龔如心こころ

王おう龔如心こころ（おうにょしん、繁しげる：龔如心こころ、ピ：Gŏng Rúxīn、英えい：Nina Wang、ニーナ・ワン、1936年ねん9月29日にち - 2007年ねん4月がつ3日にち）は、上海しゃんはい生うまれの香港ほんこんの実業じつぎょう家かで、不動産ふどうさん業ぎょうを中心ちゅうしんに据すえる企業きぎょう集団しゅうだんチャイナチェム（華はな懋集團だん）の会長かいちょう、かつ筆頭ひっとう株主かぶぬしであった。存命ぞんめい中ちゅうは『アジアで最もっとも富裕ふゆうな女性じょせい』として知しられた。

上海しゃんはいに生うまれ、12歳さいのとき（1948年ねん）から付つき合あっていた相手あいてと19歳さいのとき（1955年ねん）に結婚けっこん。その後ごにふたりで香港ほんこんに移住いじゅうし、製薬せいやく企業きぎょうチャイナチェム社しゃを夫おっとが設立せつりつ。その後ごに至いたって香港ほんこんの最さい有力ゆうりょく企業きぎょうの一ひとつとなった同社どうしゃを、1990年ねんに夫おっとが誘拐ゆうかいされ失踪しっそうしたことをきっかけに引ひき継ついだ。

中国ちゅうごくはもとよりアジアの広域こういきから欧米おうべいにまで広ひろがる強力きょうりょくなビジネス上うえのコネクションを持もち、チャイナチェムのほかにも、FPBバンク・ホールディングス、イギリスの不動産ふどうさん企業きぎょうシェルフィールド、台湾たいわんの海運かいうん企業きぎょうヤンミン・マリーン、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくの生物せいぶつ医薬いやく企業きぎょうジェネラブ・テクノロジーズなど、数すう多おおくの企業きぎょうの役員やくいんを大だい株主かぶぬしとして務つとめている。フォーブスの調査ちょうさによる世界長せかいちょう者しゃ番付ばんづけの2006年度ねんど版ばんにおいては、世界せかいで第だい78番目ばんめの長者ちょうじゃに比定ひていされている。

ミニスカートとおさげ髪がみがトレードマークであった。香港ほんこん新しん界かいの超ちょう高層こうそうビル・ニーナタワーの名なの由来ゆらいでもある。このビルの建設けんせつは自身じしんの長年ながねんの夢ゆめであったという。

2007年ねん4月がつ3日にちに病やまいのため逝去せいきょ。70歳さい没ぼつ。

伝記でんき・関連かんれん書籍しょせき

• 西原にしはら哲也てつや「秘録ひろく・華人かじん財閥ざいばつ＝日本にっぽんを踏ふみ台だいにした巨きょ龍りゅうたち」（NNA、2008年ねん7月がつ）