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JX通信社 - Wikipedia

JX通信つうしんしゃ

日本にっぽん通信つうしんしゃ

株式会社かぶしきがいしゃJX通信つうしんしゃ(ジェイエックスつうしんしゃ、英語えいご: JX Press Corporation)は、日本にっぽん通信つうしんしゃである。「記者きしゃゼロにん通信つうしんしゃ」としてられる[2][3][4]

株式会社かぶしきがいしゃJX通信つうしんしゃ
JX Press Corporation
種類しゅるい 株式会社かぶしきがいしゃ
市場いちば情報じょうほう 上場じょうじょう
本社ほんしゃ所在地しょざいち 日本の旗 日本にっぽん
101-0054
東京とうきょう千代田ちよだ神田かんだにしきまち2-2-1 KANDA SQUARE 11かい
法人ほうじん番号ばんごう 2010001146707 ウィキデータを編集
代表だいひょうしゃ 代表だいひょう取締役とりしまりやく よね重克しげかつよう
資本しほんきん 1おくえん
じゅん利益りえき ▲2おく8451まん1000えん(2021ねん08がつ31にち時点じてん[1]
そう資産しさん 2おく4497まん2000えん(2018ねん08がつ31にち時点じてん[1]
決算けっさん 8がつ末日まつじつ
外部がいぶリンク jxpress.net ウィキデータを編集
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概要がいよう

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ニュースのキュレーションサービスNewsDigest(ニュースダイジェスト)、ツイッターでの事件じけん事故じこなどの投稿とうこう自動じどう収集しゅうしゅう判別はんべつ報道ほうどう機関きかん配信はいしんするFASTALERT(ファストアラート)、さらに世論せろん調査ちょうさサービスなどを提供ていきょう[2]自社じしゃ記者きしゃかずネットからの情報じょうほう収集しゅうしゅうとくした仮想かそう通信つうしんしゃとして情報じょうほう提供ていきょうしている。代表だいひょう取締役とりしまりやくよね重克しげかつよう[2]

2018ねん8がつ時点じてんでは従業じゅうぎょういんは24にんで、16にんがエンジニア、8にん営業えいぎょう人事じんじ広報こうほうなどであり、記者きしゃ1人ひとりもいない。また、支局しきょくもない[4]

なお、名称めいしょうJXとあるが、JX石油せきゆ開発かいはつJX金属きんぞくENEOSグループきゅう:JXグループ)や、日本にっぽん国内こくないコールサイン一部いちぶに『JX』をもちいている日本海テレビジョン放送にほんかいてれびじょんほうそう(JOJX-DTV)とは無関係むかんけいである。

沿革えんかく

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代表だいひょうべいじゅう中学生ちゅうがくせいころに「航空こうくう会社かいしゃをやりたい」というゆめち、世界中せかいじゅう航空こうくう業界ぎょうかいのニュースをあつめたニュースサイトをげた[5]。プレスリリースを日本語にほんご翻訳ほんやく掲載けいさいするといったことをやく4年間ねんかんつづけた。その結果けっか月間げっかん30まんPVアフィリエイト広告こうこくなどの収入しゅうにゅうつき3000えん程度ていどで、ニュースサイトの運営うんえいもうからないと判断はんだんした。そのころオーマイニュースJanJanといった市民しみん記者きしゃによるニュースサイトががるが、いずれも運営うんえいきびしく、やがて撤退てったいしていったことから、べいじゅうは「報道ほうどうのコスト構造こうぞう課題かだいがあるのではないか」とかんがえるようになり、大学だいがく1ねんになった2008ねんにJX通信つうしんしゃ起業きぎょうした[4][5]

当初とうしょ、「ニュースコンテンツをメディアあいだ共有きょうゆうすることでコストをげる」というシェアリングエコノミーてきなものを構想こうそうしていたが、まったくものにならず、「テクノロジーによって編集へんしゅうのコストをげる」方向ほうこうへとシフトしていった[5]。まずは、ニュースを自分じぶんこのみにあつめて、自然しぜん言語げんご処理しょりによって自動的じどうてき記事きじにタグけしたり、カテゴリー分類ぶんるい自動じどうすることで編集へんしゅうコストをげることを目的もくてきとし、Vingow開発かいはつする。しかしながら、そういったニュースをあつめるといった市場いちばそのものがニッチであり需要じゅようすくなかった。また、当時とうじ同様どうようのニュースアプリはニュースの合間あいま表示ひょうじする広告こうこくによって収益しゅうえき確保かくほしていたが、べいじゅう広告こうこくによる収益しゅうえきでは報道ほうどうのコスト構造こうぞうそのものの問題もんだい解決かいけつにはならないのではないかとかんがえ、アプリへの広告こうこく導入どうにゅうしなかった[5]

2015ねん10がつにJX通信つうしんしゃ共同通信きょうどうつうしんデジタル(共同通信社きょうどうつうしんしゃのデジタル子会社こがいしゃ)から出資しゅっしけた。共同通信きょうどうつうしんではSNSの情報じょうほう検索けんさくしているチームがあったが、人力じんりきたよった方法ほうほうであり、効率こうりつてきとはがたかった。その作業さぎょう機械きかい相談そうだんされたことがきっかけとなり、FASTALERTの開発かいはつおこな[5]すでに「Vingow」を提供ていきょうみであったが、2015ねんごろからTwitterうえながれるデータの収集しゅうしゅう蓄積ちくせきおこなっており、その情報じょうほうもとにAIの機械きかい学習がくしゅうおこなうことで、AIの精度せいどたかまるというこう循環じゅんかんのサイクルにれたことがFASTALERTが好評こうひょう原因げんいん分析ぶんせきしている[5]

