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スズ

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
すずから転送てんそう
インジウム スズ アンチモン
Ge

Sn

Pb
外見がいけん
ぎん白色はくしょくひだりβべーたスズ)または灰色はいいろみぎαあるふぁスズ)
一般いっぱん特性とくせい
名称めいしょう, 記号きごう, 番号ばんごう スズ, Sn, 50
分類ぶんるい ひん金属きんぞく
ぞく, 周期しゅうき, ブロック 14, 5, p
原子げんしりょう 118.710
電子でんし配置はいち [Kr] 4d10 5s2 5p2
電子でんしから 2, 8, 18, 18, 4(画像がぞう
物理ぶつり特性とくせい
そう 固体こたい
密度みつど室温しつおん付近ふきん βべーたスズ)7.265 g/cm3
密度みつど室温しつおん付近ふきん αあるふぁスズ)5.769 g/cm3
融点ゆうてんでの液体えきたい密度みつど 6.99 g/cm3
融点ゆうてん 505.08 K, 231.928 °C, 449.47 °F
沸点ふってん 2875 K, 2602 °C, 4716 °F
融解ゆうかいねつ βべーたスズ)7.03 kJ/mol
蒸発じょうはつねつ βべーたスズ)296.1 kJ/mol
熱容量ねつようりょう (25 °C) (βべーたスズ)27.112 J/(mol·K)
蒸気じょうきあつ
圧力あつりょく (Pa) 1 10 100 1 k 10 k 100 k
温度おんど (K) 1497 1657 1855 2107 2438 2893
原子げんし特性とくせい
酸化さんかすう 4, 2, −4(両性りょうせい酸化さんかぶつ
電気でんき陰性いんせい 1.96(ポーリングの
イオン化いおんかエネルギー だい1: 708.6 kJ/mol
だい2: 1411.8 kJ/mol
だい3: 2943.0 kJ/mol
原子げんし半径はんけい 140 pm
共有きょうゆう結合けつごう半径はんけい 139 ± 4 pm
ファンデルワールス半径はんけい 217 pm
その
磁性じせい βべーたスズ)つね磁性じせい、(αあるふぁスズ)はん磁性じせい[1]
電気でんき抵抗ていこうりつ (0 °C) 115 nΩおめが⋅m
ねつ伝導でんどうりつ (300 K) 66.8 W/(m⋅K)
ねつ膨張ぼうちょうりつ (25 °C) 22.0 μみゅーm/(m⋅K)
ヤングりつ 50 GPa
剛性ごうせいりつ 18 GPa
体積たいせき弾性だんせいりつ 58 GPa
ポアソン 0.36
モース硬度こうど 1.5
ブリネル硬度こうど 51 MPa
CAS登録とうろく番号ばんごう 7440-31-5
おも同位どういたい
詳細しょうさいスズの同位どういたい参照さんしょう
同位どういたい NA 半減はんげん DM DE (MeV) DP
112Sn 0.97 % 中性子ちゅうせいし62安定あんてい
114Sn 0.66 % 中性子ちゅうせいし64安定あんてい
115Sn 0.34 % 中性子ちゅうせいし65安定あんてい
116Sn 14.54 % 中性子ちゅうせいし66安定あんてい
117Sn 7.68 % 中性子ちゅうせいし67安定あんてい
118Sn 24.22 % 中性子ちゅうせいし68安定あんてい
119Sn 8.59 % 中性子ちゅうせいし69安定あんてい
120Sn 32.58 % 中性子ちゅうせいし70安定あんてい
122Sn 4.63 % 中性子ちゅうせいし72安定あんてい
124Sn 5.79% >1×1017 y βべーた-βべーた- 2.2870 124Te
126Sn trace 2.3 × 105 y βべーた 0.380 126Sb

スズすずえい: Tinふつ:étain、どく: Zinn)とは、典型てんけい元素げんそなか炭素たんそぞく元素げんそ分類ぶんるいされる金属きんぞくで、原子げんし番号ばんごう50の元素げんそである。元素げんそ記号きごうSn

語源ごげん

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元素げんそ記号きごうのSnは、ラテン語らてんごstannum由来ゆらいする。元来がんらいこの単語たんごぎんなまり合金ごうきん意味いみしていたが、4世紀せいきにはスズを意味いみするようになった[2]。それ以前いぜんにはスズのことはplumbum candidumしろなまり)とんでいた。Stannumは、ロマンシュケルトにおいてスズを意味いみするかたり語源ごげん[3][4]であるstāgnum由来ゆらいしているものとられる[3]stannumおよびstāgnum起源きげん不明ふめいである。印欧語いんおうご以前いぜんのものかもしれない[5]

マイヤー百科ひゃっか事典じてん』では、stannumコーンウォール(の祖語そご)のstean由来ゆらいするものであるとし、紀元きげん最初さいしょすう世紀せいきにおいてコーンウォールがスズのおも産地さんちであったことをその根拠こんきょとしている。

英語えいごtinというかたりゲルマン諸語しょごあいだ共有きょうゆうされており、さいされたゲルマン祖語そご*tin-omにまでさかのぼることができる。どうみなもとかたりに、ドイツZinnスウェーデンtennオランダtinがある。このかたりは、ゲルマンからの借用しゃくよう英語えいごからアイルランド借用しゃくようされたtinneなど)をのぞいて、印欧語いんおうごにはられない[3]

中国ちゅうごくすずというかたり放浪ほうろうで、モン・ミエンなどいくつかの周辺しゅうへん言語げんごにも借用しゃくようされているが、詳細しょうさい起源きげん不明ふめいである。[6]

字源じげん

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漢字かんじの「すず」は、おとあらわす「えき」と意味いみしめす「かね」からなる形声けいせい文字もじである。なお、かつて会意かいい文字もじや「会意かいい形声けいせい文字もじ」として解釈かいしゃくするせつがあったが、根拠こんきょのない憶測おくそくもとづくあやまった分析ぶんせきである。

