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シボレー - Wikipedia

シボレー

アメリカの自動車じどうしゃブランド

シボレーふつ: Chevrolet 英語えいご発音はつおん: [ˌʃɛvɹəˈleɪ])は、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく自動車じどうしゃメーカー、ゼネラルモーターズ (GM) が製造せいぞう販売はんばいする自動車じどうしゃのブランドである。略称りゃくしょうシェビーえい: Chevy [ˈʃɛvi])。フランス語ふらんすご由来ゆらいする正式せいしきめい英語えいごけんひとには発音はつおんがたいため略称りゃくしょうがついたとされる。

シボレー Chevrolet
ロゴ
種類しゅるい 自動車じどうしゃ
所持しょじ会社かいしゃ ゼネラルモーターズ
使用しよう開始かいしこく アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく
使用しよう開始かいし 1911ねん
ウェブサイト Chevrolet.com
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シボレー・カマロ(2018ねんモデル)

日本にっぽんではスポーティーカー、あるいは大型おおがたSUVピックアップトラックなどに代表だいひょうされる、いわゆるアメリカしゃのイメージがつよいが、シボレーはオセアニアのぞくほぼぜん世界せかい展開てんかいされる、GMでは数少かずすくないグローバルブランドのひとつであり、その製品せいひんラインナップも多岐たきわたる。

概要がいよう

編集へんしゅう

GM創業そうぎょうしゃウィリアム・C・デュラントがGMからされていた時期じきの1911ねんにGMに対抗たいこうし、GMの花形はながたレーシングドライバーであったルイ・シボレー前面ぜんめんして設立せつりつした会社かいしゃである。ルイ・シボレーはスイス出身しゅっしんだがアメリカでレーサーとなり、兄弟きょうだいでGMにやとわれた。あにのルイはGMのテストドライバーであり、また、当時とうじのテストドライバーのつねで、GMしゃアピールのためにレースで活躍かつやくしていた(おとうとはデュラントの運転うんてんしゅつとめた)。ウィリアム・C・デュラント自身じしんがデザインしたとされるシボレーのエンブレムはそのデザインからボウタイちょうネクタイ)ともばれる。デュラントがGM復帰ふっきすると、きゅうGMはシボレーしゃ傘下さんかとし、シボレーしゃかくとしてしんGMがつくられた。このGMは2000年代ねんだいのGM危機ききでアメリカ政府せいふ株主かぶぬしとなるまでつづいた会社かいしゃである。そのGMの母体ぼたい最初さいしょのシボレーしゃであった。

デュラントはTがたフォード(日本にっぽんでは20世紀せいきにはこうばれていた)のような大衆たいしゅうしゃをつくりたかった。一方いっぽうのルイ・シボレーはキャディラックのような高級こうきゅうしゃつくりたかった。当初とうしょはシボレーの意見いけんれつつ、2きょく開発かいはつをしていたが、最終さいしゅうてきにはシボレーはしゃけ、しゃとしてはデュラントの主導しゅどうするてい価格かかく普及ふきゅうがた販売はんばいして成功せいこうした。デュラントのGM復帰ふっきがこれで可能かのうになった。このため、以後いごのシボレーブランドはGMのブランディングで「てい価格かかく普及ふきゅうがた」をになってきた。(アメリカでのてい価格かかく普及ふきゅうがたとは若者わかものけスポーツしゃふく概念がいねんであるのが日本にっぽん自動車じどうしゃマーケティングカテゴリとはことなる)

1920年代ねんだいフォード・モデルTがベストセラーとなると、シンプルでわりえのしないフォードにたいし、GMは高級こうきゅうしゃせたより近代きんだいてきなデザインと、デュラントをふたたあらたに社長しゃちょうとなったデュポンの、ファミリーりょく利用りようした豊富ほうふなカラーバリエーション(モデルTはくろ1しょく展開てんかいなどで対抗たいこうし、デュポンののちいだアルフレッド・スローン時代じだいには、実用じつよう本位ほんいだが旧態きゅうたいしたライバルたちを圧倒あっとうし、以来いらいGMは規模きぼめんつねにフォードを凌駕りょうがする世界せかい最大さいだい自動車じどうしゃメーカーとなり、自動車じどうしゃ業界ぎょうかいだけでなく企業きぎょう経営けいえい模範もはんとしてかたられるようになった。1930年代ねんだいには、宣伝せんでんようアニメーション映画えいがとして「A coach for cinderella」と「A ride for cinderella」がつくられた。

だい世界せかい大戦たいせん以前いぜん1950年代ねんだいアメリカ自動車じどうしゃ黄金おうごんからずっと、シボレーはGMのてい価格かかく普及ふきゅうがたブランドとして、シンプルな基本きほん設計せっけい時流じりゅう的確てきかくとらえたスタイル戦略せんりゃくでアメリカナンバーワンブランドの地位ちいたもつづけた。1970年代ねんだいはいると、石油せきゆショック影響えいきょうけて小型こがた軽量けいりょう余儀よぎなくされ、以後いご、ドイツのオペル日本にっぽんいすゞスズキ、さらにはトヨタ連携れんけいした。