Vingowは、ユーザーが特定とくていのキーワードを登録とうろくしておくと、キーワードに合致がっちするニュース記事きじをネットワークじょうから自動じどう収集しゅうしゅうするアプリ[5]。2011ねんから提供ていきょう[5]現在げんざいはサービス提供ていきょう終了しゅうりょうしている。

AIと自然しぜん言語げんご処理しょり技術ぎじゅつわせて、ユーザーがのぞむコンテンツを収集しゅうしゅうする精度せいどたかめている[5]

 
FASTALERTのロゴ

FASTALERT(ファストアラート)は、SNSながれる情報じょうほうのうち、確度かくどたかい(フェイク、虚偽きょぎ、デマではない)とAIが判断はんだんしたニュース関連かんれん投稿とうこう配信はいしんする報道ほうどう機関きかんけのサービスである[5]

2016ねん9がつにサービスを開始かいししており、2018ねん時点じてんでは導入どうにゅうしゃすう公表こうひょうであるものの、代表だいひょう取締役とりしまりやくべいじゅうは、日本にっぽん国内こくないテレビ局てれびきょくならば、在京ざいきょうキーきょくNHKふくめて全局ぜんきょく導入どうにゅうしており、ほとんどの地方ちほうテレビ局てれびきょくがFASTALERTを導入どうにゅうしているとかたっている[3][5]新聞しんぶんならば朝日新聞あさひしんぶん産経新聞さんけいしんぶん[4]発行はっこう部数ぶすう30まん以上いじょう地方ちほうの7わり導入どうにゅうしている[6]との記述きじゅつがある。

対象たいしょうとなっているSNSは速報そくほうせいというてんからTwitterが90%程度ていどとなっている[4]

 
NewsDigestのロゴ

NewsDigestは、一般いっぱんユーザーけに日本にっぽん国内こくないのニュース速報そくほう事件じけん災害さいがい情報じょうほうといった報道ほうどう自動じどう検知けんち配信はいしんするニュース速報そくほうとくがたサービス。

2018ねん4がつには100まんダウンロードをえている[7]

情勢じょうせい調査ちょうさ機械きかい

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2015ねんからは、情勢じょうせい調査ちょうさ機械きかいおこなっている[2]

回答かいとうりつげるため、音声おんせい文章ぶんしょうについて試行錯誤しこうさくごかえし、人間にんげんおこな場合ばあいくらべて1けた以上いじょうやすく、会社かいしゃくらべても半分はんぶん以下いかのコストで実施じっしし、なおかつ人間にんげんおこな場合ばあい同等どうとう以上いじょう回答かいとうりつしている[2]

2017ねん東京とうきょう都議会とぎかい議員ぎいん選挙せんきょでは報道ほうどう各社かくしゃ予測よそくが「自民党じみんとう都民とみんファーストのかい互角ごかく」か、「自民党じみんとう辛勝しんしょう」であったのにたいし、JX通信つうしんしゃは「都民とみんファーストのかいだいいちとうになる」と予測よそくしており、的中てきちゅうしている[2][5]。しかし、2018ねん沖縄おきなわ県知事けんちじ選挙せんきょでは他社たしゃ大差たいさのない結果けっかであり、研究けんきゅう改善かいぜん余地よちのこしている[5]

脚注きゃくちゅう

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出典しゅってん

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  1. ^ a b 株式会社かぶしきがいしゃJX通信つうしんしゃ だい13決算けっさん公告こうこく
  2. ^ a b c d e f 室橋むろはしゆうたか (2018ねん1がつ15にち). “記者きしゃゼロ”AIでほうじる「JX通信つうしんしゃ」29さい社長しゃちょう見据みすえるニュースの産業さんぎょう革命かくめい”. BUSINESS INSIDER JAPAN. 2019ねん2がつ21にち閲覧えつらん
  3. ^ a b 室橋むろはしゆうたか (2018ねん4がつ12にち). “記者きしゃゼロの総合そうごう通信つうしんしゃへ」AIでほうじるJX通信つうしんしゃテレ朝てれあさ、フジから資金しきん調達ちょうたつ”. BUSINESS INSIDER JAPAN. 2019ねん2がつ21にち閲覧えつらん
  4. ^ a b c d e 田原たはら総一朗そういちろう (2018ねん8がつ27にち). “"記者きしゃ0にん"の通信つうしんしゃ目指めざす「報道ほうどう革命かくめい”. BLOGOS. 2019ねん2がつ21にち閲覧えつらん
  5. ^ a b c d e f g h i j k l m OSAMU INOUE (2018ねん11月30にち). “人間にんげんによるジャーナリズムをまもる。それには、AIを使つかうしかみちはない。”. WIRED.jp. 2019ねん2がつ21にち閲覧えつらん
  6. ^ 下山しもやますすむ『2050ねんのジャーナリスト』インプレス、2021ねんISBN 9784620327013 
  7. ^ 小田おだ翔子しょうこ (2018ねん5がつ28にち). “記者きしゃのいない通信つうしんしゃ、ニュースはAIにおまかせ-21ねんまでの上場じょうじょう視野しや”. ブルームバーグ. 2019ねん2がつ21にち閲覧えつらん

外部がいぶリンク

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