性質せいしつ

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物理ぶつりてき性質せいしつ

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スズはやわらかく展延てんえんせいゆうした結晶けっしょうせいたか白銀はくぎんしょく金属きんぞくである。金属きんぞくスズにちからをかけて変形へんけいさせると、「スズき」とばれるそうあきら変形へんけいによる亀裂きれつおんはっする[7]だい14ぞく元素げんそなかもっとひくい232 °C融点ゆうてんち、つぶみち11 nmの微細びさい粒子りゅうしではさらに低温ていおん(177 °C)で溶融ようゆうする[8]

常温じょうおんつねあつでは展延てんえんせいゆうする正方まさかたあきらβべーたスズ (beta-tin) 構造こうぞう安定あんていであり、この状態じょうたい金属きんぞくスズをβべーたスズ(白色はくしょくスズ)とう。一方いっぽうで、13.2 °C以下いか安定あんていαあるふぁスズはもろ灰色はいいろ非金属ひきんぞく物質ぶっしつである。αあるふぁスズはダイヤモンドケイ素けいそゲルマニウムなどに類似るいじしたダイヤモンドがた結晶けっしょう構造こうぞうる。αあるふぁスズは共有きょうゆう結合けつごうによって形成けいせいされているため自由じゆう電子でんしたず、金属きんぞくてき性質せいしつゆうさない。αあるふぁスズには一般いっぱんてき用途ようといが、いくつかの特殊とくしゅ半導体はんどうたい用途ようともちいられる[7]。スズにはさらに2つの同素体どうそたいがあり、161 °C以上いじょう温度おんどではγがんまスズ、すうGPa以上いじょうこうあつではσしぐまスズとなる[9]

一般いっぱん流通りゅうつうしている金属きんぞくスズの純度じゅんどは99.8%であり、不純物ふじゅんぶつとして少量しょうりょうビスマスアンチモンなまりおよびぎんふくまれている。これらの不純物ふじゅんぶつ元素げんそβべーたスズがαあるふぁスズへと転移てんいするのを抑制よくせいするはたらきがある。また、どう、アンチモン、ビスマス、カドミウムぎんなどと合金ごうきん形成けいせいし、スズの硬度こうど向上こうじょうさせる。スズはかたもろ金属きんぞくあいだ化合かごう物相もっそう容易ようい形成けいせいする傾向けいこうがあり、それらはしばしばのぞましくないものとされる。スズは一般いっぱんてき金属きんぞくくらべて固溶体こようたい形成けいせいする範囲はんいせまく、スズにたいしてたかかた溶度をしめ元素げんそはほとんどい。一方いっぽうでビスマス、ガリウムなまりタリウム亜鉛あえんとのあいだでは単純たんじゅんきょうあきらけいしめ[10]

ちょう伝導でんどう転移てんい温度おんどは3.72Kである[11]ちょう伝導でんどうスズはちょう伝導でんどう研究けんきゅうにおいてもっと初期しょき発見はっけんされたちょう伝導でんどうたいひとつであり、ちょう伝導でんどうたい性質せいしつひとつであるマイスナー効果こうかちょう伝導でんどうスズから発見はっけんされた[12]

同素どうそ変態へんたい

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スズには常温じょうおんちか温度おんどβべーたスズとαあるふぁスズの転移てんいてん存在そんざいする。αあるふぁスズへの転移てんいでは展性てんせいうしなわれ、同時どうじ大幅おおはば体積たいせき増加ぞうかする。この転移てんい温度おんどは13.2 °Cであるが、アルミニウム亜鉛あえんなどの不純物ふじゅんぶつふくまれると転移てんい温度おんどは0 °C下回したまわ[10]通常つうじょう温度おんど範囲はんいでは不純物ふじゅんぶつなどの影響えいきょうによりこの転移てんいはほとんどすすまないが、ごく地方ちほうのような酷寒こっかん環境かんきょうでは転移てんい進行しんこうする場合ばあいがあり、スズ製品せいひんふくらんでぼろぼろになってしまう現象げんしょうしょうじる。この現象げんしょうはスズ製品せいひん一部分いちぶぶんからはじまりやがて全体ぜんたいひろがるため、伝染でんせんびょうたとえてスズペストばれる[13]。アンチモンやビスマスを添加てんかすることで同素どうそ変態へんたいふせぎスズの耐久たいきゅうせい向上こうじょうさせることができる[10]

スズにかぎらず金属きんぞくにはこういった、温度おんど圧力あつりょくおうじて結晶けっしょう構造こうぞうわる同素どうそ変態へんたいをみせるものがある。スズではこの同素どうそ変態へんたいによってその物性ぶっせいおおきく変化へんかする。βべーたスズからαあるふぁスズにはねつ力学りきがくてきには13.2 °C変態へんたいするが、実際じっさい反応はんのう進行しんこうするのは−10 °C低温ていおん領域りょういきからであり、−45 °Cでその反応はんのう速度そくど最大さいだいになるが、それでも1 mmすすむのにやく500あいだかる。スズは結晶けっしょう構造こうぞうちがいによってさらに161 °C以上いじょうでのγがんまスズがあり、これらのことなる単体たんたい同素体どうそたいばれ、変態へんたいする温度おんど変態へんたいてんばれる[14]

化学かがくてき性質せいしつ

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スズは両性りょうせいしめさんともアルカリとも反応はんのうするが、中性ちゅうせい領域りょういきにおいてはある程度ていど耐食性たいしょくせいしめ[15]硝酸しょうさんたいしては加水かすい分解ぶんかいにより不溶性ふようせい二酸化にさんかスズみず和物あえもの形成けいせいして沈殿ちんでんしょうじる[16][15]。アルカリとの反応はんのうでは対応たいおうするスズさんしお形成けいせいする[17]