北米ほくべい以外いがい地域ちいきではおもにオペル(とくラテンアメリカ諸国しょこくみなみアフリカ共和きょうわこくなど)やホールデンのリバッジしゃ製造せいぞう販売はんばいしていたが、2000年代ねんだいはいると転機てんきむかえる。

2002ねん韓国かんこく大宇だいう自動車じどうしゃ傘下さんかおさめてGM大宇だいうげん韓国かんこくGM)を発足ほっそくさせたGMは、2005ねんヨーロッパでそれまで展開てんかいされていた大宇だいうブランドを廃止はいししてシボレーに転換てんかんしたほか、韓国かんこく国内こくない市場いちばにおいても2011ねん3がつに「GM大宇だいう」ブランドを廃止はいし一部いちぶ車種しゃしゅのぞいてシボレーブランドにえられた。

アジアやラテンアメリカなどの新興しんこうこく市場いちばでオペルにわって大宇だいう車種しゃしゅをシボレーブランドで販売はんばいするようになった。その、GMは北米ほくべいけとそれ以外いがい地域ちいきけの車種しゃしゅ統合とうごうすすめ、主力しゅりょく車種しゃしゅ世界せかい戦略せんりゃくしゃとしていった。近年きんねんでは、ブラジル中国ちゅうごく開発かいはつ拠点きょてんでも自主じしゅ開発かいはつおこなわれており、一部いちぶ車種しゃしゅ海外かいがい展開てんかいもされている。

その、GOM(一般いっぱん海外かいがい市場いちば)を中心ちゅうしんとする一部いちぶくにでは、2015ねん現在げんざいもいすゞやスズキせい車種しゃしゅがシボレーブランドにリバッジされて販売はんばいされるケースがある。

一方いっぽう、2010年代ねんだいまつには生産せいさん販売はんばい戦略せんりゃく見直みなおしがおこなわれ、タイでは2020ねんまつまでにシボレーブランドしゃ生産せいさん終了しゅうりょう決定けってい。さらにオセアニアではながらくつづけられてきたホールデンへのリバッジが2021ねん中止ちゅうしされることが決定けっていしている[1]

日本にっぽんにおけるシボレー

編集へんしゅう

日本にっぽんには当初とうしょ有楽町ゆうらくちょう藤原ふじわら商会しょうかいいとな藤原ふじわら俊雄としおにより輸入ゆにゅうしゃとして導入どうにゅうされたが、日本にっぽん乗用車じょうようしゃ商用しょうようしゃ市場いちばびをけて1927ねん日本にっぽんゼネラル・モータース設立せつりつされ、大阪おおさか組立くみたて工場こうじょう建設けんせつされた。日本にっぽん国内こくない植民しょくみん朝鮮半島ちょうせんはんとう台湾たいわんとう国連こくれん委任いにん統治とうちりょう南洋なんよう諸島しょとうふくむ)で販売はんばいされたほか、1930年代ねんだいはいるとまんしゅうこくへも輸出ゆしゅつされたが、日米にちべい関係かんけい悪化あっかけて1941ねん操業そうぎょう中止ちゅうしとなった。

だい世界せかい大戦たいせんのちには、連合れんごう国軍こくぐんの1こくとして日本にっぽん駐留ちゅうりゅうしたべいぐん関係かんけいしゃ車両しゃりょう輸入ゆにゅうされ、そのおおくがそのまま日本にっぽん国内こくない中古ちゅうこしゃとして販売はんばいされた。その輸入ゆにゅうしゃ全面ぜんめん解禁かいきんけて正規せいき輸入ゆにゅう開始かいしされ、その1982ねんからはヤナセ輸入ゆにゅう販売はんばい開始かいしし、シボレーブランドの日本にっぽんでの普及ふきゅうおおきく貢献こうけんした。

また1995ねんから2000ねんまでトヨタ自動車とよたじどうしゃがシボレー・キャバリエのOEM供給きょうきゅうけてトヨタ・キャバリエとして販売はんばいしていた。一方いっぽう三井物産みついぶっさん子会社こがいしゃの「三井物産みついぶっさんオートモーティブ」をつうじて、アメリカのコーチビルダー「スタークラフト」によるアストロのコンバージョンバンの並行輸入へいこうゆにゅう販売はんばいはじめた。

2000ねんに、シボレーしゃ正規せいき輸入ゆにゅうけん日本にほんゼネラルモーターズげんゼネラルモーターズ・ジャパン・GMJ)の所有しょゆうとなった。GMJと三井物産みついぶっさんがシボレーブランドしゃ輸入ゆにゅうけんっており、販売はんばいもうはGMAPが展開てんかいするGMシボレーてん三井物産みついぶっさんおも並行輸入へいこうゆにゅうがける外車がいしゃ販売はんばいてんとう代理だいりてんとなっている)にくわえヤナセの3系列けいれつ体制たいせいとなっていた。GMAPJと三井物産みついぶっさんでは輸入ゆにゅう車種しゃしゅことなるが、ヤナセをふくおおくの販売はんばいてんがGMAPJ・三井物産みついぶっさんそれぞれが輸入ゆにゅうした正規せいき輸入ゆにゅうしゃあつかっていた。

