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畜場ちくじょうほう

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畜場ちくじょうほう
日本国政府国章(準)
日本にっぽん法令ほうれい
通称つうしょう略称りゃくしょう 屠場とじょうほう
法令ほうれい番号ばんごう 昭和しょうわ28ねん8がつ1にち法律ほうりつだい114ごう
種類しゅるい 経済けいざいほう
効力こうりょく 現行げんこうほう
成立せいりつ 1953ねん7がつ8にち
公布こうふ 1953ねん8がつ1にち
施行しこう 1953ねん8がつ1にち
所管しょかん 厚生こうせい労働省ろうどうしょう
おも内容ないよう 畜場ちくじょうについて
関連かんれん法令ほうれい 食品しょくひん衛生えいせいほう
条文じょうぶんリンク e-Gov法令ほうれい検索けんさく
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畜場ちくじょうほう(とちくじょうほう、昭和しょうわ28ねん8がつ1にち法律ほうりつだい104ごう)は、畜場ちくじょう経営けいえいおよ食用しょくようきょうするためにおこなしし畜の処理しょり適正てきせい確保かくほのために公衆こうしゅう衛生えいせい見地けんちから必要ひつよう規制きせいその措置そちこうじ、もつて国民こくみん健康けんこう保護ほごはかることを目的もくてきとする(だい1じょう日本にっぽん法律ほうりつである。通称つうしょう屠場とじょうほう(とじょうほう)。

1906ねん明治めいじ39ねん)に制定せいていされた「屠場とじょうほう」にわって制定せいていされた。

この記事きじにおいて、と畜場ちくじょうほう条文じょうぶんたんに「だいじょう」とあらわす。

概要がいよう

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「と畜場ちくじょうほう」の「と」は、漢字かんじでは「ほふ」であるが、「ほふ」は当用漢字とうようかんじでなかったため、ひらがな表記ひょうきされた(漢字かんじ制限せいげん)。

規制きせい対象たいしょうとなるしし畜は、うしうまぶた、めんひつじおよ山羊やぎである(だい3じょう)。この法律ほうりつにより、と畜場ちくじょう以外いがい場所ばしょでのしし畜のとさつ解体かいたい規制きせいされる(だい13じょう)。これは、しし畜からの感染かんせんしょう蔓延まんえん防止ぼうしするための規制きせいであり、たとえば、みずからの所有しょゆうでかつみずか所有しょゆうするうしであっても、許可きょかなく食用しょくようのためにとさつ解体かいたいすることはきんじられている。

畜場ちくじょう種類しゅるい

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  • 一般いっぱん畜場ちくじょう」- 通例つうれいとして、うしうま生後せいごいちねん以上いじょう)またはいちにちじゅうとうえるしし畜をとさつ解体かいたいする規模きぼのもの。なお、「通例つうれいとして」というのは平均へいきんではなく、通常つうじょう場合ばあいにおいてという意味いみとされる[1]
  • 簡易かんい畜場ちくじょう」- 一般いっぱん畜場ちくじょう以外いがいのもの(いちにちじゅうとう以下いかしし畜をとさつ解体かいたいする規模きぼもの)。ぶたひつじ専用せんようにとさつ解体かいたいすると畜場ちくじょうである。

なお、「簡易かんい畜場ちくじょう」は、従前じゅうぜんひつじぶた専用せんよう簡易かんい屠場とじょう」として許可きょか[2]されていたものを、本法ほんぽう制定せいていにより法的ほうてき明確めいかくにされたものである。

設置せっち許可きょか

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畜場ちくじょう設置せっちには、都道府県とどうふけん知事ちじ許可きょか必要ひつようである(だい4じょう)。このとき、人家じんか密集みっしゅうしている場所ばしょ飲料いんりょうすい汚染おせんされる場所ばしょなど公衆こうしゅう衛生えいせいじょう危害きがいしょうずるおそれがある場合ばあい許可きょかあたえられない(だい5じょうだい1こう)。なお、と畜場ちくじょう規模きぼおうじて、いちにちたりの処理しょり頭数とうすう上限じょうげんめられる(だい5じょうだい2こう)。

また、都道府県とどうふけん知事ちじは、法律ほうりつ違反いはんした場合ばあいなどには、許可きょかすことができる(だい18じょう)。

畜場ちくじょう使用しよう

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畜場ちくじょうは、正当せいとう理由りゆうなく、農場のうじょうからのしし畜の搬入はんにゅうこばむことはできない。また、正当せいとう理由りゆうなく、とさつ解体かいたい依頼いらいことわることもできない(だい11じょう)。また、と畜場ちくじょう生産せいさんしゃたいしてもとめる代金だいきんである、と畜場ちくじょう使用しようりょうやとさつ解体かいたい手数料てすうりょうについては、都道府県とどうふけん知事ちじ認可にんか必要ひつようである(だい12じょう)。