スズは通常つうじょう+2および+4酸化さんかすうる。+2のスズ化合かごうぶつイオン結合けつごうせいつよ物質ぶっしつ還元かんげんせいゆうしており、+4のスズ化合かごうぶつ共有きょうゆう結合けつごうせいつよ物質ぶっしつである[18]たん原子げんしイオンのSn4+存在そんざいしないとかんがえられており、+4のスズイオンはSn(OH)62-やSnCl62-ひとしの錯イオンのかたち存在そんざいしている[19]だい14ぞく元素げんそかる元素げんそほど+4安定あんていで、おも元素げんそになるほど+2安定あんていとなる周期しゅうきせいゆうしており、その周期しゅうきせい反映はんえいして+2のスズは比較的ひかくてき安定あんていであるが、それでも+2のスズイオンは容易ようい空気くうき酸化さんかけて+4酸化さんかされる[20]。また、+3化合かごうぶつとしては、Sn[(Me3Si)2N]3のようなはい化合かごうぶつられている。通常つうじょうスズの+3化合かごうぶつ不安定ふあんていたんはなれ困難こんなんだが、この化合かごうぶつ分子ぶんしサイズのおおきなはいかこまれていることによる立体りったい障害しょうがいおおきさにまもられているため、数ヶ月すうかげつから1ねん程度ていど安定あんてい存在そんざいできる。Sn3F8のような化合かごうぶつ形式けいしきてきには+2.7であるが、これは2のSnF21個いっこのSnF4からなる混合こんごう原子げんし化合かごうぶつである[21]

スズはだい14ぞく元素げんそ同様どうようカテネーションこすことがられており、たとえばアンモニアちゅうでアルカリ金属きんぞく元素げんそ反応はんのうしてNa2Sn5のようなスズクラスター構造こうぞうふく化合かごうぶつ形成けいせいする[22]。また有機ゆうき金属きんぞく化合かごうぶつではスズがちょくくさりもしくは環状かんじょうにカテネーションした化合かごうぶつおお存在そんざいしており、たとえば[Sn(CH3)2]nではn=12から20のスズのちょくくさり構造こうぞうち、(C2H5)2Snはスズが環状かんじょうにカテネーションした6りょうたいや9りょうたい構造こうぞう[23]

毒性どくせい

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スズは金属きんぞく酸化さんかぶつ塩類えんるいといった無機むき化合かごうぶつかたちでは毒性どくせいひくいため食器しょっき缶詰かんづめなど広範囲こうはんいわたって利用りようされているが[24]缶詰かんづめ内側うちがわ腐食ふしょくなどによってこう濃度のうど無機むきスズが溶出ようしゅつした食品しょくひん摂取せっしゅすることによる急性きゅうせい中毒ちゅうどく発生はっせいしている[25]急性きゅうせい毒性どくせい症状しょうじょうとしては嘔吐おうと下痢げりなどがみられる[25]たとえば、日本にっぽん食品しょくひん衛生えいせいほうではスズの濃度のうどは150 ppm以下いかとするようさだめられており[25]英国えいこく食品しょくひん基準局きじゅんきょくでは缶詰かんづめ食品しょくひんちゅうのスズ濃度のうど上限じょうげんを200 ppmとしている[26]。この要因よういんおおくは、なんらかの理由りゆうかんすずメッキが腐食ふしょくこして溶出ようしゅつしたり、土壌どじょうほどこした硝酸しょうさん肥料ひりょうにより作物さくもつおも根菜こんさいなど)にこう濃度のうど硝酸塩しょうさんえんふくまれていたことによる[27]。 2002ねん英国えいこく食品しょくひん基準局きじゅんきょくおこなった調査ちょうさでは、調査ちょうさ対象たいしょうとなった食品しょくひん缶詰かんづめのうち99.5 %がスズの含有がんゆうりょう上限じょうげん下回したまわっており、基準きじゅんえていた缶詰かんづめかんしては販売はんばい措置そちられている[28]。2003ねんのBlundenの報告ほうこくでは、過去かこ25年間ねんかんに100から200 ppmの濃度のうど範囲はんいではスズの急性きゅうせい中毒ちゅうどく症例しょうれい報告ほうこくがないことから、スズの急性きゅうせい中毒ちゅうどくの閾値は200 ppmであることが示唆しさされるという見解けんかいしめされている[29]。また、長期間ちょうきかん酸化さんかスズの粉塵ふんじんさらされる環境かんきょうでははいおかされることがあり、すずはいしょうばれる。環境かんきょうととのっていない時代じだいには鉱山こうざんからの採掘さいくつさいおおくの労働ろうどうしゃはいんだ。