一方いっぽう、GMとスズキ資本しほん提携ていけいむすんでいたため、スズキが2000ねんからMWOEM供給きょうきゅうを、2001ねんからはGMとの共同きょうどう開発かいはつしゃクルーズ生産せいさんをそれぞれ開始かいしし、2003ねんからはコルベットのぞくシボレーしゃ輸入ゆにゅうけんをGMJから取得しゅとくしてトレイルブレイザーアストロオプトラ取扱とりあつかいおこなった[ちゅう 1]

しかし、2006ねん3がつにGMがスズキの株式かぶしき大半たいはん売却ばいきゃくしたのをにスズキは事業じぎょう見直みなおしをおこない、スズキが保有ほゆうするシボレーしゃ輸入ゆにゅうけんについては2006ねん11月にゼネラルモーターズ・アジア・パシフィック・ジャパンへと移管いかんすると発表はっぴょうした[2]アライアンスパートナーとしてのGMとスズキの両社りょうしゃあいだにおける戦略せんりゃくてき業務ぎょうむ提携ていけい関係かんけいはしばらくのあいだ継続けいぞくされたが、スズキが生産せいさん販売はんばいしているクルーズは2008ねん生産せいさん終了しゅうりょうし、のこったMWも2010ねんいっぱいで販売はんばい終了しゅうりょうした。

さらにGMの日本にっぽんにおける戦略せんりゃく変更へんこうともない、三井物産みついぶっさんっていた正規せいき輸入ゆにゅうけんが2011ねん11月1にちづけをもってゼネラルモーターズ・ジャパンに譲渡ゆずりわたされることになり、三井物産みついぶっさん日本にっぽんでのシボレービジネスから撤退てったいすることになった[ちゅう 2]

販売はんばいもう輸入ゆにゅうけんすうおおくの紆余曲折うよきょくせつて、2010年代ねんだいはスポーツモデルのほか韓国かんこくGMせい小型車こがたしゃソニックやSUVのキャプティバ導入どうにゅうしていたが、現在げんざいはカマロとコルベットの2車種しゃしゅにラインナップが縮小しゅくしょうされ、GMジャパン正規せいき販売はんばいてん(ヤナセふくむ)での販売はんばいとなっている。

なお、日本にっぽん自動車じどうしゃ検査けんさしょうにおけるくるまめいはすべて「シボレー」となっているが、くるまめいコードは輸入ゆにゅう車種しゃしゅが「615」、スズキの国内こくない工場こうじょう生産せいさんされた車種しゃしゅは「124」と区別くべつされる。

欧州おうしゅうへの展開てんかい

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2005ねん欧州おうしゅうでのシボレーブランドの展開てんかい再開さいかい。しかし、GMのブランドとのけがはかられなかったことから、GMは2013ねん12月、シボレーブランドの大衆たいしゅうしゃ展開てんかいを2015ねん中止ちゅうしし、コルベットとカマロ高性能こうせいのうしゃ集中しゅうちゅうすると発表はっぴょう戦略せんりゃくブランドをオペルボクスホール(ボクソール)にシフトすることとした[3][ちゅう 3]

モータースポーツ

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現行げんこう車種しゃしゅ一覧いちらん

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旧来きゅうらい車種しゃしゅ一覧いちらん

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コンセプトカー

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現行げんこう車種しゃしゅ画像がぞう

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脚注きゃくちゅう

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注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ クルーズ・MW・オプトラについては、ヤナセでの取扱とりあつかいはごく一部いちぶ販売はんばいてんのみにとどまっていた。
  2. ^ おなじGMしゃでもキャデラック・エスカレードかんしてはGMJがつづ導入どうにゅうつづける。
  3. ^ ただし、カマロとコルベットは現在げんざい正規せいき販売はんばい継続けいぞくされている

出典しゅってん

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  1. ^ ごう自動車じどうしゃブランド「ホールデン」消滅しょうめつへ、べいGMが撤退てったい”. CNN (2020ねん2がつ29にち). 2020ねん3がつ3にち閲覧えつらん
  2. ^ スズキ、シボレー輸入ゆにゅうけんをGMジャパンに移管いかん』(プレスリリース)スズキ株式会社かぶしきがいしゃ、2006ねん11月27にちhttp://www.suzuki.co.jp/release/d/d061127b.htm2021ねん12月3にち閲覧えつらん 
  3. ^ べいGMが欧州おうしゅうでシボレー撤退てったいへ、オペル・ボクソールに資源しげん集中しゅうちゅう. ロイター (ロイタろいた通信つうしんしゃ). (2013ねん12月6にち). https://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPTJE9B402020131205/ 2014ねん5がつ12にち閲覧えつらん 

関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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