アルミニウム青銅せいどう

アルミニウム青銅せいどう製せいの装飾そうしょく板ばん

500倍ばい拡大かくだいで撮影さつえいしたアルミニウム青銅せいどう（アルミニウム混合こんごう率りつ20%）

アルミニウム青銅せいどう（アルミニウムせいどう：Al-Bronze／Al-Ni-Bronze）は、アルミニウムと銅どうの合金ごうきん。アルミ金きんや、偽金にせがね（ぎきん）、もしくはアルミ銅どうとも呼よばれる。

「青銅せいどう」の本来ほんらいの意味いみは錫すずと銅どうの合金ごうきんであり、錫すずを含ふくまないこの合金ごうきんを「青銅せいどう」（Bronze）と呼よぶのは厳密げんみつには誤あやまりであるが、これは銅どうと錫すずの合金ごうきんというより銅どう合金ごうきん全般ぜんぱんの意味合いみあいから「青銅せいどう」を用もちいたものであり、同様どうように「青銅せいどう」の語かたりを名称めいしょうに付つけた合金ごうきんにはマンガン青銅せいどうなどがある。

概要がいよう

銅どう80～90%に、アルミニウム、鉄てつ、ニッケル、マンガンを加くわえたもので、光沢こうたくのある黄金おうごん色しょくをしている。引張ひっぱり強つよさ、硬かたさが普通ふつうの青銅せいどうより大おおきく、軽量けいりょうで腐食ふしょくに強つよい。

外見がいけんは真鍮しんちゅう（黄銅こうどう）にも似にているが、真鍮しんちゅうはハンダ付つけをしやすいのに対たいし、アルミニウム青銅せいどうはハンダ付づけができないという大おおきな違ちがいがある。

用途ようと

前述ぜんじゅつのように腐食ふしょくや摩耗まもうに強つよいため、化学かがく工業こうぎょう用よう部品ぶひん、船舶せんぱく部品ぶひん、機械きかい部品ぶひんなどの用途ようとで使用しようされる。船ふねのスクリューにされたり、色いろが似にていることから金かねの代だい用品ようひんとして装飾そうしょく品ひんなどに用もちいられる。4ストローク機関きかんのバルブガイドにもよく用もちいられている。

貨幣かへいの素材そざいとして用もちいられたこともあり、戦前せんぜんの日本にっぽんでは臨時りんじ補助ほじょ貨幣かへいとして発行はっこうされた10銭ぜに・5銭ぜにのアルミニウム青あお銅貨どうかが流通りゅうつうしていた。

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  10銭ぜに
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  5銭ぜに
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  5フラン
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  紀元きげん二に千せん六ろく百ひゃく年ねん祝典しゅくてん記念きねん章あきら

JISでは銅どう合金ごうきんとして扱あつかわれ、材料ざいりょう記号きごうは頭文字かしらもじCで始はじまる4桁けた記号きごうで表あらわされる。下記かきに例れいを示しめす。

• C6140 銅どうの比率ひりつが最もっとも高たかい。
• C6161 あまり強度きょうどは高たかくない、耐たい熱性ねっせいに優すぐれ、腐食ふしょく性せい雰囲気ふんいき中ちゅうでも使用しようされる。
• C6191 耐たい摩耗まもう性せい、耐食性たいしょくせいに優すぐれる。
• C6241 C6191よりさらに高たかい強度きょうどを持もち、耐たい摩耗まもう性せいに優すぐれる。
• C6280 耐たい海水かいすい性せい、耐たい摩耗まもう性せいに優すぐれる。船舶せんぱく部品ぶひんなどに使用しようされる。
• C6301 耐食性たいしょくせい、強度きょうどに優すぐれる。

関連かんれん項目こうもく

• 黄銅こうどう/真鍮しんちゅう（銅どうと亜鉛あえんの合金ごうきん）
• 洋よう白しろ（銅どうと亜鉛あえんとニッケルの合金ごうきん）
• 白銅はくどう（銅どうとニッケルの合金ごうきん）
• 青銅せいどう（銅どうと錫すずの合金ごうきん）

外部がいぶリンク

• ウィキメディア・コモンズには、アルミニウム青銅せいどうに関かんするカテゴリがあります。