一方いっぽうで、有機ゆうきスズ化合かごうぶつ毒性どくせい無機むきスズ化合かごうぶつ毒性どくせいよりもはるかにたかく、その毒性どくせい有機ゆうきもとによってことなるもののいくつかの有機ゆうきスズ化合かごうぶつシアン化物ばけものどう程度ていど非常ひじょうつよ毒性どくせいゆうするものもある[24]トリブチルスズ誘導体ゆうどうたい (TBT)は船底ふなそこかい付着ふちゃくすることを効果こうかてき防止ぼうしする塗料とりょうとしてひろもちいられていたが、1970年代ねんだい以降いこう内分泌ないぶんぴつ攪乱かくらん化学かがく物質ぶっしつとしての作用さよう海洋かいよう生物せいぶつたいする蓄積ちくせき毒性どくせいなどTBTの毒性どくせいられはじめ、1982ねんにフランス政府せいふがTBTをふく塗料とりょう小型こがたボートに使用しようすることを禁止きんししたのをはじめとして各国かっこく規制きせいされるようになっていった[30]たとえば日本にっぽんでは化学かがく物質ぶっしつ審査しんさおよ製造せいぞうとう規制きせいかんする法律ほうりつしんほう)によってだい一種いっしゅ特定とくてい化学かがく物質ぶっしつとしてビス(トリブチルスズ)オキシド規制きせい対象たいしょうとなっており[31]、トリフェニルスズ誘導体ゆうどうたいやトリブチルスズ誘導体ゆうどうたいだいしゅ特定とくてい化学かがく物質ぶっしつとして規制きせい対象たいしょうとなっている[32]。2001ねんにはすべての船舶せんぱく有機ゆうきスズ化合かごうぶつふくんだ塗料とりょう使用しよう禁止きんしする船舶せんぱく有害ゆうがいぼうけがれ方法ほうほう規則きそくかんする国際こくさい条約じょうやく (IMO条約じょうやく)が国際こくさい海事かいじ機関きかんによって採択さいたくされ、2008ねんに25かこく批准ひじゅんしたことによって発効はっこうした[33]。また、TBTは2009ねんロッテルダム条約じょうやく国際こくさい貿易ぼうえき対象たいしょうとなる特定とくてい有害ゆうがい化学かがく物質ぶっしつおよ駆除くじょざいについての事前じぜんのかつ情報じょうほうもとづく同意どうい手続てつづきかんするロッテルダム条約じょうやく、PIC条約じょうやく)の規制きせい対象たいしょう物質ぶっしつリストである附属ふぞくしょIIIに追加ついかされ、TBTの国際こくさい貿易ぼうえきおこなうには500 ppm以下いか意図いとてき混入こんにゅうのぞいて輸出ゆしゅつ申請しんせいおこなわなければならないことが義務付ぎむづけられている[34]

スズ

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スズ鉱石こうせき

金属きんぞくスズをげると、結晶けっしょう構造こうぞう変化へんかすることによりスズ (tin cry) とばれる独特どくとくおとがする。同様どうよう現象げんしょうは、ニオブインジウムでもられる。

からだこころ正方まさかたあきら格子こうしである白色はくしょくスズの結晶けっしょうちからくわえて変形へんけいさせると、「カリッ」とおとして金属きんぞく結晶けっしょう塑性そせい変形へんけいして内部ないぶ結晶けっしょうそうあきら変化へんかする。このそうあきら変形へんけいそうあきら機械きかいてきそうあきらばれ、ひやあいだ加工かこうきなましされたときつくられるきなましそうあきら区別くべつされる[14]

同位どういたい

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スズには安定あんてい同位どういたい種類しゅるい比較的ひかくてきおおい。これは、スズの陽子ようしかず魔法まほうすうの1つである50だからだと説明せつめいされている。

化合かごうぶつ

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用途ようと

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スズはてつなどと比較ひかくすると融点ゆうてんひくいため比較的ひかくてき加工かこうしやすい金属きんぞく材料ざいりょうとして、またなまりなどと比較ひかくするとがいすくない比較的ひかくてきあつかいやすい金属きんぞく材料ざいりょうとして、スズ単体たんたい、または、合金ごうきん成分せいぶんとして古来こらいからひろもちいられてきた。

合金ごうきん

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合金ごうきんにすることで軟金属きんぞくかたくしたり、融点ゆうてんげてより加工かこうせいくするひとし作用さようがある。スズをふく合金ごうきんとしては、なまりとの合金ごうきんであるはんだ最近さいきんなまりフリーのはんだもある)、どうとの合金ごうきんである青銅せいどう代表だいひょうてきである。青銅せいどう一種いっしゅである砲金ほうきん靱性むため、1450ねんごろからそれまで鋳鉄ちゅうてつせいだった大砲たいほうがこれで鋳造ちゅうぞうされ、砲金ほうきんもここからきている。この青銅せいどうせいへの変換へんかんによって大砲たいほう安定あんていせい獲得かくとくし、1520ねんごろには大砲たいほう完全かんぜん青銅せいどうせいのものとなった[35]大砲たいほうはやがてふたたび鉄製てつせい移行いこうしたが、砲金ほうきん現代げんだいにおいても機械きかい軸受じくうけなどにひろ使用しようされる。

パイプオルガンのパイプもスズをおもとした合金ごうきんである。なまり単体たんたいでは金属きんぞく素材そざいとして軟すぎるため、スズとうくわえてかたくした活字かつじ合金ごうきんかたなまりとして利用りようされることがおおい。

中世ちゅうせいヨーロッパでは、スズを主成分しゅせいぶんとする合金ごうきんであるピューター(しろめ)が、ぎん食器しょっき高級こうきゅう食器しょっき使つかわれた。スズを大量たいりょう産出さんしゅつするマレーシアでは、19世紀せいきからピューターでつくった食器しょっき花器かき、その工芸こうげいひんつくられ、くに代表だいひょうする特産とくさんひんになっており、ロイヤルセランゴールしゃなどの製品せいひん各国かっこく輸出ゆしゅつされている[36]。19世紀せいきから20世紀せいき前半ぜんはんにかけてのヨーロッパでは、スズでつくられた男児だんじよう玩具おもちゃであるスズの兵隊へいたい生産せいさんされ、現代げんだいではコレクターによって収集しゅうしゅうされている。全米ぜんべいフィギュアスケート選手権せんしゅけんでは4選手せんしゅにピューター(すず合金ごうきん)メダルを授与じゅよする。

時報じほうとしてらすベルや、仏教ぶっきょう使つかわれる仏具ぶつぐのひとつすず製造せいぞう材料ざいりょうとしても使つかわれている。非常ひじょう安定あんていした材質ざいしつであるため、むかしから存在そんざいするベルやすず現役げんえき使つかわれている。

このほか、軸受じくうけもちいられるバビットメタルどうおよびアンチモンとの合金ごうきん)、ウッド合金ごうきんガリンスタンのような一連いちれんてい融点ゆうてん合金ごうきんなどがある。

