952-4麻雀 放浪 記 (三 )激闘 編 角川 文庫 ISBN 4-04-145953-2麻雀 放浪 記 (四 )番外 編 角川 文庫 ISBN 4-04-145954-0
お蔵 入 りの箇所
映画 (1984年版 )
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1984 | |
109 | |
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5 |
この
スタッフ
製作 :東映 、角川 春樹 事務所 監督 :和田 誠 脚本 :和田 誠 、澤井 信一郎 主題 曲 :岡 晴夫 「東京 の花 売 娘 」麻雀 指導 :桑原 靖 太 、桜井 章一 、荒 正義 撮影 :安藤 庄平 美術 :中村 州 志 照明 :梅谷 茂 録音 :宗方 弘 好 編集 :西東 清明 監督 補 :蔦 林 淳 望 助監督 :長谷川 計 二 、坂本 拓也 製作 調整 :山田 光男 記録 :山之内 康代 音響 効果 :原 尚 技 斗 :西本 良 治郎 特撮 :成田 亨 現像 :東映 化学 - プロデューサー:
三 堀 篤 協力 :かきぬま
キャスト
坊 や哲 :真田 広之 - ドサ
健 :鹿賀 丈史 女衒 の達 :加藤 健一 上 州 虎 :名古屋 章 出目 徳 :高品 格 八代 ゆき(オックスクラブのママ):加賀 まりこ- まゆみ:
大竹 しのぶ - おりん:
内藤 陳 禿 げ:篠原 勝之 角刈 :城 春樹 鉢巻 :天本 英世 荘 家 :逗子 とんぼ鈴木 :笹野 高史 - テディ:
鹿内 孝 北 家 :宮城 健太郎 夜 の女 :香野 麻里 - おかみさん:
山本 緑 出目 徳 の妻 :松浪 志保
映像 ソフト
レーベル | ||||
---|---|---|---|---|
VHS | KV-F010 | |||
VHS | VRKF-00010 | |||
パイオニア | LD | SF068-0017 | ||
1995 |
パイオニアLDC | LD | PILD-1122 | |
KADOKAWA | DVD | DABR-0240 | レンタル | |
2006 |
KADOKAWA | DVD | DABA-90287 | |
2012 |
KADOKAWA | Blu-ray | DAXA-4267 | |
2016 |
KADOKAWA | DVD | DABA-91113 | |
2019 |
KADOKAWA | Blu-ray | DAXA-91513 |
映画 (2019年版 )
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もも(チャラン・ポ・ランタン) ベッキー ピエール | |
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CHAI「Feel the BEAT」 | |
シネバザール | |
「 | |
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2019 | |
118 | |
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タイトルは『
2018
2019
2019
2019
キャスト
坊 や哲 :斎藤 工 - ドテ
子 :もも(チャラン・ポ・ランタン) 八代 ゆき / AIユキ:ベッキー[16]- ドサ
健 / ミスターK:的場 浩司 - ヴァニラ
杜 :ピエール瀧 高山 :村杉 蝉 之 介 - ドク:
岡崎 体育 麻雀 番組 のプロデューサー:音 尾 琢 真 謝罪 会見 の司会 者 :井口 成人 麻雀 五輪 の実況 アナ:土屋 和彦 借金取 りのヤクザ:信太 昌之 林田 :矢島 健一 麻雀 五輪 の解説 者 :舛添 要一 - チンチロリンの
老人 :吉澤 健 女衒 の達 :堀内 正美 [17]- ナレーション:
伊武 雅刀 出目 徳 / ヤン:小松 政夫 - クソ
丸 :竹中 直人
スタッフ
漫画
- 『
麻雀 放浪 記 青春 編 』作画 北野 英明 (1975年 )双葉社 - 『
麻雀 放浪 記 Classic』作画 井上 孝重 連載 :近代 麻雀 オリジナル(1994年 - 1997年 )竹 書房 - 『
哲也 -雀 聖 と呼 ばれた男 』原案 さいふうめい作画 星野 泰 視 連載 :週刊 少年 マガジン(1997年 - 2004年 )講談社 (本 作 を初 めとする阿 佐田 哲也 の諸 作品 を大幅 にアレンジしたもの) - 『
麻雀 放浪 記 凌 ぎの哲 』作画 原 恵 一郎 連載 :近代 麻雀 (2001年 - 2006年 )竹 書房 - 『
麻雀 放浪 記 』作画 嶺岸 信明 連載 :週刊 大衆 (2017年 - 2020年 )双葉社 - 『
麻雀 放浪 記 2020』作画 清水 洋三 連載 :近代 麻雀 (2018年 - 2019年 )竹 書房 (同名 タイトルの映画 と連動 した物語 となっている) - 『
麻雀 放浪 記 風雲 篇 』作画 嶺岸 信明 連載 :週刊 大衆 (2020年 - )双葉社 (『麻雀 放浪 記 』の続編 で第 2章 )
なお、
ゲーム
脚注
注釈
- ^
配 牌 時 に聴牌しており、そこでカンをしてリンシャン牌 を持 ってきて上 がって天和 であがったと思 い込 んだほどだった。また、この部分 は「当時 はその程度 の雀 力 しかなかった」と説明 を入 れられている。 - ^ ポン、チーをされるとツモ