これらは、と畜場ちくじょうたんなる営業えいぎょう施設しせつではなく、公共こうきょう必要ひつようせいがあって設置せっちされる施設しせつであるため、もうけられた規定きていである。

衛生えいせい管理かんり責任せきにんしゃ

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畜場ちくじょうは、食肉しょくにく生産せいさんする食品しょくひん工場こうじょうであり、衛生えいせいてき管理かんりもとめられる(だい6じょう)。そのため、と畜場ちくじょうにおける衛生えいせい管理かんり責任せきにんしゃとして、と畜場ちくじょうごとに、衛生えいせい管理かんり責任せきにんしゃかなければならない(だい7じょう)。この資格しかくには、しし医師いし、または畜産ちくさん学科がっか卒業そつぎょうしたものでなければならない。

と畜検査けんさ・と畜検査けんさいん

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疾病しっぺいのあるしし畜が食用しょくようきょうされないよう、いちとうごとに、行政ぎょうせいによる厳格げんかく検査けんさおこなわれている。この検査けんさは、かく都道府県とどうふけん食肉しょくにく衛生えいせい検査けんさしょ所属しょぞくする「と畜検査けんさいん」により実施じっしされる(だい19じょうだい1こう)。と畜検査けんさいんは、しし医師いし資格しかくゆうするものでなければならない(だい19じょうだい3こう)。

と畜検査けんさは、とさつ解体かいたいかく工程こうていおこなわれており、①生体せいたい検査けんさ、②解体かいたいぜん検査けんさ(とさつ検査けんさ)、③解体かいたい検査けんさじゅんとなっている。

  • ①の検査けんさのちでなければ、ところしてはならない(だい14じょうだい1こう
  • ②の検査けんさのちでなければ、解体かいたいしてはならない(だい14じょうだい2こう
  • ③の検査けんさのちでなければ、枝肉えだにくとうしてはならない(だい14じょうだい3こう

とされており、かく段階だんかいしし医師いしによると畜検査けんさ合格ごうかくしなければ、食肉しょくにくになることはない。

検査けんさ合格ごうかくとなった場合ばあい、とさつまえであればそのしし畜はとさつ禁止きんしされ、とさつであればそのしし畜のにく内臓ないぞうほね血液けつえきなどは、廃棄はいきしなければならない(だい16じょう

構成こうせい

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  • だい1じょう(この法律ほうりつ目的もくてき
  • だい2じょうくに都道府県とどうふけんおよ保健所ほけんじょ設置せっちする責務せきむ
  • だい3じょう定義ていぎ
  • だい4じょう(と畜場ちくじょう設置せっち許可きょか
  • だい5じょう同上どうじょう
  • だい6じょう(と畜場ちくじょう衛生えいせい管理かんり
  • だい7じょう衛生えいせい管理かんり責任せきにんしゃ
  • だい8じょう同上どうじょう
  • だい9じょう(と畜業しゃとうこうずべき衛生えいせい措置そち
  • だい10じょう作業さぎょう衛生えいせい責任せきにんしゃ
  • だい11じょう(と畜場ちくじょう使用しようとう拒否きょひ制限せいげん
  • だい12じょう(と畜場ちくじょう使用しようりょうおよびとさつ解体かいたいりょう
  • だい13じょうしし畜のとさつまた解体かいたい
  • だい14じょうしし畜のとさつまた解体かいたい検査けんさ
  • だい15じょう譲受ゆずりうけの禁止きんし
  • だい16じょう(とさつ解体かいたい禁止きんしとう
  • だい17じょう報告ほうこく徴収ちょうしゅうとう
  • だい18じょう(と畜場ちくじょう設置せっち許可きょか取消とりけとう
  • だい19じょう(と畜検査けんさいん
  • だい20じょう厚生こうせい労働ろうどう大臣だいじん調査ちょうさ要請ようせいとう
  • だい21じょう国民こくみん意見いけん聴取ちょうしゅ
  • だい22じょう連絡れんらくおよ協力きょうりょく
  • だい23じょう事務じむ区分くぶん
  • だい24じょう罰則ばっそく
  • だい25じょう同上どうじょう
  • だい26じょう同上どうじょう
  • だい27じょう同上どうじょう
  • 附則ふそく

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ 日本にっぽんじゅう医師いしかい雑誌ざっし(1953),阿曽あぞむら千春ちはる
  2. ^ 昭和しょうわ6ねん9がつ10にちはつまもるだい99ごう厚生省こうせいしょう衛生えいせい局長きょくちょう通知つうち

関連かんれん項目こうもく

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