金属きんぞくスズ

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スズ単体たんたいについても、びず適度てきどかたさがあり加工かこうもしやすいため、食器しょっきなどの用品ようひんや、展延てんえんせいさをかしたスズはく(これをかみわせた銀紙ぎんがみ)として、20世紀せいきアルミニウム普及ふきゅうするまでひろもちいられてきた。絵具えのぐなどのチューブもとすずつくられていた。安価あんかびにくい金属きんぞく食器しょっきとしての地位ちい軽量けいりょう頑丈がんじょうねつつよいアルミざいわったが、手工しゅこうげいによる加工かこうてきしていることや懐古かいこ調ちょう趣味しゅみでスズもすずはく銀紙ぎんがみふく食器しょっき材料ざいりょうとして一定いってい需要じゅようがある。

原子げんし冷却れいきゃくざい

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液体えきたい金属きんぞく冷却れいきゃく#スズ

近代きんだい用途ようととしてまず最初さいしょ開発かいはつされたのはβべーたスズを鋼板こうはん被覆ひふくしたブリキであり、亜鉛あえんおなじく鋼板こうはん被覆ひふくしたトタンとともにびやすい鋼板こうはん大量たいりょう使用しようへのみちひらき、缶詰かんづめ玩具おもちゃ材料ざいりょうとしてひろ使用しようされた。 なお、スズには毒性どくせい後述こうじゅつ)があるため、食品しょくひん衛生えいせいほうにより缶詰かんづめちゅうふくまれる(溶出ようしゅつする)上限じょうげんさだめられている。1969ねんには、上限じょうげん以上いじょうのスズがふくまれるトマトジュースが流通りゅうつうして食中毒しょくちゅうどくきたことがある[37]

だい世界せかい大戦たいせん以前いぜんのスズの生産せいさんは、みなみアメリカ東南とうなんアジアなど政情せいじょう不安定ふあんてい地域ちいきかぎられていた。戦争せんそうちゅうにスズの入手にゅうしゅなんおちいったアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくは、電気でんきメッキほう改良かいりょうよりブリキ製造せいぞうもちいるスズの使用しようりょう低減ていげんさせることに成功せいこう戦後せんご安価あんか製品せいひん大量たいりょう生産せいさんするみちひらいた[38]

その

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インジウムとスズの酸化さんかぶつ (ITO) は液晶えきしょうディスプレイ有機ゆうきEL電極でんきょくとしてもちいられるほか、熱線ねっせんカットガラスとして乗用車じょうようしゃのフロントガラスなどの表面ひょうめんもちいられる。また、融点ゆうてんひくいことを利用りようしてフロートガラス製造せいぞうにも使つかわれている。

有機ゆうきスズ化合かごうぶつ塩化えんかビニールなどの安定あんていざいなどにひろ使用しようされる[39]

日本にっぽんでの用途ようと

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日本にっぽんには、スズそのものの加工かこうひんとしては奈良なら時代じだい後期こうきちゃとともにまれた可能かのうせいたかい。いまでいうちゃつぼ茶托ちゃたくなどと推測すいそくされる。金属きんぞくスズは比較的ひかくてき毒性どくせいひくく、酸化さんか腐食ふしょくつよいため、おも飲食いんしょくとして重宝ちょうほうされた。現在げんざいでも、大陸たいりく喫茶きっさ文化ぶんかながれを煎茶せんちゃどうではスズの器物きぶつもちいられることがおおい。日本にっぽん独自どくじのものには、神社じんじゃもちいられる瓶子へいじ(へいし、御神酒おみき徳利とっくり)、水玉みずたまこうはいなどのかみがある。いずれも京都きょうと中心ちゅうしんとして製法せいほう発展はってんし、全国ぜんこくひろまった。それまでの特権とっけん階級かいきゅうのものから、江戸えど時代じだいには町民ちょうみん階級かいきゅうにもしたしまれ、さけなかでもとくちゅううつわとしてもてはやされた。落語らくご御神酒おみき徳利とっくり』のかたりの発端ほったんとなる御神酒おみき徳利とっくりは、スズせいという設定せっていである。京都きょうと大阪おおさか大阪おおさかなみはなすず)、鹿児島かごしま薩摩さつますず[40]に、伝統でんとうてきすず工芸こうげいひんいまのこる。近年きんねんでは日本酒にほんしゅもちい以外いがいビアマグタンブラーなどもつくられるようになった。また、一部いちぶ比較的ひかくてき高級こうきゅう飲食いんしょくてんでは日本酒にほんしゅかんに、こだわりとして高価こうかであるスズせいちろり使用しようするところがある。科学かがくてきにはさだかではないが、すず製品せいひんみず浄化じょうかざつあじのぞかれ、さけがまろやかになるとわれている。近年きんねんでは、すずやわらかい性質せいしつ利用りようしたすず製品せいひん作品さくひんが、富山とやまけん中心ちゅうしん製造せいぞうされている。ほかにもだい世界せかい大戦たいせんちゅうにチャフとして使つかわれた。

用途ようとべつ使用しようりょう

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上記じょうき用途ようとのうちでもっとも重要じゅうよう用途ようとははんだの製造せいぞうであり、スズ年間ねんかん使用しようりょうやく45%をめる。いでやく20%がスズめっき(ブリキなど)に使用しようされる。3番目ばんめ用途ようと塩化えんかビニールなどの安定あんていざいなどに使用しようする化合かごうぶつとしての使用しようであり、この用途ようとやく15%が使用しようされる。のこり20%が各種かくしゅ合金ごうきんやガラス製造せいぞう、スズ工芸こうげいひんなどその用途ようと使用しようされるぶんである[41]