順 をずらされてバイニンのゲンロク積 み込 みが不利 になるため。 - ^ このとき
動揺 しながらも「誰 だろうと同 じだ。欲 しい物 は奪 (と)る」と脅迫 していたが、坊 や哲 が思 い出 話 を聞 かされたことでナイフを引 っ込 めた。 - ^
登記 簿 は坊 や哲 に渡 されたが、受 け取 りを拒否 して上 州 虎 に渡 すことを諭 したため。 - ^ 『
風雲 編 』の冒頭 で判明 。 - ^ かつて
賭場 だった奥 の部屋 はP宣伝 社 という事務所 になっている - ^ 『
激闘 編 』で振 り仮名 が判明 。 - ^
自身 は義理堅 いことは嫌 いだったうえに、「サクラは誰 でもよかった」とのこと。また、「代 わりのサクラは東京 から直 ぐに呼 ぶ」とも言 っている。 - ^
雀 荘 「白 楼 」でのブウ麻雀 では「ダブルリーチ」を上手 く言 えなかった。
出典
- ^ 「ロングセラーの
周辺 阿 佐田 哲也 著 『麻雀 放浪 記 』」『読売新聞 』2015年 9月 7日 付 夕刊 、8頁 。 - ^ a b 『
麻雀 放浪 記 (一 )青春 編 』178ページ。 - ^
中川 右 介 「資料 編 角川 映画 作品 データ 1976-1993」『角川 映画 1976‐1986日 本 を変 えた10年 』角川 マガジンズ、2014年 、283頁 。ISBN 4-047-31905-8。 - ^ a b 「
双葉 十三郎 が選 ぶ日本 映画 の脇役 男優 100人 き手 ・桂 千穂 文 ・植草 信和 」『キネマ旬報 』、キネマ旬報社 、2005年 4月 下旬 号 、135頁 。 - ^ “
白石 和彌 ×斎藤 工 で「麻雀 放浪 記 」再 び映画 化 、「リメイクと言 うより新装 開店 」”.映画 ナタリー. (2018年 10月 4日 ) 2018年 10月 4日 閲覧 。 - ^ “
斎藤 工 、困惑 しきり…「麻雀 放浪 記 2020」マカオ国際 映画 祭 まさかの出品 中止 ”.映画 .com. (2018年 12月8日 ) 2018年 12月8日 閲覧 。 - ^ “
斎藤 工 主演 『麻雀 放浪 記 2020』がマカオ国際 映画 祭 出品 中止 、過激 な内容 で”. CINRA.NET. (2018年 12月8日 ). オリジナルの2019年 2月 18日 時点 におけるアーカイブ。 2019年 2月 18日 閲覧 。 - ^ a b “『
麻雀 放浪 記 2020』マカオ国際 映画 祭 出品 中止 報道 について東映 がお詫 び”. CINRA.NET. (2018年 12月20日 ). オリジナルの2019年 2月 18日 時点 におけるアーカイブ。 2019年 2月 18日 閲覧 。 - ^ “
映画 「麻雀 放浪 記 2020」のマカオ国際 映画 祭 に関 する記事 について”.東映 (2018年 12月17日 ). 2018年 12月18日 時点 のオリジナルよりアーカイブ。2019年 2月 18日 閲覧 。 - ^ “「
映画 公開 に政治 圧力 」、実 は炎上 商法 か 「麻雀 放浪 記 2020」東映 の宣伝 戦略 ”.毎日新聞 . (2019年 2月 15日 ). オリジナルの2019年 2月 18日 時点 におけるアーカイブ。 2019年 2月 18日 閲覧 。 - ^ “
斎藤 工 主演 映画 が公開 危機 東京 五輪 中止 の設定 に「お叱 りが…」”. デイリースポーツ. (2019年 2月 12日 ) - ^ “
斎藤 工 がベストフンドシスト期待 の新人 賞 、乳首 相撲 王者 と“2冠 ””.映画 .com. (2019年 2月 12日 ) 2019年 4月 8日 閲覧 。 - ^ “ピエール
瀧 容疑 者 麻薬 取締 法 違反 で逮捕 大河 「いだてん」出演 中 ”. Sponichi Annex (スポ ーツニッポン新聞社 ). (2019年 3月 13日 ) 2019年 4月 5日 閲覧 。 - ^ “「
麻雀 放浪 記 2020」公開 決定 昨今 の“自粛 ムード”に一 石 東映 社長 「ちょっと行 きすぎだなと」”. Sponichi Annex (スポ ーツニッポン新聞社 ). (2019年 3月 20日 ) 2019年 4月 5日 閲覧 。 - ^ “
斎藤 工 「麻雀 放浪 記 」公開 を喜 ぶ、白石 和彌 はピエール瀧 へ「友人 として協力 したい」”.映画 ナタリー (ナターシャ). (2019年 4月 5日 ) 2019年 4月 5日 閲覧 。 - ^ ベッキーがアンドロイドと
一人 二 役 !斎藤 工 「ほぼ憑依 」と絶賛 『麻雀 放浪 記 2020』 cinemacafe.net 2019年 2月 20日 - ^ ドサ
健 役 は的場 浩司 !『麻雀 放浪 記 2020』追加 キャスト発表 AbemaTIMES 2018年 12月25日
外部 リンク
麻雀 放浪 記 :角川 映画 麻雀 放浪 記 - allcinema麻雀 放浪 記 - KINENOTE映画 『麻雀 放浪 記 2020』公式 サイト映画 『麻雀 放浪 記 2020』 (@mahjongg2020) - X(旧 Twitter)映画 『麻雀 放浪 記 2020』4/5公開 (@mahjongg2020) - Instagram- 2019
年 4月 5日 (金 )公開 映画 『麻雀 放浪 記 2020』 - YouTubeプレイリスト