ユス

Ѧ, ѧ, Ѫ, ѫ, Ѩ, ѩ, Ѭ, ѭ は、初期しょきキリル文字もじで、現在げんざいは使用しようされていない。Ѩ, Ѭ はそれぞれ Ѧ, Ѫ の前まえに「I」が付ついたものである。

呼称こしょう

初期しょきキリル文字もじによるロシア語ご名な
- ѦСЪ (音訳おんやく名めい：ęsŭ /ɛ̃s/)
- ѪСЪ (音訳おんやく名めい：ǫsŭ /ɔ̃s/)
- ѨСЪ (音訳おんやく名めい：jęsŭ /jɛ̃s/)
- ѬСЪ (音訳おんやく名めい：jǫsŭ /jɔ̃s/)
現代げんだいロシア語ご名めいとその意味いみ
- Ѧ, ѧ : Юс малый (小ちいさなユス)、Малый носовые знак (小ちいさな鼻はな信号しんごう)
- Ѫ, ѫ : Юс большой (大おおきなユス)、Большой носовые знак (大おおきな鼻はな信号しんごう)
- Ѩ, ѩ : Юс малый йотированный (イ音おん化かされた小ちいさなユス、Малый носовые знак йотированный (イ音おん化かされた小ちいさな鼻はな信号しんごう)
- Ѭ, ѭ : Юс большой йотированный (イ音おん化かされた大おおきなユス)、Большой носовые знак йотированный (イ音おん化かされた大おおきな鼻はな信号しんごう)

1708年ねんまでロシア語ごで使用しようされたが、Ѧ /ɛ̃/ はヨット化か母音ぼいん Я /ja/ に、Ѫ /ɔ̃/ は У /u/ にそれぞれ合流ごうりゅうした。
ブルガリア語ごでは、Ѫ、Ѭは起源きげん上じょう正ただしい位置いちで1945年ねんまで使つかわれた。現在げんざいѦはЕ、ѪはЪと書かかれる。
ポーランド語ごは現在げんざいでも鼻はな母音ぼいんを保持ほじしており、Ѧ ѧ は Ę ę、Ѩ ѩ は Ję ję/ię、Ѫ ѫは Ą ą、Ѭ ѭ は Ją ją/ią と同様どうようの音おと価かを示しめす。ただし ę ą は ѧ ѫ から直接ちょくせつ引ひき継つがれたわけではない。ѧ ѫ は一いち度ど /ã/ に合流ごうりゅうし、そのうちの短たん母音ぼいん /ã/ が /ẽ/（綴つづりは ę）、長ちょう母音ぼいん /ãː / が /õ/ （綴つづりは ą）に変化へんかしたのである。

大文字おおもじ	Unicode	JIS X 0213	文字もじ参照さんしょう	小文字こもんじ	Unicode	JIS X 0213	文字もじ参照さんしょう
Ѧ	`U+0466`	`‐`	`Ѧ` `Ѧ`	ѧ	`U+0467`	`‐`	`ѧ` `ѧ`
Ѫ	`U+046A`	`‐`	`Ѫ` `Ѫ`	ѫ	`U+046B`	`‐`	`ѫ` `ѫ`
Ѩ	`U+0468`	`‐`	`Ѩ` `Ѩ`	ѩ	`U+0469`	`‐`	`ѩ` `ѩ`
Ѭ	`U+046C`	`‐`	`Ѭ` `Ѭ`	ѭ	`U+046D`	`‐`	`ѭ` `ѭ`