スズ鉱石こうせき

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スズは、すずせき(すずいし)などにふくまれている。比較的ひかくてき精錬せいれん加工かこうのしやすい金属きんぞくとして、ふるくからもちいられてきた。青銅器せいどうきなどの材料ざいりょうとして有名ゆうめいである。

スズの重要じゅうよう鉱石こうせき鉱物こうぶつは、すずせき (SnO2) であり、スズ鉱石こうせきの4ぶんの3をめている[42]おも石英せきえいとの鉱石こうせきフォーメーションとしてさんする。鉱滓こうさいからはタンタル回収かいしゅうできる。すずせき比重ひじゅうおおきなスズと比重ひじゅうちいさい石英せきえい主体しゅたいとしており、また浮遊ふゆう選鉱せんこうになじまないため、ふる選鉱せんこうほうである比重ひじゅう選鉱せんこうほう鉱石こうせきったテーブルじょうみずながみ、振動しんどうさせて比重ひじゅうにより分離ぶんりする)がおも使用しようされる[43]風化ふうかつよいため、すなこうすなすずとしても産出さんしゅつする。また、硫化りゅうかぶつからなるすずこう(Cu2FeSnS4)もおもな鉱石こうせきのひとつである[44]

生産せいさん

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スズの産出さんしゅつりょう (2006ねんトン)[45]
インドネシアの旗 インドネシア 117 500
中華人民共和国の旗 中国ちゅうごく 114 300
ペルーの旗 ペルー 38 470
ボリビアの旗 ボリビア 17 669
ブラジルの旗 ブラジル 9 528
 コンゴ民主みんしゅ共和きょうわこく 7 200
ロシアの旗 ロシア 5 000
 ベトナム 3 500
マレーシアの旗 マレーシア 2 398
世界せかいけい 321 000
経済けいざいてき資源しげんりょう[46]
とし 100まんトン
1965 4,265
1970 3,930
1975 9,060
1980 9,100
1985 3,060
1990 7,100
2000 7,100[47]
2010 5,200[48]
世界せかいのスズ鉱山こうざん埋蔵まいぞうりょう (トン, 2011ねん)[49]
くに 埋蔵まいぞうりょう
中華人民共和国の旗 中国ちゅうごく 1,500,000
マレーシアの旗 マレーシア 250,000
ペルーの旗 ペルー 310,000
インドネシアの旗 インドネシア 800,000
ブラジルの旗 ブラジル 590,000
ボリビアの旗 ボリビア 400,000
ロシアの旗 ロシア 350,000
オーストラリアの旗 オーストラリア 180,000
タイ王国の旗 タイ 170,000
  そのくに 180,000
  総計そうけい 4,800,000
世界せかいの10だいスズ生産せいさん企業きぎょう(トン)[50]
社名しゃめい くに 2006ねん 2007ねん %増減ぞうげん
雲南うんなんすずぎょう 中国ちゅうごく 52,339 61,129 16.7
ティマしゃ インドネシア 44,689 58,325 30.5
Minsur ペルー 40,977 35,940 −12.3
Malay 中国ちゅうごく 52,339 61,129 16.7
Malaysia Smelting Corp マレーシア 22,850 25,471 11.5
Thaisarco タイ 27,828 19,826 −28.8
雲南うんなんじょうふう 中国ちゅうごく 21,765 18,000 −17.8
Liuzhou China Tin 中国ちゅうごく 13,499 13,193 −2.3
EM Vinto ボリビア 11,804 9,448 −20.0
Gold Bell Group 中国ちゅうごく 4,696 8,000 70.9
鉱山こうざんおよび精錬せいれんしょのスズ生産せいさんりょう(トン)、2006ねん[51]
くに 鉱山こうざん生産せいさんりょう 精錬せいれんしょ生産せいさんりょう
インドネシア 117,500 80,933
中国ちゅうごく 114,300 129,400
ペルー 38,470 40,495
ボリビア 17,669 13,500
タイ 225 27,540
マレーシア 2,398 23,000
ベルギー 0 8,000
ロシア 5,000 5,500
コンゴ民主みんしゅ共和きょうわこく 15,000 0

スズの鉱床こうしょうは漂砂鉱床こうしょう鉱脈こうみゃくとに大別たいべつされ、東南とうなんアジアにおいては漂砂鉱床こうしょうが、みなみアメリカのアンデス山脈あんですさんみゃくにおいては鉱脈こうみゃく主流しゅりゅうである。2006年度ねんど鉱山こうざんからの世界せかい生産せいさんりょうは321000トンである。2006年度ねんどにおいてもっともスズの産出さんしゅつりょうおおくにインドネシアであり、117500トンにのぼる。これにぐのが中国ちゅうごくであり、114300トンを産出さんしゅつしている。これ以外いがいくに産出さんしゅつりょう上位じょうい2こくくらべると生産せいさんりょうはずっとすくなく、3ペルーでも38470トンと半分はんぶん以下いかになる。以下いか産出さんしゅつりょうボリビアブラジルコンゴ民主みんしゅ共和きょうわこくロシアベトナムマレーシアつづく。こののち、2010ねんにはスズの最大さいだい生産せいさんこく中国ちゅうごくとなり、インドネシアはスズ鉱石こうせき・スズせいこうともに世界せかい2生産せいさんりょうとなった[52]。スズは埋蔵まいぞうりょうくらべて消費しょうひりょうおお金属きんぞくの1つであり、埋蔵まいぞうりょうは18ねん(2007ねん)にすぎないが、スズは探査たんさ区域くいきおお鉱物こうぶつであり、その推定すいてい埋蔵まいぞう見込みこまれるため実際じっさい枯渇こかつはそれよりのちになるとかんがえられている[44]。また、スズはリサイクルがさかんであり、鉱山こうざんからの産出さんしゅつ32まんトンのほかに、リサイクルからの供給きょうきゅうが14000トンほど存在そんざいする[44]。スズ鉱石こうせきかならずしも生産せいさんこく精錬せいれんされるわけではなく、ベルギーのようにまったく国内こくないにスズをしないにもかかわらず精錬せいれんりょうおおくにや、ぎゃくにコンゴ民主みんしゅ共和きょうわこくのように多量たりょうのスズ鉱石こうせき産出さんしゅつしながらまったく国内こくない精錬せいれんおこなわれないくに存在そんざいする。スズ生産せいさん企業きぎょうとしては、中国ちゅうごく雲南うんなんすずぎょうやインドネシアの国営こくえいスズ鉱山こうざん企業きぎょうであるティマしゃなどがおおきい。

日本にっぽんにおいてはかつて兵庫ひょうごけんあかりのべ鉱山こうざんなどでさかんに産出さんしゅつされたが、現在げんざいではスズ鉱山こうざんのほとんどは閉山へいざん産出さんしゅつはわずかである。2008ねんには日本にっぽんのスズ輸入ゆにゅうりょうは33659トンであったが、このほかに日本にっぽん国内こくない流通りゅうつうするブリキやハンダのおおくはリサイクルにまわされるため、この回収かいしゅうされたぶん国内こくない生産せいさんりょうが879トン存在そんざいする[53]

歴史れきし

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スズは融点ゆうてんひくく、また主要しゅよう鉱石こうせきであるすずせきからの精練せいれん容易よういであるため、人類じんるいにおいてもっともはやくから使用しようされはじめた金属きんぞくひとつである。当初とうしょおも用途ようとどうとの合金ごうきんである青銅せいどう製造せいぞうすることであり、紀元前きげんぜん3000ねんごろメソポタミアにおいてはじめて青銅せいどう開発かいはつされたことによってどう硬度こうど不足ふそく大幅おおはば改善かいぜんされ、人類じんるい石器せっき時代じだいから青銅器せいどうき時代じだいへと移行いこうした。ただしスズは地域ちいきてき非常ひじょう偏在へんざいしている鉱物こうぶつ[42]であり、現代げんだいにおいても一部いちぶ地域ちいき鉱山こうざん集中しゅうちゅうする傾向けいこうがある。このため、スズを発見はっけんできなかった地域ちいきにおいては石器せっき時代じだいながつづくこともまれではなかった。日本にっぽんにおいては青銅せいどう製法せいほうてつ同時どうじつたえられたために青銅器せいどうき時代じだい存在そんざいせず、また新大陸しんたいりくにおいても青銅せいどう発見はっけんおくれたために、スペインじん新大陸しんたいりく到達とうたつした時点じてんにおいて青銅せいどう装飾そうしょくひんとしての利用りようかぎられていた。

ふるくから世界せかい有数ゆうすうすくなくともヨーロッパ最大さいだい)のスズの産地さんちだったのは、イギリスコーンウォールである。この地域ちいきのスズ鉱山こうざんフェニキアじんはじめて開発かいはつしたとわれ、各地かくちさかんにスズを輸出ゆしゅつしていた。コーンウォールに隣接りんせつするデヴォンしゅうにおいては、スズの地金じがねんだ青銅器せいどうき時代じだい難破なんぱせん発見はっけんされており[54]、この時期じきすでにさかんにスズ交易こうえきおこなわれていたことをうかがわせる。この航路こうろにぎっていたフェニキアじん国家こっかであるカルタゴ崩壊ほうかいローマじんがこの交易こうえきにぎり、やがて43ねんクラウディウスみかど遠征えんせいによってコーンウォールはマ帝国まていこくりょうブリタンニアとなり、帝国ていこく崩壊ほうかい中世ちゅうせい近世きんせいにかけて、イギリスはヨーロッパちゅうにスズを輸出ゆしゅつしていた。しかし産業さんぎょう革命かくめいにより、とくに1810ねんにイギリスのピーター・デュラントによって缶詰かんづめ開発かいはつされブリキ製造せいぞうようのスズの需要じゅよう急増きゅうぞうすると、コーンウォールのスズでは不足ふそくするようになり、産出さんしゅつりょう1871ねん最後さいご減少げんしょうするようになった[55]。それ以降いこうも1890年代ねんだいまでは世界せかい有数ゆうすう産地さんちでありつづけたが、産地さんちとの競合きょうごうやぶれて1900年代ねんだいにはシェアが大幅おおはば下落げらくした[55]

それにわって世界せかい最大さいだいのスズ産出さんしゅつこくとなったのがマレーシアである。マレまれ半島はんとうふるくからスズの産地さんちとしてられていたが、イギリスの植民しょくみん時代じだい資源しげん開発かいはつすすみ、1972ねんの7700トン/としをピークに減少げんしょうてんじたものの、1985ねんまでは世界せかいやく4ぶんの1のシェアをめていた。マレーにおけるスズのしゅ産地さんちはキンタ渓谷けいこくからクラン渓谷けいこくにかけての一帯いったいであり[56]、このすず鉱山こうざん地帯ちたい中心ちゅうしんとなったイポーは1900年代ねんだいはい急速きゅうそく発展はってんした。この時期じき、スズが国家こっか経済けいざいにおいて重要じゅうよう地位ちいめたもうひとつのくにボリビアである。ボリビアのスズ開発かいはつは1880年代ねんだいはじまり、当時とうじ同国どうこく主要しゅよう輸出ゆしゅつひんであったぎん退潮たいちょうときおなじくして生産せいさん急増きゅうぞうしていった。このスズの増産ぞうさん民族みんぞく資本しほんによっておこなわれたものであり、オルロ近郊きんこうにあるワヌニ鉱山こうざん開発かいはつによって世界せかい有数ゆうすうだい富豪ふごうばれたシモン・パティーニョのパティーニョ財閥ざいばつをはじめとし、カルロス・ビクトル・アラマヨのアラマヨ財閥ざいばつとマウリシオ・ホッホチルドのホッホチルド財閥ざいばつふくめた3だい財閥ざいばつ生産せいさんだい部分ぶぶん独占どくせんしていた。これらの新興しんこう財閥ざいばつラパス本拠ほんきょ自由党じゆうとうむすびつき[57]1899ねんには銀鉱ぎんこう山主やまぬしむすびつきスクレ基盤きばんとする保守党ほしゅとう政権せいけん打倒だとうした。これはボリビア連邦れんぽう革命かくめいばれ、これによってボリビアの首都しゅとはスクレからスズ鉱山こうざんぬし本拠地ほんきょちであるラパス事実じじつじょう移動いどうした。そのはさらにボリビアのスズ生産せいさん増加ぞうかし、1902ねんにはぎん輸出ゆしゅつがくき、1913ねんには同国どうこく輸出ゆしゅつの70%をめるようになり[57]、「スズの世紀せいき」ともばれる時期じき現出げんしゅつした。この好況こうきょう1929ねんだい恐慌きょうこうによって終息しゅうそくするが、そのも1980年代ねんだいいたるまでの100ねん以上いじょうものあいだ、スズはボリビア経済けいざいはしらとなっていた。

こうしたスズ生産せいさん統括とうかつするため、1956ねんには国際こくさいスズ協定きょうてい採択さいたくされた。この協定きょうてい価格かかく維持いじ生産せいさん安定あんてい主眼しゅがんいたもので、下部かぶ機関きかん国際こくさいスズ理事りじかいによって輸出ゆしゅつてや需給じゅきゅう調整ちょうせいおこなわれていた。このシステムは1976ねんころまでは有効ゆうこう機能きのうしたが、しかしそのオイルショックによる資源しげん全般ぜんぱんだかられたスズの価格かかく高騰こうとうと、それに反比例はんぴれいする消費しょうひ低迷ていめいによってこの協定きょうていらぎはじめた。また、この協定きょうてい生産せいさんこく消費しょうひこくがともに加盟かめいするものであったため、生産せいさんこくのための機関きかんとして1983ねん、スズ生産せいさんこく同盟どうめいがマレーシアを中心ちゅうしんとして結成けっせいされた。さらに1982ねんだい6協定きょうてい締結ていけつされたが、これにはだい生産せいさんこくのボリビアやアメリカ、ソビエト連邦れんぽうの3かこく参加さんかしなかったため、市場いちば支配しはいりょくが80%から53%にまで激減げきげんしたことも、この体制たいせい動揺どうよう加速かそくさせた。そして1985ねん国際こくさいスズ市場いちば暴落ぼうらくしたため国際こくさいスズ理事りじかい機能きのう停止ていしし、それをけてロンドン金属きんぞく取引とりひきしょ(LME)でのスズが取引とりひき停止ていしとなり、世界中せかいじゅうのスズ取引とりひき停止ていししてしまった。すず危機ききである[58]。これによって国際こくさいスズ協定きょうてい価格かかく維持いじさく完全かんぜん崩壊ほうかいした。

このためにマレーシアのスズ鉱業こうぎょう壊滅かいめつてき打撃だげきけ、よく1986ねんには産出さんしゅつりょう半減はんげんし、その市場いちば混乱こんらん資源しげん枯渇こかつによる衰退すいたいつづき、現在げんざい主要しゅようでない産出さんしゅつこくひとつにすぎない。またボリビアも、1952ねんボリビア革命かくめいによって3だい財閥ざいばつのスズ鉱山こうざん接収せっしゅうされて国有こくゆうされたのちは、効率こうりつ経営けいえいによって生産せいさん減退げんたいつづき、1986ねん国有こくゆう企業きぎょうのボリビア鉱山こうざん公社こうしゃ解散かいさんしたのちでも生産せいさんびはみられず、生産せいさんりょう世界せかいだい4にまでんでいる。

これにわってスズ生産せいさんばしだい生産せいさんこくおどたのは、インドネシア中国ちゅうごくだった。インドネシアは19世紀せいきすえオランダりょうインドネシア時代じだいバンカとうブリトゥンとう(ビリトンとう)でのスズ開発かいはつはじまって以来いらいのスズの生産せいさんこくひとつである。このうちビリトンとう1860ねんにスズの採掘さいくつはじめたビリトンしゃは、やがてオランダりょうスリナムボーキサイト採掘さいくつなど非鉄ひてつ金属きんぞく鉱山こうざん全般ぜんぱん業務ぎょうむ拡大かくだいし、やがて2001ねんオーストラリアのBHPしゃ合併がっぺいして世界せかい最大さいだい資源しげん企業きぎょうであるBHPビリトン(現在げんざいBHPグループ)となった。この両島りょうしまでのスズ採掘さいくつ現代げんだいではインドネシア国営こくえい企業きぎょうのティマしゃおこなっている[59]

スズの価格かかく上記じょうきのスズ危機きき以降いこう低迷ていめいつづけ、2002ねんころまで低迷ていめいしていたが、その中国ちゅうごくのスズ需要じゅよう急増きゅうぞうなどにともなって価格かかく急騰きゅうとうし、2007ねんには2002ねんの3ばい以上いじょう価格かかくとなった[60]

ふるくからもちいられてきたことからすず(tin)を金属きんぞく代名詞だいめいしとするいいまわしもおおい。れいとしては『tin fish(魚雷ぎょらい)』、『tin hat(軍用ぐんようのヘルメット)』、『Tin Kincer(航空こうくう事故じこ調査官ちょうさかん)』などである[61]

脚注きゃくちゅう

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参考さんこう文献ぶんけん

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  • F.A. コットン, G. ウィルキンソン『コットン・ウィルキンソン無機むき化学かがくうえ)』中原なかはら まさるげん原書げんしょだい4はん)、培風館ばいふうかん、1987ねんISBN 4-563-04192-0 

関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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